[育成選手からの抜擢]持丸泰輝vs二俣翔一

Last Updated on 2022年2月5日 by wpmaster

広島東洋カープの育成選手の内、持丸泰輝、二俣翔一の2選手が、今回の一軍のスプリングキャンプに呼ばれテストを受けている。持丸は、同期入団の木下と共に、今季は育成契約3シーズン目である。育成選手は、3シーズン以内に支配下登録されないと一旦、自由契約になるので、両者にとっては崖っぷちのシーズンとなる。他方、育成選手の内の一人である木下元秀は、プロ入り以後、野球の動きという面で後退しつつあることは否めない。

持丸泰輝(右投げ左打ち)

この持丸は、入団当初からその打撃に関しては価値を高く付けていた選手である。

右投げ左打ちである持丸は、プロ入り後、小園の打撃の動きをモチーフにしたのだろう。打撃の動きに3度の左肘のヒッチを採り入れた。持丸のスイングは、坂倉に似ていると言われるが、坂倉は左肘をヒッチしないので、持丸の方がヘッドステイバックが大きい。持丸は、トップポジションに入っていく過程で右肩も動かない。しかし、二軍戦でプロ1号を打ったときは、未だ、左手人差し指の付け根をグリップに押しつけてバットコントロールをしていた。故に、グリップを左手人差し指の付け根で叩いたときに、左腕前腕部の屈筋が突っ張ってしまっていた。小園は、セットアップのとき、左手人差し指の付け根とグリップの間は、空けて握るのであるが、持丸は、人差し指の付け根、中指基節骨、薬指基節骨、小指基節骨の4本でグリップを握っていたからである。

しかし、2021秋季キャンプ以後~今スプリングキャンプは、グリップの握りを小園と同じ握り方に変え、左手小指の基節骨でグリップを叩いて左肘をヒッチし、左手親指基節骨でグリップを叩けるようになった。左手親基節骨でグリップを叩く前に後肩関節が残る選手に外れはない。持丸は、左手親指基節骨でグリップを叩く直前までに昨季よりも更に左手親指が立っていくようになった。故に、右手親指基節骨でグリップを叩いたときに、左腕前腕部の屈筋が緩むようになった。右股関節が内旋できており、左手親指基節骨でグリップを叩いて左股関節を内旋しても、左股関節が伸展せず、左内転筋が内転しないので、左足拇指球で地面を後ろに蹴らない。故に、右膝の壁も崩れない。左膝から地面に落ちていく。持丸に関しては佐々岡が一推ししているので、本当にいいスイングなのか、大部分のカープファンにとっては信用できないだろう。一軍の投手と対戦したらどうなるかという意見もあるだろうが、筆者は、スイングだけを見ればその打者のレベルがわかる。打撃だけに限って言えば、持丸は、可成りいい。育成契約の3人(持丸の他は、二俣と木下)の中でどころか、二軍の左打ちの中では、韮澤と並んで抜けつつあるといって差し支えないであろう。冗談抜きに、打撃に関しては坂倉の三年目、昨季の中村奨成よりもレベルが高い。坂倉の三年目、昨季の中村奨成は、未だ、トップポジションに入る過程で前肩が背骨の方に入っていた。右左の区別をなくして見ても、現段階では、宇草、正隨、末包、中村健人のスイングよりは、持丸のスイングの方がレベルは高い。今のスイングが継続できていれば、開幕前に、否、即支配下登録してもよいのではないか。西川龍馬は、一シーズンに一回の割合で、小園や鈴木誠也、上本がコンスタントにやるパーフェクトインサイドアウトスイング(例:後ろの股関節を剥がして逆方向に打つ。トップハンドの小指基節骨でグリップを叩いて180度トップハンドの小指第二関節を内旋、トップハンドの親指を立てて順方向に引っ張る)をするが、それ以外のスイングは酷い。すなわち、トップポジションに入っていく過程までに右肩が背骨の方に入る。打撃の土台である左肘のヒッチがコンスタントにできていないからである。打撃に関しては、持丸は、素振りを怠らなければ、今季中に西川龍馬の本塁打の量産ペースは抜けるであろう。持丸は、例えば110~130打数で6本塁打の実績を産み出すことは有り得るのである。
一方、持丸は、捕球に関しては、左股関節を内旋して背骨の左側で左手で捕球する及び背骨の前での左手で捕球をする。よって、持丸は、捕球の前は右股関節を内旋、左股関節を外旋し、捕球のとき(左股関節の内旋、仙骨の左側を押し出す)は、右足股関節を内旋、右足を軸に行うとことに修正していくことを要する。スローイングに関しては、持丸は、現状でも、捕球とセットにしなければ、中指の基節骨でボールを引っ掛けて縦回転の体の使い方で投げることができる。
持丸は、走塁に関しては、速くはないが、ハーフウェイからラインの内側を走ることができる(=右股関節、左股関節のバックステップができる)。走り方も小園に似る。守備に関しては発展途上であるが、一塁、三塁又は左翼の練習をさせ、一軍の試合で打席に立たせてみたい選手である。河田は、背骨の左側捕球で前に落せ派、ワンバン送球推奨派である。赤松は、河田と逆の守備の動きをして野村謙二郎に大目玉を食らったことがある。菊池涼介、廣瀬も右足を軸に左手小指で打球を叩く派である。中村奨成の外野守備にメスを入れたのは廣瀬であることは中村奨成の動きを見ればわかる。持丸の守備の動きにメスを入れるのであれば、河田ではなく、廣瀬か赤松にやらせることである。ベアハンドキャッチ(比喩)の土台ができれば、捕球が加わっても中指基節骨でボールを引っ掛けて縦回転で投げられるのである。その後、持丸に関して、一塁、三塁、左翼のテストをしてみることである。

