鈴木誠也の離脱について思うこと

Last Updated on 2017年12月13日 by wpmaster

鈴木誠也が起亜タイガースとの練習試合の走塁中にハムストリングスの故障で3軍行きとなった。

加療2週間を要するとのことである。本人は、開幕に間に合わせると言うだろうが、リハビリを含め、ファームの開幕の方が早いとはいえ、ファームで実戦での打席数を60打席位こなさなければならないから現実には開幕に間に合わせるのは困難である。

復帰は4月末ぐらいだと思う。

確かに、開幕直前やシーズン中に故障するよりは益しであるが、本人にとってもチームにとっても非常に痛い。

全試合出場は限りなく困難になったが、規定打席到達は諦めて欲しくない。

主力でないからチームとしてはさほど痛くはない、若手はチャンスだと思ってやってほしいとの意見もあるようだが、中々代わりを務めることができる選手が見当たれないレベルにまで、向上していたし、少なくとも、野間と鈴木を相手投手の右左によって使い分けるという案を絶滅されつつあり、野間を松山らと外野の残り1枠を争わせるところまで追い込みつつあっただけに、チームにとって非常に痛いだろうし、本当に残念でならない。

とてもじゃないが、下水流や土生に鈴木の代役を務めることはできないと思う。もし務めるだけの実力があれば、これまでも、もっと鈴木や野間の出番はなかったであろうし、鈴木や野間が多く起用されたのは、緒方監督の依怙贔屓ではなく、選手として優れていたからで、下水流や土生に鈴木や野間を蹴落とすだけの突出したものがなかったからである。

事実、下水流は大学、社会人を経て3年間で4安打、土生は、大学を出てプロ入り4年間一軍出場はない。昨年オフにも自由契約になってもおかしくない成績である。他球団からトレードの申し込みもない。他球団から要注意選手としてマークされつつある鈴木に対し、彼等は、他球団からみて怖さがないということでもある。

突如開花した例として、嶋を例に挙げる方がいるかもしれないが、実は嶋は打者転向1年面に3本塁打して一度プチブレイクしかかっていて突如ではないのであるが、彼らにはそれがない。

一軍で何千打席も立っている打者ですら、他球団の主力投手をそうそう打てるものではないのに、実績のない選手がいきなり打てるほど甘いものではないと思う。

好き嫌いで言っているのではない。彼等にも生活があるから、みんな平等に試合に出てほしいという気持ちはある。

辛辣なことを書いているが、野球選手としての評価に限って言っているだけであって、彼らにも野球以外で秀出た面があるかもしれない。正直書いていてあまり気分のいいものではない。

しかし、当方のような素人にも鈴木や野間の方が魅力が感じられる。公平な目で見て、ファンがこぞって叩いていた迎コーチの現役時代の方が現在の下水流や土生よりも実力は上であると思う。

本人及びファンの方には申し訳ないが、どうしてそこまでポジれるのか、鈴木や野間が故障等で離脱したのを見計らって救世主として待望論が湧き出てくるのか理解に苦しむところである。

その論拠も、鈴木が右打者で、右打ちの外野が手薄になったから、左投手に備えて下水流を抜擢しろという根拠としては非常に脆弱なものである。

オープン戦終盤になって他球団のエース級が本気を出してきたら、下水流や土生は打てなくなって二軍に落ち、対左投手のときでも、同じ左打者であっても土生よりも、松山、野間、天谷、左打者であっても右の下水流よりも実力のある松山、野間、天谷が起用されて鈴木の穴を埋めることになるであろう。

素人から見ても、松山、野間、天谷の方が左投手を打ちそうに見えるから。

プロの監督、コーチはそこまで、打者の右左に固執していないと思う。

どうしても、右打ちが欲しけりゃ、代走守備固めの赤松や内野の堂林を外野のスタメンで使うと思うし、そう見るのが現実的な見方だと思う。

一塁新井、左翼エルドレッドの同時起用という見たくないものを再び見させられるかもしれない。

そうなると相手にとっては、攻撃に回ったときにくみしやすしである。

今回の離脱はチームにとって相当大きいであろう。

[追記]

黒田は、昨季もDeNA、中日には、カットボールやツーシームも攻略されつつあり、新球と言われるチェンジアップも渡米前の防御率のタイトルを取る前年あたりまで投げていて、確か、福留に簡単に持っていかれて以後封印した経緯があったと思います。大瀬良も未だ他球団のエースと僅差の投げ合いになっても持ちこたえて競り勝つだけの精度はないと思います。

Jacksonは、起亜との試合では、最速149キロで2三振と結果を出したようですが、昨シーズンメジャーでの最終登板では、ストレートの球速は出ていても切れというか伸びがなくてねじ伏せられず、縦のスライダーも簡単にアウトが取れるか否かという内容で、相手のレベルが落ちたが故に抑えられたという気がしないでもありません。
 
今村も中田も、他球団の打者が仕上がり途中であるが故に抑えられたのであって、故障前の状態に戻ったとは見ていません。

先発、抑えの振り分けは、細かい起用方法は未だ決めなくてもいいですが、先発と抑えでは調整が異なるので、そろそろ、大まかな方向は決めた方がいいと思います。

ここまでの内容からすると、8回を任せるのは個人的には岡田がいいと思います。首脳陣は先発テストもするようですが、先発向きではないと思います。

下水流も土生もスイングの軌道が遠回りし、コースによってスイングを変えるという柔軟な対応ができていないが、鈴木は、それができる。安定度が違う。彼等との差は、一寸やそっとの差ではないと思います。少なくとも、4年目の丸(.241 9本 50打点)、3年目の堂林(.242 14本 45打点)を凌駕するだけの数字が計算できたので非常に残念です。試合後の石井コーチや緒方監督の談話からすると既に鈴木のレギュラー定着は既定のようでしたので。