近藤健介がFA権を行使し、ソフトバンク資本と契約した段階から、私は、パリーグの他球団と比べ、得点する技術が低いとは考えてはいなかった。
その後、中日ドラゴンズを自由契約となっていたアリエルマルティネスと日本ハム資本との契約が事実上成立した(2022年12月21日)。
アリエルマルティネスは、どんな選手?
私は、今季交流戦途中までセリーグの球団の試合に関する記事を産み出してきたので、アリエルマルティネスは、どのような選手かと言うと、捕手、一塁、外野手のどこを守らせてもハンドリングは悪くはないが、スローイングが拙い。
アリエルマルティネスの打撃は、セイバー指標を見ると大したことがないと評価する者がいるだろう。しかし、日付すると2022年に入ってからスイングの技術は格段に向上している。
スクエアスタンスで打席に入り、右手中指基節骨にグリップを嵌める。グリップを右手親指基節骨で叩いてヘッドを投手方向に向ける。
①右肘をヒッチして左足のスパイクの外側を浮き上がらせる。左膝のMaxの高さは、右股関節よりも下である。ヘッドの外側に右肘が張り出す。
②右肘を上げて左足のスパイクの外側を真下に落す。この①と②を反復させる。
右手親指基節骨でグリップを叩いた後、両肘が屈曲している。右腕前腕部の深層屈筋が緩む。頸反射はしていないが、終始一貫首が右肩方向に捩じれない。
2回目の①のときのヘッドステイバックが大きく、山なりの変化球を引き付けて引っ張ることができる。
ファストボールに付けられた球速表示がハイスコアであっても、リリース前の左膝のブロッキングに課題が残る阪神湯浅、広島森下のような投手が投じるファストボールは、引っ張ってフライボールを産み出すことができる。日本ハムで言うと、今川が近い。
今川、アルカンタラよりも身体が大きい分、ストライドが広い。ベースランニングは、本塁一塁間に走路の膨らみを作って一二塁間、三本間のハーフウェイでラインの内側に入って走り、技術面でのレベルは低くないが、打撃、走塁、ストライドが広い分、回転半径が長く加速距離が短い。ブロッキングの完成度が高い投手が投じたファストボールに対して、打撃では、右手小指の付け根から投球の軌道に入射する。
アリエルマルティネス獲得により生ずる攻撃手段の変動
私見では、外国人選手の起用を投手3:投手以外の野手1(一軍登録は、投手4:野手1はできる)を基本線とすると、アルカンタラが4番DHに関する競争相手となり、アルカンタラが走塁面で勝るのでアルカンタラが有利となる。
当方がセットアップ候補と考えるガント又はロドリゲスが故障で離脱した場合、先発のメネズが競争相手となる。メネズよりも優先してマルティネスを一軍昇格させた場合、私の脳内ではアルカンタラと石井一成が競争関係となり、打撃優先でアルカンタラが二塁先発、石井一成が守備固め、マルティネスがDH、守備優先であれば、石井一成が二塁先発、アルカンタラがDHとなる。私の脳内では清宮とマルティネスの五番一塁のポジション争いが生ずるであろう。私の構想は下記のとおりである。
基本オーダー
(左)今川
(遊)上川畑
(中)松本剛
(指)アルカンタラvsマルティネス
(一)清宮vsマルティネス
(右)万波
(補)宇佐見
(三)野村
(二)石井
攻撃型オーダー
(左)今川
(遊)上川畑
(中)松本剛
(二)アルカンタラ
(指)マルティネス
(右)万波
(補)宇佐見
(一)清宮
(三)野村
総合
守備面では、三塁ベースに打者走者が走る練習を継続することによって、右手親指の指先でボールを叩いてグラブからボールを抜き取り、左肘が張る野村、山田遥楓のスローイングを修正できる。
江越を補強したので、谷川原の獲得は不要である。