Last Updated on 2019年3月28日 by wpmaster
2019年は、宮本和知、水野雄仁が投手コーチ、元木大介が打撃コーチに就任するとのことで、クズ芸人の草野球チームのコーチをやるのかと思ったら、来季の巨人のスタッフなんですね。
私はテレビは見ませんが、ネットを見る限り、相変わらずクズ芸人達と戯れ、解説を聴く限り、ロクに勉強をしているとは思えないので、精神論を振りかざしてデーブ大久保が菊池雄星と、中畑が駒田とトラブルを起こしたように、主力選手とトラブルを起こすのではないでしょうか。
原辰徳も仁志とトラブルを起こして仁志は、ベイスターズに移籍しています。
試合になれば、生活のことがあり、メンタルがリセットされ、メンタルが肉体の稼働をコントロールすることはなく、メンタルが肉体の稼働に先立つことはありません。
只、精神論者による説教は、練習の邪魔でしかありません。
さて、本題です。
いくらギアを上げずにセーブして戦うにしても野球の動きができる程度にフィジカルを仕上げて試運転させないと故障します。
CSは、参考資料程度の価値しか私は付けませんが、選手たちが試運転しながら、肉体の稼働のレベルを更新させている過程には違いないので、カープの選手達の投打の技術面の現状と課題について述べたいと思います。
序論
打者は、骨盤を前傾させて上体を前傾させます。
頭を骨盤の中心に乗せ、グリップは体から離して、両脇を空け、両肘をルーズに曲げて、グリップの位置を両肩の高さに置いて構えます。
両肩甲骨を剥がして、体軸を動かさずに手首を餅を練るように動かします。
これをコックといいます。
カープで言うと松山がやっている動作です。
コックをしないと、ヒッチしたときに、右打者の場合、左肩、左肘が内に入ってしまうことがあります。
左膝をレッグアップしたときに、グリップの位置を下げます。左足を内に入れ、頭の後ろ、右足の位置までトップの位置を持っていき、これが標準的なトップの位置です。
グリップの位置を下げて、再び上げ戻す動作をヒッチと言います。
プロの打者は多かれ少なかれヒッチさせて打っています。
カープで言うと丸が明確にやっています。
左足の着地のときに、左足の踵から着地させるとタイミングのズレを修正できなくなります。
右打者の場合、右の股関節の外旋、左肩、左膝の割れが、トップを作る(ステイバックのときのグリップの位置)よりも早いと、右肘の出が遅れ(左足を着地させてからの間が長い)、ヘッドの出が遅れて右肘が伸びてドアスイングになります。
打球がスライス回転し、投球はシュート回転します。
右足の踵に重心が残って後退させるとと、スウェイしたり、左足の着地が遅れます。
体がスウェイ(前に出される)するとヘッドが出るのが遅れます。
ステップ幅が広いと左足の着地が遅れてヘッドが出るのが遅れます。
これは、ピッチングと同じです。
よく、野球ファンで、何であんなど真ん中の球を振らないんだという方がおられますが、
体がスウェイされたり、ステップ幅が広いから、ど真ん中の緩い球にヘッドが出て来ずに見逃し三振をするのです。
リリースの瞬間に左足を突っ張らせ、左膝を開いていくのは、ピッチングもバッティングも同じです。
前述のコックとヒッチによって左肩が内に入るのを防ぎ、トップを作る前にその反対動作として左肩が割れていくのを防ぐことができるのです。
ヒッチとコックという予備動作により、バットとボールの距離が取れます。
但しコックの回数が多すぎるとボールを受けてしまい、始動(振り下ろす直前の動作、具体的にはトップを作ること)が遅れます。
これらの現状を踏まえ投打の現状と課題について、個々の選手について見ていきたいと思います。
菊池涼介のバッティング
菊池が閉幕直前、ポストシーズンになって打撃が戻ってきたのは、ヒッチ(グリップの上下動)を採り入れて左肩の内入れを抑え、左肩、左膝の割れ、右股関節の内旋を遅らせることができたからです。
第2戦、畠は、7回裏からボールをワンバウンドさせることを頻発させていました。
左肘が損耗して、左足の踏み出し、右股関節の外旋よりも、右肘が遅れて出ているので右肘の位置が下がり、若しくは、右腕上腕部が凹んで、又は双方が生じてワンバウンドさせているのですから内容がいいわけがありません。
