2018広島vsヤクルト7回戦。カープ打線は、ブキャナンに完封される。長井良太プロ初登板。

試合のポイント

中4日で投げるメジャーの先発投手は、中1日でブルペンで35〜45球投げる。

中5日の場合、菅野のように、5日間ブルペンで投げないことで成功した例もある。

リリーフ投手は、投手当日以外にブルペン入りしない投手はいる。

先発では、非常にレアケースではあるが、金子千尋のように登板当日以外にブルペンで投げない投手もいる。

ブキャナンは、4月28日の巨人戦で97球を投げた後、5月1日にブルペンで25球投げてからこの試合に登板。

ブキャナンは、この試合に関して言えば、ブキャナンとしては、良い方の部類ではなかったよ。

ほぼ100%一塁側にターンして投げ終えるのだが、この試合は、三塁側に重心が残る球がいつもよりも多い。

すなわち、手投げということ。

また、鈴木誠也に安打を打たれた球を投げたときには、骨盤が三塁側に滑っており、ボールが高低に外れている。

ブキャナンは、胸の張りが大きく、踵から着地し、回転軸の一塁側への傾きが大きく、右肘の位置、トップの位置が高い。

右腕を内旋して上体が一塁側に大きく傾くということとは、縦回転の球が投げられているということ。

ブキャナンは典型的なオーバースローの投手。

俺は来日当初からそう書いてきたが、ウィキにはスリークウォーターと書いてある。

全く、ウィキに寄稿した奴はロクに見もせずに、メディアの寸評だけを読んで嘘っ八を書きやがる。

よって、ブキャナンは、良い部類のときも、そうでないときも簡単な投手ではない。

ボールの下から手首を返すということは、スイングし始めのときに右肩が下がるということ。

頭が前に出されるということ。

更には、ヘッドが体の前に出されること。

前の肩が内に入って(肩だけでステイバックしている)、前の肩、後ろの股関節、腸腰筋よりもヘッドが遅れて出ているということ。

始動(トップを作ること)が遅れて、急ピッチで辻褄を合わせているということ。

泳ぐは、前の膝が前足のつま先よりも前に出されること。

差されるは、始動が遅れてボトムハンドでボールを受けて前の膝が伸びるということ。

「ボールを引っ掛ける」と「泳ぐ」と「差される」に共通するのは、顔が前に出されて、投手のリリースポイントとの距離が縮まり、ヘッドが下半身や肩に遅れ、体感速度が速く感じるということ。

打者は、初球及び早いカウントから顔に近い、最も始動を早くしなければならず、最も体感速度が速いコースを振ってタイミングを測って、全ての球種に対応できるようにする。

ボールを見ているだけではダメ。

ボールをフルスイングで振らなければタイミングは掴めない。

その結果として顔が前に出されてボールを引っ掛けたり差されたというのであればそれはそれでいい。

一方、カットしたりファウルにすることができるということは、打ち方がまともであればヒットになる球。

ボールを見て球数を投げさせることや、カットしたりファウルして球数を投げさせる打者は、差されているか引っ掛けているか泳いでいるからファウルになる。

球数を投げさせて降板させても点が取れなければ、勝ち継投の投げる球がタフな投手が出てくる。

打てる球なのにカットする、ファウルする。

プッシュバントやドラッグバント、走り打ちは、その投手の球を外野に飛ばすことができない打者がやること。

いずれにしても、そのような打者は、投手にとって簡単にアウトをくれる与しやすい打者。

俺はそれらの打者は、評価しない。

野球は、投げる球がタフな投手をフルスイングして打ち崩したチームが上にいくものよ。

まともな打撃ができないチームは上に行けない。

仮に、これらがベンチからの指示だとすれば、コーチとしては五流だ。

スクイズは、バティスタが専門で練習していない一塁手でないから成功し、二死一塁二塁からの西浦のバントは、菊池も一塁ベースカバーに入るのが遅れ、鈴木も菊池のカバーに入っておらず、田中も三塁ベースカバーに入っていなかった。
センターの野間もニ塁ベースカバーに入っていなかった。

