対西武1回戦,戸田好投,9回裏赤松が打撃で貢献。

対西武1回戦、菊池雄星と戸田の先発。菊池雄星と広島打線は初対戦(新井は、阪神時代に対戦し、10打数4安打)。

広島打線が菊池雄星に対し、どこまで通用するか楽しみな対戦です。

西武の打線は、先発に中村の名が無くても、秋山、栗山、浅村の上位打線は広島の1~3番を上回り、4番のメヒア、森も一軍復帰、鬼﨑、金子と切れ目がなく、セリーグにいれば、トップクラスの打線。

菊池雄星は、立ち上がりから150キロ超えのストレートを連発、右投手の155~157キロ前後、Max157キロは、163キロに相当するわけで、後輩の大谷に負けず劣らず打ちにくい投手。

初回は、田中、菊池、新井の3者から三振を奪います。

2回もエルドレッドをインハイの真っ直ぐで攻め、インローにカーブを落として三振。鈴木をカーブ→ストレートの配球でセンターフライ。小窪を全て真っ直ぐ、最後の球は155キロで3球三振。

4回裏、丸が外高目の真っ直ぐ系をポイントをやや後ろにずらして拾い打ち、出塁。カウント0-2から、盗塁、新井も高目に外した球を空振りしてアシスト。エルドレッドが、低目に構えてホップさせずに、高目に構えるのは他のバッテリーもやっていますが、腕を振り切れず、伸びのない真ん中高目143キロをライトフライ。西武バッテリーが隙を見せました。丸がタッチアップで三塁へ。落ちる球は捕逸で得点もあるケース。結果としては、次打者の鈴木にワンバウンドのカーブ(縦のスライダー)を投げています。

鈴木が、インコースいっぱいのカットボールをファウルして追い込まれた後。

菊池雄星は、セットポジションから左足の踵をヒールアップさせて右膝を骨盤より上にレッグアップし、レッグダウンして左股関節を外旋。

右足を突っ張らせて逆「く」の字を作ってステイバック(重心は左足のスパイクの外側)してからステップ。

テイクバックは、左肘前腕部を回内するが背中の方に引かずに横に小さい。

右膝を「く」の字にして右肘と右膝を並進させる。

右足インステップするがスパイクの内側の踵から着地する。

トップを作ったときに左腕前腕部が回外するが、左腕の上腕部の外旋が大きく胸の張りが大きい。

右膝はややクローズドしているがほぼスクエアで左肩が開く。

すわなち、タスキ掛けのラインの内旋が速く、エルボーファーストになるから、右足の着地から左肘が出るまでの間が短い。

最大外旋位での左腕上腕部の外旋が大きい。

リリースの瞬間に右足は突っ張らない。

体軸が本塁と三塁線の中間、斜め前に倒れる。

左足を一塁側に着地させる。

鈴木は、菊池雄星とレッグアップ&ダウンをシンクロして右足の踵を浮かせ、踏むをしながら菊池雄星がレッグダウンして右膝を内に入れたときに地面を蹴ってレッグアップする。

鈴木のレッグアップは骨盤よりも下まで。

鈴木は、インコースベルトの下当たりに食い込む157キロのクロスファイア(ストレート)を、膝を柔らかく内転筋を内旋外旋して、レッグアップしながらステイバックしていき右肘を後ろに引いてトップの角度を頭の方に深く入れ、左肩の開きを留まる。

ステップ幅も狭い。

肩甲骨付近の筋肉を後の骨盤と共に回転させ、、左肘を三塁方向に引いて、脇、肘をさっと閉じて、肋骨に左腕を巻きつけるようにして、バットの長さを調整しながらヘッドをボールの外側に入れて引っ掛け、右手首を返さずに、左肘下をパタッと倒しす。

鈴木は、インコースベルトの高さのストレート157キロをレフト前に持って行きました。

右足から左足への重心移動も円滑で開きも抑えられていました。打ち終わった後の右膝がルーズで左膝が突っ立っていました。短い間にこれだけの細かい複数の動きをしています。広島の右打者であの球を引っ張って安打にできる唯一の打者、非凡な打撃。チーム一の練習量、10種類以上のティー打撃の成果だと思います。1-0と先制。

初対決の投手や、速球投手、難易度の高い投手を広島の他の打者が打ちあぐむ中、チームで初めてまともな安打を打つことが結構あり(例えば、岩貞、武田、菊池雄星など)、対応する技術がある。空振り率(5%台)も低く、三振も長距離打者にしては少ない(フル出場に換算すると75前後)。

