広島東洋カープ10連覇への道

Last Updated on 2023年3月8日 by wpmaster

いつもは、ネガティヴな記事ばかりかいているので、

少しぐらいは、夢のある記事を書かせてくれ。

ドラフト前に高橋昂也を見たとき、

確かに、そこらへんの高校生よりはレベルは上なんだけど、

これぐらいの投手なら過去の高卒新人投手にもいくらでもいたよというのが率直な感想だった。

しかし、5月31日のウエスタンソフトバンク戦を見て

俺は目を疑った。

それと共に自分の見る目のなさを思い知らされた。

一年も経たない内に、別人のように変身していたのだ。

俺の評価は脆くも崩れ去ったのだ。

高橋昂也は、体幹から瞬発力、体重を注がずに、体に負荷を全くと言っていいほどかけずに立つ。

膝も下半身も腕もダラ~んとルーズに立っている。

ここまでルーズに立ち、プレートを踏む投手を見たことがない。

右足の上げる高さも骨盤よりも低い。

右足の上げ下しでエナジーを消耗しない。

右膝を曲げたまま右足で弧を描かずに右足を着地させるが、

右足の付け根からつま先に体重がかかっていないから

瞬発力、体重移動を消耗しない。

テイクバックも藪田ほどではないが、小さい。

三角筋を使って胸の張りを作ったときに

頭が前に出ていかない。

そのときは未だ、瞬発力、体重を肩にかけていない。

右足を着地して手のひらを外から進行方向に向かって正面に変え、

左腕を内旋したときに指先にMaxで体重、瞬発力を伝える。0で始動し、リリースのときに100に瞬発力、体重を伝える投げ方だ。

今村が今現在やっている投げ方を高校を卒業して2か月ぐらいの投手がやっているのだ。

フィニッシュのときに、1、2球目以外は、右膝が真上に伸び、

全ての球が左足を右足の上を通過させている。

10球中10球三塁側に重心移動できているのだ。

日本人の投手でこれほど三塁側に重心移動できている選手は、外国人投手を除いて現在の一軍の左投手にはいない。

40年間野球を見ているけど、高卒の左投手の一年目としては、紛れもなくナンバーワン。

後は、スライドステップのときに、右膝を真っすぐに伸ばしノンストップでステップした際にも

右足のつけ根からつま先まで体重がかからずに、

頭が前に出ていかないか、すなわち下半身のタメができているかをを見てみたい。

Johnsonは、昨オフ、広島と3年契約を結んだ。

3年契約が切れれば、流石にメジャーに復帰してしまうだろう。

そのとき、高橋昂也と長井は、4年目だ。

この左右両投手を潰さずに左右のローテーション投手に育てられるかが10連覇の一つの鍵だ。

先発は、この2人に中村祐太、岡田、野村、九里、戸田、加藤。

先発のサブに福井

リリーフは、今村、中﨑、大瀬良、一岡、中田、塹江。

後は、外国人投手を3人。

突出した投手は必ずしも必要ではない。

実際に広島は、1990年代後半から2015年までは、

ミンチー、黒田、コルビールイス、前田健太をリーグを代表する突出した選手がいたがチームは弱かった。

反対に巨人は、槇原が先発降格して以降、菅野が入団するまでは、突出した投手がいないが、何度も優勝している。

大事なのは、投手層をいかに厚くできるかだ。

それでもあえて、突出した投手を挙げるとすれば、

将来、先発、抑えのどちらをやっているかわからないが、広島の投手陣の中で突出した投手になり得るのは藪田だろう。

10連覇をノルマにするなら、柳田は必要だ。

鈴木誠也が途中でポスティングでメジャーに行くので尚更必要だ。

バティスタも6年後にはメジャーに行くだろう。

柳田に払う金はちゃんとある。

柳田が入団以降は、私が監督の立場なら次のようにする。

(遊)田中

(左)丸

(中)柳田

(右)鈴木

(二)菊池

鈴木がメジャーに行ってからは、

