たったこれだけで治せる!小園海斗のバッティング

小園は、NPB史上、フライングエルボーまでの間に前肩、前肘が全く後ろに入っていかない選手でした。左手親指しなりを解くと小園ほどヘッドが立っていく選手は、いませんでした。

小園は、只今、22打席連続無安打で、打率が.153と、自称160センチのチビ男、チビ女の身長に赤の他人が付けた数値並みになってしまいました。しかし、私と小園は、ジョーと段平の関係、全く心配していません。私は、小園の打撃に関しては、今でも高見の見物をしています。


一方、プロ野球OBである諸評論家は、小園の現在の打撃に関し、「打ちに行くとき、左肩が残っていない」。「打ちに行く前に、右股関節が開いてしまっている」のが原因であるという見解で一致しています。
でも、それって結果じゃね?
プロ野球OBが提示する前肩を開いてしまうことの対応策についても、

はぁ~?


って言うものしかないんです。
髙橋慶彦氏は、構えたときに「椅子に座っている、首と右肩と右股関節が開いてしまっている」とした上で、「首をホームベース方向に向けること」を提案します。確かに、首をホームベース方向に向ければ、右股関節が外旋するのを遅らせることができます。しかし、前肩が現在よりも更に後ろに入ります。それでは、彼は何故、このような対応策を提示しているのだろうか。実際に、小園の前肩が開くのは、左手親指のしなりを解く前であり、構えたときは、首だけが投手方向、厳密には、プレートの最も三塁側を向いています。前肩の開く前の事実認定が不完全なんです。
高木豊氏は、小園と中田翔に対し、「背骨の正面からトスを上げてもらえ」「前足一本で振れ」「センター返しの練習をしろ」の三つを対応策として挙げます。その内、トスを背骨の正面から上げてもらうことの根拠として、トスを背骨の正面から投げてもらえば、ヘッドステイバックをする間がないので、ヘッドが走るようになるというものです。「前足一本で振れ」「センター返しをしろ」の根拠としては、彼は、アウトローを流し打ちすると左肩が残らないこと、前膝の壁が崩れることを挙げます。しかし、ヘッドステイバックしなければ、トップハンドである左手の親指が左肘、左肩の後ろに来ません。トスを背骨の正面から上げてもらうと、左脇を締めるのが早くなりますが、トップハンドの親指が左腕上腕部よりも前に出されるので、流し打ちのスイングに拍車がかかります。

昨シーズンまでと変わったところ

昨シーズンまでの小園の打撃と現在の小園の打撃とでは、一体、どこが変わってしまったのでしょうか。まず、下記の二点を挙げることができます。
一、昨シーズンまで、小園は、左手人差し指を付け根をグリップに押し付けず、左手人差し指の付け根をグリップに巻き付けず、親指の基節骨(根元の骨)と中指の第二関節とその下の基節骨でに握っていました。左手の親指の指先は、投手側に反らしています。
現在は、左手人差し指の付け根をグリップに押し付け、フィンガーグリップで握っています。

二、昨シーズン、小園は、右肩、骨盤は、投球プレートの最も三塁側に向け、首は、投球プレートの最も一塁側に向けていました。
フライングエルボーの前に左肘をヒッチするところは昨シーズンから変わっていません。
ヘッドを担ぐ角度は、昨季も現在も変わっていません。

グリップを人差し指の付け根で握ることの弊害

グリップを左手人差し指の付け根で握ると、左手親指基節骨でグリップを叩く前に、左腕前腕部の掌側(釈側、左手小指寄り:深指屈筋)が突っ張ります。この深指屈筋というのは、人差し指の付け根から小指の付け根までで停止しているのです。すなわち、人差し指の付け根と前腕部は、この深指屈筋というインナーマスルでつながっているのです。プロ野球OBの中には、このフライングエルボーするまでのトップハンドの動きがトップを作るということであると勘違いされている方が多くいらっしゃいます。トップを固めろ!トップを緩めるなと強調されます。しかし、左腕前腕部の深指屈筋が突っ張れば、左手甲側(橈側、左手親指側)の円回内筋を回内して(手の甲を頭の方に向けて)左手中指、小指を上昇させることができず、しならせることができなくなります。右肘を曲げたままの状態で真上から落とすことができなくなります。右足のスパイクの外側を上から噛ませることができなくなります。右股関節が外旋にブレーキをかけることができず、右膝が右足のスパイクの外側のラインの前に出ます。または、右足のスパイクの内側の歯から入射し、内側の歯がかみ合わさずにスウェイしたりします。右肘側副靭帯が緩み、更に、右肘側副靭帯、深層屈筋が突っ張り、右肘の屈曲、落下が止まり、右肘、右肩が左肩の方に入っていく間ができます。右肘を曲げたまま真上から落としても前肘を張っても前腕をどかしてからでないと小指の付け根の関節、第二関節の内旋、親指のしなりの解除はできません。しかし、左打者のボトムハンドである右手小指のMP関節(付け根の関節)ー右手親指のMP、CM関節(手首と手の平をつなぐ関節)の回転半径が、ボトムハンドの肘を曲げたまま真上から落とした場合よりも、長くなり、加速距離が短くなります。左手中指、小指の第二関節及びMP関節(根元の関節)を180°内旋しきる間を作ることができなくなります。左手親指のしなりを解く前に左腕前腕部の深指屈筋が突っ張ります。通俗化された言葉を使うと、「ヘッドに遊びがない」状態になっています。

