先発6番手は誰にするか

Last Updated on 2017年12月14日 by wpmaster

前田健太が2015年に残した206回1/3 15勝8敗 2.09を、今季ほぼ通年でローテーションを守ったジョンスン、黒田、福井以外の投手の中で、1人で埋めることは無理である。上記の3人(上記3人の中でもできるのはジョンスンのみで、3人の中の何れかができたとしても、3人共昨季も数字を残しているので上積みは差ほどない)以外に飛躍的に数字を伸ばして2015年の前田の投げたイニングを食い、数字を上げる選手が出てくるとは、現状考えにくい。

2015年のジョンスンが先発した試合が28試合、黒田が25試合、この2人が2016年に、2015年を上回る試合数で先発することは、ほぼ無いと考えられる。

そうなると、2015年、21試合先発の福井と9試合先発の大瀬良の2人で前田の先発した29試合の大部分を埋める。具体的に言うと、福井が、2015年よりも7試合、大瀬良が19試合多く投げることになると考えるのが現実的な見方だと思う。

福井は、先に先制点を与えることなく100球前後あたりから捕まりかかりますが、リードを保ったまま、リリーフにバトンを回せるので、それなりの勝率は計算できるので、7試合の内2~3勝ぐらいして11勝ぐらいはするのではないかと思います。

一方、大瀬良は、先発での防御率は3.43と悪くはないのですが、先に先制点を取られ、投手戦を勝ち抜くことができず、1勝6敗。初球から打たせて取るなど楽にアウトを取ることを覚えないと、他球団のエース級との投げ合いに競り負けてしまいます(このことは前田健太も指摘しています。)

19試合で大瀬良が何勝上積みできるかが、2016年のカープのペナントレース参戦の鍵の一つであると言えます。

現状では19試合投げて、勝ち越して貯金を作るのは難しいのではないでしょうか。過去のブログでは、8勝12敗と予想しましたが、仮に防御率2点台を残しても、シーズントータル28試合で、6勝13敗とか十分に有り得ると思います(低迷期の阪神にはそんな投手が何人かいました。)。

 

野村も、プロ入り当初からストレートの球速はある方ではなかったが、2年目に関節唇炎を患ったことも影響してストレートのキレがなくなり、年々、防御率も悪化している。いくら低めに制球してもキレがなければ対応され、大学時代に決め球にしていたフォークを解禁して、またカーブの割合を増やすなど緩急を使うといった工夫ーもう既にやっているとは思いますがーをしないと、今井のようにファームでもメッタ打ちに遭って、山内や澤﨑のように30歳になるか否かの内にプロ野球選手の世界から消えるということも考えられます。2016年も劇的に変化する動きが現在までのところ見られないので、2016年も2~3回登録抹消されて15試合ぐらいの先発数になると考えられます。

そうなると、野村が登録抹消時の13試合と6試合(=143ー28-25-28-28-28)の合計19試合を投げる先発投手が必要となってきます。

九里は、2014年の開幕2戦目の中日戦で6回自1失点で勝利投手になり、4/19のDeNA戦でも6回1失点で2勝目を挙げ、5/13日の阪神戦で7回1失点、5/21ソフトバンク戦で7回1失点、7/2の巨人戦で6回2失点、9/14の阪神戦で6回無失点と試合を作っています。巨人戦で6回7失点(自責6)、ソフトバンク戦で3回9失点(自責2)と炎上した試合や中継ぎで4試合で5回2/3で自責4であったことから防御率は4.00となっています。
この年は16試合先発して77回2/3(平均4.85回) 自責33 3.82 QS率43.8%。

中村恭平(個人的には左で球速のあるストレートがあるので中継ぎで投げた方が活きると思うのですが)や小野を始めとする選手との競争を勝ち抜くのではないでしょうか。十分な数字ではないですが、実際に彼等よりも先発で結果を出していますので。

球速が全てではないですが、プロの投手としては速い方ではないので、先発が降板した後に中継ぎとして登板すると火に油を注ぐ結果になると思われます。

多彩な変化球で打たせて取るピッチングなので先発の方がベターだと思うのですが。

通年先発で20試合前後先発で起用すれば、5勝10敗 4.30ぐらいの数字は残すとは思うのですが。

どこの球団も先発6番手投手はこんなもんじゃないでしょうか。

143勝0敗である必要なんてどこにもないのです。

2016年は杉内が開幕時にはいないとはいえ、桜井が加入し(プロで一球も投げていませんが、2015年の高木勇人よりは数字を残しそうな気がします)投手陣が補強した巨人が抜き出ていて、1強5弱が予想されるセリーグだけに、70勝(引き分け3~5)すればAクラス、場合によっては2つか3つ借金があっても2位になるということもあると思います。

ポストシーズンは、中継ぎ起用していたようですが、キャンプ、オープン戦では先発の調整をして6番手としてローテーションに組み入れたらいかがでしょうか。

ジョンスンと黒田でカヴァーできる2016年の内にローテーションに入れて一シーズンの乗り切り方、少ない球数でイニングを食う投球術を覚えさせるのもいいかもしれません。

ルナの加入で、梵を代打に回すことができ、新井、梵、岩本、小窪、廣瀬と代打の層が厚くなり、早めの投手交代をすることができるようになりました。

当方の記事を読んで頂いた方は、そんなにリリーフに投手を回して先発はどうするんだと思われた方もいるかもしれませんが、

基本線としては、中継ぎ、抑えに充当する投手を多くするということで行って欲しいことには変わりません。

九里の他には、小野しか6番手投手の候補を挙げていませんが、

リリーフのときからそれほど球速のあった方ではなく、むしろ多彩な変化球で勝負し、右肩を壊して故障前の状態にストレートが戻ることはないと考えられる中田廉を先発に回してキャンプから先発の調整させてみてはどうでしょうか(球速は中田よりもありますが、右肩を故障し球速自体は出ていますが、故障前よりもキレがなくなり、故障前の状態に戻る見込みがないという理由で、2017年あたりからは今村も。)。技巧派として再生を試みるのも考えてみる必要があるかもしれません。

[追記]

今村、一岡、中田は、右肩の故障なので、もう故障前の状態に戻るのは無理だと思います。試合終盤の重要なところで投げるセットアッパーは、きついと思います。

二軍でじっくり先発調整をするのは中田だと思います。今村、一岡も前半リリーフでテストして案の定結果が出なければ、新しい球を覚えて技巧派に転向して先発調整した方がいいかもしれません。

Jacksonは、メジャーで投げているところを見ると、力で捻じ伏せられていないし、プロの投手が簡単にマスターできる球であるスライダーもコンスタントに空振りが取れるかも疑問が残ります。ヒースを上回る結果を残すのは困難なように思われます。

藪田は、故障が癒えてないというのであれば、じっくり調整、フォーム固めというのも有りですが、リリーフ陣が手薄である現状からすれば、一軍の試合の厳しい場面で投げる中で調整していってもらいたいです。

藪田ー岡田ー中﨑。プロで一球も投げていない岡田は未知数ですが、うまくプロに適合して、左記のリレーを完成させて欲しいです。

登板間隔が一定しない、先発が炎上した後に投げるロングリリーフは、個人的には、敗戦処理という位置付けで、先がないベテランにやらせて、九里は、ローテーションに入れて一定の登板間隔で通年投げさせて結果を見てみたいです。