10/09/2020広島2-1ヤクルト,森下109球7回1失点で6勝目,ケムナ誠2度目のホールド,フランスア8セーブ目

Last Updated on 2020年9月11日 by wpmaster

広島佐々岡監督は、日付をすると中5日で森下を先発させる。広島打線は、4回裏長野の右前安打で先制。

プロ入り初の中5日森下暢仁のピッチング

森下は、二段モーションで投げないとき、フォーシーム、カットボールを投げるとき、後ろの股関節を外旋してから前足で地面を蹴るので、後ろの股関節をゆったりと外旋する間ができる。故に、球数が増えても、回転数の多いフォーシーム、カットボールが投げられる。
クイックでも、初回塩見を併殺に打ち取ったときは、前足を蹴ってから始動し、スパイクの内側でエッジをかけて右肘をつまみ上げていたが、それ以外は、後ろの股関節で地面を蹴ってから前足で地面を蹴っている。
しかし、森下は、カーブ、チェンジアップだけでなく、カットボールを投げるときにも、前足の蹴り始動で投げることがあり、カットボールを3球ワンバウンドさせる。チェンジアップの投球は、3球、カーブは1球、右手首を背屈、指先をしならせることができずに、ボールをスッポ抜くことができず、ワンバウンドさせた。序盤は、シュート成分が多い逆球も見られた。
高橋奎二は、18球目、捕手が正規捕球できずに走者を進塁させたのも含め3、17~19球目にかけて球連続でワンバウンド投球。初回だけで6球、投球をワンバウンドさせる。2イニングス目以降も、高津監督は、高橋奎二を続投させ、トータル85球で9球をワンバウンドさせる。
高橋奎二は、総じて前足で地面を蹴ってから後ろの股関節を外旋、リリースの瞬間、前膝が屈曲するので、ワンバウンドの投球が多い。
高橋奎二の投げ方は、打者は、手首を耳の高さに戻す間も、前膝で地面を蹴る間を作ることもできる投げ方です。
森下は、6回表、坂口にソロ本塁打を打たれ同点とされるが、広島は、7回裏、菊池涼介の左翼への二塁打で勝ち越す。1点リードの8回表は、前回、回跨ぎで58球投じてから、日付をすると中3日、ケムナ誠が任せられる。

初めて一点リードの8イニングス目に登板ケムナ誠のピッチング

ケムナは、前足の蹴り始動で右手首を背屈、指先をしならせることができずに、スライダーを一球、加えてボールをスッポ抜くことができず、フォークを1球ワンバウンドさせる。しかし、結果は、0に抑える。
9回表は、前の試合、回跨ぎで30球投じたクローザーフランスアが、右手首を背屈、指先をしならせることができずに、ボールをスッポ抜くことができず、チェンジアップを3球ワンバウンドさせるが、0で締めくくり、一点差を守り切る。森下は、109球7回1失点で6勝目を上げる。

