[二死一塁]宮﨑のフェイクは言い訳にできない韮澤の走塁ミス

Last Updated on 2023年5月4日 by wpmaster

DeNAvs広島5回戦(2023年5月3日)、7回表二死一塁の場面で右翼手の頭上を越えた打球で一塁走者の韮澤が三塁にスライディングし、左股関節をバックステップ後、オーバーラン後、三塁に帰塁してしまうというプレーが生じました。

既に野球を始め、これからプロ野球に入っていく選手も生ずるであろう子供たちにとって他山の石としていかなければならないプレーで考えられるので、コンテンツを一本アップすることにしました。

※アイキャッチ画像は、https://www.youtube.com/embed/uqC-kfynxZwを使用して作成しています。

二死を取られた後は、無死若しくは一死の場合とこれだけ走者のノルマが変わる

前提要件

一塁走者は、野手が打球に触れた後、スタートを切ることができる。

一塁走者は、打者がフライングエルボーをした後にスタートを切る(注1)。

全ての走者は、打球に触れた野手が一の走者の進行方向とは逆の塁に送球し、送球に触れた野手が一の走者又は一の走者の進行方向とは逆の塁に触球(グラブ又は体の一部でベースに触れること)するまでに帰塁すれば差し支えない。

二死を取られた後に生ずる走者に課せられるノルマは下記のとおりある。

二死を取られた後、走者がしなければならないこと

全走者は、飛球であろうが、ライナーであろうが、ゴロであろうが帰塁せずにホームベースを蹴る(注2)。

全走者は、野手が進行方向と逆の塁に送球しても偽投しても帰塁しない。

捕手が投手に返球しても帰塁しない。

全走者は、フォースドプレーのケースであろうとタッグプレーであろうとワンウェイリード

盗塁の場合、一塁走者は投手がセットを解く前にスタートを切る。

二死の場合、一塁走者は、ラインの外側(外野寄り)でリードを取る

二次リードはハーフウェイまでする

投手がリリース後、投球腕の腱板が凹んだ後、走者はスタートする。但し、打者が空振りをしたら帰塁する(注4)。

一二塁間ハーフウェイからラインの内側を走る。

二死では一二塁間でスタートを切った後は、首を打球方向に捩じらない(注2)。

一二塁間では三塁コーチャーの方に首を捩じらない(注3)。

二三塁間で走路の膨らみを作る。

アウトカウントに関係なく二三塁間では三塁コーチャー及び三塁手の方に首を捩じらない(注3)。

アウトカウントに関係なく二三塁間では打球の方に首を捩じらない(注3)。

左股関節を外旋、右股関節を内旋して三塁ベースを蹴る。

三本間ハーフウェイでラインの内側を走る。

後続の走者が先行する走者の犠牲になる。

(注1)打者がフライングエルボーをした後、引手の肘が落ちれば、トップハンドの前腕部を回外してトップを作ることができる。トップハンドの肩関節の内旋をブロックすることができるからワンバウンドの投球を空振りすることは生じない。

ストライドが広がらないからストライクに対してトップハンドの前腕部を回外することができないということが生じない。

回転半径が短く加速距離が長いので打球が落下し始めるまでの間が長い。無死又は一死の場合、三塁走者は野手が打球に触れるまでの間に三塁に帰塁する間ができる。

後続の走者はアウトカウントに関係なく野手が打球に触れる前に帰塁する必要は生じない。

(注2)二死の場合、野手が打球に触れ送球腕の前腕部を回外して送球のトップを作るまで地面に打球を触れさせなければ3アウトが成立する。

二死を取られた後は、打者走者を含め全ての走者は、三塁コーチャーのジェスチャーに関係なく本塁へ走らなければなりません。三塁コーチャーがストップのジャスチャーをしても本塁に走らなければなりません。

三塁コーチャーの信頼云々は、実体のない観念です。

(注3)三塁コーチャー、三塁手方向に首を捩じると右肩が左肩の方に入る。二三塁間で右中間に首を捩じるうと右肩が左肩の方に入る。

引手である右腕上腕部の上腕部の内旋運動、左腕上腕部の回外運動の回転半径が長く加速距離が短くなる。

右股関節を外旋することができないから右股関節が引っ込まない。左足拇指球で地面を後ろに蹴ることを防止することができない。

左股関節の内旋運動の加速距離が短くなるから左膝が屈曲しない。ランニングが加速しない。

三本間で左中間に首を捩じると左肩が右肩の方に入る。

引手である左腕上腕部の上腕部の内旋運動、右腕上腕部の回外運動の回転半径が長く加速距離が短くなる。

左股関節を外旋することができないから左股関節が引っ込まない。右足拇指球で地面を後ろに蹴ることを防止することができない。

右股関節の内旋運動の加速距離が短くなるから右膝が屈曲しない。ランニングが加速しない。

よって、走者は、ランナーズコーチャー、三塁手の方に首を捩じってはいけないのである。

(注4)得点することによって、ワンバウンドを振った打者が救済されてしまったら、ワンバウンドを振った打者はネット際での素振りをサボるからである。

ケーススタディ:二死一塁広島東洋カープ韮澤雄也の走塁

7回裏二死一塁、投手バウアー、打者堂林

確かに、カウント2-2から堂林は、フライングエルボー後、左肩がホームベースに被さる。右肩甲下筋が突っ張り、左肘の落下も小さい。

しかし、既に2アウトを取られている。

堂林はドアスイングで右翼に飛球を産む。

右翼手楠本は、左翼席に背を、右翼席に腹側を向け背走する。フォアハンドシングルでグラブを出す。

打球に頭上を越され、打球は右翼塀まで達する。跳ね返ったボールを右手で拾い三塁に送球する。

三塁コーチャーの小窪は右腕上腕部を内旋し、本塁を指差す。

三塁手の宮﨑は、右股関節を内旋し、両足拇指球で交互にタップし、両足をシャッフルしながらフォアハンドシングルで捕球体勢を偽装する。

韮澤は、二三塁間で走路の膨らみを作って左股関節を外旋、左膝を伸展、右股関節を内旋してスライディングをしている。

堂林は、ガッツポーズこそしていないが、二塁ベースに近付くにつれ減速しており、三塁に走る体勢を作っていない。

二死を取られた後、三塁コーチャーの動き、三塁手の動きに関係なく、韮澤は三塁ベースを蹴って本塁に走らなければいけない。

プロ野球界と契約する選手は、プロに入って初めて野球をするのではありません。一軍経験が少ないことは言い訳にできません。

総合

二死を取られた後は、後続の走者が先行する走者の犠牲とならなければならない。

二死においては、フォースドプレイ以外のケース(タッグプレーに移行した後)は、先行する走者が本塁ベースを蹴った後、後続の走者はアウトになって構わない。

打者走者には、フォースドプレイは適用されない。

後続の走者である打者走者が左股関節を外旋、右股関節を内旋して左足で二塁ベースを蹴り、オーバーランし、三塁へスタートを切る体勢を作る。

人間には本能は備わっていません。債務をフィクションされ、財産を奪い返さないと労働できる水準までフィジカルを再生できません。

後続の走者が三塁ベースとの距離を縮め、三塁ベースを蹴った先行の走者を本塁方向に追い立てることによって、外野手の頭上を越える打球で一塁走者が本塁に還れないというミスは防ぐことができる。

脚注

用語の意味に関しては下記記事参照

[知って得する]頻出野球用語集[完全保存版]

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