首が投球の軌道に入ることの弊害

左打者が首を投球プレートの三塁側を向けてセットアップからフライングエルボーを行うと、僅かに右肘、右肩が左肩の方に入っていきます。西川、田中広輔、松山、宇草、右打者では、堂林、末包、マクブルーム、會澤、菊池涼介は、トップハンドの手首を上げたときに首がホームベースから捕手方向に入りますから、更に、前肘、前肩が後ろの肩の方に入っていきます。よって、小園は、彼らに比べれば、まだ救いようがあります。前肘が突っ張ると、左打者のボトムハンドである右手小指のMP関節(付け根の関節)ー右手親指のMP、CM関節(手首と手の平をつなぐ関節)の回転半径が長くなり、加速距離が短くなります。
あん?わかりにくいか?
すなわち、右腕が邪魔で左手の親指でグリップを叩けない→しかし、右肘が張れば、右肘が曲がっている場合よりも右腕のリーチが長くなるから右腕をどかすのが遅れる→短い間に左手の小指の第二関節と小指の付け根の間の骨を投球の軌道に入れないといけないということだ!
でも落合(博満)さんは、「トップハンドの手首が後ろの方にあればあるほどいいんだよ、最短距離である必要なんかないんだよ」であると言ってたよ?
しかし、引手である右手で打つわけじゃないんだよ。それに引手の親指(引手の前腕部が回内している場合は、引手の小指)の位置だって、右肘を曲げた方が、右肘を張った場合よりも、回転半径は短いのに、投球の軌道の遠くにあるからね。
ボトムハンドをどかすのが遅れると、トップハンドの小指の第二関節、根元の関節が180°内旋しきらない内に、トップハンドの上腕部が内旋してしまいます。トップハンドの親指のしなりを解く前に、トップハンドの親指のしなりが解けてしまいます。トップハンドの親指のしなりを解く前に、トップハンドの肘よりも前にトップハンドの親指の指先が前に出てしまいます。トップハンドの親指がファストボール対応になります。左手の親指と投球の軌道との距離が近付いていきます。故に、前股関節を戻すことができずに、前の股関節が前足のスパイクの外側よりも前に出されます。

じゃあどうすればいいの?

前肘、前肩が後ろに入ってしまうことに関しては、セットアップ(アドレス)のときから、左肘のヒッチ、フライングエルボーを経てヘッドステイバックまでプレートの一塁側に首を向けることによって、右肘、右肩が左肩の方に入っていくことを防止できます。この首を順方向に向けることを頸反射と言います。打撃における頸反射については、過去記事においても解説しています。
左手中指の第二関節と左手親指の指先に近い方の関節でグリップを握れば、左腕前腕部を回外して(=左手の掌を頭側に向けて)左肘をヒッチしても、左腕前腕部の深指屈筋、左肘側副靭帯の前束が突っ張りません。
左手親指の基節骨でグリップを叩くと、左腕前腕部の深層屈筋及び左肘側副靭帯の前束が緩みます。左肘が高く上がります。左肘が高く上がれば、右肘が真下に落ち、前肘が畳まれます。右足のスパイクの外側で地面を噛ませることができます(これをOラインー引っ張る打撃のラインーに入れると言います)。トップハンドの小指は変化球対応です。

右手小指のMP関節ー右手親指のMP、CM関節の回転半径が短くなり、加速距離が長くなります。右腕前腕部の深層屈筋、側副靭帯前束が緩みます。右手小指が立ち、右肘が上がります。後ろ足のスパイクの外側
の歯が上から地面に刺さり、後ろの股関節を外旋しても、後ろの膝が外側に開きません。左手の中指、小指のMP関節、PIP関節(第二関節)を180°内旋する間ができます。左腕上腕部が外旋し、左肘が左肩関節の前に出て、左手親指が左肩関節の後ろに来ます。左手親指と投球の軌道との間に距離が取れます。左腕前腕部を回外しても、左腕前腕部の深層屈筋、左肘側副靭帯の前束が突っ張りません。右股関節が戻ります(これをNラインー流し打ちのラインに入れると言います)。トップハンドの親指は、変化球対応です。ONラインについては、過去記事を参照。首を投球プレートの最も一塁側に向けたまま、ヘッドステイバックします。左手親指のしなりを解くとヘッドが立っていきます。左手側副靭帯が緩みます。グリップが投球の外側(投手寄り)に入ります。左手の小指でグリップをこすれば、ヘッドが投球の軌道の下に入ります。フライボールを打つパーフェクトインサイドアウトスイングが完成します。

    • トップハンドもボトムハンドも、グリップは、中指の第二関節と親指の指先に近い方の関節で握る。
    • 首は、プレートの最も一塁側に近いところに向ける

なあ~んだ、たったそれだけかよ!昨シーズンまでに戻せばいいんじゃん!

この二点を実行するだけで、小園は、短期間であれば、昨シーズン終盤に鈴木誠也がした13試合で12本塁打ぐらいのことはやってのけるでしょう。上記二点を実行後、45試合前後であれば、打率.470ぐらいはやってのけるでしょう。最終結果として、一シーズントータルで打率.340 31本塁打 83打点前後は、産み出すと思いますよ。

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