日本ハム対ロッテ14回戦
先発は、加藤貴之とCCメルセデス
試合は、9回表万波、マルティネスの連続本塁打で日本ハムが3-2と逆転勝ちした。しかし、試合中に例えどんな強いチームであっても放置すれば、一瞬にしてチームが弱体化するプレーが生じているのだ。
一死一二塁における守備
内野手は、走者の走路より前に守るシフトを採らない。先頭の走者の進行方向の先の塁がガラ空になる間が生じ投手がセットを解く前又は解いた後にスタートを切られてしまうからである。
遊撃定位置方向のファーストバウンドが身長より高い打球に関しては、三塁手は三塁ベースを離れず、遊撃手が二塁走者の走路より前進せずに触れる。本塁に送球して二塁走者の本塁生還を阻止する。
三塁ゴロは、三塁ベースを踏んでから他の塁に送球する。
2回裏、一死一二塁、投手加藤貴之(左投手)、打者ブロソー(右投げ右打ち)、一塁走者中村奨吾、二塁走者山口航輝
三塁手清宮、遊撃手のハンスンは、二塁走者の走路の後ろに守る。
ブロソーは、スイング(右腕前腕部を回内)後、ヘッドが下がる(右手首が底屈する)。
右腕前腕部を回外、右手首をコック(背屈)してヘッドアップした後、再度、右腕前腕部を回内する(カチ上げる)。
遊撃定位置方向に身長よりもバウンドの高いゴロを産む。
清宮は、三塁ベースより前に出て、更に、二三塁間アンツーカーと内野芝の境目まで前進し、ハンズンの前を横切ってセカンドバウンド後ハーフバウンドの角度で打球に触れる。
三塁ベースがガラ空きになる。
ハンスンが三塁に走るが、二塁走者の山口航輝を追い抜くことができない。
山口航輝は、三塁ベース手前から減速する。
山口航輝に三塁に進塁される。
清宮は、本塁に送球せずに一塁に送球してしまう。
しかし、山口航輝は三塁で停止してしまう。
藤本博史、水本ー梵の野球だけでなく、吉井ー金子誠ー大塚明の野球もまた、盆暗野球なのである。
日本ハム、ソフトバンクだけでなくオリックスやロッテも13連敗し得るチームなのである。
ファイターズの選手は、彼らにコンプを抱く必要はビタ一文生じないのである。
山口航輝の三塁ベース手前で減速するというボーンヘッドにより得点されなかったが、守備コーチは、清宮に三塁ベースを離れ一塁に投げたことに関し厳しく指摘してやらなければならない。
二死二塁におけるケース打撃
7回表二死二塁、投手横山陸人(右投手)、打者五十幡(右投げ右打ち)
五十幡は、二塁走者の進行方向とは逆方向の中前に地を這うゴロを打つ。
中堅手の岡大海は、定位置より前進してフォアハンドシングルで打球に触れる。
岡は、左手親指の爪の裏と人差し指の爪の裏でボールをつまむ。
右手親指の爪の裏でボールを押してグラブからボールを抜き取る。
左腕前腕部の回外、回内、右腕前腕部の回外運動の回転半径が長く加速距離が短くなる。
チェックポイント① : 走るのが速くない走者には、ゴロゴーではなく盗塁若しくはディレードスチールのスタート(ランエンドヒット)のスタートを切らせるか又は「内野手が一塁若しくは二塁方向に離塁したら三塁へゴー、更に一二塁方向に送球したら本塁へゴー」をさせているか(①、②)
伏見は、横山がセットを解いた後にシャッフルして二次リードをハーフウェイまで進めた後、スタートを切っている(ディレードスチールのスタート)
チェックポイント② : 打者走者は、一塁ベースを蹴ってオーバーランした後、二塁ベースとの距離を詰めているか。すなわち、打球に触れた野手に二塁送球させることによって二塁走者の本塁生還をアシストできているか。
打者走者の五十幡は、岡が右腕前腕部を回内してリリースした後に一二塁間ハーフウェイに達する。一二塁間ハーフウェイを通過した後も帰塁することなく二塁に走って二塁ベースをオーバーランしている。一二塁間のハーフウェイに達した後、右足拇指球で地面を蹴らず、右足内踝を左足内踝と、左足内踝を右足内踝にぶつけ、両膝を交互にニーアップしている。ストライイドを広げずに加速している。
チェックポイント③ : 二塁走者は、ラインの外側(左中間方向)で左翼方向に向かって一次リードを進めているか。二三塁間で走路の膨らみを作ることで、三塁ベースを蹴った後でラインの内側に入って本塁に走れるからである(①、②)。
伏見は、ラインの外側からラインの内側に向かって一次リード、二次リードを進めている。
伏見は、三塁ベースを蹴った後、三本間ハーフウェイでラインの内側に入ることができず、ファウルゾーンに走路が膨らむ。
水本と梵が走塁の基本を不勉強であるが故に指摘できてこなかったのか、ベースランニング及びシート打撃の練習をオリックスのチーム全体が漫然と行ってきたかのどちらかである。オリックスは決して強くないのだ。
走るのが速くない走者を二死であるにも関わらず三塁でストップさせ、ヒットを待つと野球が生ぬるくなり、チームが弱体化する。
伏見を三塁でストップさせる必要はビタ一文生じない。
それでは岡の送球を褒めるしかない?
それは違う。
岡の送球は、マウンドと右打席の中心線を結ぶラインの中間でファーストバウンドする。
野球の動きによって生じた窪みに当たれば送球の方向が変わり得る。
前述のように、一二塁間ハーフウェイから五十幡も加速している。
岡の送球には、レーザービームという評価は付けられない。
伏見のベースランニングが未熟であるのが本塁に還れなかった原因である。
一死三塁におけるケース打撃
打者走者は、四球を与えられたら、二塁まで走る。捕手が二塁に送球したら、三塁走者は、本塁に走る。
該当例:4回表、打者マルティネス
一死一三塁におけるケース打撃
偽装スクイズ=二塁送球後、三塁走者が本塁に走る。打者走者もオーバーランする。
重盗
偽装スクイズは、打者に1球制約を課すが、重盗と重盗プラスフォースボークは1球も打者に制約を課さない。
該当例:4回表、打者野村
脚注
用語の意味に関しては下記記事参照