各プロセス別選手獲得チェックリスト[投手編]

前回は、選手獲得チェックリストの内、打撃編をアップしましたが、今回は、選手獲得チェックリストの投手編をアップします。
投球におけるインサイドアウトスイングのメリットも、打撃と同じく、後ろの肩関節を残すことにより、投球腕の中指、小指、親指の稼働域(観念上の可動域でなく実際に稼働するレンジ)を長くし、前股関節と後肩関節を結ぶ回転軸に、トップハンドの小指を巻き付ける間を作る。それにより、トップハンドの親指のしなりを作り、トップハンドの親指の親指の加速距離を長くし、トップハンドの小指の加速距離(フォロースルー、前腕部のしなり)を大きくすることができる。トップスピン、バックスピンの双方を増すことができることである。こらら加速距離の正体が脱力である。
このインサイドアウトスイングの完成度が高いものに関し、パーフェクトインサイドアウトスイングという価値が付けられる。このパーフェクトインサイドアウトスイングは、先発、リリーフ問わず要求される。
パーフェクトインサイドアウトの詳細は下記のとおりである。
打撃と同じく、投球におけるドアスイングをパーフェクトインサイドアウトスイングに改造するプロセスは、野球を始める前の段階に戻してゼロから投球動作を作っていく作業であり、それに要する労力が大きい作業である。
ドアスイングの投手を獲得すると、インサイドアウトスイングに改造していく過程の中途で労働力を再生産できなくなってしまう。
よって、高校生を獲得する場合も、即戦力の大学生、社会人、独立リーグ、トレード、人的補償でプロ野球選手を獲得する場合、外国人選手を獲得する場合と同じく、インサイドアウトスイングの完成度の到達度が高い選手を獲得しなければならない。
このチェックリストは、スカウティングにおけるチェックリストであると共に、選手が素振りをする際のチェックリストでもある。

セットアップ期

①後ろ足は、スパイクの内側で地面を噛ませている。
②前足は、スパイクの外側で地面を噛ませている。
③前足、前肩はわずかにオープンスタンスにする。
④両肩を結ぶラインと骨盤が平行のニュートラルポジションになっている。
⑤投球肘を曲げていない。
⑥投球する手首を底屈していない。
投球肘を伸ばし、投球する手首を底屈していると投球する手首をコックして背屈しないとセットアップを解除できない。よって、前肩関節が背骨の方に入る。
⑦ボールは、中指基節骨に引っ掛けている。
ボールは、親指基節骨、中指基節骨で握る。人差し指の付け根よりも中指基節骨の上下の関節の溝の方が深い。そうすることで投球腕側の腹横筋が緩む。人差し指の付け根でボールを握っていると、リリース期に投球する手の親指の腹から投球腕前腕部にかけての屈筋が突っ張ってしまう。ボールは、「トップハンドの親指の腹で叩く」→「トップハンドの中指の第二関節、薬指の第二関節、小指の第二関節に嵌める」の順で握っていきます。
⑧親指のIP関節は屈曲せずに親指基節骨をボールに当てる。
トップハンドの親指の先がトップハンドの小指の方に入っていくとトップハンドの人差し指の付け根がボールに被さってしまう。前の股関節、前肩関節~ボトムハンドの親指MP関節又はボトムハンドの小指のMP関節の回転半径が長くなる。ボトムハンドの小指の加速距離又はボトムハンドの親指の加速距離が短くなる。トップハンドの親指MP関節~親指の伸展半径が長くなり、伸展の加速距離が短くなる。トップハンドの親指MP関節から小指関節の内旋に関する回転半径が長くなり、小指の内旋に関する加速距離が短くなる。

セットアップ期セットアップの解除

投球する方の手の中指、小指のMP関節を内旋する。
現実には、トレーニングを通じて小指の第二関節を180°稼動できた人間は存在しません。敷衍すると、親指がしなれば、親指の靭帯、肘の側副靭帯の前束が突っ張ります。前腕部の深層屈筋が突っ張ります。”第二関節が180°内旋するところまで、肩関節を外旋できた”、”小指を立てて小指の第二関節で空気をチョップすると親指の靭帯、肘の側副靭帯、前腕部の深層屈筋を緩めることができた”と言うのが正確です。小指を立てて小指の第二関節で空気をチョップすると親指の靭帯、肘の側副靭帯、前腕部の深層屈筋を緩めることができたというのが脱力です。空気をトップハンドの親指の腹で叩くことによってトップハンドの親指のしなり、すなわち、トップハンドの親指の靭帯を、トップハンドの前腕部の深層屈筋、側副靭帯の前束を緩めることを脱力と言うことができます。
投球腕の前腕部が回外する。投球腕の親指がしなる。この親指のしなりがトップポジションに入っていく過程におけるトップハンドの小指が立つまでの間の親指先の加速距離の伸長を産み出す。この加速距離の伸長が脱力の正体である。
①投球肘をヒッチして後ろの肩峰が前の肩峰よりも下がっている。
②前足首が背屈する。すなわち、前足踵が打者の方を向いている。
③後ろの股関節が外旋している。
④後ろ足の外踝で地面を噛ませている。
⑤骨盤が前傾している。
⑥頸反射している。
外踝より後ろの踵にウェイトがかかる踵体重は、トップポジション始期に後ろ足の拇指球にウェイトがかかってしまう。三塁ベースの方に(左投手は、一塁ベースの方に)頭を向けると後の股関節にタメができると指導する者がいるが、ボトムハンドの上腕部の内旋が進み、前肩が背骨方向に入り、地面に覆いかぶさってしまう。捕手のミットの方に顔を向けてもボトムハンドの上腕部の内旋にブレーキがかからず、前肩が地面に覆いかぶさる。トップハンドの中指、小指のMP関節を内旋する間が作れなくなる。トップハンドの小指基節骨が打者方向に向かない内に、トップハンドの手首が90°背屈して掌が空を向いた状態で打者の方に向く。トップハンドの親指基節骨でボールを叩く前にトップハンドの親指がしならない。

プレトップポジション始期

①投球する方の手首が骨盤よりも前で停止している。
②投球腕の親指基節骨でボールを叩き、手首からつまみ上げている(スタンダードW)。
③両肩を結ぶラインがM字になっていないこと

投球肘を最初につまみ上げると両肩を結ぶラインがM字になる。
④投球肘のコッキングの角度は、アウトサイドになっている(手首が頭から離れて倒れている)。
後ろの腸腰筋が骨盤に刺さる。
⑤後ろの肩関節が内転するが、後ろの脇が空いている。
⑥後ろの股関節が内旋、後ろ足の内転筋が内転していても、後ろ足の親指の指先が後ろを向いており、後ろ足の拇指球で地面を蹴っていない(Cアーチ)。
⑦前肩関節が背骨の方に入らず、両肩を結ぶラインがニュートラルポジションになっている。
⑧ボトムハンドの前腕部を回外している。
ボトムハンドの前腕部を回内していると、ボトムハンドの肘の外側が突っ張る。ボトムハンドの前腕部の回転半径が長くなり、ボトムハンドの中指、小指を内旋したときのボトムハンドの加速距離が短くなる。トップハンドの前腕部を回外しても肘の突っ張りが緩和されない。ボトムハンドの親指がしならず、ボトムハンドの親指を屈曲したときのボトムハンドの親指先の加速距離が短くなる。トップハンドの中指、小指のMP関節を内旋する間が作れなくなる。トップハンドの小指基節骨が打者方向に向かない内に、トップハンドの手首が90°背屈し、掌が空を向いた状態で打者の方に向く。トップハンドの親指基節骨でボールを叩く前にトップハンドの親指がしならない。
⑧ヒップファースト、フットファーストでない。
すなわち、トップハンドの手首が上がってから前足首を底屈している。
トップハンドの手首が上がってからボトムハンドの肩峰が後ろの肩峰よりも下がっている。
⑨前の股関節が内旋している。

関係事項
⑩前足親指を底屈し、前足のスパイクの外側から入射していること
砂を多く入れているマウンドでは、後ろの膝を曲げ、前足をスパイクの内側から入射し、座った状態で入射してからでもトップを作る間ができた。
しかし、砂を多く混ぜて造ったマウンドだけでなく、特に、粘土で造られたマウンドでは、スパイクの内側の歯から入射すると歯が地面に掛からずに前足が滑ってしまう。グラブが背骨の方に入ってしまう。トップハンドの親指の先がトップハンドの小指の方に入っていく。トップハンドの人差し指の付け根がボールに被さってしまう。前の股関節、前肩関節~ボトムハンドの親指MP関節又はボトムハンドの小指のMP関節の回転半径が長くなる。ボトムハンドの小指の加速距離又はボトムハンドの親指の加速距離が短くなる。トップハンドの親指MP関節~親指の伸展半径が長くなり、伸展の加速距離が短くなる。トップハンドの親指MP関節から小指関節の内旋に関する回転半径が長くなり、小指の内旋に関する加速距離が短くなる。
外側の歯から入射すると歯が真上から地面に噛み合わさり、トップハンドの親指基節骨でボールを叩く間ができる。トップハンドの小指が立つ。ストライドが狭い程、立投げに近いほど、トップハンドの中指、小指をしならせ、これらMP関節を内旋する間を作ることができる。よって、投球する手の小指の加速距離を増すことができるのである。