しかし、そんな戦法は、絶えず進展し続ける現代野球では通用しない。

カープファンよ、石井がなんだ、河田がなんだ。

メディアに洗脳されてビビってるんじゃねえよ。

この試合は、打てなかったことが敗因だ。

しかし、打者を責めているわけじゃないよ。

よって、俺は、この面からも、この試合の負けは受け容れることができる。

それでは、一方、各投手の出来は、どうか。

Johnsonは、投げ終わりに重心が一塁側に残る手投げが多かったし、トップを作ったときに腸腰筋が外旋して左肩、左膝が割れてあまり良くなかったね。

メンタルは関係ないよ。

三振暴投も山田への四球もリリース直後に左肩が凹んでいて、左肩の状態は良くなかった。

青木への死球は、トップを作ったときに、左足の拇指球で立ち、左膝、左股関節が伸び切って右腕が打撃でいうところの「泳いでいる」状態になっている。

瞬発力の伝わらない球が高目に外れる。

これらは、フィジカルが限界だから、プロとして恥ずかしいミスと書いている方が恥ずかしい。

6回から登板の中村恭平は、トップを作ったときに、左股関節が伸びて、左股関節、腸腰筋が外旋し、左肩が開く。

一塁側に重心が残り、廣岡にレフトフェンスダイレクトの単打を打たれる。

山田哲人には、踵から着地し、胸の張りを大きく、トップを高くし、左足を三塁側にターンして見逃しの三振。

バレンティンには、トップを作ったときに、コックした左肘が沈んで、左股関節、腸腰筋が外旋し、それに遅れて左肘が出て左肩が凹みワンバウンド。

胸の張りが大きく、トップの位置を高くして投げられた球もあれば、コックした左肘が沈んで、トップの位置が低くなることもあり、良くはないが、2回無失点。

ブキャナンが少ない球数でイニングを食っていったので、カープベンチは早々と撤退し、中田廉に調整登板させる。

中田が押し出し、満塁本塁打を打たれ、炎上。

右肘をつまみ上げたときに、右膝が内に入るので、瞬発力がボールに伝わらない。

左膝が割れて右肩が凹んでトップの位置が下がる。

右肘をつまみ上げたときに右膝が沈み、トップを作ったときに、右肘が沈み、右股関節、腸腰筋の外旋する。

下半身の外旋よりも右肘が遅れてでるので、ボールを持つ手が打者の前に早く現れる。

大差がついたところで、長井がプロ初登板。

長井が4球目に投じた、ファウルを打たせたストレートは、154キロの球速表示を記録し、次の5球目に投じた136キロのフォークで雄平を一ゴロ。

プロ初登板、初の対戦打者をアウトで打ち取ってデビューを飾った。

長井のピッチングを4球目を例に見てみよう。

長井は、最初に左膝を上げて下し始めたときに、右股関節を内旋する(二塁方向に捻ること。ユニフォームの襞の入る方向を見るとわかるよね)。

長井は、左膝を再度上げたときにも、右股関節を内旋する。

このように、長井は、二段モーションであるが、右股関節の内旋、タメがある(トップを作ったときも腸腰筋、右股関節とも外旋していない)。

踵着地は、マウンドが固いと損耗しやすいが、右肘をつまみ上げて大腿骨を骨盤に刺してからの肩甲骨の稼働域が広く、内転筋、膝も柔軟に蹴り伸ばせる。

長井は、胸の張りが大きく、背筋を損耗しない投げ方なので先発もできる。

長井の場合、右肘のコック、回転軸の傾きは、オーバースローなのに、テイクバックのときに、右肩がわずかに上がり、リリースのときのトップの位置が低くなっており、左膝の壁が真っすぐに伸びた後で、崩れて三塁側に重心が残っていた。

よって、前述の右肩の上がりを抑制し、壁を崩さず一塁側に右足をターンさせて投げれば、瞬発力がボールに伝わり、初速と終速の差の少ない球速通り及びそれを上回る体感速度を錯覚させられるだろう。

得点経過

2回表

鈴木は、アウトハイ144キロのストレートを中前安打。

松山は、インコースベルトの高さの127キロのチェンジアップを打って、ニ併打。

安部は、真ん中低目149キロのストレートを空振り三振。

2回裏

坂口は、真ん中高目138キロのスライダーを打って左前安打。

打者廣岡に、カウント0-1から、真ん中低目チェンジアップ134キロを投げたときに、坂口は二盗。

廣岡は、真ん中低目134キロのスライダーを空振り三振。

しかし、三振暴投により廣岡は、出塁。

中村悠平は、インローのシュートを一塁側にバント。

バティスタは、本塁へ送球するが、セーフ。

石原は、菊池がカバーに入った一塁ベースに送球。

スクイズで、広島0-1ヤクルト。

ブキャナンは、真ん中ストレート145キロを、左肘ではらってレフト線へ二塁打。

広島0-2ヤクルト。

山田には、真ん中低目に134キロのスライダーが外れ、四球を与える。

西浦は、真ん中146キロのストレートを投前にバント安打。

青木には、インハイに141キロのシュートが外れて死球を与える。

広島0-3ヤクルト。

4回表

菊池は、真ん中124キロのカーブを左前安打。

バティスタは、インコースのベルトの高さのシュート149キロを打って、三併打。

鈴木は、真ん中低目135キロのチェンジアップを打って、ニゴロ。

6回表

石原は、アウトロー122キロのカーブを打って、遊ゴロ。

岩本は、真ん中カットボール140キロを空振り三振。

田中は、アウトハイ(田中から見れば、インハイ)ストレート142キロをライト線へ二塁打。

田中は、頭を後ろの骨盤の上に乗せ、右肘を抜いて、左肘先行のインサイドアウトでスイング、右肘でバットをはらった。

ブキャナンは、トップを作る過程で左肩と左膝が開いた。

菊池は、アウトローのチェンジアップ135キロを打って、三ゴロ。

8回裏

廣岡は、アウトハイ124キロのスライダーを打って左前安打。

中村悠平は、真ん中高目の139キロのストレートをレフトオーバーの二塁打。

ブキャナンは、真ん中高目ストレート140キロを空振り三振。

山田には、投げずに、四球を与える。

西浦には、真ん中高目のストレート140キロのストレートが外れ、押し出し。

広島0-4ヤクルト。

青木は、真ん中高目のストレート136キロを打ってニ飛。

荒木は、真ん中高目のスライダーを打ってレフトスタンドに満塁本塁打。

広島0-8ヤクルト。

長井に投手交代。

雄平は、真ん中低目のフォーク136キロを打って一ゴロ。

試合データ

7回戦

2018年5月4日 18:00

神宮

試合時間 2時間44分

勝利投手 ブキャナン 3勝1敗

敗戦投手 Johnson 2勝2敗

本塁打: 荒木 2号満塁

盗塁 坂口 1

失策 バティスタ 1

対戦成績 広島 5勝2敗