オープン戦広島3-4西武。大瀬良と岡田は、再調整が必要。

Last Updated on 2018年3月4日 by wpmaster

カープと西武の投手陣

この試合の大瀬良は、テイクバックのときに左手を上げる高さは、他の投手と比べても高くはないが、昨年よりも右肩を下げて投げている。

リリースのときに左足の内転筋を伸ばし、タメが短いので、この動作は、瞬発力を伝える装置になっている。

大瀬良は、左足を下してから左膝を本塁方向までに向ける動作が体の軸の近くを通るのはいいが、左足を下すときに左膝を内に入れずに下して左肩が開いたところを先頭の金子に打たれた。

次の右肩の凹みもこの動作と関係がある。

森友哉には、インコースベルトの高さの真っすぐを打たれたが、リリースの瞬間に右肩が凹んでいる。

大瀬良は、右肩の状態が良くないのだろう。

テイクバックのときに右肩が下がるのと右肩の凹みは明確に関係がある。

テイクバックのときに右肩を下げる手段ではなくて、左膝のタメは短いまま、ステップも狭いままで、右足のスパイクの内側でエッジをかける動作を長くし、胸の張りが大きくないから、胸の張りを大きくして右肩、右肘の高さを上げていった方がいい。

山川には、アウトローの真っすぐをヘッドを残してタイト前に打たれたが、この球を投げるときには、ヒップファーストで重心移動し、右肩、右肘とも高く上がり、フィニッシュでも壁を作って右足をターンさせている。

しかし、右腕前腕部でトップを作ったときには、左肩と左膝が開いており、右肘の出が遅いのだ。

松井稼頭央には、真ん中低めのチェンジアップを後ろに重心を残してレフト前に落とされたが、1点目の森の安打と同様、大瀬良は、右肩がリリースの瞬間に凹んでいた。

大瀬良は、3回 58球 6安打 4奪三振 1四球 3失点(自責同じ)。

岡田は、昨年までと同様、首の上下動により、肩甲骨をリブダウンして投げられているが、右足のターンが中途半端で止めたところを森に打たれた。

岡田は、スライドステップのときに回転軸の近くで左足を回していたが、左膝を本塁方向に向ける動作が遅いので瞬発力が消耗する。

左足を下すときに、左膝を内に入れることなく下し、ヒップファーストが不十分になっているのが、原因だ。

これは、次に挙げる右肩の凹みとも関係する。

右腕前腕部でトップを作ったときに、左肩が開き、また、コッキングした肘が一塁側に倒れているので、右肘の出が遅れる。

これも次に挙げる右肩の凹みと関係する。

森に打たれた球を投げたとき、リリース直前までは、肩、肘が上がっていたが、リリースの瞬間に右肩が凹んだ。

岡田も右肩の状態は良くないのだろう。

岡田は、3回 37球 2安打 1失点(自責同じ)。

西武の先発は、右のスリークウォーター髙橋光成。

髙橋は、グラブの位置を脛の辺りまで落とし、テイクバック、左膝を内に入れて本塁側に素早く向けるのが速い。

しかし、トップを作ったときに右肘が沈むので右肘の出が遅れることがある。

左の野田は、タメを作った後、内転筋を伸ばして瞬発力を伝えるが、フィニッシュで一塁側に四股を踏んで、股関節から下が台形になり、腕が振り切れていない。

独立リーグ出身のドラフト三位の伊藤翔が登板。

左膝を上げたときに、踵体重で体が反っていたのを修正し、足裏全体でプレートを踏んで、拇指球に体重を移して重心移動。

伊藤翔は、右のスリークウォーターだが、トップを作ってから右腕の内旋までの過程で、頭の近くを右腕が回り、リブダウンが大きい。

豊田拓矢は、右のスリークウォーターに近いオーバースロー。

左膝を深く内に入れてヒップファーストで投げる。

テイクバックのときに逆L字になり、現代の投手の中では、テイクバックが大きいが、首の上下動を使っての肩甲骨のリブダウンが大きい。

肩甲骨をぶつけて剥がす動作の可動域も大きい。

胸の張りは、カンポスや加藤拓也に迫るものがある。

左膝を内に入れて本塁方向に向ける動作も素早い。

フィニッシュで左膝を伸ばして一塁側に右足をターンするのもできている。

鈴木誠也から見逃し三振を奪った。

テイクバックから右肘をつまみ上げるときに、両肩がM字型になるので、ルーズショルダーになりやすい投げ方

リリースのときに、右肩が凹みかかることがあるので、右肩の故障歴があるのだろう。

平井は、右のアームだが、テイクバックのときに右肘を上げ、トップを作ったときの肘の高さを上げる。

殆ど右ののサイドアームは、リリースのときに、回転軸が三塁側に傾くのだが、平井は、わずかに一塁側に傾く。

フィニッシュで左膝が伸びて、右足のターンもできている。

しかし、右腕をつまみ上げた後に両肩がM字型になるので、ルーズショルダーになりやすい投げ方。

カープ野手の仕上がり具合

メヒア(カープの方だよ)は、真ん中高めのストレートをインサイドアウトで腸腰筋の回転よりもトップハンドの肘が先行し、左膝の開きを抑えてセンター前に打った。

メヒアは、左肩をへこませずにステイバックし、回転軸全体でステイバックし、右足でエッジをかけてトップの角度をキープし、真ん中高めのフォークを振り下ろしのときに右肩と耳の間から右肘前腕部を下方に肘の角度が90°位にまでコッキングして背中に付くくらいのところからスイングを続け、ボールの軌道に対して45°でボールの後ろをこすって、ボールの下にバットをくぐらせ、バックスピンをかけている。

振り下ろしのスタートが耳とトップハンドの肩の間を超えると瞬発力が逃げてしまうので、振り下し始めの角度はいい。

振り下しのスタートのとき右肩もほどんど下がっていない。

ステイバックが大きいから対応できたの打撃だ。

メヒアの左足の探りは、足踏み程度。

インパクトのときに左足のスパイクの外側の歯に重心を移し、拇指球で着地している。

坂倉は、野田が投げたアウトハイのスライダーを、振り下ろすときに、左肩が下がってボールの軌道の下にバットが入りトップスピンがかかってしまった。

美間は、伊藤翔のアウトハイのスライダーのとき、ステイバックのときに左肩だけが内に入り、キャッシュオンデリバリーに近い状態からスイングをスタートして体が伸び切っている。

2回に、髙橋の真ん中高めの球をレフト前に打ったときも、左肩が凹んで内に入り、うねり上げてインパクトするときに左肘が空く。

これだとインコースのベルトより上の球は打てない。

堂林は、伊藤翔の真ん中高めの真っすぐのとき、ステイバックのときに、左肩だけ内に入り、先に腸腰筋が回転して右肘の出が遅れて内野フライ。

まとめ

メヒアは、昨年よりは、打撃のスキルが上がっている。

投手陣の方は、大瀬良も岡田も右肩の状態が良くないというのもあるが、投球動作を基礎からやり直ししなければならないだろう。

西武の投手陣の中では、豊田拓矢と伊藤翔が素晴らしかった。