25/03/2020練習試合広島3-4ヤクルト

Last Updated on 2020年3月30日 by wpmaster

レギュラーシーズン開幕の延期により、広島、ヤクルト両チームの監督、コーチは、新入団選手、リハビリ組を登板させてきた。
中でも、私が注目していたのが、育成契約の藤井黎來。

藤井黎來のピッチング

藤井黎來は、右足踵に体重をかけ右股関節を外旋して左膝を下げる。
右腕前腕部を回内して骨盤の横に持ってくる過程で、右肩が左肩よりも下がる幅がMaxになる。
藤井黎來は、高校生のときは、右腕は骨盤の横までもってきていた。
しかし、今回は、右足踵が一塁側に滑って右腕が骨盤よりも後ろにくることがあった。
只、千賀、遠藤淳志、佐々木朗希、中村祐太のように背中の方まで右腕を引くというほどではない。
藤井黎來は、クイックで投げると、右腕は、骨盤の横で止めることができる。
クイックで投げると、「く」の字を作ったときに、右股関節を外旋して右足スパイクの外側で二塁ベース方向に地面を蹴ることができる。
テイクバックのとき、引手の前腕部は、回内できており、若干、左腕前腕部が凹むが、前肩はスクエアになっている。右足小指球に体重が移る。
右肩関節の外転のときに、右足のスパイクの内側でエッジをかけ、右足踵が地面を離れ、Cアーチが崩れる。左腕前腕部の回外が解ける。左足はスパイクの内側の踵から着地する。
右腕上腕部を外旋する過程で右腕前腕部の回内が解け始め、右肘が沈む。
右腕上腕部を外旋したときに前肩を下げ、左膝で地面を蹴る。胸の張りは高校生のときより大きくなった。ここで両肩甲骨がぶつかる。両肩甲骨を剥がし両肩峰をぶつけていく。
レイトコッキングの角度は、80~85°、右腕前腕部のレイバックは25°前後で森下と同程度、右投手としては並み。レイバックの位置は頭の後ろ。
リリースの瞬間(右腕前腕部の回内)に左膝が突っ張る。両股関節をぶつけると右膝は真下に落ちるが、右ハムストリングスが伸ばされる。右腕上腕部が若干凹む。
一連の投球動作は、岡田明丈のコピーと言えるぐらい似ている。
修正点は、腹横筋、外腹斜筋、外旋六筋が損耗してくると右腕上腕部を骨盤より後ろに引くことがあるところ。
投球動作からして、私が監督であれば、先発ではなくリリーフで起用してみたい。
球速表示は、岡田明丈本人や尾形崇斗に負けるが、トータルの実力では、遠藤淳志、尾形崇斗負けていない。
1イニングだけなら一軍でも抑えられる。岡田明丈の代わりにはなれないが、中田廉、一岡の代わりにはなれる。球団関係者は、藤井黎來を支配下選手登録してもいいのではないか。

矢崎拓也のピッチング

九里は、21球目、クイックで投げるとき、右足踵に体重をかけ右股関節を外旋して左膝を上げる。両腕を解いたときに右足小指球に体重がかかる。右足太腿を右腕が通過するときに右肩を左肩よりもわずかに下げる。
右肩関節の外転が終わったときに右足の拇指球に体重が移り、右足踵が地面を離れる。左腕前腕部の回内が解け、左肩が開く。
リリースの瞬間、左膝が突っ張り切らない。右足のスパイクの外側のラインが三塁側に傾く。

廣岡は、21球目、アウトハイのカットボール137キロに対し、左膝で地面を蹴ってヘッドステイバック。左肘を屈曲させてヘッドを残す。
左翼席に本塁打を打つ。

矢崎は、右肩を左肩よりも下げ、右足のスパイクの外側の踵寄りに体重をかける。骨盤を前傾させて「く」の字を作る。しかし、右足の踵が背中の方に滑る。右腕を骨盤の横に持ってきたとき、右足小指球に体重が移る。
矢崎は、右肩関節の外転のときにCアーチもできている。しかし、右肘でスクラッチする間ができない。大腰筋が内旋して左腕前腕部の回内が解ける。
ストライドがオープンスタンスになる。リリースの瞬間に左膝で地面を蹴って左膝が突っ張る。前の股関節は引っ込むが、後ろの股関節が引っ込まない。右膝が前に飛び出る。両股関節をぶつけることができないので瞬発力を産み出せない。
矢崎は、リリースの瞬間に、後ろ足に体重が残ることがある。どちらも右股関節で地面を蹴る間ができないという面が共通している。

