19/06/2021広島12-11DeNA、投球動作及び打撃動作は相関関係で捉えよう

Last Updated on 2021年6月20日 by wpmaster

試合は、スコア上は、試合終盤が荒れて酷い試合であったが、未熟な若手主体であれば十分にあり得ることである。怒りは産まれない。しかし、ベテランが絡んだ場合、そのベテランは、姥捨て山に切り捨てければならない。また、NPBの一軍で戦える水準に達しておらず、且つ。向上する見込みのない選手も見切らなければならない。投球動作、打撃動作のプロセスにおいて誤差が生じた場合、当該動作中において及び投球動作、打撃動作を反復する過程で誤差を早く修正し、点差が詰められるのを抑止できる選手、同点で止められる選手、又は動作を修正できず、点差をひっくり返される選手、その違いはどこで生ずるのであろうか。これを意識だとかメンタルの差で処理してしまうコーチやトレーナーは、質問した選手からすれば、「それじゃ、答えになってねえよ」となってしまう。肉体の損傷が進行していてもストップがかけられない。

トップを入れ替えたとき

セットアップを解くときに、トップハンドの前腕部を回外する(トップを入れ替える)とトップハンドの肘が落ちる。トップハンドの脇が締まる。ボトムハンドは、肘を畳んだ状態で前腕部が回内、前肘が上がり、前脇が空く。トップハンドの肘が通過できるようになっている。トップハンドの親指がしなる。前足首が背屈する。すなわち、前足の裏が投手は打者に、打者は投手の方に向く(ヘッドステイバック)。森下は、打者の方に、鈴木誠也、小園は、投手の方に前足の裏が向きます。これが彼等のスタンダードです。後ろ足の外踝にウェイトがかかる(アウトエッジ)。この手の打者は、投手のセットアップの解除に、トップの入れ替えが遅れると後ろ足踵で地面を踏んで踵体重になる。しかし、トップを入れ替えてヒッチするから後ろ足踵が滑らない。前肩関節が背骨の方に入らない。ボトムハンドの前腕部を回内して前肩関節の入りを止める必要がない。前肘が突っ張らない。ニュートラルポジションができる。
6回表、一死三塁、小園は、京山が投じたインロー(左打者のアウトロー)のチェンジアップに対し、小園は、後ろ足の内踝より踵寄りにウェイトがかかります。しかし、後ろ足の踵は滑りません。左手親指の基節骨でグリップを叩けています。ヘッドステイバックもできています。
前足を上げれば後ろの肘をヒッチできます。しかし、前肩関節を背骨の方に入れる間ができます。トップを入れ替えてヒッチをしないと、トップハンドの親指の基節骨の加速距離が短くなります。

