プロ二年目で先発ローテーションに抜擢された京山将弥のピッチング

昨季は、高卒二年目ながら、開幕ローテーションに抜擢された投手。

広島では、髙橋昂也、阪神では、才木、中日では藤嶋とこの世代は将来が期待される投手が多い。

昨季の通算成績(2018)

3月5日のオープン戦対阪神タイガース戦(阪神甲子園球場)に先発。5回無失点ので勝利投手になる。

一軍の先発要員から故障者が相次いだことにょり、入団後初めての開幕ローテ入りを果たす。

4月1日には、東京ヤクルトスワローズとの開幕カード第3戦(横浜スタジアム)で、19歳9ヶ月で先発として抜擢され、一軍公式戦にデビュー。5回1失点で一軍公式戦初勝利を挙げるとともに、チームをレギュラーシーズン初勝利へ導く。

DeNAの10代の投手が、NPBの一軍公式戦開幕カードで先発勝利を挙げた事例は、前身の球団を含めてもこの試合の京山が初めてである

さらに、4月8日の対広島東洋カープ戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)での先発勝利によって、球団史上初めて一軍デビュー戦からの2戦2勝を達成。

次に登板した4月15日の対中日ドラゴンズ戦(横浜)で連勝記録を3にまで伸ばしたが、22日の対広島戦(横浜)で一軍公式戦初黒星を喫し、ドラフト制導入後(1966年以降)の日本人投手による一軍公式戦初登板試合からの連勝記録(4連勝)に並ぶことはできなかった

5月中盤からは一軍と二軍を往復したが、7月28日の対広島東洋カープ戦(マツダ)では、一軍公式戦でのシーズン5勝目をマーク。

チームの高卒2年目の投手としては、横浜大洋ホエールズ時代の1987年の中山裕章以来31年振りの記録である。

加賀繁の引退試合となった9月21日の対中日戦(横浜)では、打者1人限定で先発した加賀の後を受けて、一軍公式戦で初めての救援登板を経験。プロ入り後初めて8回2/3を投げ、1失点で6勝目を挙げた。

動作解析

京山は、右足の踵に重心をかけ、左膝を骨盤の高さまでレッグアップする。

右股関節を外旋して「く」の字を作ってヒップファーストで左足を踏み出す。

テイクバックのときに右腕前腕部を回内し、テイクバックは横に大きい。

テイクバックのときに右肩が左肩よりも下がる。

クイックのときには、右股関節の外旋はないが、スパイクを二塁側に向ける。

クイックのとき、テイクバックでアーム式になることがある。

右足から左足に重心移動するときに頭が前に出されることがある。

右肘をつまみ上げる前に右肘が逆L字になる。

右肘をつまみ上げたときに両肩がM字になる。

左膝を「く」の字にして左肘と左膝が並進するときと左肘と左膝が並進しないことがある。

Cアーチのときに右足の踵が地面から離れ、左膝がスクエアだが、左肩が開き、左肘と左膝が並進しない。

左足は踵から着地する。

ステップ幅が狭いので、左膝はタイトには曲がらない。

トップを作る過程で右股関節が内旋し、腸腰筋も内旋し始める。

トップを作る過程で、右腕前腕部が回外し、右肘が沈む。

トップを作った直後、右腕上腕部の外旋が大きく、胸の張りが大きい。

ステップ幅が広いときも狭いときも左足の着地から右肘が出てくるまでに間がある。

リリースの瞬間に左足が突っ張らないので、瞬発力が下半身に吸収されてしまう。

リリースの瞬間に右腕上腕部が凹む。

フォロースルーのときに左膝が垂直に曲がり重心が三塁側に残ることがある。

フォロースルーのときに、左膝を伸ばして左足を軸に右足を一塁側にターンできているときは、左股関節が前に出ない。

右膝を曲げて一塁側に右足をターンさせることもある。

右股関節のタメが作りにくいマウンドの傾斜の緩い神宮(防 18.00)での成績が良くない。

左足は踵から着地するので、地面が掘れ易い、左足の位置が固定できない、マウンドの柔らかい甲子園(防 9.00)での成績が良くない。

マウンドが硬いナゴヤ(防 12.00)は、球数が嵩むと下半身が損耗するので成績が良くない。

左足の着地から左肘が出てくるまでの間が長いので、打者は、レッグアップしてから間を作ることができるので、スイングの結果としてボールを長く見れる。

左肩が内に入り(左打者は右肩)、右肩がロックされると、チェンジアップにヘッドが止まらなくなる。

各種指標(2018)

コース別成績

右打者

左打者

球種配分

球種別成績

対戦成績

年度別通算成績

NPB