二俣翔一(右投げ右打ち)

今回、育成選手の中で一軍キャンプに参加している選手のもう一人である二俣は、捕手としてプロ入りしたが、プロ入り後は、三塁にコンバートされた。二俣は、スイングの一部始終に右肘のヒッチの動きがない。故に、トップポジションに入っていく過程で、トップが深い。すなわち、左肘が突っ張る。引手である左腕の加速距離が短くなる。ファストボールに対し、グリップを右手人差し指の付け根で押して合わせただけの打撃をし、変化球には泳ぐ。一軍の投手に対応できるまでには、相当のスパンを要するだろう。

結論

育成選手に関しては、他球団の資本が支配下選手として契約できる。持丸については、松田元は、他球団の資本の手先にチョッカイを出される前に、支配下選手として契約し、他の支配下選手並みに栄養費を弾む必要がある。

別記:黒原のセットポジション

黒原は、セットを解除する際に、両手首をベルトの高さから胸元に上げる動作が二段モーションに該当するとしてボークに当たるという価値を審判から付けられた。①トップハンドの親指基節骨でグラブを叩くと投球腕の前腕部が回内する。ボトムハンドの前腕部が回外する。トップハンドの手首がベルトの高さに持ち上がる。②回外したボトムハンドの前腕部が後ろの脇に入り込んでボトムハンドの肘が突っ張る。③ボトムハンドの親指が伸展せず、親指先の加速距離が短くなる。④トップハンドの親指基節骨でボールを叩く前に投球肩が残らずトップハンドの小指の加速距離も短くなる。ボークを取られるからではなく、①~④が反復されるからセットを解く前に、右手親指基節骨でグラブを叩いて手首を持上げる動作はカット(削除)する必要がある。うんと解りやすい言葉を使うと、セットポジションでの投球は、無駄な動作を省けば、セットポジション以外で投げた場合よりも速いボールが投げられるのに、黒原の場合は、セットポジションで投げると、スピードが落ちてしまうということである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA