Last Updated on 2020年9月22日 by wpmaster
広島先発中村祐太は、初回、濱田、青木、山田哲人に3連続ソロ本塁打を打たれる。中村祐太は、4回2/3で降板。3番手島内が無死満塁としたところから西田に左前安打を打たれ、2点取られたところで一二塁に走者を残して、中田廉にスイッチ。中田廉は、濱田のニゴロの間に1点取られ、青木には、中堅へ二塁打を打たれ、更に一点取られる(失点、自責点は、全て島内)。7回裏、高橋樹也が村上にソロ本塁打を打たれ、更に点差を広げられる。最終回、広島は、坂倉、ピレラ、上本の三連打による得点を含め、5点を奪い小川を降板させる。代わった石山から、野間が右前安打。しかし、正隨が空振り三振して試合終了。
投手の動きと打者のスイングの動き、走者の動きと打者の動き、スイングの動きと労働力の再生産の関係、スイングにおける個々の動きの関係、守備走塁の動きと労働力の再生産と打撃のスイングとのの関係が説明できない奴が「流れ」「自然」「自動」「本能」「そもそも」「性質」「天性」「持前」「持ち味」「ポテンシャル」「ある意味」「野球の神様」「偶々」「運不運」「不思議」「意識」「意図、目的」「モチベーション」という言葉を用いて、宗教学、心理学の世界に逃げ込む。
中村祐太のピッチング
中村祐太が、スライダー、カットボールを投げるとき、フォロースルー期(右腕前腕部の回外)に右手小指の側からボールを斜めにチョップしてしまうのは、前足のスパイクの内側で地面を蹴ってから急ピッチで後ろの股関節の外旋をする→前足の着地位置を探る間ができ、前肩が背骨の方に入り、右腕を背中の方に引く→前肩を開き、急ピッチで右肘をつまみ上げて3回上腕部を外旋する内の2回目の外旋までを行う→2回目の右腕前腕部の回内(リリース)の直前に右手首を背屈し、親指をしならせる間ができない。→ボールを親指で押し込み切れず、人差し指~小指が立たずに寝てボールの内側(投手の背骨寄り)に入るからである。故にフック回転又はジャイロ回転がかかる。1回目の前腕部の回内する間すらできなければ、スライス回転(シュート回転)がかかる。これは打撃も同じである。
中村祐太は、88球目、前述の始動故、リリースの瞬間左膝が突っ張っていても、ウエイトが後足に残っており、右腕上腕部が凹む。右足を一塁側にターンさせ、両足をクロスさせるが、投球をワンバウンドさせ、右足が攣る。青木に四球を与える。
前掲骨筋が損傷したのは、遠藤、福谷と同じく急ピッチで股関節を外旋したからであり、この投げ方は、右腕上腕部、側副靭帯も損傷する投げ方である。
初回、村上のところからは、リリースの瞬間までに前膝で地面を蹴れたことにより、指先をしならせることができたからであるが、後ろの股関節を外旋して始動ができているわけではない。濱田、青木、山田哲人は、何れも、前足のスパイクの外側で地面を蹴ってから後ろの股関節を外旋する。村上も、前足のスパイクの外側で地面を蹴ってから後ろの股関節を外旋するスイングに戻してしまったので抑えることができた。
投手も打者も、休養のスパンが短縮されると、後ろの股関節をしてから前足で地面を蹴ることができるレベルにフィジカルを回復することが難しくなる。後ろの股関節を外旋する間が短くなり、肩肘を担いでから以降の動作を急ピッチで行う。投球腕の上腕部にかかる負荷が増す。全ての指先がしならない。これが島内がフォーシームを打たれた根拠である。
正隨優弥のバッテイング
正隨は、9回表、石山が投じた7球目、真ん中のフォーシーム148キロをスイングできず、10球目、アウトハイのフォーシームをハーフスイング。審判に空振り三振という価値が付けられる。
