森下は、6安打完投ですが、投球動作の面から言うと、内容は良くありません。トップを入れ替えてセットアップを解いていますが、左足踵で地面を蹴っています。ポジション「く」の字のとき、左足首は背屈していますが、ヒップファーストが極端です。右足小指球で地面を後ろに蹴って左足首が加速、投球によっては、左肩も併進する。トップポジションの過程で親指のしなりが解けます。故に、右手の小指が加速しません。ボールを引っ掛けます。リリースの瞬間、左膝が左足の爪先の前に出ることがあります。9回にインコースベルトの高さのフォーシームで塩見を三振に取ったときも右股関節を剥がしてリリースしたが、前膝のブロッキングできていなかった。
他人資本は、監督コーチに采配を行う権利を付与します。権利を与えると言うと、器の大きい人間であると捉えるバカがいますが、自己資本、役員、監督、コーチに権利を与えて、権利義務の当事者にして、権利を与えた他人資本は義務を免れます。権利を付与された側に利潤を産み出す義務が課せられます。選手は、監督コーチに経済関係上、逆らうことは難しいですが、法律上は、監督、コーチにNoが言えます。選手間では、経済関係上も、法律上も、サインにNoが出せます。
捕手がワンバウンドを投げろという投手に出した場合、捕手及びバッテリーコーチは、けしからん野郎です。しかし、投手は、サインにNoが出せます。
捕手がワンバウンドのサインを出していないか、投手にワンバウンドを投げるサインを拒否されて撤回したにもかかわらず、投手がワンバウンドを投げた場合は、投手のフィジカル(労働力の再生産)及び投球動作に原因があります。
投手がワンバウンドの投球がされて捕手が後逸し、塁上の走者が進塁された場合には、暴投、若しくは捕逸が記録員によって記録されます。
あなたは、捕逸をする捕手と体で止めて前に落す捕手のどちらが上手い捕手だと思いますか?
野球ファン歴が長くて私が書いたコンテンツを読んだことがない人は、総じて、体で止めてボールを前に落す捕手の方が上手いと言いますね。
右投げの捕手坂倉は、昨シーズン、捕手として55試合の出場し、捕逸が6で、戸柱に次いで2位です。坂倉のキャッチングについては、プロ野球経験者である達川ですら酷評します。
捕逸が多い捕手はキャッチングの優れた捕手
しかし、私の価値の付け方は違います。坂倉は、未だ未だ、背骨の左側で捕球することがありますが、背骨の右側でボールの外側(フォアハンドの場合は、投手寄り、バックハンドの場合は、捕手の背骨寄り)を捕球します。
捕手は、投球の軌道と骨盤を垂直に交わらせて構えます。
捕手は、フォアハンドで、グラブの捕球面を上にして捕手自身の背骨の右側に向かってスイープ(スコップで泥をすくう動作)します。左手の小指が加速すると、左股関節と右股関節が接近します。左股関節を右股関節から剥がします。右肩が引っ込みます。左足首が背屈して左股関節が引っ込みます。打席に入ったとき、セットポジションで投球するときと同じく、半身になって投球の軌道(トップの軌道)と平行になります。左股関節を軸に左肩を開かなくてもトップを入れ替えることができます。捕球面を下にしてフォアハンドで捕球する場合も、バックハンドで捕球するときにも同じことが言えます。但し、右膝が背骨の方に入ってしまうと、右膝を開いてから左手のトップを入れ替えますので、投球を後ろに逸らします。捕手だけでなく内野手、外野手の守備、走塁においても同じことが言えます。
しかし、左肩が背骨の方に入らずにトップポジションに入れますので、左肩を開かなくてもトップを入れ替えられます。坂倉は捕逸も多いですが、盗塁阻止率も.423(11-15)です。
この試合でも、4回裏、アウトハイのフォーシームを背骨の右側で捕球、左手親指の加速が足りず、左股関節が剥がれない。左膝が背骨の方に入る。スパイクの内側で地面を噛ませる。右足がわずかに後ろに滑りかかるが、右手のトップを入れ替え両足をシャッフルして両股関節を剥がす。トップポジションに再度入り、インステップのレンジを狭くして左足親指を底屈、トップを入れ替えて上から投げる。左膝のブロッキングはリリースよりわずかに遅れるが、左足首を背屈して送球、右腕前腕部は凹まない。送球は、二塁ベース付近のアンツーカー内、二塁ベースの一塁ベースから最も近い角のわずかに左(三塁寄り)、二塁ベースの一塁から最も近い角を結ぶライン上から誤差が少なく、ショートバウンド(プレート上はノーバウンドで通過している)。村上の二盗を阻止している。