この日も、広島の先発メンバーの中、唯一、菊池雄星から三振をしなかった。

規定まで、後3。早ければ明後日到達、2試合で1四球毎試合1本ずつ打てば、3割キープ、十傑入りできるでしょうか。

6回、菊池雄星のが外へ落ちるシンカー系140キロ、エルドレッドの好きなコースに投げ、センターへ本塁打。丸程極端ではありませんが、ややヒッチさせて上手く割れを作って打ちました。

戸田は、メヒアにベルトの高さのスライダーを詰まりながらも本塁打。1点差に詰め寄られます。見ているこちらとしては同点にされたのと同じです。更に2アウトから金子にチェンジアップを安打され、カウント1-2から盗塁。戸田は、追い込んでからスライダーを投げるとき腕が下がり、ストレートを投げると力んで高目に棒球になるので、追い込んでから1球で勝負球を投げ切れるようになると、もっと楽にアウトが取れると思います。

後は、一昨年、昨年と打たれた秋山にこの日も2安打を許したので、左打者への攻め方次第でコンスタントにQSを継続できると思います。

戸田は、7回を投げ切り7回111球5安打1失点と試合を作ります。

菊池雄星も、ランナーがいないときでも、セットで投げるなど、制球重視で120球を要しますが、7回7安打2四球11奪三振。

8回裏、新井が力まず弾き返し高いバウンドのゴロを作ります。代走赤松。投手をやられたことのある人はわかると思いますが、セットポジションで、軸足を外して、体の前でホールドしている両手を下ろして(同時にやるとボーク)牽制を投げる投手と両手をホールドする前に牽制を投げる投手がいますが、バスケスは、後者。赤松は盗塁を決めます。

9回表、中﨑が登板。スライダーが抜け先頭の浅村を歩かせますが、メヒアをインサイドのツーシームで併殺に取ります。森への初球は、外低目にボール球のシンカーを投げたのはいいですが、次は、高目の甘いスライダーですが、膝を落として構えた森が完璧に引っぱたき本塁打。

9回裏、菊池が2アウトから、増田の外低目のスライダーの落ち際を上手く打ち、出塁。カウント2-2から盗塁。毎試合出ているわけではない上本は対応できず送球が高目に浮きました。

西武の外野は既に極端な前進守備でしたが、バッテリーは、丸と勝負せず四球へ切り替え。

赤松は、真っ直ぐを待って外低目のスライダーに対応し、ヒッチこそしていませんが、ポイントを待って、丸がサファテの真っ直ぐを打ったのと同じスイングで、地を這うようなゴロヒットを打ちました。

捕手上本の左足がラインを跨ぎ、ラインの外に出ていて走路を塞いでいました。上本が腰を落とし、膝をついて、菊池が足を上本の股間を通過させるのは困難であった。当ブログでも何度も書いていますが、コリジョンルールの規定の施行後も、完全ブロックが、故意か否かは実体がないので問わず、送球が逸れたとしても(ラインを越えて捕球せざるを得なかったとしても)捕球前にブロックすることが禁止されているだけで、左足をラインの内側に入れて、ベースの一角を開けていればブロックできるのであって、外野手が正確に送球することが問われる。

クロスプレーが見られなくなって残念という声もありますが、捕手から走者に当たりに行ってはいけないのであって、必ずしも追いタッチしなければならないというものではなく、外野手の送球の精度の向上と捕手のブロックの向上によっては、クロスプレーが全くなくなるということはないと思います。

外野手の送球の制球、捕手のブロック技術、走者の走塁技術があれば、クロスプレーでのアウト、セーフが見れ、且つ、ロースコアの接戦を演じることができるわけで、ルーズベルトゲームが増えて特定の層だけが喜び野球がつまらなくなるということにはならないと思います。

今回は、明確なケースで、私は、100%判定が覆るものとの確信がありました。

ルールの適用云々以前に赤松の打撃が上手かった。ダルビッシュからも本塁打を打ったこともあるし.285打った年もある。塀際の打球を含め、ダイビングやスライディングをして捕球したのを見たことがないし、終盤代走で出て盗塁も今季失敗無し、バッティング悪いとは思わないので、エルドレッドが休養又はファーストのとき、レフトのスタメンもあっていいのでは。

戸田は、リリーフの出来に関係なく勝ちが付かなくても勝ち投手として査定されます。

中﨑は、リリーフ登板での勝ち星無し(これは素晴らしい記録)がストップしてしまいましたが、本塁打を打たれて同点とした後は、次の鬼﨑をインコースの真っ直ぐ系で三振に斬って取りました。別の試合で回跨ぎもこなしているので、責められません。

1点差試合、7勝11敗。これからもロースコアの接戦を勝って1点差試合の借金を返しましょう。

3連敗をしない記録は、必ず止まるので、交流戦中は中々難しいでしょうが、今後は、3連勝、4連勝の数を如何に作れるかだと思います。