加藤拓也の制球は、改善されるのか。

 今季の加藤拓也の投球成績

プロ初登板となった2017年4月7日のヤクルト戦に先発し、7四球を出しながら、8回1/3まで無安打無得点という初勝利でデビューを飾る(結果は、8回1/3   135球、1失点1自責 2安打 7四球  7奪三振)。

その後は、勝利を挙げることができずに、7試合(内先発5試合)に投げて、1勝3敗。

29回1/3  打者136人に543球、20安打 2被本塁打 28奪三振 32四死球(死球1)14失点(14自責)。

防御率は、4.30。

ストレートのMaxは、153km/h

イニングを上回る四球を出している。

コーナーピッチングなんかせんでええ。

投手にとって、ランナー一、二塁までは、比較的抑えやすいので、全く四球を出すなとは言わないが、イニング数を上回る四球数は、ヤバいだろう。

ホームベース上を通る、いわゆる甘いコースにどんどん投げ込んで打ち取っていかなければならない。

一軍の僅差のロースコアで通用する先発、リリーフがシーズントータル20人はいないと、優勝できないので、加藤の台頭が望まれるところ。

それでは、加藤拓也の制球が改善されて来季以降飛躍することがあるのだろうか。

まずは、加藤拓也のピッチングを見てみよう。

加藤拓也のピッチング

セットポジションで構えます。

プレートの一塁側を踏むほど、縦回転の球が投げられます。

プレートは、中央付近を踏みます。

左足を骨盤よりも高く上げます。

これでは、瞬発力を消耗してしまいます。

左足を高く上げるので、この段階での軸足である右足は、かかと体重です。

上体が後ろに大きく反っています。

これでは、瞬発力を消耗してしまいます。

左足を下し始めます。

右膝はルーズに曲がっています。

ここでも、未だ、かかと体重です。

岡田明丈同様に、

テイクバックのときに右肩が下がっています。

右肩を損耗する投げ方です。

ステップは、ヒップファーストではなく、フットファーストです。

左膝を真っすぐに上げて、そのまま下に落とすと左膝が開くことがあります。

グラブを持つ手の肩の外旋の間が足りていません。

とりあえず、後ろ足と腰は、三塁側に滑っていません(プレートに後ろ足をかませて内旋している。)

右膝がタイトに曲がっており、右股関節の内旋、タメができるでしょうか。

左膝を蹴り戻します。

右腕の手の平は外側に向けています。

右肩の内旋はタイトになっていないので、トップが早く作れそうです。

一応、プレートにかけた右足とボールを持つ手のラインがCアーチになっています。

左足のくるぶしを本塁に向けています。

左足で弧を描くことはありません。

後ろの骨盤が打者に隠れていないと、ボールが高めに外れたり、ボールを引っ掛けて叩きつけたりしてしまいますが、

加藤は、後ろの骨盤も打者に隠れています。

しかし、左肩が既に開いてしまっています。

右肘をルーズに曲げ、右肘をつまみ上げます。

テイクバックは小さい方です。

右股関節を内旋します。

腕を挙げるのが早いので、cアーチを作るのが早かったことになります。

左肩の内旋の間が短かったので、両肩甲骨が、あまり接近しません。

大腿骨を突き上げ切れていません。

これでは、肩甲骨の可動域が広くなりません。

瞬発力を産み出すことができません。

打者は、最初の方から、前足を上げて立っていますが、グリップの位置を下げてヒッチさせます。

ここでは、加藤のボールを握る手は、頭の後ろに隠れています。

加藤拓也は、左足は、スパイクの内側から着地していきますが、拇指(爪先)の方から着地していっています。

よって、左膝が開き始めています。

加藤拓也のトップは完成していません。

打者は、グリップの位置を上げてトップを作っていきます。

左足を着地したとき、左膝は、爪先より前に出ることなく、腰が引けて後ろに重心が残ることなく、垂直に曲がっていますので(一応タメができている)ので、瞬発力は逃げません。

このとき、左股関節が二塁方向に引かれて「く」の字が下向きになっていなければならないのですが、なっていません。

右足を蹴り始めたときには、前の股関節が外旋し始め、左膝が開いてしまっています。

取り敢えず、左足を着地してときに、胸が打者の正面に向くという過程(ボールを握る手が打者の前に現れるだけでなく、着地した衝撃で右肘を故障します。)は避けられています。

