Jay Jacksonは、連続してセットアップとして成績を上げることができるか。

Last Updated on 2019年1月9日 by wpmaster

Jacksonは、昨年は、1年を通じ、セットアップとして8回を担当し、今村と並んでチーム最多登板の67試合、リリーフ登板した投手の中で今村に次いで2番目に多い68回1/3を投げて防御率1.71と優勝に大きく貢献した。

日本シリーズでは、今村と共に6連投し、最後は打ち込まれたので、どれだけリハビリできたのか、今季も引き続きやれるのかは気になるところである。

Jay Jacksonのピッチング

Jacksonは、グラブの位置を低く構え、腰を後ろにねじって、打者に腰を向ける。

ヒップファーストの投げ方です。

ヒップファーストにすれば、必ずしも左膝が開かなくなるというわけではありません。

極端なヒップファーストは、右肩が下がり、上体がバタンと倒れてしまいますが、腰を後ろに捻じる動作がなくて、左膝を真っすぐに三塁線方向に向けて上げて真下に下すと、ステップしたときに左膝が開いてしまうことがあるのです。

プレートは、右足の裏全体で踏んでいますが、若干、踵付近に重心がかかっています。

左足のくるぶしを本塁方向に向けてステップします。

グラブを左股関節の付近まで下げて脱力します。

すぐに、左足の着地の位置を探っていますが、左膝を本塁方向に向けていきますので、瞬発力が逃げません。

制球のいいときは、左足を上げたとき、グラブを左足のつけ根に付けていて、左足を踏み出したとき、グラブを持つ手と右肩が上がる。

グラブを持つ手の肩を内旋しています。

左膝が本塁方向に向いています。

ボールを持つ手をつまみ上げ、エッジをかけた右足からボールを持つ手にかけてCアーチが架けられています。

瞬発力がボールに伝わる投げ方です。

しかし、右肩より右肘が高く上がり、両肩がM字型になっています。

ルーズショルダーになりやすい投げ方です。

トップを作りますが、ボールを持つ手と耳の距離が離れています。

左足は、スパイクの内側の踵、拇指球の順に着地しています。

左膝は、直角に曲がっているので、瞬発力がボールに伝わります。

右足を蹴り始めたとき、右股関節は、外旋していますが、腸腰筋は、外旋していません。

肩を後ろ回転させ、ストロークを長くしている。

右腕を真下に振り下ろす。

股関節の外旋が早すぎるのと、ボールを握る手が体から離れているので、右肘のコックがスリークウォーターに近い、オーバースローになるのですが、踵から着地しているのと、回転軸を一塁側に傾けて0ポジジョンを作っているので、縦回転の、回転数の多い球が投げられます。

左足を着地するときに右肩が上がっているときは、縦のスライダーで空振りが取れる。

右腕を内旋します。

左膝を上方に蹴り伸ばします。

前に出かかった股関節が引っ込むので、ボールに瞬発力が伝わると共に、左足が回転軸になります。

内側にラインを軸回転して右足を蹴ってから、右足で一塁方向に弧を描き一塁方向に傾く。

右腕を振り切ることができます。

右足を一塁方向にターンします。

マウンドが柔らかい日本の球場は、軸足が蹴りにくいので球に力を伝えることが難しいので球速が落ちる投手もいるが、マツダのマウンドを固くしたこともあるが、球速もアメリカで投げていた頃と変わらず、三振したときの、フライアウトのときの打者の動きから初速と終速の差も抑えられているように打者には感じられたのだと思う。

しかし、左足を上げたとき、後ろにグラブを引き、左足を着地したとき、グラブは上がるが、右肩が下がり、その後、両肩がM字になった状態(肘が上がった状態)で振りにかかることがある。

