対巨人8回戦,投手戦となるが7回力尽きる。

Last Updated on 2017年12月10日 by wpmaster

対巨人8回戦。九里と菅野。

エルドレッドがスタメンから外れるのは予想通りでしたが、新井まで外してきました。

松山の4番は予想通り。但し、レフトではなく一塁。捕手の會澤、三塁安部も予想通りでしたが、天谷の5番は頭にありませんでした。

プレイボールの前に調べてみると、天谷は対菅野通算11打数4安打で.364。

九里は、2回裏、村田に強いゴロを打たせ、併殺に取ります。5回までは、球を動かし、ゴロアウトが多く九里は、自分のピッチングができていた。

菅野は、初回、田中を三振に取った球、2回安部の初球が内角の正しい打ち方をすれば飛ぶコースよりも更に内側1個分、高さが1個分高い、どんなに上手く下半身を回転させてもバットの根元にしか当たらないコースに投げ切った。松山にも初回、それよりもボール半分高い内角球で三振に取った。鈴木に対しても、第一打席インコースのツーシームを待っていましたが、菅野は鈴木の得意なコースよりボール1個分外寄りに投げてニゴロ、2、3打席は一球もインコースを使わずに外一辺倒で攻め(特に3打席目はバットの先が届くか届かないかのコースばかり)、スイングをさせませんでした。安打できる球はなかった。各打者毎に攻め方を変え、コースを間違えずに投げていました。田中らに投げた縦のスライダーのキレも良かった。

菅野は7回に松山を外角のベースの角をかするかかすらないかのコースに決めて三振に取った。これは誰も手が出ないコースで、松山は責められません。

6回裏、九里のカットボールを、菅野は強く叩きつけると高く弾まない硬式球を力まずに弾き返し、バウンドの高い打球を打ち、田中も一旦前進して下がりショートバウンドで捕りますがバウンドが合わず(捕っていてもセーフ)、九里は菅野に内野安打を打たれます。

立岡がバントで送り、片岡に対し、広島バッテリーは、外のカット、インコースシュート、外ストレートと5球目まで隙のない攻めを見せ、片岡は、カットボールをケース打撃で二遊間に打ち、菅野は3塁に進塁。

坂本に対し、1球目にインハイの顔付近に投げた後、2球目を外低目にきっちり投げ、5球目のインコースは甘い球で坂本が打ち損じましたが、6球目、7球目のカットボールは内に入ることなく、完璧なコースに投げたのですが、坂本にファウルにされます。8球目外角低目の構えより内に入ったところを坂本に左前に打たれます。

インコースを安打にできる打者(例、坂本、丸、鈴木)は、よほど制球のある投手でない限り、投手はインコースを攻めにくい。打者は外に絞って待てばいいわけですから、内角を打てない打者よりも率が稼げ、投手との勝負でもアドバンテージがあり、外低目をいかに高い確率で打つかにより、いくらでも数字が上がってくる。

會澤の攻め方に誤りはない。只、九里に外角低目にきっちり投げ切れる制球がなかっただけのこと。ファウルで粘られれば、Johnson、前田、黒田のような投手でも、1球もコースに投げ切れない球を投げないということは難しいので九里は責められない。坂本との個人対個人の勝負に負けたということ。今日は、九里に勝負を着けさせる試合、九里にくれてやる試合なので坂本勝負は間違いではないと思う。初回から飛ばして疲れから体が開くのも想定内。

ギャレットの本塁打もカウント3-0で打つカウントから、インコース低めの飛びやすいコースよりボール1個分内側に、ボール1個分高く投げ切ることができず、真ん中の高さで内に入って打たれたもので、バットの届かない外低目かバットの出が窮屈になるインコースのどちらでも正解のケーズなので會澤は上手くリードしていたと思います。

7回の村田の本塁打もカーブに対し割れを作って上手く打たれたもので、カーブはいいところから落ちていた。

7回4失点で九里は降板しますが、96球で7回を投げ切り今日の投球は合格点です。5回までは、ローテーション2番手投手位の内容はありました。制球も2年前よりも向上しています。

只、インコースの際どいところ、外低目のギリギリいっぱいのところの制球に磨きをかけてそこにコンスタントに投げられるようにしましょうということ。2回、一ゴロを松山からトスを受け、亀井との競争になりますが、スピードを緩めてしまいます。フィールディングもきっちりやりましょう。そうすれば、勝てる投手になると思います。

今日の試合、7回天谷が2ストライクを取られてから、全球種を予測しつつ、インコース150キロの真っ直ぐを振り切り本塁打を放ち一矢を報いただけ。

菅野に対しては、丸が内、外の反応がよく、2安打しただけで、ケース打撃などの作戦を立てるところまでいきませんでした。5回までは早打ちのより56球で仕留められていましたが、9回まで107球を投げさせることはできた。ペナント終盤で初対決になるよりは今の内に対戦できてよかったです。

個々の打者もセーフティバントに頼らず崩されながらもスイングをして敗れたのはプラス材料(菅野はセーフティを決められたり、盗塁されても崩れません。ギアを上げてホームに還られなければいいという投手なので)。

負けるとわかっていた試合ですが、九里と會澤が現状できることをほぼやりきって予想以上にいい試合になりました。

[追記]

相手投手が他の投手であれば、味方が逆転するのを待つというのはわかりますが、菅野が投げているときは、1点先制された段階で、ほぼ100%負けですから、1点取られた後ではなく、敢えて、間を取って休憩又は確認するなら、菅野に内野安打を打たれた直後ではないでしょうか。尤も、走者は菅野なので、最低限の走塁はするでしょうが全力疾走はしないので、ランナー無しと考え、バッター勝負でいいと考えれば、敢えて間を取らなくてもよいとの考え方も成立しますし、どこで間を取るかは難しいところです。間を取って確認することは、メンタル論を話すのではなく、フィジカル上のこと、技術上の助言、確認です。