トップポジションを通過するとき

トップハンドの親指の基節骨で投手はボールを、打者は、グリップを叩くとトップハンドの手首が持ち上がる(トップポジション)。トップハンドの脇が空く。後ろの股関節が前の股関節から剥がれる。前足を頭の真下で底屈することができる。回転半径を狭く、トップハンドの小指の加速距離を長くできる。ボトムハンドの前腕部が回外し、ボトムハンドの肘が落ちる。ボトムハンドの脇が締まる。前肩関節が後ろの肩関節よりも下がり、後ろの肩関節が前肩関節より上がるから、グリップが後ろの肩関節から外れない。
森下は、1イニングス目、2イニングス目は、特に、クイックで投げたときにセットアップを解いたとき、前足首が底屈しており、トップハンドの親指がしなりません。トップハンドの親指の基節骨でボールを叩いたときの右手親指の加速距離が短いので、右肘をつまみ上げてから、トップ(右手首)の位置を頭の高さに持っていっていました。左足首を頭より前で底屈していました。しかし、3イニングス目以降は、トップハンドの親指の基節骨の加速距離が長くなり(スタンダードW)、頭の下で前足首を底屈できています。
バードは、踵体重、左肘をつまみ上げてから左手首を頭の位置に持ってくる。左手親指でボールを叩いたときから、左足踵が地面から離れている。左腕上腕部を外旋する前に両肩がM字になったり、両肩甲骨がぶつかる。ここで既に左足拇指球にウェイトが移っている。リリース直前に、右足首が背屈せず、右膝で、左足の拇指球回転をブロックできていない。フォロースルー期になってから、前膝で地面を蹴って前足首を背屈している。いくら点差があっても、8イニングス目にこの投手を投げさせるのは、佐々岡はベイスターズ打線を舐めすぎている。
インサイドアウトで振れる打者は、ワンバウンドの投球を振りません。ストライクゾーン内に投げないとアウトが取れません。ドアスイングの打者はワンバウンドを振りますが、ワンバウンドを投げれば、投球腕の上腕部を損傷します。右足を軸に背骨の右側で、”右手で捕球する捕手が後ろに逸らす(これは捕手として正しい体の使い方)からというだけでなく、フィジカル面、少ない球数でアウトを稼ぐという面からも、ワンバウンドを投げさせることは厳禁なのです。ワンバウンドを要求するファンは、投手に愛が足りないんです。
高橋樹也は、オースティンに四球を出したときも宮﨑に満塁本塁打を打たれたときも左腕上腕部を外旋したときではなく、テイクバックのときに、左肩関節が肩甲骨の方に引っ込みます。左肘をつまみ上げてから左手首を頭の位置に持ってきます。左手親指の基節骨でボールを叩けていないので、左手中指、小指がしなりません。ボールが人差し指の付け根で押し込んでいます。前足が頭の下に落せずに、前膝が前足の踝より前に出ると、中指の基節骨にボールがかかりません。前足を回転軸にできないので、投球腕の肩関節、上腕部、側副靭帯に負荷を増さないと円運動又は半円運動ができません。中指でボールを切ること(回外)ができません。宮﨑に対し、高橋樹也のやっていることはコーナーピッチングです。高橋樹也について勝負した結果だからと庇う人がいますが、ストライクゾーン内にインサイドアウトで投げ込めていません。オースティンの四球のときは、左腕上腕部が凹んでワンバウンドさせています。左腕上腕部のフィジカルの損傷が進んでいるので、捕手、内野。監督、コーチがマウンドに行って肥をかけても何の役に立たない。他の投手に代えざるを得ない。どうせ、今季は最下位でリーグ戦を閉幕するのであるから、私が監督であれば、栗林以外の中田廉、又は菊池保則を投げさせてサヨナラ負けをさせる。しかし、宮崎にも高橋樹也を続投させた。
鈴木誠也、小園は、踵体重になっても、トップハンドの親指の基節骨でボールを叩けているので、頭の下で前足首を底屈できます。トップを入れ替えてヘッドステイバックしているので前足首を背屈できます。前の股関節が引っ込みます(前の股関節の内旋)。前足を回転軸に、トップハンドの小指を走らせることができます。後ろの股関節が前の股関節にぶつかっていきます。6回表の小園は、前足を軸に、トップを入れ替えてヘッドステイバック、左手小指を走らせ、左手親指の基節骨でグリップを叩けています。ガイドハンドの半円運動で引手の手首を弾き飛ばしています。しかし、踵体重であったが故に、トップを入れ替える前に後ろ足の拇指球、後ろ足の内踝が前に倒れ始めます(インエッジ)。前膝を使って後ろ足の拇指球回転をブロッキングしたので、後ろ足で地面を後ろに蹴りませんでしたが、左股関節を右股関節から剥がすことができませんでした。ヘッドをしならせることができなかったので、フライを打ち損ねて一ゴロとなりました。しかし、右股関節が前に出ないところが小園と他の打者と異なるところです。
点差を詰められたところから登板した栗林は、踵体重ですが、前膝の屈曲も浅く、右手小指を走らせて右手親指の基節骨でボールを叩けています。しかし、右股関節を左股関節から剥がすことができなかった。フォロースルー(右腕前腕部の回外)直前の右手中指、小指のしなりが足りなかった。
トップハンドの親指の基節骨でボールを叩けないとトップポジションでトップハンド側の脇が締まる。トップハンドの脇が締まっていても、トップハンドの小指を走らせることはできる。トップハンドの肘は落ちる。トップハンドの親指はしなる。しかし、トップハンドの脇が空かないとトップハンドの上腕部を外旋できない。トップハンドの肘より前にトップハンドの手首が前に出る。トップハンドの小指の加速距離が短くなる。後ろの肘をつまみ上げるか後ろの肩関節を持ち上げないとトップハンドの手首を首以上に持っていくことができない。前田智徳は、トップポジションの過程で、後ろの脇を締めて打っていたというが、現役のときの前田智徳の画を見ると、歴代のNPBの誰よりも早くトップを入れ替えてヒッチし、トップポジションで後ろの脇が空いている。後ろの脇が締まるのは、トップを言入れ替えた後である。どのコースも左手小指で投球を叩いている。左手の親指の基節骨でグリップを叩いている。自分の動作を正確に言葉にできていない。それでは、前田智徳がバカなのかというとそうではない。この人、松田元とか先に生まれた球界OBとか経済関係上、自分より上の立場の者に対し、メディア上で反対意見が言えない。メンタルとか自然(宗教)で茶を濁している。この人は、指導者として各球団の資本と契約しない方がいい。
