Last Updated on 2024年9月22日 by wpmaster
ケース打撃は、相手投手、塁上の走者、守っている野手の動きと関係しています。来たボールを、只、打つだけではありません。投球動作の開始前まで遡っていき、走者が本塁に還るまでを省略することなく説明していかないと断片的な文章になってしまいます。よって相当な長文となります。できるだけ専門用語を使わずに書いていますが、今回のコンテンツは、これまで誰も書いたことのないことも書いています。
ドアスイングの抑止、パーフェクトインサイドアウトスイングの実現
投手は、前足、後ろ足ともにスパイクの内側で地面を噛ませてセットアップ(静止)した場合、プレートと本塁を結ぶラインに対して両肩がスクエアスタンスになります。ボールは、トップハンドの親指をしならせずに、ボールの打者寄りを握ります。トップハンドの中指、薬指、小指はボールから浮かせます。ボールはトップハンドの親指と人差し指だけで握ります。中指、薬指、小指で包み込むように握ると予備動作ができません。
セットアップを解除した後、前肩が背骨の方に入らない手段としては、ヒッチとコックがあります。
[投球肘のヒッチ]
投球肘を下げる方法は、次の7つがあります。
①後ろ足の踵で地面を蹴る。
②後ろ足の拇指球で地面を蹴る(ヒールアップ)
④後ろ足の小指球で地面を蹴る(ヒールアップ)
④前足の踵で地面を蹴る。
⑤前足の拇指球で地面を蹴る。
⑥前足の小指球で地面を蹴る。
⑦投球腕の前腕部を回外する。
後ろ足の踵で地面を蹴ると、後ろ足に軸ができます。前足の踵から地面を離れ、前の股関節が後ろの股関節を跨いでしまいます。前肩も背骨の方に入ります。
いかり肩の人間は、胸部よりも肩関節が引っ込んでいます。肩関節の前に胸部と股関節が張り出します。恥骨の前に股関節が出ます。骨盤が前傾します。背中のラインが緩やかなM字の曲線になります。私は、いかり肩なので、胸部を柱に当てて身長を測ると、晴れて180センチ台という価値が付けられます。撫で肩や平行肩の日本人は、胸部の前に肩関節があります。胸部と股関節が前に張り出しません。背中のラインが直線になります。アゴを引けばわずかに背筋が伸びるようですが、どんな手段を用いてもチビはチビのままです。
後ろ足の拇指球で地面を後ろに蹴ると、後ろの股関節の外旋が解けて前の股関節にぶつかっていきます。トップハンドの親指、中指、薬指、小指をしならせる間ができません。前の股関節の位置を戻さないと、後ろの股関節の位置が戻りません。ところが、後ろの股関節が前の股関節の障壁になっています。股関節を開くと前足の拇指球にウェイトがかかります。前足の拇指球は、打者方向にしか蹴れません。前の股関節は後ろの股関節を跨ぐのが、後ろ足の踵で地面を蹴る場合よりも遅くなりますが、前肩が背骨の方に入ります。
後ろ足の小指球で地面を蹴ると、前足の拇指球にウェイトがかからないので前の股関節が後ろの股関節を跨ぎません。前肩は背骨の方に入りませんが、前肩が後ろ肩を三塁線に向かって追い抜いていきます。
前足のスパイクの小指球は、前(三塁ベース方向)にも後ろ(打者方向)にも蹴れます。前肩が後ろ肩を追い抜きます。
前足のスパイクの外側の踵寄りで蹴ると、回転半径が短くなるので前足踵が加速します。前肩が後ろ肩を追い越します。
予備動作(投球肘のヒッチ)では、後ろ足も前足も蹴っちゃいけないんです。
セットアップの段階では、後ろ足のスパイク