正隨がフルスイングできないのは、気負っているからではない。読みが外れたからではない。ストライドが広いから振れないのである。敷衍すると、前足、前肩を押手の手首が追いかけるのだ。前足で地面を蹴るより先に後足の股関節を外旋していれば、前膝のレッグアップは中途半端でいい。前足は着地位置を探らずに真下に落とせばいい。前足は、後足のスパイクの内側でエッジをかけて運ぶのではなく、レッグアップしたとことからそのまま真下に落とせばいい。前の股関節より前に、押手の上腕部を外旋して押手の肘を出さないければいけない。すなわち、押手の肘を出してからも、押手の親指でグリップを押し込むまでは、後の股関節は外旋していなければいけない。これを「ボールを引き付ける」と言うのだ。日本の指導者は、ボールが後足に達するまで、前肘を突っ張らせることがボールを引き付けることであると誤解しているのだ。前肘のロックを解かないと押手の肘を前に出せないから更に振り遅れるのだ。
大盛穂のバッティング
大盛は、前の試合で、吉田大喜が投じた78球目のワンバウンドの投球を空振りしました。
大盛がワンバウンドを振るのは、前回阪神戦の3試合目の5イニングス目の打席を除き、前足の小指球で地面を蹴ってから後ろの股関節の外旋をしているからである。故に前肩が背骨の方に入り、前肩を開いてから押手の肘を出す。ボールの軌道と頭が逆の方向を向く。試合に出続ければ振らなくなるって?同じチームに、昨シーズン途中まで遊撃でフルイニング出場を続けていながら今も尚、ワンバウンドを空振りしまくっている選手がいるではないか。始動の仕方を変えない限りは、引退するまでワンバウンドを振り続けるだろう。小川の投じたアウトハイ(大盛にとってはインハイ)のフォーシームを空振りしたのは、右足小指球で地面を蹴ってから後ろの股関節を外旋し、前肩が背骨の方に入り、左足が踵体重になり、左足拇指球にウェイトが移ったからである。3回表は、右足小指球で地面を蹴ってから後ろの股関節を外旋し、前肩が背骨の方に入り、前肘がヘソのところに入った。左足のスパイクの内側でエッジをかけてストライドが広がり、前肩が開いた。小川が投じたアウトロー(大盛にとってはインロー)のフォーシームをスイングできずに三振。
小川、吉田大喜は、何れも、前足のスパイクの内側で地面を蹴ってから後ろの股関節を外旋する。小川は、「く」の字を作ってから、左肩甲骨を背骨の方に入れて右腕を背中の方に引く、リリース前に前膝を蹴れていない投げ方をする。打者にとっては、後ろの股関節を外旋する間が作れない投手ではない。
「安打は綺麗でなくてもよい、スイング、打球は、泥臭くでもよい」というのは、当てて走れということではなく、前述の阪神戦の5イニングス目のように前足を軸に「差された打球」、更に言えば、差されて一二塁手の頭上を越える打球を打てということである。
鈴木誠也に代走を送ったことへの是否
9回表、佐々岡監督は、左翼への二塁打を打った鈴木誠也に代えて代走曽根を送りました。同じイニング、再度4番に打順が回ってきましたが、4番曽根に代えて佐々岡監督は代打正隨を送りました。
全ての野球選手は、投攻走守において股関節を使う。股関節を使えば使うほど損耗する。鈴木誠也に代走を出したことは、ベースランニング分股関節を休ませることができるので妥当であると考える。
総括
投走攻守の全てにおいて。横の動作、前後の動作が加わることで、ゆったりと股関節の外旋運動をして押手の肘を出す直前までを行う間が作れてない。故に傍観者は「焦ってミス」をしたと錯覚するのである。実際は、メンタルは肉体の稼働することはコントロールすることができないのだ。
横の動き、前後の動きが加わることで。急ピッチで股関節の外旋~ガイドハンドの肘を前し、2回目の前腕部の回内までをすることで肉体にかかる負荷が増大する。このような肉体の稼働をすると、肉体の稼働を変える練習をするだけの余力が残っていない。
いかに子供の内に、どの練習で手を抜いて肉体の稼働のプロセスを変えることを試すだけの労働力を再生産できるかは、山下清が長岡の花火を見て東京に戻ってから再現したように、観念を交えずに、経済関係が作られるまでのプロセスを引きで観察することである。