ルナ入団の要否

Last Updated on 2017年12月19日 by wpmaster

カープの経営陣は、中日を事実上自由契約になったルナについて調査を継続していくとのことである。

ルナの守備成績を見ると、

2013年のRRF 0.99、Play Plusは、-1.61でリーグ4位(2013年の堂林1.07、+17.15でリーグ1位)、DER 69.6%、UZRが-5.8)

ルナの2014年のUZRが+6.4、2015年は-10.4で12球団ワースト

堂林は、2012年UZR 3.8(5.28)ーいずれにせよ宮本より高い。2013年が+3.5

当方は、仮定が入る比率よりも実数重視の考え方なので

堂林の捕殺数は、2012年が143試合で278、2013年が105試合で210

ルナの捕殺数は、2013年が、83試合で141、2014年が115試合で192、2015年が85試合で95。

守備範囲という面では、堂林>ルナ>バルディリス

ルナの守備範囲は年々狭くなってきており、今季はサードが85試合、ファーストが54試合である。

守備範囲の狭いルナを田中がカヴァーすれば足りるとの見解があるが、

今季、守備範囲の狭い梵をカヴァーして田中の捕殺数は飛躍的に伸びたが、

その反面、内野安打が増加し、内野安打をきっかけに、又、内野安打やダブルプレー崩れで

得点が入り、先制点や追加点が奪えなかったことも相まって僅差の試合を落とした。

 

ルナの打撃成績は、

2013年 .350 9本 51打点 OPS .919

2014年 .317 17本 73打点  OPS .888

2015年 .292  8本  60打点  OPS .768 得点圏安打43 盗塁11(盗塁死 0)

 

打撃面での実績を見れば、年俸2億の評価をつけることは付けすぎではないであろう。

2億円ならカープにも出せるし、出しうるであろう。

 

確かに、ルナが三塁に入れば、2013、2014年の成績を見れば、

得点圏でシンングルヒットで得点することができるであろう。

しかし、後続の打者が繋ぐことができなければ追加点は取れず

狭い守備範囲により、三遊間及び三塁線の内野安打が増え、

それが原因でひっくり返され、僅差の試合を落とすとしても

ルナで僅差の試合を勝つ試合がそれを上回るかもしれない。

然し、得点圏での1本という点でも、2015年のOPS.768は、

得点圏で四球を選び、得点圏安打25本、得点圏打率.198で、

三振が多く、進塁打が打てなかった丸の.774や

梶谷の.767、藤井の.753、新井の.737とも変わらない。

同じく一桁本塁打で四球の少ない(43)の川端のOPSは.822である。

得点圏打率.297は悪くないが(参考:梶谷.352、坂本.323、川端.314)

得点圏安打も43本で、川端の152本の1/3.5、梶谷の45に負け、坂本43と同数。

得点圏での1本という点でも物足りない。

走塁面も、ファーストランナーでのタッチアップ位のことは、

既に菊池が実践している。

ランナーを貯めた場合や僅差の場面でのシフト、投球の欠点の指摘、修正

考える間を与えることといったことも

石原や會澤がやれば良いことで

堂林も送球判断、機転のきいたサインを送りチームを救っていることもある。

個人的には、ルナの三塁は無しという立場に立つ。

三塁は堂林の固定を推したい。

守備も向上したとは言え、14~17位失策はするだろう。

しかし、広い守備範囲で田中によるカヴァーは不要で、内野安打を抑制できる。

2012年も無条件でポジションが与えられたのではなく、

バーデンとの競争に勝って出場権を勝ち取った。

1シーズン通しで活躍できないという人がいるかもしれないが、

全試合出場して.242で150三振したが、飛ばないボールで14本打った。

翌年も100試合以上出て8本、昨年も6本打っている。

カープの他の打者がからっきし手の出ないバーネット(来季はいないが)や

マシソンから本塁打を打っている。

KO歴も何度かあり、チームそのもので見れば、対戦そのものは五分であるが、

メッセンジャーからも本塁打を打っている。

7番打者としては足りる。

総合力では、梵や安部を上回っていると思う。

三塁をルナと堂林と競わせるということを提唱する見解が多いが、

外国人の枠との関係では、前田と黒田とヒースが抜けることが確実なので

一軍登録の外国人は、投手3:野手1で行かなければならないであろう。

エルドレッドと一軍枠を争うということになるが、

敗れた方は、二軍待機ということになる。

現状のカープに足りないのは長距離砲

スケールの大きくない攻走手三拍子揃った選手はいる。

首脳陣の中での優先順位は、

エルドレッド>ルナ>プライディになるであろう。

必ずしも大砲がいなければ上位進出できないとはいうことではない。

.310 22本 100打点レベルの日本人選手がいるか、又はルナが満たしていれば、

一塁は、ルナ>エルドレッドということも考えられなくもない。

二桁本塁打すら、丸、エルドレッド、シアーホルツしか存在せず、シアーホルツは来季はいない。

エルドレッドにしろ、ルナにしろ、

故障がない限りは、二軍待機させておくのは、宝の持ち腐れである。

三塁手の競争意識だとかカンフル剤とかいう精神論は要らない。

起用しなければ入団させても意味がないのだ。

2015年は、三塁は、レギュラー堂林、控えが小窪、安部。梵は代打であろう。

ルナを起用するとすれば、ファーストということになるであろう。

 