大盛穂のバッティング

大盛は、両足内転筋を内旋して打席に立ちます。両右内転筋の内旋を解かないとレッグアップできません。これ自体は悪くありません。大盛は、昨シーズンまでの松山ほど極端ではありませんが、コックをしてから前足小指球で地面を蹴ります。その後に後足の股関節を外旋します。よって、前肩が背骨の方に入る間ができます。前肩が開いてから、ガイドハンドの上腕部の外旋→前腕部の回内(このときのトップハンドの手首がトップポジション)→上腕部の外旋(ガイドハンドの肘の推進)します。ピッチングの場合、投手によっては前腕部をレイバックする投手もいます。ガイドハンドの肘を出す瞬間、前膝で地面を蹴れれば、外野の頭を越えることができます。ガイドハンドの親指で地面を蹴る瞬間か僅かに遅れる程度までに前膝を蹴れれば、内野の頭を越えます。ここまでで蹴れなければ、ヘッドがボールの内側を撫でて合わせただけの飛球になります。松山を始め、右投げ左打ちの選手は、投げる方の後ろの股関節と打つときの後ろの股関節が逆なので、前足で地面を蹴る前に後ろの股関節を外旋するのが、右投げ右打ち又は左投げ左打ちの選手に比べると難しい。前膝をゆったりと蹴る間ができないので逆方向への打球が多くなります。7回裏の左越二塁打のときのスイングは、松山が4回裏に打った左前に落ちる安打のスイングは、左手の親指でグリップを押し込んだとき、背骨のラインとグリップがほぼ垂直。ガイドハンドの肘→前の肩甲骨の格納の順で行うパーフェクトインサイドアウトスイングで産み出すバナナカーブとは真逆。の松山が4回裏に打ったときのスイングほど酷いドアスイングではありませんが、大盛もこれに当てはまります。
大盛の現在の打撃のレベルは、桒原は論外として、羽月、宇草との間のリードを広げました。
今の打撃を続ければ、松山のライバルにまでレベルを上げることはできますが、それだとone of themです。大盛は、後ろの股関節をゆったりと外旋する間ができず、前肩が背骨の方に入り後ろ足の踵が背中の方に滑ります。左足のスパイクの内側でエッジをかけて両足を前に運んでしまっています。左肘がヘッドの外側に張り出しません。
マクガフは、右足小指球で地面を蹴ってから左足のスパイクの内側で地面を蹴る。その後で右足の踵で地面を蹴ります。投球肩が前肩よりも下げる。左腕棘下筋がスクエアの方に動く。マクガフが右腕前腕部を回内して右腕を骨盤を通過したときに大盛は、右足小指球で地面を蹴ります。
右肘を逆Lにしたとき、右足小指球にウェイトが移り、右足踵が地面を離れます。大盛は左足スパイクの内側でエッジをかけ内踝が前に倒れます。
マクガフが前肩を開いてからでないと投球肘が前に出せないので、大盛は、左手の親指でグリップを押し込む前に前膝で地面を蹴れました。

7回裏菊池涼介のバッティング

前述のように、投手には、前足で地面を蹴ってから後ろの股関節を外旋する投手と、後ろの股関節で地面を蹴ってから前足で地面を蹴る投手がいます。日本のプロ野球では、圧倒的に前者が多いです。私は、後ろの股関節を外旋するのを始動と解しているので、前者の場合は、「始動が遅い」投手ということになります。
盗塁とエンドランは、投手が後ろの股関節を外旋したとき、走者は、後ろの股関節を外旋します(私見でいうところの始動)。前足で地面を蹴ってから後ろの股関節を外旋する投手の場合、前足で地面を蹴ってから走者は始動することになります。
投手が前足で地面を蹴るのが始動と解する指導者は、投手が前膝を落としたときに、盗塁の場合は、前足で地面を蹴り、エンドランの場合は、ホームベース方向に投手が前足を踏み出したときに前足で地面を蹴れと言います。これだと、後ろの股関節で地面を蹴る間ができません。
ピレラは、前足の着地位置を探らずインサイドアウトスイングをしているので、ヘッドアップしても差されます。その分、一塁村上に捕球されます。しかし、進塁打になります。
大盛は三塁に進塁。
私は、前進守備完全否定派。
ヤクルトの三塁手は、アンツーカー芝の境目、二塁ベースと三塁ベースを結ぶ線上に、三塁線を固めず、浅めに守っています。
打者がガイドハンドの親指でグリップを押し込んだ瞬間に走者が始動することに関しては、ギャンブルスタートという価値属性が付されます。打者が手首を返した瞬間又はヘッドアップした瞬間に走者が始動することに関しては、ゴロゴーという価値属性が付されます。大盛は、三塁線ハーフウェイ1/3までリードしたことろから、菊池涼介がガイドハンドの親指でグリップを押し込んだとき、前足の蹴りと後足の股関節の外旋が同期して始動していますのでギャンブルスタートであったと解することができます。
菊池涼介は、前足小指球で地面を蹴ってから右股関節を外旋するので、前肩が背骨の方に入ります。後ろの股関節を外旋する間ができず、右足の拇指球でエッジをかけて両足を前に運びます。引手主導のスイングで、右手親指でグリップを押し込むまでに前膝が蹴れません。打球が内野手の頭を越えるか否かが、走者の後ろの股関節がつかめません。ヘッドをボールの外側に「引っ掛けること」ができず、右投げ左打ちの選手のように前肘でボールを掃ってヘッドに手首のラインを越えさせています。三塁手が定位置で且つ三塁線を固めて後ろの股関節を外旋してから前足で地面を蹴って捕球していたら大盛はアウトでしょう。

試合結果