ドラフト2016の結果を総括してみました。

田中正義は、ソフトバンクが交渉権を得て、残念ながら、広島は、交渉権を得られませんでした。

横振りの投手は、プロの打者(特に左打者)は、横に視野が広がるから対応できる。佐々木でなく、濱口に行って欲しかったんだが、DeNAに取られてしまいました。2位は、12球団最終なので、阪神に加藤を獲られていたかもしれませんが。

外れの外れで加藤拓也が(右投げ右打ち)広島の1位となりました。

バネを使ったパワー系のピッチャーで、縦回転の球が投げられるので、先ずは、右の本格派と交渉できるので良かったと思います。抑えか先発かは投げさせてみて決めればいいと思います(個人的には、どちらもいけると思います。黒田も抑え向きと言えなくもなかったですが、先発で大成しました。)。

2位の高橋昴也(花咲徳栄 左左)は、ややインステップして力のあるクロスファイアを投げ、頭もラインから外れませんが(外れることが全くないわけではない)、軸足の膝が折れるのが早く、高く外れることがあり、体重移動がもっと上手く行けば、真っ直ぐのレベルが上がるので、先ずは二軍で体作りからです。テイクバックのときに左肩が下がるのも気になります。

3位の床田寛樹(中部学院大 左左)は、腕のしなりが素晴らしく、球を持っている時間が長い。テイクバックの仕方がゆったりとし、カーブ、ツーシームを投げる。中途半端に膝が折れ(プロに入ってから、大野豊のように完全に曲げるのかー相当、体幹、下半身を強くしないとできない、それとも軸足のラインに頭を乗せるのか決めることになると思いますが)、軸足から前足への体重移動によって力が伝わりきれていないので、改善の余地があるので即戦力ではないです。

4位の坂倉将吾(日大三 捕手 右左)は、二塁送球のスピードが速いということで、打撃の方が、体重移動はスムーズですが、トップの位置が固まっていないので、二軍で基礎からじっくりといったところでしょう。

5位のアドゥワ誠(松山聖陵 右右)は、ラインから頭を大きく外さずに角度を作ることができるのは武器。しかし、投げ方が遠投の投げ方で肘が伸びてしまっている。軸足の蹴りが弱く、体重が乗らず、上体が上を向いて腕の振りに体全体が振り回されてしまっている。軸足の蹴りを強化して前足への体重移動が上手くなり、上体を前に傾けて、大谷や藤浪のように、右腕を引っ掛けるように肘から先で押し込むように投げられれば、もっと力のある球が投げられます。それができれば、ヒースになれると思います。赤のユニフォームが似合いそうですね。

6位の長井良太(つくば秀英 右投右打)は、ドラフトが終わってから初めて見たけど、左肩甲骨周辺の筋肉を使い、左肩から左指先のラインを本塁又は三塁側に向け、肘の角度、肩を後回転されて、肘の前への入れ方、肘から先が遅れて出てくるところ(しなりができる)、左足を骨盤辺りで止めて無駄な動きなく前足に体重を移行させ、リリース直前に右足と頭に弓なりのラインができ(上体が前に傾き、体がX字―右腕と左足のラインは卍のーになる、すなわち「入」字の上から被さる方の曲線になる。)、ボールに縦回転を作る。正面から見ると、左肩が下がる右肘~右肩~左肩の斜めのラインが出来ている。右肩甲骨周辺の筋肉を使い、右肩を本塁から一塁寄りに向け(右肩甲骨が左肩甲骨を追いかけるようにクロスしている)、リリースのときの肩から肘までと、肘から指先までの曲がる角度もいい。高校生とは思えない完成度。まぢで高校BIG4よりいいよ。スカウトは、よく探し出したよ。GJ、プロの仕事だね。長井の存在を知らなかった自分が恥ずかしい。

それにしても、真似しただけあって、広島打線を手こずらせてきた、ふてぶてしい”アイツ”に左足の上げ方なんかそっくりだな。

2軍の成績に関係なく、2年目の夏頃、一軍の先発ローテの谷間で試してもらいたい。

即戦力が加藤のみ、左投手を集めすぎ、3年後、5年後を考えるのもいいけど、もう少し、上位で右の即戦力投手の頭数が欲しかった。やや物足りないドラウトでした。

55点というところでしょうか。