2019年2月19日に予定されていたロッテとの練習試合が中止になりました。
この試合に投げる予定であった藪田について、ここで再度書いてみたいと思います。
今キャンプのここまでの藪田を見ると、メディアが言うほど、昨季と比べて進歩しているようには思えません。
藪田の投球動作に関する現状の問題点
トップを作ったときに右脇が閉まっていると右肘が出ていくのが遅れます。
藪田は、右肘が出るより先に左肩、左膝が開いてしまっている。
左足の着地から右肘が出てくるまでの間が長いから、打者に懐の深い打撃をされてりまう。
藪田の場合、2017も2018もトップは、頭の方に向かって深く入っている。
右肘の曲げる角度は問題ない。
昨季の藪田は、背筋を故障していたので右肘をつまみ上げたときにボールを持つ手が頭の位置まで上がってこなかった。
クイックのときに右膝がタイトに曲がっていたから大腿骨を骨盤に刺すのができず、背筋に負荷がかかって右肘を高く持ち上げられない。
背筋を故障していたことにより、背骨の両側の筋肉を使って右肘を前に出す、いわゆるたすき掛けのラインの内旋(左股関節背骨の左側は外旋、右側は内旋)のが遅れた。
傾斜が急なマウンドであると左足の着地位置が前に出てしまうことがありますが、藪田の場合、一岡同様、左足はスパイクの内側から着地して左肘を左膝は並行に進むことができ、ステップ幅も6足半程度で広く過ぎるということはない。
只、藪田の場合、左足を踏み出す前に、右股関節の内股(股関節の内旋。内転筋を絞る)→がに股(股関節の外旋)のプロセスがクイックになるとない(日米問わず成功している投手はこのプロセスがある)。
少し右足の踵を上げて右股関節をがに股にしてから左足を踏み出す。
現状の課題に関する対応策
藪田は、腰高のまま、左足を踏み出す前に左肩を高く上げて左肩を下げて遠投をしてみるといいでしょう。
遠投をするとステップ幅が広くなるのを防ぐことができます。
只、平地で山なりのボールを投げると、左肩が先に開いて右の股関節が右肘を出すよりも先に反時計回りをしてしまいます。
捕手をバックネットの位置まで下げてマウンド上から捕手の頭の位置に投げるのがいいと思います。
藪田の起用法ですが、背筋の故障ですから、また先発で回転数のあるボールを投げ続けるだけのスタミナもありませんので、ロングリリーフではなく、20球限定で、1イニングの方がいいように思います。
連投が利かないのは、ブルペンで投げすぎというのもあるでしょう。
試合中に2度も3度も肩を作り直せば毎日先発しているようなものです。
ブルペンと試合のマウンドは、穴の掘れ具合も異なるので、ブルペンで同じ球を同じ投げ方で沢山投げるよりも、実際に打者に投げる前の投球練習にマウンドでステップ幅やボールの握りを変えて投げる5球の方が役に立ちます。
毎回、フィジカル面のコンディションは、異なりますので、投げ方はケースバイケースで変えてもいいでしょう。
投げ込みによって投げ方を固めるというのは現実的ではないでしょう。