ケビンクロンがオープン戦1号、栗林、森浦、大道が加わり、完封リレー

Last Updated on 2022年4月16日 by wpmaster

オープン戦は、2試合連続で、チーム自体は完封勝ち、今回は新人三投手が登板した上での完封勝利。鈴木誠也、森下のようにレギュラーが確定している選手は、労働力を再生産して試運転していれば、内容はどうでもいいですが、当落線上のテストを受けている選手はそうではありません。それでは、新人三投手の投球動作、投球の軌道に問題はないのでしょうか。

栗林、森浦、大道の新人三投手が登板

先発森下は、予備動作を体で確認しているだけで、トップポジションに達する前までは脱力できている。レギュラーシーズン中に比べると、左膝のブロッキングが弱く、右手親指のしなりも小さい。胸の張り、一塁側へのタンブルも弱い。すなわち、キャッチボールに毛の生えた程度で投げている。森下は、フォーシーム、カーブに比べ、チェンジアップ、カットボールを投げるときの左膝のブロッキングが弱かった。カーブを投げるときも、セットアップで前足にウェイトをかけていても、二段モーションで投げると左膝のブロッキングが弱くなる(右足に軸ができてしまって前肩が動いてしまっている)。

島内は、左膝のブロッキングは申し分ない。前回登板に比べると、上半身、下半身とも縦回転で投げられている。3アウト目を取ったときは、左膝のブロッキングも弱くヘッドステイバック、一塁側へのタンブルも小さい。これは、手抜きをして投げているからである。
但し、一球だけ、右腕前腕部をレイバックしている投球があった(左肩関節を左肩甲骨に格納してから、前膝をブロッキング、右腕前腕部をレイバックしている)。

栗林は、左膝のブロッキングが弱く、ヘッドステイバックも小さい。ファストボールがシュート回転している。右股関節を左股関節をぶつける瞬発力に依存して一塁側に上体をタンブル(転倒させている)。右肘の推進よりも右股関節の外旋が解けるのが早い。調整が遅れているというよりは、投げ方そのものに問題がある(社会人の実戦で投げているときから、右肘をつまみ上げたときに左肩関節が背骨の方に入る)。

森浦は、右足のスパイクの外側で地面を蹴ってから左肘をヒッチする。アウトハイ、インハイにフォーシームを投げるときは、低目に投げるときよりも左肘のヒッチの幅が大きい。前肩、前膝が背骨に入る幅が狭く、ヒップファーストは極端でない。右膝のブロッキングは、栗林よりもずっとできている。骨盤、両胸部の回転も縦回転で投げられている。
しかし、アウトコース(右打者のインコース)ベルトより下にスライダー(カットボール)、スライダーを投げるときは、高目にフォーシームを投げるときに比べると前肩、前膝が背骨の方に入ってヒップファーストが極端になる。右膝を推進すると、一旦、頭が背骨の前に出る。森浦は、高目に投げるときと同じく、低目に投げるときも背骨の近くで右足首を底屈→背屈(ブロッキング)する。高目に投げるときよりも、左肘が右股関節を超えるのが遅い(スリークウォーターになる)。低目にスライダーを投げると、低目にフォーシームを投げたときより更に、左肘が右股関節を越えるのが遅れる。
大道は、クイックで投げたときも左膝のブロッキングができている。
大道は、セットアップのとき右足のスパイクの内側、左足のスパイクの内側でエッジをかけ、右足、左足の両方にウェイトをかけている。左足のスパイクの内側で地面を蹴ってから右肘をヒッチする。三遊間にヘッドステイバックする。左足よりも右足の方にウェイトがかかると、右肩関節を外転したときに右足のスパイクの内側で地面を後ろに蹴ってしまう。トップポジションに達する前に、左膝、左肩が併進してしまい、左足首が底屈する。右腕前腕部を回内する間ができない。前足首を背屈させて左足つま先の加速にブレーキをかける。前足首を背屈すると、デビュー2~3シーズン目の前田健太、現在の九里、菊池保則のように、両肩がM字になる。トップポジションに入る過程で、右肩関節(ルーズショルダー)、右肘側副靭帯を損傷します。

大道、ケムナは、左肘を推進する過程で、わずかに左肩関節が背骨の方に入る(遠藤、中村祐太、スコットに比べるとずっと小さいが)と、左肩が開いてから右肘が出る。人差し指、中指がしならず、親指もしならない。人差し指、中指の加速距離が短い。ボールの外側(打者寄り)をこすれていない。いわゆる指先がボールに掛かっていない状態になる。

