巨人に新加入したテイラーヤングマンのピッチングを解析します。

テイラーヤングマン(Taylor Heath Jungmann)は、今季巨人に入団した右投げ右打ちの投手。

1989年12月18日生まれの29歳。

公称サイズは、198cm、95kg

ストレート系は、Max155キロ、平均148キロ

他に、ツーシーム、スライダー、カーブ、チェンジアップを投げます。

メジャー通算9勝13敗。

今季は、3Aで、17試合に登板し、9勝2敗 防御率2.59の成績を挙げています。

年俸8,300万円

それでは、ヤングマンの投球動作を解析して、対策の糸口を探っていきましょう。

テイラーヤングマンのピッチング

左膝をMaxで上げたときに、右足の腱は伸ばしていますが、右足の踵浮いています。

右足は、踵にも重心が残ってはいるものの拇指球に重心がかかっています。

骨盤よりも高く左膝を高く上げているので、瞬発力が消耗してしまうのではないでしょうか。

左足を下し始めます。

左膝を内に入れる動作は大きくありません。

グラブを持つ手を胸元よりも下しますが、両腕は今一つ脱力できていません。

それほどヒップファーストではありません。

左足のくるぶしは本塁方向に向けていません。

上の画から引き続き、左腕を内旋しています。

左肩は開いていません。

右足を蹴り始めたとき、右股関節、腸腰筋は外旋していません。

トップを作るのが遅れたり、右肘が出るのが遅れることは、あまりないでしょう。

右肩を下げて、右肩、右肘を上げていきます。右肩の下がりは平均よりやや大きいぐらいですが、右肩の内旋がタイトです。

背中に右腕がつくほどではありませんが、右腕のテイクバックは、現代のメジャーリーグの投手の中では大きい方でしょう。

ここまでのところ、骨盤は三塁側に滑っていません。

左膝を本塁方向に向けていきます。

本塁方向に向けていくスピードは、平均的でしょう。

左肘と左膝は並進運動をしていきますが、左足は、踵から地面に入っていきます。

しかし、相当なインステップですね。

大腿骨を骨盤に差して両肩甲骨をぶつけていきます。

左肩の開きも抑止できています。

右膝をルーズに曲げたところから大腿骨を骨盤に差しているので、この動作だけを見る限りは、上体、両股関節、骨盤が前に出されることはないように見えますますので、右肘を故障することはないようには見えます。

右足でエッジをかけたとき、踵が浮いていますが、ボールを持つ手にかけてCアーチがかけられています。

右股関節を内旋し、右股関節、左膝にタメがあります。

右肘が逆L字に曲がっているので、右肩、右肘を損耗しやすい。

右肘をつまみ上げています。

左肩が開いてしまっています。

左膝は割れていない。

胸の張りを作っていきます。

ボールは頭の後ろに隠せています。

コッキングの角度は垂直ですが、ボールを持つ手は、頭と近くはありません。

トップを作ったときに右肩の内旋がタイトですので、右肩を損耗しやすいです。

左足は、踵着地ですが、胸の張りは、それほど大きくありませんので、回転軸はさほど一塁側に傾かず、右肩、右肘は上がっていきません。

三角筋を使って左腕上腕部を後方に引っ張ります。

コッキングの角度、一塁側への傾きは、腸腰筋を使ってここでオーバースローになり、体の近くを右腕が内旋していきますが、

リリースのときに、右肩凹みま、上体が前に倒れていきます。

この動作は、カープでは、大瀬良、岡田多く見られます。

重心移動の初期に骨盤が三塁側に滑っていないので、

それほどヒップファーストでなかったこと、テイクバック テイクバックでタイトに内旋し、右肩下がっていて、左肩の開きが早くなってしまったことが原因です。

但しヒップファーストでも右肩が凹み、上体がバタンと倒れる投手がいます。

そうなると、手首が寝て、ボールを引っ掛けて、アウトローのボールゾーンに外れ、体から遠いコースなので、打者は振ってくれずヘッドが回わらず、四球から崩れていきます。

右腕の内旋をしています。

左足は、踵から着地します。

投げ終わった後に固いと評される球場(例 マツダスタジアム)のマウンドでは、肩、肘が上がり、バックスピンがかかり、振り終わったあとの体感速度は増すかもしれません。

投げ終わった後に柔らかいとされる球場では、下半身が損耗しません。

多分、日本のマウンドに適合するでしょう。

左足は、内転筋、太もも裏を上方に伸ばしていき、左膝のタメが長くないので、瞬発力がボールに伝わります。

岡田明丈同様、首を上下移動して背中を捕手のミットに向け、右腕を内旋します。

左膝を上方に蹴り伸ばし壁を作り、瞬発力がボールに伝わります。

右足を一塁側にターンします。

年度別成績

まとめ

左膝を高く上げること、左膝を本塁方向に向ける動作がそれほど速くはないので、瞬発力をMaxに伝える投げ方ではありません。

首の上下移動(マイコラスよりも大きい)で右腕を内旋するので、瞬発力をボールに伝えており、バックスピンのかかった球が投げられます。

レベルとしては、マイコラスの方が、右肩が凹むことが少なく、一塁側での上体の傾きは同程度だが、右足のターンが大きい分、瞬発力がボールに伝わっており、総合すると上ですが、カープの投手で言うと、岡田明丈~Jacksonぐらいのレベルはあります。

先発ローテーション入りして、抑えのカミネロに代わって、カミネロよりも優先して一軍で投げていることは十分にあり得ることです。

しかし、ヤングマンの場合、リリースの際に、右肩が凹むので、右肩を過去に損耗しています。

右肩が凹むまでに要する球数は、他の投手に比べて少ないかもしれません。

少ない球数で投げるリリーフの方が活きるかもしれません。

しかし、先発でも、中へ中へとアバウトに投げ込んでいき、少ない球数で打たせて取る投球ができてしまえば、カープにとって、それなりに難しい相手になるかもしれません。

左肩の開きが早くなったところを、いかに打ち損じを少なくしていくことが必要となります。