ボールの外側を捕球するので、ミットが流れない、投手の投球にホップ回転を産み出すことができます。
インサイドアウトで振れる打者は、ワンバウンドを振りません。ワンバウンドを振るドアスインガーは、ワンバウンドを投げなくてもアウトに取れます。
ワンバウンドを投げさせなければ、投手はインサイドアウトスイングで投げます。肉体の損傷が進行するのを停滞させることができます。ノーバウンドで投げさせれば、相手は、盗塁を挑んで来なくなります。ヒットが打てなければお手上げの野球になります。ワンバウンドを投げさせないことは一石二鳥なのです。
一方の、ヤクルトの捕手中村悠平は、他の捕手と比べると極端に背骨の左側ではありませんが、特に右打者のインローを捕球する場合には、背骨の左側にグラブを持っていくのが顕著になります。捕球した後は、グラブを背骨の方に引きます。ボールーを前に弾き落す捕球の仕方です。中村悠平は、捕逸がレギュラー捕手(捕手として80試合以上出場)であった2019シーズンまでは、2017シーズンを除き平均して2~3個、昨シーズンは、29試合の出場で捕逸0です。しかし、盗塁阻止率は、2012シーズンを除き、2割台前半から3割台前半です。
田中広輔、菊池涼介は共に三振が多いが、後者が四球が少ないのは何故か
三振の少ない打者は、顔がどこを向いているか。答えは、前足首を底屈したとき(トップポジション)に、頭が背骨よりも投手寄りに来て、鈴木誠也のように前肩の上に頭が来ます。トップを入れかえてからはヘッドの軌道です。三振の多い打者は、トップポジションの過程で頭が背骨の上に来ます。田中広輔、菊池涼介がこれに当てはまります。
田中広輔は、即トップを入れ替えないので、右足首を底屈してストライドを広げます。両肩がフラットになります。頭は、前後には大きく動きますが、スイング一つ終えるまでに、上下にはわずかしか動きません。前肩が前膝と併進します。トップが入れ替えられません。すなわち、フルスイングができなくなります。前足首が背屈しかかったとことから右足親指を背骨の近くに引き落とすと、右肘が背骨の方に入ります。右肘を抜くと、左手小指が加速しないのでトップより前に出ません。右肘前腕部を回内すると右肩が背骨の方に入ります。右肩と右足親指が併進しても左手の小指が加速しないのでトップの前に出せません。更に右腕前腕部を回内すると右肘が突っ張ります。右腕前腕部の回内を解かないと、トップを入れ替えられません。空振り三振、振れずに三振が共に多くて四球が多い打者は、振る力が低いのです。審判は、投球にボールであるという価値を付けます。投球数が増えれば、投手のエサに付ける価値が安くなります。投手にバットが届かないところに投げさせられる打者が強い打者。相手投手がドアスイングでコーナーに投げてくる段階で、弱い打者です。
菊池涼介は、トップポジションに入ってから左肩を開いて即、トップを入れ替えます。左足首が背屈します。三振が多くて四球が少なくなります。菊池涼介は、カープファンには嫌われます。しかし、菊池涼介は、振る力が高いとは言えませんが、田中広輔よりは、振る力は高いのです。相手投手は、コーナーピッチングをせずに、インサイドアウトスイングでストライクゾーン内に投げ込めば、田中広輔は、お手上げなのです。
一死一二塁における最善の手段は何か
西川は、真ん中低めのスライダーをソロ本塁打。割れができなくてもヘッドがしならなくても両股関節をぶつけることで飛距離が出るコースであるけれども、右足を軸にインサイドアウトスイングでバナナカーブを作って打った。
7回表、代走曽根は、上本、羽月よりはロスが生じるが、走路を外側にほとんど膨らませず、ストレートスライディング。中村悠平は、投球がアウトコースベルトの高さであるが、背骨のわずかに左でバックハンドで捕球する。右足のスパイクの内側の踵にウェイトがかかる。左肩が背骨の方に入る。右足拇指球で地面を後ろに蹴る。トップポジションの過程で親指のしなりが解ける。ボールを引っ掛けてしまう。
