攻める守備ースタートダッシュの成功が失点を防ぐ

Last Updated on 2021年2月28日 by wpmaster

私は、野球を見るとき、センターバックスクリーンの左隣で見ます。テレビの実況アナに洗脳されたブルジョア階級や奴隷階級の方々は、バックネット裏、又は一塁側若しくは三塁側にレプリカユニフォームを着て観戦します。
私は、成長をする前は、遊撃を守ったことがありますが、成長が緩やかになってからは、投手以外には、一塁と右翼しか守ったことはありません。名門私立と違って私が通っていた高校は、控え投手がいません。基本はいかなる場合も先発完投で、大差で負けていて肉体の損傷の程度が尋常でないときに限って下級生が投げることもあったという程度です。内外野の守備練習に本格的に取り組んだことはありません。
小園のような例外はいますが、右投げ左打ちの選手は、右に引っ張れないこと、右翼は三塁までの距離が最も遠いので、降板した後は、右翼を守らされます。既に負けが事実上確定しています。一球毎に予備動作を経て守備位置を変えていたのではなく、暇なので散歩していただけです。ここから先は、私の経験に基づいたものではなく、野球を辞めてから、勉強しながら書いています。

内外野の予備動作

捕手は、座っているので右の股関節を外旋して半身になっても、打者の前肩の閉開は把握するのが難しい。
外野手、特に、中堅は、自身が予備動作を取る前から、ガイドハンドの手首と後ろ足の股関節により、自分の在籍するチームの投手、相手打者のセットアップ、前肩の閉開、投球肘のヒッチ、股関節の外旋、トップポジションを俯瞰できます。打席に入る前の素振りも俯瞰できます。走者の動き、コーチャーの動きも俯瞰できます。
打者が、前膝でブロッキングする前に予備動作、始動(後の股関節の外旋)を取ることが可能です。
よって、私は、いかなるケースでも前進守備や一歩前に出る(着地位置を探る)は大嫌いです。一歩前に出れば、前肩が背骨の方に入るからです。ここでいうスタートダッシュは、一歩前に出るという前足の着地位置の探りということではありません。

外野手は、予備動作前のセットアップのときは、両膝は曲げずに立ち、打者の動きに応じて、背骨の左側に打球がくるであろう場合には、左足のスパイクの内側で地面を噛ませ、右足にウェイトをかける。背骨の右側に打球がくるであろう場合には、左足のスパイクの内側でエッジをかけ、右足にウェイトをかけておきます。
外野手は、投球肘のヒッチが前膝を上げるのに先立つ投手の場合には、投球肘のヒッチの前に、前膝を上げてから投球肘をヒッチする投手の場合には、前膝を上げたときに、ガイドハンドとなる方の肘をヒッチ(予備動作)をしておくと、後ろの股関節の外旋、後ろ足→前足のシャッフル(両股関節はぶつけない)、足首の背屈、走塁におけるトップ(手首)を緩めるまでが、ゆったりとできるので脱力してスタートを切ることができます。

内外野の守備におけるスタート

人は、走るとき、捕球するとき、投げるとき、打つとき、必ず、一方の足を回転軸にします。軸足は、走るとき、捕球するとき、投げるとき、打つとき、必ずしも同一の足を軸にするとは限りません。
右投げ右打ちの選手は、背骨より右側(三遊間、左中間)の打球に対して、走るときは、右足を軸に左足をスイングします。
背骨より左側の打球に対して走るときは、左足を軸に、右足をスイングします。
一の右投げ右打ちの選手が、右足首を底屈(右膝は屈曲)したまま、左足の股関節の外旋を解いて左足を一歩前に出すと左足の小指球→左足の拇指球にウエイトが移り、左足を軸に骨盤が回転します。
8ビートのリズムで、リズムの表を数字、リズムの裏(ここでスネア又はハイハットを叩くのが、バックビートakaアフタービート)をトとして、上の動作を表してみます。
1(右足首の底屈)ト(左足の拇指球で地面を後に蹴る、左膝は右股関節の後ろ)2(左足首を底屈)ト(右足拇指球で地面を蹴る)
リズムの表に右足にズシンとウェイトが乗ります。
左足の拇指球で地面を蹴れば、左股関節が右股関節をまたぐので、走路が蛇行します。
それに対し、もう一方の選手は、右足の足首を底屈した後、右足の足首を背屈(右膝は突っ張る)してから、左股関節の外旋を解いて左足をスイングします。

8ビートのリズムで、リズムの表を数字、リズムの裏(バックビートakaアフタービート)をトとして、この動作を表してみます。
1(右足首の底屈)ト(右足首の背屈、ヘッドステイバック、左膝が右股関節の前に出る)2(左足首の底屈)ト(左足首の背屈、右膝の推進)
この選手は、リズムの裏で、右足にウェイトが乗ります。
前者は、右足首の背屈というプロセスが欠けています。
前者よりも後者の方が、左足の一歩目のスタート(左膝が右股関節の前に出る)が半拍早いことがわかります。私見としては、前者よりも後者の方が守備の上手い選手であると考えます。私の中では、下手くそな野手は、走り方が演歌チック、上手い野手は、走り方がリズム&ブルースなんです。