(遊)田中

(三)安部

(左)西川

(右)柳田

(二)菊池

(中)丸

菊池は、瞬発力を始動の際に0で手足の伸縮運動のときにMaxに持っていけるので足首が非常に細い。

菊池は、腰→膝の順で故障し、今年はこれまで、UZRがマイナスで、一試合当たりの捕殺数は、中井が規定出場試合数を割るまでは、

山田哲人はおろか中井にまで負けていた。

全盛時のように年間520~530の捕殺数はもう望めないのだ。

これからは、犬や猿の動きを求めちゃいけない。

失策数を限りなく0に近づけ、守備率10割、連続無失策記録を更新できる選手へとモデルチェンジをせざるを得ない。

全力疾走できないがゆえのヘッドスライディングも必要ない。

全力疾走がさほど要求されない打順はどこかというと5番。

打撃もエンドランや右打ちから引っ張って左に大きいのを打つ打撃に戻す必要がある。

本塁打を打つのに、体の大きさは関係ない。

握力も関係ない。

鈴木誠也は右の握力が44だ。

本塁打を打つのは、瞬発力とそれをミートのときにMaxのときに伝える技術だ。

2番という打順の細かい制約から解放されれば、本塁打も今の倍を打つ技術はあると思う。

本塁打が増えれば打率が下がるというのは常識の嘘であることもこの前書いた。

このオーダーが実現すれば、日本プロ野球史上初の10連覇も全くあり得ない話ではないと思う。

[追記]

高橋昂也は、県予選では、球そのものは他の平均的な高校生投手とは一線を画してはいましたが、テイクバックのときに左肩が下がるのと、ステップしたときに頭が前に出されてしまっていて、プロの打者にとっては、テイクバックが大きく感じられる分、ボールの出処から目線までが長く感じられ、球速表示ほど速く感じられずに、懐の深い打撃がしやすいのではないかというのがありました。

一挙手一投足一部始終全球見ていたわけではないので何とも言えなかったのですが、

前述の投球動作ゆえに、球数を投げるにつれ、肉体が消耗してトップを作ったときに左肩が下がっていったりしないのかというのがありました。

しかし、プロに入ってから、本文中で述べさせていただきましたように、ほとんど無駄のない投球動作に改善されていました。

これから先、ファームの試合で徐々に球数を増やしていくと思いますが、実戦でキレのある球をどれぐらいの数を維持できるのか、走者を出したときの投球はどうなのか、楽しみな投手であります。

[追記2」

アドゥワ誠は、同じ日にファームで投げていましたが、全球セットポジションからの投球で、プレートを踏んで始動するときまでは、体に負荷をかけずルーズに始動できていました。

左膝を伸ばして左足で弧を描かずにノンストップで着地していました。

その際も左足のつけ根からつま先までに負荷がかからずリラックスできていました。

只、トップを作ったときに右肩が下がって手首が寝てボールを引っ掛けて低めに外れるのと、一塁側への重心移動ができていない球が多かったです。

坂倉は、テイクバックのときに両膝を曲げてボールの待ち方もいいと思います。

右膝を曲げて、後ろには引かず、中村剛也のように真上に骨盤の高さまで上げて、ちょこんと着地しているので、体の中心線のブレは大きくないので安定した率をファームで残しています。

只、足を下すときに、一旦静止しているので、そこで瞬発力を消耗させてしまい、一軍レベルの投手と当たったときに、ボールに差されてしまわないかというのはあります。

[追記]

鈴木誠也は、体は確かに大きくありませんが、野球は瞬発力と技術ですので、今は停滞していますが、

食生活やトレーニング方法、リハビリ方法を間違わなければ、これまでに渡米した日本人選手を超越する成績を残してくれると思います。

また、特に、守備走塁では状況に応じたプレーができていないので、攻走守いずれも勉強することは沢山あります。