一死二塁、カウント3-1、ヤクルトの遊撃手、二塁手は中間守備だが、二遊間を詰める。中堅が前進守備。堂林は、アウトコースベルトの高さのフォーシームを、人差し指の付け根でグリップを押しながら投手返し。堂林が打った打球は、二塁ベースに当たり中堅前に転がる。塩見は、後ろから回り込んで背骨の左側で捕球、遊撃手西浦が中堅からの送球をカットして本塁に返球 広島2-0ヤクルト
8回表、一死一二塁、投手今野、打者大盛、一塁走者鈴木誠也、二塁走者菊池涼介
ロースコアの試合で、たとえ打ち損じて安打にならなかったとしても点を取るのであるとすれば、走者が三塁に達するまでに2アウトを取られないことである。ニアウトになったら、ゴロゴー、犠飛は使えないのである。三塁手は、三塁ベースに張り付いているから本盗も困難である。安打を打つ以外は、投手がワンバウンドを投げて捕手が後ろに逸らさないかぎりは点が入らないのである。一死一二塁でバントは低級な手段なのである。
大盛は、ヘッドを捕手方向に向け、左手首をコックしてからヘッドを投手方向に向けます。コックしたときに後ろ足に回転軸ができます。右肩が背骨の方に入ります。右肩が背骨の方に入るのでヘッドと投手方向に向けて右足小指球にウェイトを戻しています。私は、以前から、大盛には、最初から鈴木誠也のようにヘッドを投手方向に向けて立ったらどうだと書いています。バットは左手中指の基節骨、薬指、小指の付け根で握れています。しかし、トップハンドとボトムハンドの間を空けて握ります。セットアップでトップハンドとボトムハンドの間を空けるのは、朝山、東出、森笠、河田のいずれかに命じられているのでしょう。軸足である右足踵とトップハンドの距離が長くなります。回転半径が長くなり、左手小指の加速距離が短くなります。
朝山、東出、森笠、河田は、右膝が地面に付くマン振りが売りの上本にバットを短く持たせたり、バント練習をさせたり、選手一同に前肩を開いてトス打撃をさせてファウルを打つ練習をさせていました。選手個々の打撃動作を観察しているとは思えず、体の使い方を理解しているとは思えません。
バッティングにおいても、人間は、前膝を持ち上げるよりもトップを入れ替えて上から投げ下す方が少ない労力でできますので、大盛は、鈴木誠也のようにトップは入れ替えた方が望ましいのですが、大盛は、西川とはヘッドの向きが違いますが、西川と同じく、トップを入れ替えず右足首を背屈して左肘をヒッチします。右足首を底屈し始めたときは、西川よりは、左肘でボールを引き付けられています。しかし、底屈した右足首が地面に近付くと右肩が背骨の方に入ります。ヘッドは立ます。これも西川と同じです。右肩を開いてからトップを入れ替えるのも西川と同じです。しかし、大盛は、左手小指の回転半径が長いので、西川よりも二回目のヘッドステイバックが小さいのです。西川は、右肩がスクエアになったところで止まる回数が大盛よりは多く、大盛は、右肩関節を右肩甲骨に格納してしまうことが西川よりも多い。しかし、大盛は、ヘッドを捕手方向に向けるのと、トップハンドとボトムハンドの間を空けるのをやめるだけで、小園や鈴木誠也には及びませんが、田中広輔や松山を軽く凌駕して西川、劣化する前の鳥谷レベルの打者になれるんです。
現状、大盛がアウトローを空振りすること、ど真ん中の抜いたボールをフルスイングできないことは、使う側にとっては想定内なのです。
大盛にエンドランのサインを出しても結果は、重盗と同じになります。
マウンド上の今野は、左足のスパイクの内側、右足のスパイクの外側で地面を噛ませます。右腕前腕部を回外(トップを入れ替える)してセットを解くので、右腕前腕部は骨盤の手前で止まります。左足の拇指球で地面を蹴るので、右足に回転軸ができます。左股関節が右股関節を跨ぎます。左肩が背骨の方に入ります。右腕前腕部を回内して右肘をつまみ上げたとき、上半身と下半身の捻転差が大きくなります。右足の小指球又は拇指球で地面を後ろに蹴ります。左肩を開いてからトップを入れ替えます。率直に言ってしまえば、クイックが下手です。
加えて、中村悠平は、前述のようにインロー(大盛のアウトロー)の投球を左膝を付いて捕球します。