そこまでの過程で左足で弧を描き、左膝が開くのである。

トップを作るのが遅く、右股関節、左膝にタメがないのである。

右肩が下がること、左足が弧を描くことから、シュート回転することがある。

グラブを持つ手を後ろに強く引いている。

手の上げ下げ、グラブをずらす動作、やや膝が開くことがあるから、スライドステップ(Quick)は速くない。

それでは、2016年の成績を見てみることにします。

昨季のJay Jacksonの投球成績

主要成績

67試合 5勝4敗 37HLD 68回1/3 46被安打 4被本塁打 89奪三振 23四球 死球1 暴投1 自責13

本塁打を除くグラウンド内に飛んだ飛球が安打になった割合である被BABIPは、.275

被長打率 .276

被本塁打率(9イニング換算) 0.53本

対右打者 111-19 1本 .171 39三振 8四球

対左打者 135-27 3本 .200 50三振 15四球

奪三振率(9イニング換算) 11.72

与四球率 3.03

インプレーの打球を排除した奪三振、与四球、被安打から評価するFIPは、2.09

奪三振/与四球=3.87

アウト内訳: ゴロ42 フライ65 三振89 犠打2 犠飛0 失策4

ゴロアウト比率(GO/AO)=0.65 ゴロ比率 20.8% グラウンドボール比率39.2%

被出塁率 .257

被OPS .533

1イニング当たりの走者の数であるWhipは、1.01人

5.48球で1アウトを取ってる。

1失点までの投球回 4.56

失点イニング 11.0回

失点イニングの失点数/失点イニング(SBI)=1.36

残塁率(LOB)85.17%

平均的な投手と比べてどれだけ失点を防いだかを示すRSAA(マイナスよりプラス、プラスの場合、その数値が大きいほど高く評価される。)が15.71

総投球数 1,123球

打者271人

打者一人当たり 4.14球

1イニング当たり投球数 16.4球

コース別成績

上の表の18-1のゾーンは、右打者が11-1 10三振 左打者が7-0 .000 7三振。

上の表の23-1のゾーンは、右打者が11-0 .000 左打者が12-1 .083

ストレートが走っているときは、球種、コース、打つ方向のうち、ストレート系という球種だけ絞って待っている左打者は、特に真ん中よりのインコース低めのゾーンよりボール2個分下のところは、始動が早くなって、視界からボールが消えて、空振りをする。

ど真ん中が16-2 .125と低打率に抑えているが、スライダーが明らかなボールから大きく曲がり落ちてくるので手が出ないのだろう(スイングさせてもらえないのだろう)。

29-6のゾーンは、右打者が15-3 .200、左打者が12-3 .214

22-1のゾーンは、右打者が10-0 .000、左打者が12-1 .083

右打者がバットとボールの距離の取りにくいコース、左打者にとって、2ストライクのときに、中指だけ縫い目にかけるワンシームともフォーシームともとれるストレート系の球、小さく曲がり落ちるスライダーで最も始動を早く対応しなければならないインハイを抑えている。

右打者は、インハイはストライクゾーン内には少しだけ投げるが、それより厳しいところにはほとんど投げない。

11-1のゾーンは、左打者が10-1。

左打者にとって、バットとボールの距離の取りにくいコースを抑えている。

12-4のゾーンも、左打者が12-4 1本 .333

8-5のゾーンは、右打者が2-2、左打者が6-3。

ヘッドを下げてスライダー系をバックスピンをかける右打者にとっては飛ぶコース。

左打者にとっては、最も見やすいコースで、且つ、左打者には、外に沈むシュート系の球を1年に1~2球しか投げないので、右左共に打たれている。

球種別成績

球種配分は、下記のとおりである。

ストレート 48.79%

ストレートのMaxは、155km/h(救援)

スライダー 42.54%

シュート  8.31%

大部分はシュート回転したストレートである。ごくわずかに沈むシュートを投げた。

チェンジアップ 0.36%

昨年一年間で4球しか投げていない。

球種別被安打率は下記のとおりである。

ストレート 120-29 .242 4本 30三振 11四球

スライダー 117-15 .128 56三振 7四球

シュート   8-1 .125 3三振  5四球

チェンジアップ 1-1 .1000

球種別空振り率は下記のとおりである。

ストレート 10.07%

スライダー 21.64%

シュート  6.45%

チェンジアップ 25.00% 1球だけ空振りを取った。

球種別見逃し率は下記のとおりである。

ストレート 15.57%

スライダー 17.02%

チェンジアップ 50.00%

シュート 16.13%

カウント別成績

カウント別成績は下記のとおりである。

初球 39-9 2本 .231

1ボール-0ストライク 7-2 .286

2B-0s 3-0 .000

3B1s 0-0

0B1S 12-3 .250

1B1S 20-6 .300

2B1S 7-3 1本 .429

3B1S 0-0 .000

0B2S 11-1 ,200

1B2S 21-7 .333

2B2S 22-10 1本 .455

3B1S 15-5 .333

3球三振 18

1ボールを含む三振 32

2ボールを含む三振 27

3ボールを含む三振 12

結果として抑えてはいるが、初球には約8割、まっすぐ系を投げている。1B0sの2球目も75%前後が真っすぐ系で7-2と打たれている。ランナーがいないときは本塁打を打たれなければいいが、ランナーがいるときは、少し見直した方がいいかもしれない。

2ストライクをとってからもボールが多くなる毎に、ストレートの割合が徐々に増え、制球が甘くなる。

ケース別成績

ケース別成績は下記のとおりである。

走者なし 144-27 3本 3打点 .188

走者一塁  42-10 1本 3打点 .238

二塁    27-3   1打点 .111

三塁    4-1 1打点 .250

一、二塁  15-2 1打点 .133

一、三塁   7-2 3打点 .286

二、三塁  5-0 0打点 .000

満塁  2-1 2打点 .500

ランナーを出してもクイックが速くなく、打者勝負でランナーを返させない投球。

一塁走者、三塁走者のいずれも走ることがある、三振暴投、三振捕逸、内野フライでも点が入ることがある一、三塁は、やや打たれている。

全くランナーは走ってこないとは言い切れないが、三振暴投、三振捕逸、内野フライでも点が入ることがあり、いずれのランナーもタッチプレーが要求される二、三塁は、完璧に抑えている。