奥川は、右肩関節を外転したときは、Cアーチができている。しかし、左肘、左膝が、右肘を担ぐよりも先に併進する。左膝をブロッキングしてから急ピッチで右腕上腕部を外旋(前腕部をレイバック)している。ボールを手の平に乗せている。右肘→右手小指の順に推進しない。前腕部を深くレイバック(すなわち右肘のヒッチは小さい)をしたところから右腕前腕部を回内する。オーバーハンドであるが、床田のようなオーバーハンドの投手である。人差し指、中指が森下のように楕円運動ではなく床田、クリスジョンスンのように円運動に近
い(背骨と投球腕上腕部という2つの回転軸があることからダブルスピン投法と呼ばれている)。これも、側副靭帯、投球腕上腕部のローテカフを損傷する投げ方である。
今野は、前足首を底屈する前に三塁側に左膝を蹴る。頭が背骨に乗って右足に軸ができてしまう。右足のスパイクの内側で地面を後ろに蹴ってしまう。左足つま先が加速し、右肘が左肘の後に遅れて出る。左膝のブロッキングがリリース(右腕前腕部の回内)の後になってしまっている。
近藤弘樹は、二段モーションで投げないときは、リリースの瞬間に左膝のブロッキングができている。二段モーションで投げると、右足に軸ができて左膝のブロッキングがリリース後になる。

石原貴規のスローイング

大道とバッテリーを組んだ石原貴規は、左肘を伸ばして大道の投球に対し、ボールの内側を捕球する。投手方向に左腕前腕部が投手方向に流れる。石原貴規は、右肘を出す前に左肘と左膝が併進、左足がインステップし、左肩が背骨の方に入る。前肩を開いてから右肘が出てくる。送球はアウトロー(二塁ベースの一塁寄りのライン)に少し外れました。二塁ベースカバーに入った矢野は、左足のスパイクの内側で二塁ベースの一塁寄りのラインを蹴り、送球の内側を手の平で受け、一塁走者の右足に上から左手甲でタッチしました(タッチの仕方も良くない)。ヤクルトの一塁走者塩見は、ヘッドステイバックして走り、右足首を背屈してポップアップスライディングをしました。石原貴規のスイングは、二塁ベースカバーに入った野手は、左手首と送球の軌道との距離が取りやすいが、ピッチドアウトしていなければセーフでしょう。初球ストライクを取れば、二盗されます。二塁ベースカバーに入る野手も走り方にロスがあっても捕球におけるトップポジションに入れてしまうので、内野手の守備も上達しません。

田中広輔の守備

田中広輔は、背骨に向かってくる打球に対し、レフト方向に走って回り込み左足を軸に背骨の左側で捕球し、左肘を背骨の方に引くから前に弾く。左足を背骨の方に引かないとトップポジションに入れない。矢野は、背骨の右側を通過する打球をバックハンドで捕球した場合のみ、深いところからノーバウンドで送球できる。
一方、右足を軸にフォアハンドでもバックハンドでも背骨の右側で捕球(左投げは、左足を軸に背骨の左側で捕球)する野手は、ボールの外側(打者寄り)を捕球でき、左股関節を右股関節にぶつけなけれれば、左足を軸に即トップポジションのプロセスに入れる。しかし、左足首の背屈が遅れると左肘を出すのが遅れ、トンネルする。よって、前に弾くよりもトンネルする野手(坂本、小園、岩本)の方が総合的に上手い野手なのである。