それでは、スタートに差が出る原因は、どこにあるのでしょうか。それは、前者の選手の場合、予備動作(左肘のヒッチ)の前に右肩と右の股関節が背骨の方に入るからです。よってウェイト左足踵にかかり、左足に軸ができます。右股関節と右肩をどかしてからでないと左膝を推進できないからです。

右肩を開くと、左の股関節の外旋が解けて左の骨盤が浮きます。両肩がフラットになります。左の手首が伸びて(底屈して)グラブと頭が離れていきます。右の股関節の内旋を解くと右の骨盤が浮きます。
広島の外野で言うと、大盛と中堅における髙橋大樹の方が、野間よりも、スタートが速く、ロスの少ない走りをしています。

最もロスの少ない捕球とスローイング

背骨の左側の打球(一二塁間、右中間のゴロ又は飛球)は、左足が前足であり、軸足になります。捕球するときは、右股関節をぶつけずに、左股関節を右股関節にぶつけずに右足を軸足にします。右股関節を左股関節をぶつけてしまうと右肩が背骨の方に入り、左足に軸ができてしまうからです。左手首を背骨の方に引いてしまいます(左手が引手になってしまう)。背骨の左半分で捕球してしまいます。
右肩を開かないと左肘を前に出せません。右肩を開けば右足に軸ができます。左肩が背骨の方に入ります。左肩をどかさないと(開かないと)、右肩関節を外旋して右肘を推進させることができません。
よって、グラブを持った左手がスイングする方の手(ガイドハンド)になります。右足首を背屈して左肘を右股関節の前に出します。グラブを持つ手が背骨の右側に来ます。
広島の現役選手で言うと、小園、三好、クロンは左手首が背骨の右側に来ます。田中広輔、矢野、羽月、上本、堂林は背骨の左側に左手首がきます。
広島の外野は、全員、背骨より右側の打球に関しては、グラブを持つ手が背骨の右側、背骨の左側の打球は、グラブを持つ手が背骨の左側にきます。
広島の外野手の中では、背骨の右側で捕球した場合に限って言えば、左膝の損傷の進む前の西川が最も前膝のブロッキングができ、最もトップを緩ませて投げられていました。
右肘をヒッチしてから左足首を底屈→背屈すると、右肩が残ります。耳の高さで右手首が緩みます。右腕上腕部を外旋すると、右肘が左の股関節の前に出ていきます。
新庄剛志は、右股関節の外旋を解いてから右腕上腕部を外旋して右肘を推進させることによって制球を重視するときと、走者と競っている場合には、左足首を背屈、右股関節を外旋し直して投げるというように使い分けていると言います。
新庄は、打者走者が投手の前にバットを投げるので、ワンバウンドがバットに当たると送球の軌道が変わるとしてワンバウンドを投げないとします。
シュート回転をかける部分は賛同できないが、ワンバウンドの送球を投げないとするところは、右腕上腕部のローテカフの損傷を抑止するという面からも賛同できます。
新庄は、右肘をヒッチさせずに右肩を残さずに前進しながら投げるのが最も速いと口では言うもの、実際には、走りながら左足首を背屈させて、右肘をヒッチ、右肩を残して投げています。

背骨の左側の打球を右足を軸に捕球してから、三塁方向に送球する場合は、どうでしょうか。
この場合、右投げ右投げの野手は、送球するときの軸足は左足になります。捕球してから左股関節を右股関節のぶつけてしまうと送球する前に右足に軸ができてしまいます。左肩が背骨の方に入ります。左肩を開かないと右肘を推進させることができません。右股関節の外旋が解けると右股関節が左股関節にぶつかり、シュート回転してインハイに送球が逸れます。
捕球するときは、右足を軸に、左股関節を右股関節にぶつけずに、背骨の右側で捕らなければいけません。

更に、中継に入って三塁側に背を向けて捕球せざるを得なかった場合は、どうでしょうか。この場合、捕球するときは、インコースにシュート回転してきた送球は、右足が前足であり、軸足です。投げるときは左足が軸になります。捕球のときに左手首を背骨の方に引くと右股関節、右肩が背骨の方に入ります。左股関節を右股関節をぶつけると左肩が背骨の方に入ります。左肩を開かないと、右肘を前に出して左に180°回転できません。ワンヒットで本塁に還られます。
この場合には、左股関節をぶつけずに背骨の右半分で送球を捕球します。左足を軸に右肘を出した後は、右股関節を左股関節にぶつけません。