藪田の好投で交流戦初戦を飾る。

Last Updated on 2022年4月5日 by wpmaster

昨日、予告先発があって、交流戦西武との第1戦の先発が藪田ということで、

して欲しくないことをしてくれたものだと感じていた。

試合経過

この日の藪田は、いいときの岡田やブレイシア同様、本塁方向に左足を伸ばして弧を描かずにステップ。

テイクバックをほとんどせずに、直角に曲げた肘を上からつまみ上げる投球動作。

肩、肘に故障があるが故の投球動作であるから、

トップを作ったときに肩、肘が上がるのが数球で、

ほとんどの球は、トップを作ったときに肩、肘が上がっていない。

フィニッシュのときに、骨盤を使って、真上に伸ばした左膝を軸に、

左足を右足に通過させたりして一塁側に重心を移していることによって、

肩を最低限のラインより下がることを抑止している。

下半身を使うことで、リリース前の過程で手のひらを外側に向け

バックスピンを掛けているのである。

この日は最速156キロのフォーシーム、ワンシーム、薬指をナックルのように曲げて大きく落とすツーシーム、カットボール

カーブ、ハードカーブ。

藪田は、初回左打者の秋山、源田のインコースベルト以下に投げた真っすぐを打った、

並みのプロの二塁手であれば、ゴロで抜ける当たりを菊池に救われた。

藪田は、初回と5回にトップを作ったときに肩が下がり、手首が寝てボールを引っ掛けて外低めを

見極められることがあった。

中村剛也には、真ん中付近の甘いゾーンに、一塁側に重心移動させて、バックスピンを掛けて

差すことができ、外野フライ2本に打ち取った。

藪田のコメントどおり、右打者のインハイは上手く使っていたと思う。

コーナーを突かない投球により、好結果になった。

6回 93球 5安打 4奪三振 2四球 無失点

6回メヒアのレフトの当たりからして、交代は妥当であった。

野上の方は、左足で弧こそ描かないが、左膝が開くのが早いことがあった。

野上の投球動作について、細かく見てみよう。

野上は、左膝を上げたときに右足の踵に重心がかかり、上体が反る。

そこから、ヒップファーストでステップしていく。

野上は、Cアーチをかけたときに、エッジをかけた右足の踵が浮き始める。

左膝から下を内に入れ、俊敏に左膝を本塁方向に向けていきます。

瞬発力の伝わる投げ方です。

右肘をつまみ上げたときに左肩が開く。

トップを作ったときに、ボールを持つ手を頭の後ろに隠せています。

回転軸の一塁側への傾きは、それほど大きくありません。

スリークウォーターに近いオーバーハンドです。

頭が回転軸から少しズレています。

フィニッシュで重心が三塁側に残ります。

股間から下が台形になり、左膝の壁が崩れています。

右腕が振り切れません。

野上は、7回2/3 90球 5安打 4奪三振 2四球 2失点

藪田の後は、8回中﨑、9回Jacksonと継投。

中﨑は、1回 13球 無安打 無四球 無失点

Jacksonは、1回 17球 無安打 2奪三振 無四球 無失点

西武は、8回途中から武隈、9回途中から田村へと継投。

武隈は、1回40球 4安打 2四球 1奪三振 暴投1   3失点(自責2)