ケビンクロンがオープン戦第1号

私は、高校の頃、練習や試合では、頻繁にトップを入れ替えながらスイングしていました。頻繁にトップを入れ替えながら振ると140キロのボールも遅く感じました。
しかし、練習のないときに、野球をやっていないクラスメートとバッティングセンターに行きました。そのバッティングセンターの職員が稼動させるバッティングマシンは、120キロが最高です。私は、肩慣らしで、110キロまで出せるバッティングマシンのケージに入りました。ブーマー(トップを入れ替えないけど、ヒッチはする、前足の着地位置は探らない。元阪急ーダイエー)の物真似でスイングすると、バックネット方向にファウルしてディスられてしまいました。
クロンは、セットアップのときにトップを入れ替えない。右肘のヒッチが小さく、左肩関節は、堂林のように背中を投手に向けるほど大きくはないが、左脇が締まってしまう。クロンは、岡本や坂本のように左肘は突っ張らないが、トップは外国人としてはやや大きい。準ノーステップで振っていたときの鈴木誠也やピレラは、前膝を落として左足首を底屈してからトップポジション(右腕前腕部の回内)に達する。前足首を背屈すると右肘が落ちる。右腕前腕部の回外、人差し指、中指のしなりと解いてトップを入れ替える。小園は、前足首を背屈しながらトップを入れ替える。左肘、左膝をを前に出してから右肘が出る。クロンは、右腕前腕部を回外、人差し指、中指のしなりを解いてから、左膝をブロッキング(左足首を背屈)する。左膝のブロッキングが準ノーステップで振る打者よりも遅れる。インローのボールを打つ場合は、インハイ、アウトハイよりもトップを完全に入れ替え、右肘のヒッチ、ヘッドステイバックを大きくする。前肩が前に出てから前膝をブロッキングすれば、トップを入れ替える(右腕前腕部を回内、上腕部を外旋、人差し指、中指のしなりを解いて右手首の前に右肘を出す)のが遅れる。右肘を右手首よりも前に出してから、インローを打つ場合は、アウトローを打つ場合よりも早く右股関節の外旋を解いて左股関節にぶつけていく。
インローは、前足首の背屈が遅れ、ガイドハンドの人差し指、中指をしならせなくても、トップを入れ替え(右腕前腕部の回外)さえすれば、前足首が背屈し、右股関節を左股関節にぶつける前に右肘が左の股関節の前に出る。インローを引っ張るときは、必ず右股関節と左股関節をぶつけるから、ヘッドステイバックと両股関節をぶつけたときに産み出される瞬発力で飛距離が出る。クロンは、人差し指、中指の加速距離が短いから、ピレラよりもバナナカーブが緩い。クロンは、インローのボールの内側にヘッドを入れて右翼線に打つことができないから、二番、三番に置いてケース打撃をさせることができない。スタメンで起用するなら5番以下だろう。
アウトロー、アウトハイは、順方向に打つときも逆方向に打つときも、インローを打つときに比べ、ガイドハンドの肘をガイドハンドの手首の前に出してからしばらくは右股関節を左股関節にぶつけない。前足首を背屈してから、ガイドハンドの人差し指、中指のしなりを作って人差し指、中指の加速距離を長くしないと、ヘッドをボールの外寄りに入れることができず、スライス回転のかかった打球の飛距離が出ない。加速距離が短いとヘッドがボールの軌道に届かないかボールの内側にバットの先が当たってしまう。
日本の選手で前足で地面を蹴ってからヒッチする選手は、前膝を上げてからヒッチする日本の投手と対するときは、前肩が背骨の方に入らない。このような選手(前肘は突っ張る)は、前足の着地位置を探ったとき前肩は残る(前膝と併進しない)。両肩がフラットになる。前肘を抜いてからガイドハンドの肘を出すからヘッドの軌道が水平だが、ボールの軌道とは水平ではない。前足を軸にスイングしないので、前足首の背屈が遅れてもガイドハンドの肘の高さを調整できる。メジャーリーグでは通用しないが、NPBでは成功する。投球肘をヒッチしてから前足で地面を蹴る選手と対戦すると、前肩が背骨の方に入る。投手が投球肘をヒッチしたときにガイドハンドの肘をヒッチする鈴木誠也、小園、前田智徳、ピレラは、前足首を底屈すると、真下に前膝と前肩が併進する(後の肩より前肩が下がる)。ヘッドの軌道はV字だが、ボールの軌道に対しては水平である。前足で地面を蹴ってから投球肘をヒッチする投手が、投球肘をヒッチしたときにガイドハンドの肘をヒッチすると、予備動作が遅れ、前足首の背屈も遅れる。山田哲人が小園について、誰もできないことができて誰もができることができないと言ったのは、5回トップを入れ替えながらスイングできて、トップを入れ替えずにスイングができないということであると推察されます。
クロンは、クサイボールをカットしたりクサイボールでスイングが止まる打者と同じく、前肩が後ろの肩よりわずかに下がりながら前膝を前肩が併進する。
クロンのように、インハイ、アウトハイは、トップを入れ替える(右腕前腕部の回外)前に前肘と前膝が併進すると、前足を背骨の方に引いてトップを再度入れ替え(右腕前腕部の回内)ないといけない。前足首の着地位置を探らずに背骨の近くで前足首を背屈して人差し指、中指をしならせてから、ガイドハンドの前腕部を回外して人差し指、中指のしなりを解くとトップを再度入れ替えなくて済む。クロンは、堂林や菊池涼介に比べると前肩の閉開が小さいから、アウトローのワンバウンドは、堂林や菊池涼介ほどは振らない。しかし、右肘の推進前に一旦、左肩、左膝、右股関節が前に出るので、ど真ん中の緩い変化球をスイングできない。
クロンのスイングであると、インローを左翼席、アウトローを中堅から右にしか本塁打が打てない。

結論

大道は、セットアップで前足にウェイトをかけるところからコンスタントに投げられるようになるまで、ファームで、実戦登板せずに、坂道での遠投、シャドーピッチングで調整した方がいいだろう。
森浦は、低目にスライダー、フォーシームを投げるときも高目に投げるときと同じように投げられるまで、ファームで、実戦登板せずに、坂道での遠投、シャドーピッチングで調整した方がいいだろう。
森下は、投球動作が仕上がったときは、左膝のブロッキングができているが、栗林は、投球動作が仕上がったときも、森下ほど左膝のブロッキングができていない。
栗林は、ソロ本塁打が許されないクローザーは厳しい。カープファンから見て、石山(右肘を逆Lにしたとき前肩が背骨の方に入る、左膝のブロッキングもできていない、右手人差し指、中指、親指の加速距離が短い。)がクローザーとして登板してきたら、この試合は終わったと思いますか?。そういうことです。