昼間の試合 20試合 2勝3敗 7HLD 23回 16被安打 2本 28三振 5四球 1.57

夜の試合 47試合 3勝1敗 30HLD 45回1/3 30被安打 2本 61三振 18四球 1.79

得点圏の被打率は下記のとおりである。

ビハインド 7-1 .143

同点 18-3 .167

リード 35-5 .143

通算 60-9 .150

ビハインドの場面で登板した試合

Home 7試合 8回1/3 2自責 2.16 3勝0敗 4HLD

Away 5試合 4回1/3 2自責 4.15 2勝0敗 4HLD

Awayの試合では、点差を広げられて追いつき、逆転するのが難しくなる場面で打たれている。

同点のケースで登板

Home 5試合 6回 1自責  1,50 0勝1敗 4HLD

Away 7試合 7回 3自責  3.86 0勝3敗 4HLD

1~3点リード

31試合 30回2/3 4自責  1.17 29HLD

4点以上リード

12試合  12回 1自責 0.75

回の途中から登板 2試合 1回2/3 2安打 自責1 5.40

Home 35試合 3勝1敗 21HLD 37回1/3 22被安打 1本 39三振 8四球 0.72

Away 32試合 2勝3敗 16HLD 31回 24被安打  3本 50三振 15四球 2.90(裏が守り)

連投 2連投-11 3連投-3 4連投-2

回跨ぎ 4試合  7回1/3 1自責

月別成績

3,4月 12試合 0勝2敗 7HLD 1.35

5月 13試合 0勝1敗  4HLD 2.19

6月   12試合 3勝0敗 7HLD 1.98

7月  9試合 0勝0敗 7HLD 0.00

8月  12試合 2勝1敗 5HLD 2.45

9試合  8試合 0勝0敗 6hLD 2.25

10試合 1試合         0.00

まとめ

先日のオープン戦でも左足を着地する際に右肩が上がってこなかったが、それが投球動作のメカニズムだけの問題で、フィジカル上の故障によるものでなければ、今年も昨年同様にやれると思う。

股関節の外旋が早くなって左膝が開くと、リリースポイントが打者の目線から遠くなるので、ボールを握る手が頭の後ろから出てきて、バットのヘッドが返らず、空振りが取れなくなります。

左打者の外角には、真っすぐと2つのスライダーしかないので、後は、左打者に沈むシュート、チェンジアップを高めてアウトローに投げていけるかでしょう。

主な打者との対戦成績

長野 2-2 .1000

村田 7-4 .571  2三振

坂本 4-1 .250

阿部 4-1 .250

ギャレット 3-1 .333 2三振

亀井 5-2 .400 1三振

脇谷 4-1 1本 .250 1三振

橋本 3-2 .667

立岡 2-1 .500 1三振

クルーズ 2-1 .500

川端 4-2 .500

山田哲人 3-1 .333 1三振

坂口  5-0 .000

バレンティン 4-0 .000 2三振

鵜久森 4-0 .000

大引  2-0 .000

倉本  6-2 .333 3三振

ロペス 7-1 .143 1三振

石川  5-0 .000 2三振

梶谷  2-0 .000 1三振

桑原  3-0 .000 1三振

筒香  4-0 .000 3三振

ビシエド 2-1 1本 .500

大島 4-1 .250

高橋周平 4-1 .250 2三振

堂上直倫 4-0 .000 3三振

亀澤  4-1 .250 3三振

荒木 2-1 .500

福留  6-2 .333 1三振

ゴメス 7-2 .286 4三振

北條 4-1 .250 1三振

髙山  6-1 1本 .167 1三振

原口 4-0 .000 2三振

江越 3-0 .000 1三振

西岡 2-0 .000 1三振

西川遥輝 2-1 1本 .500 1三振

レアード 1-1 .1000

陽 2-0 .000 2三振

糸井 1-0 .000

[追記]

鈴木誠也は、左足を前後、左膝を上下、右膝を上下に動かし、右腰をツイストして、球を待ち、投球の評価する方法を少し変えました。

右足もトップが固まったときにカチっと止まり、順調に調整できています。

0-3からの見送りは、待てのサインでしょう。

公式戦では、過去2度0-3から打っていますので(2死満塁からの2塁打、本塁打)公式戦では打つでしょう。

個人的には、0-3から打つのは大賛成です。

今日の試合、Jacksonとブレイシアが揃って登板しました。ブレイシアが2失点、Jacksonは、無失点。

両者の投球の細かい部分は後ほど、チェックします。