田村は、1/3   5球 無安打 無四球 無失点

試合は、丸のライト前で先制した広島が

9回、會澤が開きながら重心を後ろに移しながら打ったレフト前安打、菊池がフォローを大きくして打ったレフトへの

2塁打で3点を加点し、5-0で勝った。

勝利投手 藪田 4勝1敗

敗戦投手 野上 4勝5敗

まとめ

藪田は、チームでも有数の強い右投手。

将来、菅野レベルの右投手になれるかもしれない。

個別に記事を建てたこともあり、

先発も抑えもできる投手。

先発での成績ぐらい、そんなんは知っている。

今日ぐらいの投球は予想外でも何でもない。

先発と抑えでは、どちらに優れた投手を置くかについては、様々な意見がある。

先発と抑えでは、走者がいないときは、基本的に投球の組み立てを変える必要はない。

全力で投げる必要もない。

大切なのは、先発であろうと、抑えであろうと、肩、肘に負荷をできるだけかけずに

下半身を使ってキレのある”甘い球”を投げて少ない球数で打たせて取ること。

三塁側に四股を踏んでコーナーを突く投球、きわどいコース、アウトローで見逃し三振を取る投球なんてもっての他だ。

そんなん通用したのは、平成一桁台の打者のレベルが低かった時代までの話だ。

只、先発は、1点もやれない場面というのはない。

球数を80球以上投げてできるだけイニングを食うことが求められる。

しかし、3~4点は取られてもいい。

打線がいいチームなら、中盤から終盤に逆転してくれれば、チームは負けない。

3点以内に抑えて、チームが負ければ、

相手投手が良かった、だから打てなかったという結論になり、責められることはない。

只、フィジカル上の要因が大きくて、及び投球動作から、少ない球数の範囲内でしか、キレのある球が続かない投手もいるのだ。

リリーフは点を取られれば、残りの攻撃イニングが少ない。

クローザーの場合は試合終了だ。

1点もやれない場面というのがある。

先発とリリーフでは、役割が違う、ノルマが違う。

性質じゃないよ。第一、性質なんて備わってないだろ。

役割、ノルマだよ。

予めどちらが価値があるというものではない。

価値はそれぞれが評するもの。

個人的には、先発もリリーフもどちらも不足なく評価したい。

打者は体感速度が慣れてくるので、後ろの投手がキレがないようでは困る。

フィジカル上の問題が大きくないのに、先発ができない投手に務まるポジションではないのだ。

リリーフ投手が先発投手よりも実力が劣ると評価することはできないだろう。

どんな投手も最初から実力があるわけではない。

実力のある投手には、先発させてイニングを食わせてやりたいという意見もあるだろう。

確かに、追いかける場合には、採れる攻撃の手段は限られてくるから、追いかける試合は難しい。

しかし、攻、走、投手を中心とした守のレベルの高い者同士の争いでは、

先取点を取ることも難しいし、取れたとしてもそのまま先行逃げ切れる試合は限られてくる。

それに、序盤から捨て試合にできるゲームというのは、年間30試合前後しかないだろう。

105試合以上は僅差の試合なのである。

僅差の試合の内の6割前後は、実力のある投手に投げさせたいという考え方もあるだろう。

筆者の考え方は、後者である。

先発ローテ枠を実力上位のみの投手で固めてしまうと

大勝僅差負けの弱いチームが出来上がるのだ。

藪田には、カープのクローザーかセットアッパーとして定着してくれることを望んでいる。

いくら背筋や下半身を使ったところで、肩の問題があるから、ある程度の胸の張りは作れるが、

加藤レベルまでの胸の張りは作れない。

余計に背筋や下半身を使うから、これらを消耗してしまうから、1試合でキレのある球を投げ続ける限界が短くなるのだ。

今日の藪田については、細かい技術上の問題は、一旦、さておき、

野村が離脱する中、これ以上、求めようがない投球をしてくれたことは労いたいと思う。

筆者は、今年でプロ野球を見始めて40年になる。

藪田に限らず、全てのプロ野球投手は、程度の差はあるが、故障をしている。

先発であれば、肩、肘に負荷がかからないのか、

それとも、抑えであれば、肩、肘に負荷がかからないとでもいうのか。

とちらも、肉体に負荷がかかる。

専門的にトレーニングしたことのない人は、ノーバンでマウンドからホームまで届かせることすらできない※、

ぎっしり中身の詰まったあの硬い球を投げ続けるのだ。

※素人でも、まれに15m程度の距離なら硬式球をノーバンで届かせられる人もいる。

肉体にダメージが加わらないわけがない。

シーズン中、中継ぎで何試合も投げ続けて消耗した後に、先発に転向して消えていった投手を何人も知っている。

野球をやっていたことがある人なら、80球から100球を一試合で投げるのがどれほど大変かは体験している。

中継ぎで消耗させた後に、回復しない内に、また、多くの球数を投げるトレーニングをロクにせずに、肉体への負荷をかけるのだ。

藪田がシーズン前から先発調整をして、一定間隔を開けてローテーションを守り続けてきた上で、

今日のピッチングであれば、純粋に喜べる。

しかし、藪田は、中6日とはいえ、中継ぎで、チーム49試合中23試合に投げた後、今日先発した。

筆者としては、今日の一試合に限って言えば喜べる。

既に故障して今も恒常的に肩、肘が良くない投手だからリスク云々の問題ではない。

筆者としては、今日、先発で好投したからといって、

フィジカルが更に悪化して野球の世界から消えてていってしまうことへの心配が晴れるほど、そんな単純なものではないのだ。

緒方監督の考えていることは、実際にはわからないが、

試合後の、もう先発だよ、今後も先発という旨のコメントからは、

こちらとしては今日の薮田の好投に浮かれているようにも受け取れた。

今村、中﨑は、下半身を使って一塁側に重心を移動して、一時期よりは持ち直したが、

回復途上。

概ね、回復したとしても、年間105試合以上ある接戦の7~9回の全てを中﨑、Jackson、今村に投げさせるのかな?

※未経過分は各自で見積もって下さい。

そうでないにしても、一岡と中田廉がこのまま一年間、今の状態が続くと思っているのだろうか。

ブレイシアとヘーゲンズを交互に一軍に上げても足りない。

峠を過ぎたベテランやボールを引っ掛けまくって見極めまくられているようなファームの若手の中に

リリーフの仕事を全うできる選手がいるとでも思っているのだろうか。

監督だって、高校時代、投手の経験が全くないわけではないだろ?

今一度、冷静になって考えていただきたい。

[追記]

野球に関することを職にしていなくても、少しでも硬式野球をやったことのある人であれば、漫然と見ていれば見抜けませんが、投げ方を詳細に見ていけば、どの程度痛いかは本人にしかわかりませんが、どこを故障しているかは推測できます。

この投げ方をしていたら、体が持たない、この投げ方をしていれば、肩、肘の痛みを和らげながら投げることができるというのも、専門家には遠く及びませんが、ある程度はわかります。

故障を実際よりも重く公表させて他球団を獲得競争から撤退させても、故障がどの程度かは、投球動作を見れば、ある程度はわかります。

チームの順位は正確に予測できませんが、この選手は結果を残せる、残せない、故障を隠していた、悪化させるという推測は、大体当たるようになります。

選手は、皆、体が万全で、けがなどしていない、故障歴があっても既に完治しているとファンの方は思い込みたいというのは理解できます。

藪田に限らず、個々の選手の肩、肘の状態が良くないことは、入団前から調査済で私が報告するまでもなく、獲得した球団側も獲得しなかった球団側も、私なんかよりもはるかに詳細に球団は事実関係を把握していて、その上で獲得、起用していることは、ほぼ間違いない、相当確実だと思います。

それゆえに、完全にではありませんが、補償として契約金、年俸、引退後の就職、生活費に反映されています。