[接戦を勝ちきれない]初歩的な走塁ミス[日本ハム]

Last Updated on 2023年10月1日 by wpmaster

日本ハム対ソフトバンク4回戦

先発は、上沢直之と東浜巨

タイトルだけ見れば、日本ハムが負けたみたいに見えますが、上沢が7回1失点に抑え、ロドリゲスー宮西ー田中正義の継投で3-1で日本ハムが勝ちました。

日本ハムは、リーグ優勝がノルマですから、一つ勝ったぐらいで喜んではいけません。
“欲しがりません勝つまでは”です。

試合には、勝ちましたが9安打放ちながら3得点しか奪えませんでした。
初歩的なミスも生じました。

二死二塁における攻撃手段

二死二塁における攻撃手段

①二塁走者は、内野手が二塁走者より前を守っていた場合、投手がセットを解く前にスタートを切る。

②二塁走者は、二次リードを進め三塁ベースとの距離を縮める。

③ゴロであろと、飛球であろうと帰塁は不要

④投手が二塁に送球した場合、二塁走者は帰塁不要

⑤三塁には右股関節を内旋、左股関節を外旋、左膝を伸展して滑り込み、オーバーランする。
三塁に誰も入っていなければ本塁に走る。

⑥三盗後は、相手が右投手の場合、一次リードを取ることによって、フォースボークを生じさせる。

⑦ホームスチール
捕手が投手に返球する間にホームスチールしてもよい

打者が右打者であれば、三塁線の壁になる。捕手は三塁に投げにくい。

右打者であれば、インローはホームランが打てるコースです。

投手は、捕手が三塁走者にタッグしにくいアウトコースに投げます。本盗が成功しやすくなります。

打撃が酷い投手であっても、右打ちであれば、捕手寄りに立てば、インローは三塁走者にタッチするのが難しくなります。よって、アウトコースに投げてきます。
ホームスチールが成功しやすくなります。

二死を取られた後は、野手が飛球に触れた後、ボールを地面に触れさせずに送球のトップまで作れば3アウトが成立です。よって、走者は帰塁が不要です。

監督コーチは、野手がボールを地面に触れさせるのを待つのみです。

6回裏二死二塁投手東浜打者五十幡 二塁走者上川畑

五十幡の初球、一塁手中村晃は、一塁と二塁を結ぶラインより後ろに守ります。

二塁手三森、遊撃手今宮は、二塁走者の後ろに守ります。且つ、遊撃手今宮は二塁ベースに寄っています。

三塁手栗原は、二塁走者の前、三塁ベースの前に守ります。

2球目、三塁手栗原は、アンツーカーと芝の境目まで前進します。三塁手以外は、二塁走者より後ろに守ります。

三塁手の栗原は、3球目以降、三塁ベースの本塁寄りのライン上まで下がります。しかし、二塁走者の上川畑よりも前に守っています。

五十幡は、4球目を打って二塁ベース上にゴロを産みます。打球は二塁ベースに当たって跳ねます。
二塁手の三森が打球に触れ、三塁に送球します。

上川畑は、本塁に走らなければいけません。

三塁ベースを蹴っていた上川畑は、三塁に帰塁してしてしまいます。
上川畑はタッグアウトになります。

無死一二塁における攻撃手段

無死一二里での攻撃手段

①一人ランエンドヒット

②ダブルスチール

③プッシュバント(トップハンドの手首を背屈して構える。バントする前にトップハンドの前腕部を回外してトップを作る)
→バントは、三塁線、ホームベースアンツーカー内で捕手に打球を触れさせない

後続の走者である一塁走者は、野手が打球に触れる前、すなわち、打者がフライングエルボーした後にスタートを切る。

打者走者は、一塁まで減速せずに駆け抜けた後、フェアゾーンをオーバーランする。

一塁走者、二塁走者は三塁コーチャーの方に首を捩じらない。

一塁走者又は打者走者が二塁走者の犠牲になります。ランダウンプレーに持ち込んで二塁走者の本塁生還をアシストする。

全ての走者はオーバーランする。

2回裏無死一二塁 投手東浜 打者野村 一塁走者五十幡、二塁走者矢澤

野村は、予備動作でコックを用います。右肘が上がり切らず、左肩甲下筋が突っ張ります。左肘が落ちません。

右翼手柳田は、右手親指の爪の裏でボールを押した後、右肘が上がらず、再度、右手親指の爪の裏でボールを押して右肘を上げ直します。

シャッフルしながら二次リードを取っていた矢澤は、野村がフライングエルボーした後、二三塁間ハーフウェイで走路に膨らみを作ります。これにより、三本間ハーフウェイでラインの内側に入れます。

三塁コーチャーの方に首を捩じりません。これもOkです。

一塁走者五十幡は二塁ベースをオーバーランするが、右翼手柳田は、ホームベースと右翼手が打球に触れた位置を結ぶラインの内側(一塁線寄り)に入った一塁手の中村晃に返球します。

