セパ交流戦日本ハム対中日1回戦
先発は、上沢直之と小笠原慎之介
試合は、2-1で日本ハムが勝利
1点目が加藤豪将の犠飛、2点目が本盗であることから、打てない試合で勝ちを拾った見本のように素人は錯覚するでしょう。
しかし、素人さんが指摘することのできない、リーグ優勝を連覇できるチームと2位、3位という”敗北者”に終わるチームとに分けるプレーが生じているのです。
一死二三塁における走塁
二死を取られた後は、ゴロであろうが、飛球であろうが、ライナーであろうが、進行方向又は進行方向と逆の塁に野手に送球されようが、帰塁することなく本塁に走る。
打者走者を含む後続の走者は、オーバーランして挟まれることによって自らより先に走る走者の本塁生還をアシストすることができる。
9回表一死二三塁、投手勝野(右投手)、捕手加藤匠馬、二塁走者細川、三塁走者松本剛、打者清宮
清宮は、左腕前腕部を回内(スイング)後、ヘッドが下がる。左腕前腕部を回外し左手首を背屈してヘッドアップしてしまう。
バウンドの高い一ゴロを産む。
二塁走者細川、三塁走者の松本剛は、清宮が左腕前腕部を回内(スイング)後、其々三本間ハーフウェイ、二三塁間ハーフウェイからスタートを切る。
一塁手の石川昂弥は、本塁に送球する。
捕手の加藤匠馬は、松本剛を三塁ベースに追い詰める。
二塁走者の細川は、松本剛が挟まれている間に三塁ベースを蹴る。
加藤匠馬は、三塁に送球せずに松本剛にタッグしてアウトにする。
2アウトが成立する。
打者走者は、一塁ベースを蹴った後、二塁に走らずに一塁に帰塁してしまう。
二三塁間で挟まれることによって二塁走者細川の本塁生還をアシストできなかった。
加藤匠馬は、右肘を上げたところで送球動作を停止する。
日本ハムは、追加点を取ることができなかった。
二死満塁における守り方
内外野とも前進守備シフトは採らない。
野手は、先頭を走る走者の進行方向の塁に送球する。
二死を取られた後は、打者が飛球を打った場合を除き、先頭の走者をアウトにすることを最優先にする。
打者走者をアウトにするのは、最も後回しにする。
フォースドプレイが要求されるケースでは、一塁走者が二塁でフォースドアウトになった場合は、その前に三塁走者が本塁ベースを蹴っていても得点は成立しない。
打者走者は、帰塁する塁が存在しないので、打球に触れた野手が打者走者にタッグするか、ベースにボールを触れさせるか、ベースを踏めばアウトにできるが、フォースドプレイではない。
一塁走者よりも先に打者走者がアウトになった場合は、一塁走者はタッグプレイとなる。
二死を取られたケースでは、現実には、どこの球団も最も打者走者を一塁にアウトにすることを最優先しているが、二死を取られた後は、打者走者を含め全ての走者は、ゴロであろうが、飛球であろうがライナーであろうが、帰塁せずに本塁に走ってくる。打者走者がセーフになれば得点される隙を産む。
7回裏二死満塁、投手上沢、捕手マルティネス
打者伊藤康祐(右投げ右打ち)、三塁走者細川成也、二塁走者溝脇、一塁走者石川昂弥
伊藤康祐は、右腕前腕部を回内(スイング)後、ヘッドが下がる。
三塁走者細川成也は、三本間ハーフウェイからスタートを切る。
伊藤康祐は、左腕前腕部を回内して右手首を背屈してヘッドアップする。
左腕前腕部を回外して投球を掃う。
バウンドが浮き上がる。
上沢は、ボールが地面に触れた後、フォアハンドシングルでハーフバウンドのところで打球に触れ、右手でフォアハンドトスを一塁にする。
結果としては、打者走者を一塁でアウトにできて失点を防いだ。
二死一三塁からの攻撃
3回表一死一三塁、打者加藤豪将
加速距離を長くして90°に近い角度の飛球を産めば、三塁走者が帰塁する間が作れる。
ランエンドケースでは、併殺崩れのゴロで得点するよりも相手にダメージを与えられる点の取り方である。
4回表二死一三塁、投手小笠原、捕手石橋康太
打者江越、一塁走者上川畑、三塁走者万波
左投手である小笠原は、一塁方向に腹側、三塁線に背側を向ける。
一三塁のケースでは、一塁送球自体厳禁である。
小笠原は、左足外踝をプレートの一塁側に沿わせる。首を一二塁間に向ける。グラブは背骨の左側、丹田の高さにセットする。
小笠原は、右足をスパイクの外側から入射し、左足をプレートから浮かす。
左腕前腕部を回外してセットを解く。
左股関節をバックステップして左足のスパイクの外側をプレートに沿わせる。
小笠原は、左腕前腕部を回外後、左肘をコック、左肘を上げ(インバートW)一塁に牽制を投じる。
送球を受けた野手は、三塁走者方向に首を捩じっただけでは三塁走者が高校生であっても本塁に走ることを抑止できない。
送球を受けた一塁手の福田は、三塁走者の方に首を捩じって右肘を本塁に向けて上げただけで二塁に送球して上川畑を一二塁間に挟む。
三塁走者の万波が本塁に生還する。
投打の源泉及び土台
小笠原は、20球目、プレートの一塁側に左足のスパイクの外側を沿わせる。
右膝を肋骨下部の高さまで上げる。
左足がヒールアップする。
左腕前腕部を回外してセットを解いた後、左腕前腕部を回内する。
左腕前腕部を回外する。
左腕前腕部を回内する。左腕のラインがインバートLになる。
左腕前腕部を回外する。
左腕前腕部を回内する。
左肘、左手首が左肩の高さに達する。
右腕是腕部を回外する。
右足は、スパイクの内側の踵から入射する。
左肘の上で左腕前腕部を回内する。
リリース直前の左手小指基節骨の入射角は、55° 右膝の屈曲の角度は、150°である。
リリース直後の左肘の高さ、左肘のレイトコッキングの角度、左腕と背骨の交わる角度は、オーバーハンドである。
左腕上腕部棘下筋を含む左肩腱板が凹む。
左足拇指球で地面を蹴る。
左足を三塁側にターンさせる。
万波は、左膝をスモールステップする。
左股関節が内旋する。
左肩が僅かに右肩の方に入る。
脚注
用語の意味に関しては下記記事参照