実況も牧羊犬であるテレビに追随するしか能がないカープファンは、7回裏の畠が良すぎたので、由伸が回跨ぎをさせたかのように言いますが、正確には、リリーフには、山口俊、吉川光夫しかいないので投げさせる投手がいないので回跨ぎさせたというのが正確な理解のしかた。
菊池は、畠から本塁打を打った打席で、投手が右肘をつまみ上げたときに、菊池はグリップの位置を下げます。
左膝をレッグアップしてからトップを作るまでの過程で、左足内転筋を絞って左膝を内入れしていないので、左肩がホームベースの上に被さります。
左膝が内に入らないと、フットファーストになって左足の着地が遅れます。
故に、ヘッドが右股関節の外旋よりも遅れて出てきます。
但し、左膝がクローズドすると瞬発力が吸収されてしまいます。
ここもバッティングとピッチングの共通する部分です。
よってトップの位置を作り切らない内に、左足の着地とバットの振り下ろしがシンクロしていまいます(左足を着地してから間がありません)。
それゆえ、レフトスタンドではなく左中間の最も深いところに打球が飛ぶのです。
丸佳浩のバッティング
先ずは、第一戦で上原から本塁打を打った打席から説明します。
丸は、右膝をレッグアップしたときに、グリップを下げますが、ヘッドをホームベース方向に倒します。
この動作が一つ加わったので、グリップの位置を両肩の高さに戻してトップを作るのが遅れ、ヘッドは立っていますが、ヘッドが入り方が浅いまま振り下ろしています。
第三戦、今村信貴は、1回裏、トップを作る過程で、左膝が完全に内に入り右足がインステップして頭が骨盤の中心よりも前に出されます。
左腕前腕部が回外して左肘が沈みます。
左肘が遅れて出てインハイにカーブが外れます。
8球目、トップを作る過程で、左膝が完全に内に入り、右足の着地が遅れます。
今村信貴は、トップを作り切らないまま左肘を前に出していきます。
着地してから左肘が出てくるまでの間がありません。
丸は真ん中低目のカーブに、踵体重になって体がスウェイして空振りします。
丸は、9球目、アウトローのフォークに、踵体重になって空振りの三振をします。
3回裏、丸は、インコースベルトの高さのカーブをライトポール際に本塁打を打ちます。
丸は、ここでも、右膝をレッグアップしたときに、グリップを下げますが、ヘッドをホームベース方向に倒します。
この動作が一つ加わったので、グリップの位置を両肩の高さに戻してトップを作るのが遅れ、ヘッドは立っていますが、ヘッドが入り方が浅いまま振り下ろしています。
新井貴浩のバッティング
右打者は、右手で予備動作を行うことにより、懐を深くし、バットとボールの距離を取ります(俗に言うヘッドをしならせる)。
どんな投手でもバックスピンがかかった後にボールにトップスピンがかかり、ボールが垂れてきます。
ミートの瞬間までダウンスイングだと、ボールの軌道とバットが接触する部分は、一点だけとなり、打率が上がりません。
ボールの上っ面を叩くと硬球は、トップスピンがかかり、地を這うゴロになります。
硬式野球では、トップハンドの親指でグリップを押し、ヘッドをボールの外側に入れて縦に振って擦ってスライス回転をかけ、バットをボールの下に潜らせて打つと本塁打になります。
トップハンドでグリップをタイトに握ったり、バットを短く持ったり、グリップに重心をかけてバットコントロールをしていたら、ヘッドをボールの外側に入れることができません。
レベルスイングは、グリップの位置が左膝の高さに来ることはなく、せいぜい、ベルトの高さまでです。
レベルスイングのように、手首を最初に出してヘッドを遅らせて打つ打ち方では間に合いません。
レベルスイングをするとヘッドがボールの内側に入るとヘッドが下がることがあります。
ヘッドが下がるのが良くないというのは、ミートポイントの直前でヘッドがボールの軌道の下に入れるなということ。
右肘を右股間節よりも、右手首よりも先に出さないとダメです。
これもピッチングと同じです。
縦振りでミートポイント付近でアッパースイングにしないとボールを線で捕らえて芯の面積を長くすることができません。
すくい上げて打つアッパースイングは、インローの球に対してレベルスイングやダウンスイングに比べ、短い距離でバットが出ます。
右打者の場合、右肘を前に出すよりも先に左肘を肋骨に沿わせて抜いてしまうと左肩の開きが早くなって右肘の出が遅れます。
