大瀬良の離脱と今季の展望

Last Updated on 2017年12月13日 by wpmaster

加療2週間と報道された鈴木誠也であるが、試合後、歩けていたし、予想どおり、本人も開幕までに間に合わせるといっていた。周りがセーブしろといっても、陰で座ったままの状態でティーバッティングをする位のことはやっているかもしれない。医者や首脳陣がやめろと言っても2~3日中には、守備走塁以外のメニューは再開するだろう。

鈴木の打撃は、少々休んだからといって崩れたり、忘れたりするほど脆弱なものではないし、鈴木が実戦復帰するまでの間に野間、天谷、下水流、土生が追いつき追い越すことはまずありえないので、回復したら居場所がなくなることはないから、今回の箇所を繰り返し故障するようでは困るので、じっくり治してから実戦に戻って来て欲しい。

さて、右肘の検査を受けるとして代表辞退していた大瀬良の件であるが、右肘内側側副靭帯部分損傷との発表があった。当初は、代表辞退の口実で、検査もパフォーマンスで、いわゆる駆け引きの一環として使ったものと思いつつ、昨季の回跨ぎを含む登板過多があったのも事実で、最後の方の守備もどこか故障を庇っているかのような動きをしていたので実際に故障があるであろうことも頭には入れていた。キャンプでの登板禁止令もフォームが完成していないからというのは嘘でどこか故障しているのではと思っていたが、これほどひどいとは思ってもみていなかった。

肘ということで、肩や腰と違って永久に実戦に戻ってこれないということはないと思っていたが、肘の故障の程度も相当ひどいことから発表を引き伸ばしてるのではとも思っていた。

側副靭帯損傷の文字を見た瞬間は、トミージョン手術ということが頭をよぎり、館山のように今季絶望どころか2~3年は実戦に戻ってくれないのではと思っていた。部分損傷ということで手術は回避でき、最悪の状態ではないという報道もある。

今季は、おそらく、消化試合頃1試合短いイニングを試運転できれば良しとみている。上手くいきすぎても、9月頭頃の一軍復帰で敗戦処理1試合、先発3試合ぐらいして5イニング以上2試合1勝できるかできないぐらいであると見ている。

前田健太の抜けた穴に比べると大瀬良の抜ける穴は大きくはないものの、7勝前後の損失である。ソフトバンクや巨人のようなチームであれば、痛くも痒くもないだろうし、代わりの戦力がいる。しかし、Aクラス争い以下のチームにとって7勝前後の損失は大きく、それによって順位が変動してくる。

昨季最下位のDeNAファン、バーネット、ロマンが抜けて、昨季の優勝は、ひとときの喜びであったと思っていたヤクルトファンは、大瀬良の故障を喜びこそしないだろうが、今季の最下位はないと確信しホッと胸をなでおろしたことだろう。

大瀬良の離脱があるまでは、開幕前の順位予想について、プロ野球OBの評論家が10人いたら、DeNAの最下位を予想する者が6名、広島が最下位であるとする者が4名であったことであろう。

しかし、大瀬良の離脱が明らかになったので、評論家が10人いたら10人広島の最下位を予想するだろう。

大瀬良の穴は、横山、小野当たりが埋めていくことを考えるのが現実的であろうが、中田と今村も先発に転向させておいた方がいいだろう。

横山はDeNAとの練習試合は、最速144キロ、スライダーでアウトが取れ、前回のヤクルト戦よりは内容が良かったが、一年目の野村祐輔、一年目の大瀬良の方が実力は上なので、2~3勝できるかどうか、まずは一軍枠を競争で勝ち残れるかである。

ファンの皆さんが推している中村祐太は、3~4試合先発のチャンスはもらえるかもしれないが、1度でもQSが達成できれば、上出来で、0勝2敗で二軍に戻ると思う。

攻撃面を見てもDeNA石田に4回まで7安打を浴びせながら1点も取れない拙い攻めで昨年までと比べて何も進歩していない。

K.Jー13勝、福井11勝、黒田8勝、野村4勝、九里3勝、横山2勝、小野1勝、中継ぎ・抑え15勝・・・計57勝

三村監督時代より投手層が薄く、第二次山本浩二監督時代、達川監督時代、野村謙二郎監督の初年度並の先発の層の薄さである。

最下位になるのは、大瀬良一人が原因ではない。

個人的に見ても、今シーズンの広島は、80敗以上はすると見ている。

残念ながら、諸評論家の予想は、ほぼ間違いなく当たるだろう。Aクラスも九分九厘ないだろう。

既にご臨終である。

若手を起用するのは理解できるとはいえ、試合前から負がわかるような起用はやめて欲しい。

今季は一日でも長くAクラス争いから脱落する日を引き伸ばし、最終的には最下位を受け容れて、来季以降、徐々に強くなっていく過程を温かい目で見守りたいと思う。

[追記]

K.Jの15勝、福井の12勝は全くありえない数字ではないですが、K.J、福井、黒田以外の4番手以降の投手が他球団に比べる層が薄いという弱点があります。個人的には、横山ではなく、九里がローテーションに入って3~5勝するのではと見ています。

大瀬良が離脱したとはいえ、岡田がセットアッパーという方向は、首脳陣には変えて欲しくないと思います。

中継ぎ、抑えに勝ちが多く付くというのは、それだけ中継ぎ、抑えの防御率が良くないということですから、中継ぎ、抑えは限りなく0勝に近く防御率にこだわって欲しいと思います。

[追記]

当方の場合、悲観ではなくて諦観ですね。諦観の中から、シーズンに入り、試合を見ながらポイントを加算していくという楽しみ方をしようと思います。

それだけに、野手では2つのポジれる要素であった内の一つ、鈴木誠也の離脱はキツいですね。野間は、野村謙二郎や菊池のように二年目の飛躍に期待します。

投手の方も「無」からいきなり2桁勝利を挙げるような新戦力の台頭は、現在までのところありそうもないと思います。

中田や今村を先発に転向させて、攝津や紀藤のようにブレイクしたら儲けものという考えも頭をよぎりましたが、オープン戦での調整法から首脳陣は中継ぎで起用するようです。

[追記]

大瀬良は、肩や腰と違って戻ってこれないことはないとは言え、監督やトレーナーのいうような4月半ばや5月中の復帰はやめてもらいたいです。

ペナントが始まる前であっても、オフの補強とオープン戦の動きで大体の予想はできます。当方が広島ファンで居続けるのは、弱いから。東京に生まれ育ちましたが、80年一寸の歴史で40回以上優勝しているチームなんて応援する気になれません。強いチームに跳ね返された選手達が強いチームを倒すところに野球の面白さがあります。

横山や中村祐は今年いきなりブレイクというのは難しく、一軍の打者に跳ね返され、飛躍するとしたら来季以降だと思います。

ポジれる要素としては、一戦毎に課題を修正してきている岡田で、リリーフで全盛時の浅尾に近い成績を残してくれたら面白いのではと思っています。