トップポジション末期=最大外旋位

投球する手の中指、小指MP関節を内旋する。
①後ろの肩峰が前の肩峰よりも下がっている。
②後ろの胸部が張り出し、後ろの肩関節が残っている。
投球腕の親指の付け根が外旋する。
投球腕の手首が投球肘の後ろに倒れる。=投球肘が投球する手首の前に出る。
それにより、上半身、下半身の捻転差ができる。
投球肘のコックの角度が垂直のポジションに向かい、垂直のポジションを経過し、インサイドになっていく。トップハンドの投球する手首の角度が垂直になったときにトップハンドの背屈の角度が最大になる。トップハンドの中指、小指MP関節の内旋が180°完結するとトップハンドの手首が底屈する。トップが緩む。ここが最大外旋位である。トップハンドの小指基節骨が打者の方に向く。打撃でヘッド(トップハンドの小指基節骨)を投球の軌道に入れるのと同じである。トップハンドの親指のしなりが最大になり、投球肘が一歩前に出る(アクセレーション)。トップハンドの手首の角度がインサイドになる。トップハンドの親指基節骨でボールを叩く直前までに親指が立ちます。ここまでの動作は、ネット際に行き、ネットの側面と両肩を結ぶラインを平行にして立ったところからのシャドウピッチングでその完成度が高まります。ネット際での投球練習は、カーブを投げるときにも行われます。
③投球肘がヒッチしている。
投球腕の上腕部が外旋し、投球腕の前腕部が回外している。投球腕の側副靭帯の前束が外反する。人間の体は、親指基節骨で物体を叩くことでしなり(伸展)が解け、小指の関節を内旋回することでしなりが解ける。加速する、波動が生ずる。投球肘のヒッチ大きいほど、トップハンドの小指の加速距離が長かった、すなわち、トップハンドの人差し指の付け根が地面に覆いかぶさらず、トップハンドの親指の先がトップハンドの小指の方に入らず(トップハンドの親指が屈曲せず)、トップハンドの指先が立ち、トップハンドの親指の伸展が不要で加速距離が長かった、トップハンドの小指がトップハンドの内旋をする前にしなり、トップハンドの小指関節を内旋すると脱力できていたということである。これは、投球におけるリリース、フォロースルー、打撃におけるトップハンドのヒッチ、グリップを叩く瞬間、フォロースルーでも同じである。
④両肩甲骨がぶつかる(両肩甲骨の内転)。
⑤投球腕の親指基節骨でボールを叩く前に(リリース直前)前膝が弓状に突っ張っている。
ユニフォームのパンツに襞が後ろの股関節の部分で二塁ベース方向に入っている。
⑥前足首が背屈(地面反力という価値が付けられていますが、地面を荷重する前に投球肘をヒッチして地面を荷重しているから前足首が背屈するのです)、前の股関節が内旋する(前の股関節が引っ込んでいる。戻っている)。後ろの股関節が外旋している。
それにより、投球肘がヘソを通過して前の股関節の前に出ていく。
⑦前肩関節が内反、ボトムハンドの前腕部が回内するが、前脇が空いている。後ろ足のスパイクの外側の歯が地面に突き刺さり、後ろ足の膝が外側に開かない。
⑧前肘を畳めている。

リリース期

投球腕の親指基節骨でボールを叩く。
投球腕の側副靭帯の前束が緩み、投球腕の前腕部が回内する。
トップハンドの親指の先がトップハンドの小指の方に入っていくとトップハンドの人差し指の付け根がボールに被さってしまう。前の股関節、前肩関節~ボトムハンドの親指MP関節又はボトムハンドの小指のMP関節の回転半径が長くなる。ボトムハンドの小指の加速距離又はボトムハンドの親指の加速距離が短くなる。トップハンドの親指MP関節~親指の伸展半径が長くなり、伸展の加速距離が短くなる。トップハンドの親指MP関節から小指関節の内旋に関する回転半径が長くなり、小指の内旋に関する加速距離が短くなる。
①投球腕の親指から前腕部にかけての屈筋が突っ張らない。
②投球肘が上がる。
③投球する手の中指、小指がしなる。
前足首が底屈する。
④前の股関節が内旋している。
後ろの股関節が内旋し両股関節がぶつかる。前膝が地面の方に真下に落ちる。
両内踝をぶつける(シャッフル)。後ろの股関節が屈曲する。後ろ足の小指球が真上に跳ね上がる。
ボトムハンドの肘を回外する。ボトムハンドの肘が後ろの肘よりも下がる。後ろ足の拇指球で地面を後ろに蹴ってしまうと後の股関節が伸展する。後ろの股関節が伸展しているとボトムハンド側に後足をターンの加速距離が短くなる。
⑤ボトムハンドの前腕部が回外し、ボトムハンドの肘が後ろの肘よりも落ちる。両肩峰がぶつかる。
⑥ゼロポジションが作れている。