ヤクルト新外国人投手ガブリエルイノーアのピッチング

イノーアは、46球目、右足のスパイクの外側踵寄りに体重をかけ、両腕を解いたときに右足小指球に体重が移る。
「く」の字を作ってから前肩が内に入る。右股関節を一塁側に外旋する。このとき右肩を左肩よりわずかに下げる。このとき、大腰筋の内旋が解けている。故に、前肩を開いて後ろの股関節の外旋を解いてからでないと投球肘が前に出て行かない。
右肩関節の外転のときに、右足小指球に体重がかかり、右足踵が地面を離れる。Cアーチが崩れる。左腕上腕部の回内が解けて前肩が開く。
左足はスパイクの内側から着地。ここまでの動作は、前巨人ヤングマンに似るがヤングマンほどインステップは極端ではない。
イノーアのレイトコキングの角度は、73°前後、レイバックは地面と平行になるぐらい大きい。すなわち、最大外旋位が大きい。リリースの瞬間、左膝が突っ張る。背骨と右腕の交わり、右肘の高さから言うとスリークォーター。

坂倉は、46球目、真ん中のツーシーム145キロに対し、前肩が内に入るが、左股関節を外旋、左足踵で地面を捕手側に蹴る。前膝で地面を蹴ってヘッドステイバック。ヘッドステイバックが吉田正尚と遜色ないぐらい大きくなった。
インパクトの瞬間前膝が突っ張る。しかし、両肘が伸びてしまう。失速も早いがヘッドが走った分、右中間スタンドに入る。

ヤクルトのプロ入り2年目清水昇のピッチング

清水は、15球目、右足踵に体重をかけ右股関節を外旋して左膝を骨盤よりも高く上げる。右腕部を回内して右腕が骨盤の手前を通過するときに右肩を左肩よりもわずかに下げる。右肘を逆Lにしたときに右足小指球に体重が移る。両足内転筋は内旋している。前肩が内に入る。
右肩関節の外転のときに右足のスパイクの外側でエッジをかけ、Cアーチができる。左足はスパイクの内側の拇指球寄りから着地する。前肩を下げる。左腕前腕部の回内が解け前肩が開く。最大外旋位は、右投手としては並み。
リリースの瞬間に左足は突っ張るが、右足踵が前に倒れ右膝が伸びる。右腕上腕部が凹む。
背骨と右腕の交わる角度、右肘の高さはスリークォーター。

前ソフトバンク長谷川宙輝のピッチング

長谷川は、7球目、左足踵に体重をかけ左股関節を外旋して右膝を上げる。左足踵が背中の方に滑る。左腕前腕部を回内して左腕を骨盤の横に持ってきたときに、左肩が右肩よりも下がる幅がMaxになる。
左肩関節の外転のときに左足小指球に体重がかかる。左足踵が地面を離れる。右腕前腕部の回内が解ける。右足はスパイクの内側から着地し、インステップする。左肩関節の外転のときに前肩を下げる。
リリースの瞬間、左膝は真下に落ちるが、骨盤の左側が一塁側にズレる。前膝が屈曲する。左腕上腕部が凹む。アウトロー(右打者のインロー)にスライダー138キロをワンバウンドさせる。

堂林は、7球目、左膝を蹴ってヘッドステイバック。右足のスパイクの外側に体重をかけ、ストライドも狭い。ヘッドも立つ。しかし、右手首の位置が右肩よりわずかに下。前肩が内に入って上体がホームベースを塞ぐ。前肩を開いてから右肘が出るドアスイングで空振り三振。

試合結果