二塁ベースには投げてくれませんでした。

無死及び一死満塁からの攻撃手段

無死及び一死満塁からの得点手段

①一人ランエンドヒット

後続の走者である一塁走者は、野手が打球に触れる前、すなわち、打者がフライングエルボーした後にスタートを切る。

三塁走者は、野手が打球に触れた後にスタートを切る。

一塁走者は、飛球に触れた野手が地面に触れ出せることなく一塁に送球し、一塁に入った野手が

一塁走者又はベースに触球する前に一塁に帰塁する。

②一塁走者又は二塁走者は投手がセットを解く前又は解いた後にスタートを切る

右投手の場合、三塁走者は、投手がセットを解き左肩が一塁又は二塁に向いた後、スタートを切る。

捕手又は投手に一塁又は二塁に送球させる(ホームスチール)。

③三塁走者が一次リードを取る。

投手にボークを犯させる。

④偽装スクイズ

一塁走者又は二塁走者は投手がセットを解く前又は解いた後にスタートを切る

右投手の場合も左投手の場合も、三塁走者は、投手がセットを解き左肩が一塁又は二塁に向いた後、スタートを切る。

捕手又は投手に一塁又は二塁に送球させる

2回裏無死満塁、松本剛は、加速距離が短くない遊飛を産みます。三塁走者矢澤は、打球が落下する前に三塁に帰塁します。今宮が打球に触れた後、スタートを切ります。一塁走者、二塁走者は帰塁せず、ハーフウェイに留まります。今宮は、一塁及び二塁には送球してくれません。

1回裏無死満塁、今川は、中堅、二塁、右翼間に飛球を産みます。

右翼柳田が頭上でバックハンドキャッチします。

三塁走者松本剛は、打球が落下する前に三塁に帰塁し柳田が打球に触れた後、スタートを切ります。一塁走者万波、二塁走者アルカンタラは帰塁せずに塁間に待機しています。

柳田は、右手親指の爪の裏でボールを押してグラブを抜いた後、左肘が右肩の方に入ります。左腕上腕部の内旋運動、左腕前腕部の回外運動の回転半径が長く加速距離が短くなります。二塁に山なりの返球をします。

二塁走者アルカンタラは、今宮に二塁走者又は二塁ベースに触球される前に帰塁してしまいます。三塁走者の松本剛も帰塁してしまいます。

ゴロは”回り込まずに”落下点の後ろで背骨と打球を平行にして入る

五十幡は、ゴロに対し(今回は守備位置より左翼線方向)、打球の落下点の後ろを通過する前に左足拇指球で地面を後ろに蹴り走路を塀側に膨らませ、打球と背骨が垂直に交わる位置に回り込む。

五十幡は、右股関節を内旋してフォアハンドシングルで打球にグラブを入射し、左手の親指と人差し指でボールを”つまむ”。

「ボールを後逸しないこと」「掴んだボールは離さないこと」を優先する守備をしている。

故に、グラブを開き、右手親指の爪の裏でボールを押してボールを抜き取らないと、右肘を上げることができない。

左肘が右肩の方に入る。左腕上腕部の内旋運動、右腕前腕部の回転半径が長くなり、加速距離が短くなる。

二塁に入ったアルカンタラは、送球がハーフバウンドしたところでバックハンドシングルで打球に触れ、左腕前腕部を回外する。ヘッドスライディングした打者走者の周東の右腕上腕部にグラブでタッグする。

五十幡に限らず、NPBでプレーをしている野手の大半は、打球の落下点の後ろを通過する前に左足拇指球で地面を蹴って走路を塀側に膨らませる。打球と背骨が垂直に交わる位置に回り込み、右股関節を内旋して捕球する。

五十幡の走路の膨らみは、広島の西川龍馬、野間ほど大きくはないが、走路を膨らませて打球と背骨が垂直になるように入るように指導者から子供の頃にいじられるのである。

よって、打者走者が左中間を破らない中前安打であっても、一塁ベースをオーバーラン後、ノンストップで二塁に走ってくるのである。

結果として周東が減速の大きいヘッドスライディングをしてくれたことによって二塁でアウトになったが、ゴロに対しては、次のように処理しなくてはならない。

左腕前腕部を回外、右股関節を外旋、右股関節を引っ込める。

左足内踝と右足内踝をぶつけ、左股関節を内旋、左膝を屈曲してレッグアップする。左足拇指球で地面を後ろに蹴らずに済む。打球の落下点の後ろまで走路を膨らませずに走れる。

グラブを持つ手の小指基節骨で打球を叩く。打球に触れずに右腕前腕部を回内し、右腕前腕部を回外してベアハンドで打球に触れる。送球のトップが出来上がる。

脚注

用語の意味に関しては下記記事参照

[知って得する]頻出野球用語集[完全保存版]

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