エルドレッドと一塁を争うことになるであろう。

打撃成績を見れば、新井(来季も必要な戦力であるが)と被り、新井がもう一人増えるだけである。

将来的な見地に立てば、

一塁も、左腋窩動脈閉塞症の回復次第で守備の上手い長距離砲の岩本をエルドレッド、新井の控えで

起用した方が良いであろう。

敢えて、ルナを入団させる必要はないと思われる。

[追記]

不振の梵、打撃が下降線を辿る田中を6、7番に置いて、8番會澤が研究され、石原もランナーを還せず、7番又は8番で攻撃を終わらせることに相手バッテリーは成功し、次の回は、打席数の割に四球が取れ足の速くない會澤(出塁率.330)又は投手乃至は一番打者又は両者を塁に置いて2番菊池が早打ちで簡単にアウトを与え、丸が三振が多く進塁打が打てず、塁が埋まっている場面でも安打が打てず四球を取る。

又、2死1塁走者又は2死1塁走者がイニングを食う関係上全力疾走させることができず、100%近くでない限りホームに走らせることができない投手であることが多く、丸や菊池に安打を打たせてもホームに還れない。1点も取れないままランナーを置いて2アウトで4番、5番又は3番を迎えている段階で「詰み」の状態で、打者は右方向へのゴロや犠飛で点が取れず、攻撃の幅が狭まる。相手バッテリーは、際どいところばかり投げるか、打っても真正面に飛ぶか打ち損じて安打にならないコースに投げて四球を取らせることもできる。2死走者無しで四球を出すよりも走塁の幅が狭まり野手は守り易いので得点になるのが困難である。

7、8番が簡単に3アウト目を取られないという前提で、幅広い作戦の取れるケースで2、3番に確率の高い打者を置いて先ず1点を確保するということが重要で、2、3番に最も打率の高い打者を置くことの論拠はそこにあると考えます。ヤクルトが四球の少ない川端を2番に、チーム最強打者の山田を3番に置いているのもそこに根拠があると思います。話は前後しますが、大昔の話で恐縮ですが、大宮や伊東のように足の速い捕手をレギュラーに起用していたチームもあります。

[追記]

走塁については、次のような見解があります。

2死2塁は私は「ホーム逸れたらセーフ」「ホーム五分五分GO」ぐらいの感覚です。どう頑張っても2塁から6~7秒前後かかるので、状況によってはストップもありですね。相手にプレッシャーのかかる場面なら「三分七分でもGO」(加古川北方式ですけど)ですかね。2死なので1次リードは後ろに大きく3塁側へ小さく右足重心で、2次リードで3塁側へ大きくインパクトの瞬間に右足重心で、走路は後ろからギリギリに切り込んで3塁線近くを、という基本技術を試合でそのまんま発揮して頑張って6秒台なんで、全てホームにかえってくるのは厳しいですね。

ランナー1塁から二塁打で1点も、私は2死なら上と同じ確率で考えます。0死や1死ならホーム100%セーフならGOですが、それ以外ならストップで、試合前の相手シートノックの内外連携はひたすら情報収集です。

[追記]

2点補足させて下さい。

2死2塁からワンヒットでホームに還るは投手以外全ての走者に必要です。それができない野手は試合にスタメン起用して欲しくないです。

抑止力の点で、エルドレッド>ルナは、フルにバットを振り切ってくることも一つの要因です。

[追記]

抑止力という点では、休ませながら、エルドレッドと交代で出場すれば、新井もルナと同等のアベレージ、得点圏打率を残す技術はあります。
又、相手チームが僅差で勝っている場合には、ルナであれば、シングルヒットで一点は与えても構わないから、同点又は1点差にされても構わないと、アウトカウントを稼いでいくというシフトを採用できます。

エルドレッドであれば、外角低めに散らしてもリーチがあるので対応でき、内角高めのストレートも少々甘くなれば、146キロぐらいまでなら対応できますので、一発で逆転されてしまいます。よって、僅差の試合で前打者に四球を出した後の初球に投げてくることは先ずないでしょうし、余程、制球力のある投手でない限り、全球変化球かもしれません。三振しやすいという脆さはありますが、短期間でなく通年出れば調整しながら.260位打つ技術はあります。抑止力という点では、エルドレッドの方が上と見ます。そうした面からも、4番鈴木、5番エルドレッドを提唱させていただいております。