トップハンドの脇を空けるもう一つの方法は、ボトムハンドの前腕部を回内し、ボトムハンドの肘を畳まずに突っ張らせ、トップハンドの手首の高さを変えずに後ろの肩関節の位置に置き、トップを深くすることである。ボトムハンドの脇が締まる。両肩がフラットになるから、前足首の底屈位置を前後左右に探らざるを得ない。林は、4安打共、このやり方でトップポジションに入っています。
ボトムハンドの肘が突っ張っているので、ボームハンドの肘の突っ張りを解除を解かないとトップが入れ替えられない。トップハンドの肘の突っ張りを解除する方法は、次の3つである。①ボトムハンドの前腕部を回外して前肘を落とす。②ボトムハンドの手首を返し、ボトムハンドの前腕部を更に回内し前肘を空ける。前脇が空く。③前肘を抜く。
ボトムハンドの前腕部を回外すると、前足首が底屈する。ボトムハンドの前腕部を回内すると前足首が背屈する。背骨近くで底屈できる。前肘を抜くと前足首が底屈する。①~④の何れを採用しても、インコース、アウトコースの投球の何れに対しても、トップを入れ替える寸前、後ろ肩関節は残せます。インコースの投球に対しては、トップを入れ替えた後、後ろの肘を畳むことができます。しかし、投球の軌道にトップハンドの人差し指の付け根を合せ、トップハンドの人差し指の付け根でグリップを押していくスイングになります。この追っ付る打ち方は、アウトコースは、トップを入れ替えた後、トップハンドの肘が伸びていきます。トップハンドの小指の加速距離が0か、あっても小園や鈴木誠也に比べると可成り短い。ここが、筆者が林よりも小園に価値を高く付けている根拠である。林は中距離打者で、小園は、スラッガーなのである。これは、セイバー野郎にはわからないことである。小園は、どのコースに対してもポイントを背骨よりも前に打っている。ポイントが投球の内、真ん中、外に対して横並びになります。林は、インコースは、背骨より前、アウトコースは背骨より後ろになります。林は、肘が畳めるとアウトローにヘッドがかすらない。肘が伸びるとどのコースの投球に対してもボールを受ける(加速ゼロの合せただけの打球になる。
林は、前足首の底屈位置を探ります。②の前脇を空けるやり方で、前足首を底屈します。前肩関節が開くのを抑止しています。逆方向に速い打球が打てます。トップハンドの人差し指の付け根でグリップを持ち上げて飛球を打ちます。
田中広輔は、①のボトムハンドの前腕部の回外する方法と③の前肘を抜く方法を採用します。ボトムハンドの前腕部を回内すると、前足首が底屈します。前膝が深く屈曲します。前足の親指から小指の距離が広がり、地面に根を張ります。ヘッドがピクリと止まる。オールドファンは、この動き好きだよねぇ!でもねぇ、このスイングの仕方、前足に回転軸ができないので、ボトムハンドの肩関節と、トップハンドの肩関節、側副靭帯、前腕部に負荷を増さないとトップを入れ替えることができません。回転半径が長くなるので、トップを入れ替えるのが遅れます。トップハンドの小指が加速せず、加速距離も短くなります。トップの入れ替え、股関節の旋回によって産み出された瞬発力が、広がった爪先に浸透します。際どいボール球を振らなかったのではなく、振れなかった。審判が投球にボールという価値を付けてきれたから四球になったのです。
前肘を抜くということは、前肩関節を開くということです。前後の肩関節の軌道が投球の軌道から遠ざかるので、ヘッドをしならせる間ができない。トップハンドの人差し指の付け根でグリップを押す。ヘッドの加速距離が短くなる。ヘッドがアウトローのワンバウンドにかすらない。松山、野間も田中広輔と同じです。
打者は、踏み込んでスイングしたらダメなのです。投球に対して踏み出すのは、トップハンドの肘です。トップハンドの肘が最初に前に出れば、トップハンドの手首から前足踵までのラインが垂直に曲がります。これはパーフェクトインサイドアウトができていることの証左です。
西川は、昨シーズンまでは、②でしたが、今シーズンは、①と③を併用しています。大和は、①~③、中村奨成、坂倉は、ガイドハンドで投球を引き付ける手段と①~③の全てを使います。
中村奨成は、トップポジションの過程で、前肩関節が入り、更には、左肘が突っ張るから、ドアスイングの投手のときにしか起用してもらえない。ドアスイングの投手から結果を出しても、インサイドアウトの投手が出てきたら使ってもらえない。
中村奨成の初本塁打は、三上がドアスイングということもありますが、鈴木誠也打法、ニュートラルポジションができて頭の近くに前足を落とせ、それ以外も含め、100点満点です。
これがインサイドアウトで投げる投手に対してもできれば、もっとスタメンで使ってもらえます。

総括

高橋樹也が満塁本塁打を打たれたのは、四球を出したという現象面とか点差云々とか実体のない観念であるリスクの問題とかから佐々岡のミスといっているのではない。佐々岡がフィジカル面からオースティンへの投球動作に関し、いかなる付けた価値を付けたかである。佐々岡及びピッチングコーチが高橋樹也のフィジカルの損傷を了知していたとしても了知できずに代えなかったにしても、高橋樹也を続投させたことは、佐々岡のミスである。守備固めとして三塁に田中広輔を使う必要はない。ディフェンス面で他人の力を借りるなら三好であるが、林に最後まで守らせろ。
三番が弱いと四番が次の下位の先頭打者になる。五番打者は、四番打者の補欠である。インサイドアウトスイングの完成度が高い順から三番、四番、五番と並べていかなければならない。出塁した走者の数が多いところで打席に入る四番は、三番よりも本塁打が打てる選手が必要である。後ろの手が投球腕である選手を起用したい。三番小園、四番鈴木誠也である。三番鈴木誠也、林が四番というのはあり得ない。