インコースのベルトの上の高さのボールは、右肘の出を先行させるアッパースイングでないと打てません。
鈴木誠也は、右打席で、左腕をトップハンドに、右手をボトムハンドにしてティーバッティングを行って右肘の使い方をトレーニングしています。
「すくい上げるバッティングは、野球を知っている者ならわかることだが、あまり良くない」というのは、すくい上げると外野フライになる軟球では当てはまりますが、硬球では当てはまりません。
硬式野球の試合を見ていて、すくい上げるバッティングをあまり良くないとする人は、野球を知らない人です。
実況アナは、新井のヒットについてすくい上げて打つのが良くない、気持ちで打った当たりだと言います。
しかし、実際のところは、ヘッドをボールの外側に入れて、投手寄りに壁を作って手首を返さずに打っていますので、完璧とまでは言いませんが、この打ち方で正解です。
尤も、新井は、ヘッドが投手側に倒してからトップを作るので、左肩が開き、ヘッドが先で右肘が遅れて出てヘッドがボールの下に入るので、ホームランボールであるインローのフォークだから出来たとも言えます。
鈴木誠也のバッティング
鈴木誠也は、スクエアスタンスから左膝をレッグアップして反動で打つのを基本とし、ケースによって、スライドステップ、すり足、外国人のようにヒッチさせて左足をちょこんと着地させて打つ、クローズドスタンス、わずかにオープンスタンスで打つ、シンクロステップ、うねり打法、ノーステップと打ち方を変えてきた。
投手によってボールの軌道が異なり、自身のフィジカルの状態も毎回異なるので、打法を臨機応変に変えるのはいい。
只、それぞれの打法について、トレーニングを重ねそれぞれの打法をハイレベルな水準にまで高めておかなければならない。
広く浅くではなく、広く深くだ。
今回のCS第一戦では、西川龍馬のようにバットを寝かせて構えて打席に立った。
ヘッドの角度を寝かせたまま振り出すと、トップを作ったときのヘッドの角度に近いので、体の近くのボールに振り遅れなくはなる。
しかし、体軸の使い方が横回転になるので、右肘の出よりも先に右の股関節の外旋が先行してヘッドが内に入り、ミートの瞬間にヘッドが下がりボールの下にバットが入る。
スライス回転がかかり、右打者は、センターから右への打球が増えてしまう。
故に、トップを作る過程で、ヒッチさせてトップを作り、ヘッドを立てる。
実際には、鈴木誠也も西川龍馬もそのようにして打っている。
始動さえ遅れなければ、ヘッドを寝かせて構えようが、ヘッドを立てて構えようが大して問題ではない。
只、一旦、トップを作ってから、グリップの位置を下げヘッドを寝かして打つと一つ余計に動作が入るので、負荷がかかって脱力できずに、ヘッドが遅れて出る。
ヘッドがボールの内→下にバットが入り、第一戦の6回表の岡本和真のようにフライを打ち上げたり、更に手首を返してボールの上に手首が被さると、スライス回転のかかったバウンドの高いゴロになる。
中﨑翔太のピッチング
トップを作る前に右股関節が外旋し、又は、体軸がスウェイした場合には、右肘が遅れて出てくることは、バッティングもピッチングも同じであることは、既に述べました。
第一戦、中﨑は、テイクバックのときに、右肩が左肩よりも若干上がっています。
トップを作る過程で左足を踵から着地させます。
踏み出す足を踵から着地させると右肘が高く上がり縦回転のボールを投げられますが、右肘を出すタイミングを修正できなくなります。
反対に拇指球から着地させると右肘のスイングが横回転になります。
右肘をつまみ上げたときに、両肩がM字になります。
トップを作ったときには、既に右股間節の外旋が始まっており、右膝が完全に内に入っています。
体軸がスウェイしているので、ボールを持つ手と頭の距離が離れています。
右腕上腕部が外旋、右肘が内に入り、トップの位置は頭よりも高いですが、右腕前腕部が回外して右肘が少し沈みます。
中﨑は、トップを作るのが遅れているので、トップを作り切らない内に、ステップとシンクロさせて右肘を前に出したり、右股関節の外旋よりも遅れて右肘が出たりするので、打者がスイングした結果として、左足が着地してから右肘が出てくるまでの間が一定ではありません。
制球できないだけでなく、瞬発力をボールに伝えることができずにシュート回転します。