フォロースルー期

投球腕の中指、小指のMP関節を内旋すると、投球腕の前腕部が回外する。
投球肘が落ちる。
前肩関節を前の肩甲骨に格納していく。
後ろの肩甲骨が地面方向に押し下がる。
①頭が頸反射し、上体が順方向(右投手は一塁側、左投手は三塁側)にタンブルする。
②前足首が背屈する。前足踵にウェイトがかかる(前足のシャッフル)。
後ろの股関節が剥がれる。
③前の股関節を外旋しながら、アウトコースに投げている。
④インコースには、前の股関節を外旋せず、後ろの股関節を剥がして投げている。
インコースに投げるとき、右投手は、プレートの一塁寄り(左投手は三塁寄り)にスパイクの外側に添えていない。
⑤後ろ足をターンし、前足とクロスさせる。
トップハンドの手首が頭の位置まで戻る。

筋肉の波動、弛緩を産み出す要件=クイックの要件、打撃のインサイドアウトスイングの要件でもある

トップハンドの小指MP関節、PIP関節を内してグリップ又はボールを握ること(始動)を前倒しにして、始動する間を作る。
→トップハンドの小指の加速距離が長くなる(=波動を産み出す)
→トップハンドの親指がしなる
トップハンドの親指基節骨のしなりを解く間を作る。
→前膝を上げる間が作れない。前股関節が後ろの股関節を跨がない。後ろの膝が外側に開かない。
→前肩、前肘を入れる間が削られる。
→トップハンドの肘がヒッチするレンジが大きいほど小指の筋肉が弛緩できている。
→トップハンドの肘が高く上がるほど、トップハンドの親指基節骨の基節骨の筋肉、トップハンドの側副靭帯の前束が弛緩している。

→トップハンドの小指MP関節、IP関節を内旋すると、前の股関節を戻すことができる。
→股関節の回転半径が短くなる。
→前の股関節が緩む
→後の股関節の内旋を、トップハンドの肘のアクセレーション(トップハンドの小指MP、IP関節を180度内旋して対戦相手に向ける)、更には、トップハンドの親指のしなりの解除よりも遅らせることができる。
→後の股関節の内旋に関する加速距離が長くなる。後ろの股関節が緩む。

総論

投球肘のヒッチのない、前肩関節、前膝が併進し、水平にスウェイする、後ろ肩関節が残らないドアスイン
グ投法は、すなわち、前股関節の外旋、後ろの股関節の内旋より投球する手の手首が遅れて出てくる。回転半径が長く、人差し指の付け根でボールを押し込み投球する手の小指の加速距離が短くなる。打者がヒッチ
する間、トップポジションを作る間を与えることになる。
腕が遅れて出てくる、打者の背中の後ろから腕が出てくるからサイドハンドの投手は、ヘッドステイバック、親指基節骨によるグリップハンマリング、又は人差し指付け根によるグリップの運搬の間が作りにくいという論法は、野球の動きを知らない記者の主張である。
腕が遅れてくるというのは、投球肘よりも投球する手の手首が遅れて出てくるというのが、インサイドアウトである。
特に、リリーフ投手は、炎上すると、各打者が挽回することが限りなくゼロになる。リリーフ投手のスタッフに弱い投手がいて、その投手を投げさせると試合が壊れるのである。
オーバーハンドの投手ばかりであるから、サイドハンド、アンダーハンドの投手を入れておこうという主張は、インサイドアウトスイングで振る打者ばかりであるから、ドアスイングの打者も獲得しようと主張することと同じである。
サイドハンドの投手を獲得し起用する監督、オーバーハンドの投手をサイドハンドに改造する投手コーチは、打者一人であれば、ドアスイングの投手でも凌いでくれるであろうという軽薄な主張なのである。
投手スタッフに、バラエティは、要らない。投手スタッフ、特にリリーフ投手は、インサイドアウトの完成度の高い投手で固めなければ、リーグ優勝はできないのである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA