開幕直前セリーグ各球団総合分析:中日ドラゴンズ編

Last Updated on 2019年4月23日 by wpmaster

昨期の中日は、59勝79敗の5位。

中日は、浅尾とカープに16勝3敗とカモにしていた吉見を潰されてから、加えてベテランの首に鈴をつけられずに、Bクラスに低迷していたが、昨オフから、補強に本腰を入れつつある。

若手も即ブレイクするような選手はいないが、楽しみな若手は、出てきつつはあるな。

それでは、昨季の実績を踏まえて、退団投手と新加入選手を加味しながら、投打の成績を予想してみよう。

投手部門

[2017年チーム先発投手成績]

先発勝利数:⑤位

先発防御率:⑤位

先発球数:①位

先発イニング数:③位

[2017年 チーム救援投手成績]

救援防御率:⑤位

救援球数:④位

救援イニング数:⑤位

[その他退団選手]

濱田達郎(再契約見込み)

武藤祐太(DeNA)

福(育成)

岩崎達郎

藤吉

ウェルヘス

投手部門では、6勝のバルデスが退団、同じく6勝のジョーダンがヤクルトへ移籍。

それでは、個々の既存の投手と新加入投手について、分析してみよう。

ジーのピッチングについては、以前に記事にした。

オープン戦の投球も、向こうで投げていたときと、基本的に変わらないね。

8勝 3.67ぐらいかな。

左投手ガルシアは、左足の踵に重心を残し、骨盤よりやや下に高さに右膝を上げ、ほとんど右足は内に入れず、一瞬左股関節を二塁方向に外旋し、フットファーストでステップ。

トップを摘み上げたときに、右肩、右膝は辛うじて開いていないが、トップを作る過程で、左足を蹴り始めて左股関節が外旋し、リリースする際に打者の正面に胸を見せている。

この投げ方だと一軍では、厳しいだろう。

開幕投手が濃厚な小笠原は、右足を上げたときに、左足の踵が浮く。

二塁方向への左股関節の内旋は、わずかで、ほぼ真下に右膝を落とし、フットファーストでステップ。

左肘をつまみ上げたときに右肩が開き、右肘と右膝が並進しない。

右足は踵から着地し、フィニッシュで一塁側に重心が残る。

右膝が折れ曲がって壁が崩れている。

育成選手のライデルマルティネスは、右足に重心を残して、右股関節を内旋して左膝を上げる。

左膝を内入れして「く」の字を作ってステップ。

トップを作ったときに、右股関節、腸腰筋は外旋しないが、右股関節が伸び、左肩、左膝が開く。

左足は踵から着地する。

フィニッシュで一塁側へ右足をターンする。

ボールに瞬発力が乗った球を投げるので、シーズン中に支配下選手契約を結ぶこともあり得るが、一軍選手枠の関係で、通年出番があるかどうか。

松坂は、右肘をつまみ上げたときに左肩が開いて、左膝と並進せず、打者の正面に胸を向けてしまうこともあったが、初の三振を奪った球は、右足でエッジをかけて、右股関節にタメがあった。

ランナーを出してから、右股関節を外旋し、左膝を内に入れてヒップファーストで前傾した上体と左足を垂直に交わらせてスライドステップ。

松井雅人とのバッテリーで盗塁を阻止。

それと、俺が個人的に期待している柳は、昨季は、右肩の故障で途中離脱したが、4/3の巨人戦に先発するようだね。

オープン戦でも、左膝を上げたときに上体が反るが、右足踵に重心を残し、右股関節を外旋、ヒップファースト、右肘をつまみ上げたときに左肩、左肘が開かず、胸の張りも大きく、左足は、スパイクの内側の踵寄りから着地し、右肘、トップの位置も高い。

左内転筋、左膝を伸ばして右足を一塁側へターン。

故障が再発しなければやってくれそうだね。

鈴木翔太は、前傾した上体と左足でL字を作って右股関節のタメもあるんだけど、左足で弧を描くことがある。

それとフィニシュで両足が揃って、クッションのように着地して両膝が曲がる。

いわゆる手投げで、フォロースルーが足りていない。

左投手の笠原は、左股関節を外旋して、前傾させた上体と右足でL字を作って、胸の張りが大きく、回転軸が三塁側に傾いてトップの位置が高く、回転数の多い球を投げていて、活きのいい投手が現れたなと思ったが、フィニッシュで壁が崩れる。

完全に左足をターンできるところまでには行っていないが、右膝を伸ばして壁を作れつつある。

先発ローテ6番手の座を鈴木翔太、吉見と競うことになりそうだね。

2015年、最終戦でカープを7回1安打無失点に封じた大野雄大は、2016年7月19日のカープ戦(4回 11失点)から悪くなったよな。

前傾させた上体が右足と垂直に交わって、Cアーチのところでも、スパイクの内側でエッジがかけているが、左肩は開いていない。しかし、テイクバックで左肩が上がり(左肩関節の外転のときに一度左肩を右肩よりも下げる)、左腕が横振りになったよな。

外転のときに左足はアウトエッジだが拇指球を支点に左膝が内に入り、右手は親指が上。

右足はスパイクの内側から着地する。

クイックでは、スパイクの外側に重心がかかるが、左股関節の外旋がなく、トップを作ったときに、左股関節だけでなく、腸腰筋まで外旋して胸が打者の正面を向いている。

回転軸から頭が外れている。

リリースの瞬間に右足が突っ張るが フォロースルーのときに一塁側に重心が残る。

吉見のピッチングは、ファームの試合を見たところでは、投球動作を見ると、通用するのが難しいものがあるな。

鈴木博志が一年目から通用するのが難しいことは、ドラフトのところで書いた。

執筆の段階では、又吉、田島、祖父江、伊藤準規が故障したとの情報は入ってきていない。

岩瀬は、勤続による劣化が避けられないだけに、若手の底上げ、台頭がなければ、昨季よりは、リリーフ部門は、マイナスだろう。

バッテリー部門では、日本ハムから大野奨太が移籍してきた。

配球面をフィジカル、投球動作と関連付けて語るのならまだしも、心理学の世界を持ちだしたらいけんよ。

どこに投げようと、投げた球が良けりゃ打たれないし、そうでないなら100%とまではいかないが、相当程度の割合で打たれるってことよ。

捕手のリードは、殆ど関係ないよ。

阻止率は、スライドステップ、牽制の巧拙とも関連するけど、フットファーストで開きまくって打たれたら元も子もない。

大野奨太の加入で、センターラインが画期的に強化されたとまではいかないよ。

移籍して即固定でレギュラーを張るところまで、生え抜きの捕手達とは差がないよ。

松井雅人やその他の捕手との併用になるだろうよ。

打撃部門

モヤの年度別成績

打撃面では、ゲレーロが巨人に移籍。

アルモンテは、ヒッチして上げるときに少し右肩が内に入る。

振り下ろし始めるときに左肩が下がるね。

左足はエッジをかけた後、拇指球で回るけど、右足は、右踵で回るので飛距離は出るけどね。

インコースのベルトより上をさばけるかだね。

規定に入るぐらいまで使われたとして、.275  18本ぐらいかな。

モヤは、手首をコックしながらボールを待ち、ヒッチした後のステイバックが大きく、ステップ幅を狭くして、振り下ろし始めで左肩がほぼ下がらず、グリップ先行のインサイドアウトでスイング。

既存の選手では、右肘の故障で成績を落とした平田がどこまで復活するか。

ビシエドは、懐の深い打撃をするので、数字以上のレベルがある。

福田がフルで出場した場合、どのぐらいの数字を残すかもポイントの一つだ。

京田は、ステイバックのときに頭が前に出され、打撃が安定せず、オープン戦の段階では、完成度という面では、同じショートで新人王の源田の域には達していない。

2018年の基本オーダーは、次のようになるようだね。

(中)大島

(遊)京田

(左)アルモンテ

(一)ビシエド

(三)福田

(二)高橋周平

(右)平田

藤井

(捕)松井雅人

まとめ

このチームも、大野雄大が絶対的なエースになりかかっていたが、ここのところ低迷してるな。

小笠原も中村奨政にヒットを打たれているようじゃ、まだまだだな。

2018年の基本ローテは、大野、小笠原、ジー、笠原、松坂、柳

控えに吉見、鈴木翔太、若松、小熊、山井、ガルシア

2桁勝てる投手が出てきそうもない。

まずは、先発勝利数を見積もってみよう。

大野 7-11    3.78

小笠原 6-9    4.03

ジー  8-8   3.62

松坂 5-5   3.89

柳  5-5   2.99

吉見 3-5 5.36

笠原 3-2    3.22

鈴木翔太 2-4    3.60

山井 1-0   1.80

若松 1-2    6.47

小熊 1-0

ガルシア 1-1     7.71

合計 44勝52敗

中継ぎ抑えは、クローザー田島、セットアップ又吉に、岩瀬、祖父江、伊藤準規、谷元、三ツ間が絡む。

控えに佐藤優、小川龍也

岩瀬は、フィジカル面で大きな故障がなくここまで来たが、労働量の蓄積が長くフィジカルも衰え、多くは望めない。

後は、福谷、岡田俊哉、浅尾が復活するかどうか。

アルモンテの加入により、ゲレーロの抜けた穴は、幾分埋まるので、中継ぎ、抑えで18~19は勝つだろう。

総合して見ると、先発、救援共に主力に絶対的な存在がおらず、層が薄いので今季もハードな展開になるだろう。

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