練習試合広島3-9ソフトバンク森下暢仁4回9失点(自責点7)

Last Updated on 2020年6月15日 by wpmaster

自炊をするというピレラ。よく作るのは、アレパという料理だそうだ。
アレパ及びその付け合せは、私も何度か作って食べたことがあるが、とうもろこし粉で硬く薄く焼いたパンに、付け合せは、ふかしたジャガイモ又はユカ(キャッサバ芋)、ティラピアのフライ、又は皮付き豚バラブロックを揚げたもの(チチャロン)若しくはロティサリーチキン(コーニッシュヘン)、アボカド、ボイルドエッグ又はフライドエッグ。フレッシュコリアンダーの入ったアヒソース(唐辛子ソース)を着けて食べる。付け合せにフェイジョアーダ(フリホーレス、豆シチュー)若しくはグリーンズ(タロイモの葉のシチュー)又はレバーシチューを作ることもあります。
冷やし中華と同じで一つ一つの工程はシンプルだが、トータルではやることが多い。
いくら回転数が多いフォーシームを投げても甘いところに投げれば打たれるとプロアマ問わず評論家は口を揃える。
しかし、甘いところに投げるのは構わない。甘いところに投げて行かなければ打者は振らない。アウトが稼げない。
コース云々の問題ではないのだ。

森下暢仁のピッチング

森下は、クイックで投げると、両腕を解く前、ボールをグラブの中で持ったとき前肩が内に入る。前肩を開いてからでないと右肘が推進できない。右腕前腕部を回内して骨盤の横に持ってきたときに、右足踵に体重がかかり、右足踵が一塁側に滑る。前肩が開く。
右肩関節の外転から右腕前腕部の回内、右腕上腕部の外旋の過程にかけて右足踵が地面を離れ、Cアーチが崩れる。右手首と頭の距離が離れる。
リリースの瞬間に左膝で地面を蹴って左膝が突っ張る。右股関節の外旋をし直す。
大学時代は、リリースの瞬間に左膝で地面を蹴るという動作が円滑でなかった。アマチュア時代より右腕前腕部は従前よりも、しなるようになっている。ここは、プロに入ってから進歩したところ。
しかし、左足首の底屈から右肘を推進前までに相手打者にヒッチして手首を上げ、後ろの股関節を外旋する間を与えてしまっている。
でも、投げる直前のトップポジション(右腕上腕部の外旋のときの手首の位置)を通過するときまでの右股関節の外旋運動による二塁ベース方向への蹴り完璧にすることで、もっと右腕前腕部の稼働域を広くできる。

上林と松田は、前膝が屈曲して引手主導で打っており手首を返さなかったから安打になっているが、栗原とバレンティンは前肩を残してヘッドに手首のラインを越えさせてインサイドアウトスイングができている。
森下は、左の骨盤をスクエアにして臀部を内に入れず、二塁ベース方向に左膝を振る。
一岡、ピアースジョンスンのように左膝でスクラッチしながら探らずに着地するが、左膝を下す前に右手首を地面の方に引っ張って投球肩を前肩よりも下げている。
右股関節で地面を二塁ベース方向に蹴れていないのは、グラブの中でボールをいじっているときに前肩が内に入るからである。
前肩をスクエアにしてボールをいじれば、この問題はクリアにできる。

森下は、横外し、後ろ外しだけでなく、前外しの牽制、プレートを外さない牽制もできる。アマチュア時代には牽制を多く投げる投手だったが、ベンチの指示だろう、隠している。

藪田は、右足の踵に体重をかけるが、右肘をつまみ上げたときに右足小指球に体重が移り、右膝が右足のつま先より前に出る。前肩が開いてから右肘が出る手投げで、リリースの瞬間に右腕上腕部が凹み、投球をワンバウンドさせる。
現段階では、敗戦処理で1イニング食えるかどうかである。

広島打線のバッティング

ピレラは、この試合もマルチヒット。
手首を脇の下の高さまで落としてから左足小指球で地面を蹴って始動。
ヒッチのタイミングまで誠也と同じ。右肘がヘッドの外側に張り出す動作、前肩が下がるところも誠也にそっくりだな。
手首を下げてから左膝をレッグアップするのは、セリーグでは、鈴木誠也、ピレラ、ソトの三人のみ。
右股関節の上から下への稼働域がハンパなく広い。
ヒッチがレッグアップに先行するので、始動が遅れても前肩が上下のみに動き内に入らない。よってパーフェクトインサイドアウトスイングに近いスイングができる。
ピレラ、試合が壊れてからは、流した(手抜き)した鈴木誠也を除き、メヒア、會澤、安倍、西川、小窪、髙橋大樹、三好、坂倉を始め、広島の各打者は、前肩が内に入ってドアスイング。メヒアは、振り下ろし始めにインハイのボールに対し、後ろの肩が下がり、前肩が頭をふさぐ。
ヘッドアップしてハーフバウンドのゴロ、ストライドが広がってスイングできずに三振、ヘッドがボールの内側に入っての飛球の山を築いた。

ソフトバンクの打者は、一部の打者(上林、松田宣浩、甲斐)を除き、ヒッチする間を作って前肩を残して振っている。
ソフトバンクの主力は、前肩を横や前後に動かさず、後ろの股関節の外旋という土台ができているから、すなわち踏み込まないからどの球種もインサイドアウトスイングででファウルにできる。

打線は、個人技の総和
スコアラーからデータをもらっても振る力がなければ各人の打撃は向上しない。
前肩の横、前後の動きを削って上下運動と波動を作らないと脱力できない。
脱力できないと後ろの股関節の外旋運動という土台を作ってインサイドアウトスイングができないとフルスイングできない。これが私の言う振る力
フルスイングできないと数が振れない。
間違いなく言えるのは、広島の控え選手よりもソフトバンクの選手は、主力、控え問わず素振りをしていることだ。鈴木誠也、ピレラ、小園、上本、西川を除き、ソフトバンクの選手に練習量で負けている。

総括

森下は、走者を出す前、出してからといずれも投球動作に課題を残すが、大瀬良や床田よりは投球動作の完成度は高い。
試合後に投球動作を研究し、修正を重ねていくことで投げる毎に良くなっていくだろう。
故障さえなければ、今季中に森下は、広島の右のエースになるだろう。