ボールがシュート回転(失速)してしまいます。

左膝にタメの間がありません。

トップを作ったときは、耳とボールを持つ手の距離が近いので、腕が伸びて高めに外れる原因ではありません。

トップを作るのが遅れたので、ボールを握る手が完全に頭の後ろに隠れていません。

打者は、トップを深く入れ、足を下し始めます。

右肩を内旋していますが、右肘は、後ろに倒れていません。

右肩が左肩よりも上がっていますが、右肩より右肘は上がっていませんが、

右肩がタイトに内旋されているので、三角筋に肩関節包に負荷がかかっています。

これでは、トップを作るのが遅れてしまうでしょう。

股関節の外旋が早いので、腸腰筋の外旋が静止することなく行われているので、

左膝が開き、左膝のタメの間が短くなっています。

トップを作ります。

両肩は水平になっています。

右肩のインナーマッスルに負荷をかけずにトップを作れています。

胸の張りを作ります。

三角筋に負荷をかけずに、三角筋を使って上腕を後ろに引っ張ります。

背筋にも負荷がかからない投げ方です。

一試合当たり、多くの球を放れるので、先発に適した投手でしょう。

尋常でない右胸の張りですね。

ここは、加藤拓也の素晴らしいところ。

頭がライン(軸足から頭までの脇の空間)から外れることの原因の一つになっていますが、

他の要因(股関節の外旋が早いところ)を修正して

ここは直さないで欲しいですね。

打者は、トップを入れ直します。

胸の張りを大きく作っていたので、三角筋に負荷をかけずに、右腕前腕部を後転できています。

肘が高く上がるので、一塁側に上体を傾けることができます。

一塁側に回転軸が倒れているので、回転数の多い球が投げられます。

しかし、頭がラインからズレています。

テイクバックのときに、右肩が下がっていたので、

ステップした足である左足に体重がかかりすぎて

更に、左膝も開いているので、前腕部が伸びてしまい(腕とラインとの距離が遠くなる)、ロックされかかっています。

打者は前足を下し、振り下ろし始めます。

体重がステップした足である左足にかかりすぎて

上体が前に倒れるので、手首が寝てボールを引っ掛けやすくなります。

ここでも、頭からラインから大きくズレています。

頭が前に倒れています。

股関節の外旋が早いのと、頭が前に倒れていることにより、後ろが大きい投げ方になっています。

打者はヘッドを立てます。

もう少し、捕手に背中を見せるぐらい内旋できると更に、バックスピンのかかった球が投げられます。

左膝を真上に伸ばせています。

ここは、先程、挙げた右胸の張りと共に、加藤拓也の最大の長所です。

左膝を上方に緩く蹴れているので、他に瞬発力を損なう要因が少なければ少ないほど、バックスピンがかかり、且つ、失速の少ない球が投げられます。

上体が一塁側に傾いています。

打者が何度もトップを作り直してくれたおかげで、結果として、打者の前膝は伸びて差されています。

しかし、左膝を伸ばして壁を作り、一塁側へのターンが早くなるのを抑止しなければならないところ、左膝を伸ばす前に一度、左膝が開いてしまっています。

加藤は、帽子が飛ぶぐらい、頭が上下にブレます。

この首の振りが瞬発力がボールに伝える役割をします。

しかし、打者は、差されたので、顎が上がってしまっています。

一塁側に右足をターンをするときに、きちんと上体が一塁側に傾けています。

この段階まで、上体が一塁側に傾いている日本人投手は珍しい。

右足が骨盤の外旋と同じ方向にターンできているので、右腕のフォロースルーの通路をふさぐことなく、右腕を内旋しながら、振り切ることができます。

右足を左足の前を通過させ、一塁側に送って完了です。

まとめ

重心移動の前に踵に体重がかかりすぎていること、

右股関節の内旋の間がないことにより、

頭が斜め前に出されます。

左膝を内に入れずに、そのまま骨盤より高く上げ、そのまま下に落とすので、右股関節の外旋が早くなり、左膝が開いてしまいます。

テイクバックのときの右肩の内旋が強すぎることも相俟って、トップを作るのが、やや遅れます。

胸の張りを作って、右肘の位置を上げていますので、一塁側に上体を傾けて縦回転を作りますが、股関節の外旋が早く、ほぼ静止することなく回るので、右腕が伸びてロックされてシュート回転し、インハイのボールゾーンに外れたり、アウトローに叩きつけたりします。

リリースポイントも打者の目線から遠くなります。

アウトローは打者の目線から遠いので、トップを作ってから振り下ろしまで迅速に対応する必要がなく、振ってくれずに間を取られます。

ボールの握りが打者の前に早く現れるので、打者の目線のリリースポイントが近いインハイでも振ってくれません。

前述したとおり、他にも、直すところだらけですが、先ずは、

重心移動前の内旋(右足の二塁方向への引き)の間が足りないのと、テイクバックのときの右肩の内旋のときに、右肩の内側の筋肉に負荷がかかっているのが、根本原因なので、ここを修正するのが、制球改善のポイントでしょう。