堂林については、長打力はあるが、量産する技術の向上が現在まで見られない以上、別のところでも述べましたが、そろそろ、方向転換する時期に来ていると思います。アマチャア時代はエースで4番でもプロに入って小技やケースバティングを身に着けて成功した打者は沢山います。確かに、「来季の4番は誰か」の本文中では、谷繁や新庄くらい打ってくれて守備で貢献してくれればと書いていますが、打てない期間が長い及び打つ確率が低いからこそ、谷繁や新庄はこなせませんでしたが、進塁打、軽打、犠飛、犠打、エンドランといったケース打撃に磨きをかけることが生き残る道となってくると思います。堂林に求められるプラスαの部分だと思います。堂林を7番に据える根拠はそこにあります。

相手投手は、打者が自分のタイミングで打てる簡単な球を得点圏、特に僅差の場面では投げてきません。1点も許されない場面では犠飛や内野ゴロすら打てない球を投げてきます。それよりは緩い場面でも、たとえ、足の速いランナーがいても、走られてもホームに還られなければ構わないということで厳しいコース、球種を、2点差以上あれば、シングルヒットで1点までなら与えてもよいということで長打の確率の低い球を投げてきます。昔の野球と違ってスライダー一つ採っても、3~4種類あります。インサイドアウトにしろ、アウトサイドインにしろ、タイミングを外されても振り切って「良い詰まり」をしてバットコントロールするということで、十種類以上のティーバッテイングをしているものと推察されます。素人意見で申し訳ないですが、個人的には、打撃の優先順位は、振り切る技術>タイミングのように思います。投球は、重心移動を含めたリリースまでの一連の動作ということで、ほぼ同意見です。

上記の点を踏まえると、鈴木誠也については、他の方の中には、堂林、高橋、美間、下水流らと一括りにして力不足であるとする方がおられますが、鈴木と堂林は、共に発展途上ですが、後3者とは次元が違い、鈴木の場合、少なくとも、3年目の堂林(.242 14本 45打点)を超える数字は計算できるレベルにあると思います。

ケース打撃や機動力を徹底して3番(田中or 松山or野間)又は4番鈴木までで1点確保し、場合によってはスクイズ又はダブルスチール、ホームスチールで追加点を取り(6点差でのホームスチールは論外)、ビハインドの展開の投手が出てきたら長打で突き放すという野球が必要となってくると思います。

打順に関しては、次のような見解があります。

ルナがサードで入るにしろファーストにまわるにしろ、率を残せる中距離打者はカープには必要だと思いますよ。

誰が4番に入るか分かりませんが、勝負してほしい4番のところで、簡単に敬遠したりくさいところをついてあわよくば三振をとりにいったりできないような、「抑止力」になる5番打者がカープには必要なので。常時試合に出た上で率を残しているルナなら適役だと思います。

そういう中軸の厚みは、打線の構成上ほしいところです。仮に堂林や誠也が5番では、簡単に4番打者との勝負を避けられ、結局は残塁の山になるのが見えています。

そして、堂林を7番にというのはセ・リーグの野球ではハマりにくいと思われます。

7番は・・・、
ランナーをどこに置いて何アウト何イニングでまわってくるのか。
8番、9番との兼ね合いにより、また8番、9番の代打の有無により犠打か進塁打か単打かどんなバッティングが期待されてるのか。
出塁後は、2死2塁で1番のワンヒットで1点、ダブルスチールで1点、9番のスクイズで1点など、走塁技術が求められる。

堂林が7番は荷が重いですかね。6番なら8番、9番までのことは考えずに済むので、上位からの流れをきらさないことと、先頭なら出塁することだけ。1番ならもっと制約がなく、下位で作ったチャンスで1本打てるか、先頭の場合は出塁できるか、シンプルに野球ができると思います。

野球は1年1年自分も変わるし相手も変わるので、よほど実績がなければ、若手は計算してません。キャンプインして第3クールぐらいを自分の目で確めて、そのシーズン期待できる若手をピックアップします。

バッティングのツイストでもインサイドアウトでも何種類ものティーでも結局はインパクトに向けての過程ですし、ピッチングのフォームもリリースのパワーポジションに向けたアプローチなので、どちらも下から上の連動とそれぞれの関節と筋肉の縦意識の連動がその人の骨格やその人固有の重心に合ってるか見ます。でも、バッティング指導で一番大切にしてるのはタイミング、ピッチング指導で一番大切にしてるのもタイミングです。結局、バッティングは目(動体視力)とタイミングさえ合えば、ピッチングは指先の感覚とタイミングさえ合えば、多少見映えが悪くても打てるし良い球が放れる。目と指先は努力しても限界があるが、タイミングは努力できる。バッティングはピッチャーとのタイミング。ピッチングは下と上のタイミング。