オープン戦2試合を振り返って

Last Updated on 2017年12月13日 by wpmaster

オープン戦を二試合終えて2連勝。この2試合を見て感じたことを個々の選手毎に書いておきたいと思う。

横山は、山田、バレンティンを連続三球三振に取りましたが、山田は、球筋を見ることに専念し、バレンティンは、スイングしてタイミングを測ったと見ることができ、彼等がシーズン中あの位の球速に空振りしたり手が出ないとは思えないですね。ヤクルト戦を見る限り、球速はメディアでよくあるサバ読みでした。シーズンに入ってから球速がアップしていけば別ですが、今のままの140キロ前後のストレートではやられるのではないでしょか。三振した後の両者のリアクションは完全にパフォーマンスだと思います。

また、制球が甘く入ると実際に川端には捕らえられていました。チェンジアップもシーズンに入ってから通用するかも疑問です。プロ入り前の動画を見ると若い頃の福原(阪神)のような腕のしなりからキレのある球を投げていたので、セットアッパー向きなのかと思いましたが、ヤクルト戦を見る限りは後ろで起用するのは難しく先発向きの投手ではないでしょうか。現時点では、開幕ローテーションは難しいのではないでしょうか。

中田は、8回の1イニングだけの登板ということで、今季も後ろで起用するのでしょうか。中継ぎ時代から速球派でないですし、今度右肩をやったら野球人生が終わりになると思われるので先発に転向させた方がいいと思うのですが。

ヤクルト戦では、鈴木が四球で出て、中村がこぼす間に二塁に進み、田中がきっちりセカンドゴロを打ち、磯村が叩きつけてショートゴロの間に1点を取った攻撃が絶賛されていますが、このようなことは、最下位時代(2013-2014)のヤクルト、DeNA、中日に散々やられてきたことで、それができなかったのはカープ位のものですから、絶賛されるほどのことではなく、プロ野球としては基本的なことだと思います。

送球もブロックやタッチも開幕までに各球団とも研究調整して既成ルールの適用基準の厳格化に対応してくると思います(誤解されている方が多いようですが、捕球前のブロックの禁止が厳しく取り締まられるというだけであって、完全にブロックが禁止されて追いタッチしか認められないというわけではありません)。違法ブロックの取り締まりが厳格になることが、2015年の2塁からシングルヒットで生還した数、生還率がセリーグワーストであったことの解消の追い風になるほど甘いものではないと思います。

鈴木はオフ、自主トレの成果から結果を出していますので、個人的には、右ー鈴木、センターー野間と両方起用して欲しいですが、野間が戻ってきたころには、鈴木がレギュラー当確、野間が挑戦者という構図が出来上がってくるものと思われます。

オープン戦+公式戦+ポストシーズン=一年間で打てる安打の数とすると、その数は大幅にアップすることが予想され、自らに猛練習を課しても故障しない体力もついているので、妄想ではなく、実際に4番として143試合起用すれば、山田や柳田の数字には遠く及ばないでしょうが、3年目を終えたあたりの坂本よりも実力を付けているようにも見えるので、4番として恥ずかしくない成績を残してくれそうな確信のようなものができつつあります。

ベテランや新外国人をレギュラーに定着させたところで若手を起用した場合と比べても1勝か2勝しか変わらないのであり、優勝したチームとの差が1勝か2勝ということはまずあり得ないのであるから、どうせ負けるなら今シーズンは投打とも若手を定着させて負けて、将来の常勝チームの基礎を作って欲しい。

巨人戦では、岡田が2イニング無失点で、変化球のコントロールには苦労しましたが、ストレートは、150キロ前後出ていましたし(最も遅いストレートで144キロ)、シーズンに入ってもスピードについて来れなくなったベテラン相手であれば、ねじ伏せることができるだけのものを見せてくれました。現時点の実力は、横山よりも岡田の方が一枚上手な気がします。後は巨人吉原スカウトに全盛時の斉藤和義のようなフォークであると言わせたフォークがきっちり抜けて低めに落ちるという精度をいかに調整していくかだと思います。

亀井を併殺に取ったカットボール?ワンシーム?ツーシーム?もいいところに決まっていました。ただ、チェンジアップは要らないと思います。シーズンに入ったら福留あたりに狙い撃ちされそうな気がします。いずれにしても、岡田は、当方の予想どおり、セットアッパー、抑え向きの投手であることがわかりました。

後は、オープン戦で薮田の投球を見てみたいですね。 シーズンに入って、抑えにおける薮田ー岡田ー中﨑のリレーを完成させて欲しいですね。

打線の方は、2試合ともDH制でしたし、エルドレッドが菅野から本塁打を打ちましたが、開幕までに制球の精度を上げてくるでしょうし、簡単には打たせてくれないでしょう。成瀬の方が球種が絞りやすくストレートも真ん中に集まりやすいので攻略の糸口が見えましたが、菅野には今年も苦労するものと思われ、あまり参考にはなりません。

大瀬良が右肘違和感で代表辞退ということですが、プロの投手で投げ終わった後に肘に違和感のない投手なので、投げられられなくもないが、開幕前ということで、代表辞退の口実であり、検査云々もパフォーマンスであると推察できるのですが、昨年終盤、酷使により、明らかに守備における動作にどこか故障を庇っているような動きをしていたので、指先が腫れ上がっていたとの情報もありますが、本当に腰や肩ではなく、肘であれば、10日前後のノースローを経て、投球再開、4月に入ってからファームで2イニング程度、一軍の敗戦処理で3イニング程度投げて4月末頃には先発ローテーションに戻ってくるのではないでしょうか。

4月中でしたら、打者がまだ速い球に慣れていないので、一軍経験の浅い選手でも、何とか誤魔化せるので、ペナントを大きく左右するところまではいかないと思います。実際、巨人も第二次藤田政権の1989年以外は優勝した年でもスロースターターなので、4月中は混戦だと思います。2位以下が大きく引き離されるのは、8月、9月になってからだと思います。