二塁走者の菊池涼介は、右足首を背屈してから左足踵で地面を前に蹴れます。スタートが早く切れます。走路を膨らませず、ラインの内側に向かって三塁に走れます。鈴木誠也は、上本のように全くロスがなく真っ直ぐに走れるわけではありませんが、大盛、菊池涼介同レベルにロスを最小限にしてラインの内側に向かって走れます。
菊池涼介が走ってくれないことには、鈴木誠也はスタートが切れません。二塁走者は、一死ですから、帰塁よりも進塁が優先です。二時リードを大きく取ります。中村悠平は、ベテランですので、投球のインターバルのときには、一塁に投げてはいけないことは熟知しています。投手にサインを出して投手がセットを解いてからはメンタルがリセットされます。前述の捕球動作故にどこの塁にも投げられませんが、鈴木誠也に二次リードを大きく取らせて一塁牽制を投げさせることで三塁進塁をアシストする必要はありません。
重盗は、相当な確率で成功します。大盛が空振りしてくれれば更に重盗が成功する確率が高まります。一死二三塁の場合、相手バッテリーは、坂倉と踵体重の曽根を天秤にかけて坂倉を歩かせて一死満塁とし、守りやすくする場合があり得るのです。佐々岡としては、満塁にせずに大盛のところで一点を取っておきたいのです。
私が佐々岡であれば、大盛には、敢えてエンドランのサインを出します。大盛にヘッドを捕手側に倒す動作を削らせ、トップハンドとボトムハンドの間を作らずに、バットを長く持たせます。初球、インハイ(今野にとってはアウトハイ、極端な場合ピッチドアウト)にクソボールが来たら左膝が地面に付くぐらい(=左足拇指球に軸ができないから左膝が落ちる)フルスイングしろといういうサインを出します。アウトハイは、その投手にとって最もシュート回転が少ないボールです。地面に左膝が付くぐらいのフルスイングが実現できれば、空振りしても、次にストライク内のどのコースに投げられても振り遅れません。低目のワンバウンドを振りません。ヘッドステイバックを大きくできれば、右肩が開くのにブレーキがかけられます。右肩がスクエアのところで止まります。
インハイは、トップポジションに入ってから、トップハンドとボトムハンドの間を空けずにトップを入れ替えないとトップハンドの小指が加速しません。加速が足りないとトップハンドの肘が落ちません。トップハンドの小指がトップハンドの肘の後ろに来ません。ヘッドステイバックを大きくすることができません。左手小指の加速距離を長くすることができません。
ヘッドが投球の軌道の下に入ってくれれば、3ランです。左手小指のしなりが解けてが左肘を追い抜いてしまうと右翼棒右のファウル、投球の軌道の下にヘッドが入る前にボールの外側にヘッドが引っ掛かると、遊撃手が二塁に入っても、一塁手、二塁手共に追い付けないゴロになります。左肩とヘッドの距離がわずかに空いた場合、両股関節を剥がせば、左中間にポテンヒットになります。トップハンドとボトムハンドの間を上げてバットを握るとヘッドが止まり合せただけの左飛になります。
結論
坂倉は、今後の努力次第で、同郷の阿部慎之介を越える捕手になれます。(私が広島の監督だとして、)俺は、もう正捕手は坂倉に決めた。坂倉のミスで負ける試合があっても他の捕手に正捕手を変えることはしない。投手によって、會澤、磯村と使い分ける必要はありません。よって、坂倉に複数ポジションを練習させる必要はありません。會澤と磯村は、上本に次ぐ右の代打です。坂倉が試合に出られないレベルの故障をした場合に限られる2番手捕手は、石原貴規と中村奨成(どちらも、打撃、スローイングに課題があります)を競わればいいと思います。
私が仮に古葉竹識のようにシーズン途中に監督に就任して、前任者が松山、矢野、田中広輔、メヒア、林を一軍登録していた場合、彼等を一軍で使わずに二軍に落とし、それきり一軍には、たとえどんなに、二軍でのパフォーマンスにハイスコアが記録されたとしても昇格させない。小園を三番遊撃にしてハジメに監督を解任されます。羽月は、上本といいとこ勝負くらいにロスなくラインの内側に向かって走れる。背骨の右側で捕球できる。守備走塁は、矢野より数段上。しかし、もっと振る力を上げないと一軍では使えない。