阪神の中継ぎ投手の不調を捕えて圧勝。対戦成績を五分にします。

Last Updated on 2017年12月26日 by wpmaster

19/07/2017 14回戦 広島 14-3 阪神 甲子園

第3戦の先発は、中村祐太と小野泰己。

小野は、オープン戦に対戦したときも3回4失点でしたが、球そのものは悪くありませんでした。

中村祐太は、ランナーの有無にかかわらず、終始、スライドステップで投げ、

フィニッシュで右足を左足の上を通過させて一塁側への重心移動ができていました。

球そのものはバックスピンがかかり、キレていました。

5回0/3 83球 4安打 3四球 2失点(自責同じ)なら、先発として十分仕事をしたでしょう。

相手の小野も、膝を曲げたまま、一旦静止してステップするところは勿体ないが、左足で弧を描いていないし、トップを作ったときも

肩、肘が上がっていていい投手だね。

小野は、5回1/3 72球 4安打 4奪三振 2四球 2失点(自責同じ)。

広島の投手は、中田廉も中村祐太が出した走者を還さなかった。

鳥谷に投げた真ん中低めの球は、一塁側に重心移動をして投げれたバックスピンのかかった素晴らしい球だ。

中田は、1回 16球 2奪三振 無失点

一岡は、フィニッシュで右足を蹴り上げ、右足を左足の上を通過させて重心移動させ、高低にホップしていると錯覚させる真っすぐを投げていた。

田中のエラーで出したランナーを、西岡が目線から遠いフォークを拾って打たれて1点取られ、同点にされたが、内容は素晴らしい。

一岡は、1回 21球 1安打 1奪三振 1失点(自責0)

西岡の当たりは、丸自身もバウンドしたもグラブで隠せていないのも見ているよ。

脇谷、加藤健、達川と一緒にしちゃいけないよ。

西岡の盗塁失敗はスタートが悪かったな。

8回は、中﨑が、21球 1安打 2奪三振 

9回は、17日に36球投げた九里が、中1日で、登板して16球投げた。

結果0に抑えた云々ではなくて、これは、フィジカル面で酷じゃないか?

九里は、1回 16球 1安打 2奪三振 無失点

高橋樹也は、今井や佐藤祥万より、現状では、ずっといい投手だぜ。

今村に準備をさせてしまうようなことはないよ。

そろそろ、こういう場面で投げさせてもいいんじゃね?

その積み重ねで谷間の先発で。

試合は、マテオに対し、鈴木誠也のしょうもないヒットを新井さんが重心を後ろに残して打ったヒットで4-3と逆転して、

安部、會澤も安打で続き、その後も阪神のリリーフ投手から得点を重ねて14-3で勝った。

マテオは、新井のところで、左膝で弧を描いていた。

新井は、見逃さなかったな。

安部の当たりで、福留の送球も非の打ちどころはないのだが、

野間は余裕でセーフだったな。

桑原は、フィニッシュのときに三塁側に重心が残っていて、彼にしては良くない部類だが、

田中のヘッドを残した安打で防御率0点台の桑原に自責をつけることができた。

阪神投手陣の成績は、以下のとおり。

2番手 髙橋聡文は、0/3 4球 無安打 1四球 無失点

3番手 桑原は、 1回2/3 24球 2安打 2奪三振 1失点(自責同じ)

マテオが、1/3 19球 4安打 4失点(自責同じ)

山本翔也が、2/3 32球 2安打 2四球 4失点(自責3)

岩崎が、1回 29球 3安打 1四球 3失点(自責0)

打つ方は、鈴木誠也がこの試合、4安打。

6回にチーム初打点となるライト前ヒット。

小野のアウトハイ真っすぐを、投手に対し、垂直にステップし、

ボールの軌道との距離をキープしながら、ヘッドを遅らせて、重心を後ろに残したバッティング。

保守的な指導者には称賛される打撃で、俺もそう教わったんだけど、個人的にはあまり嬉しくない。

鈴木誠也なら、上体を傾けて瞬発力をバットに伝え、両腕を伸ばして卍型のラインを作ってレフトスタンドに持っていくことができる。

8回の山本翔也のインハイ真っすぐも、良く言えば、ヘッドを遅らせて詰まりを活かした、フォロースルーをしっかりした故のヒットということになるんだろうけど、左肘を肋骨に沿わせ、左肘で掃ってレフトに運べてるよ。

山本翔也は、右足で弧を描いて投げており、誠也は、同じコースで、

もっと体感速度の速い球を投げる投手から実際にレフトスタンドに運んでいるよな。

昨日の岩崎のインローの真っすぐも、トップを相当深く入れ、耳と肩の間から始動し、肋骨付近の筋肉をスライドするのはいいが、

もう少し始動を早めて、ボールの下にバットを入れてバックスピンを掛けて欲しかったんだよ。

他の打者なら、前述の右打ちについては、俺もよく打った言うけど、鈴木誠也については褒めたくないんだな。

得点圏だろうと、ロースコアの接戦だろうと、作り上げてきた打撃を全否定するような打撃はして欲しくないんだよ。

何でもかんでも引っ張れって、おまえは、バカかと仰られるかもしれないが、

引っ張るって、逆方向に打つよりも上級な打撃なんだぜ。

フルスイングしなきゃできない。

前にも書いたけど、フルスイングと大振り、強引な打撃とは違うんだぜ。

よって、逆方向に打つのが巧い打撃というのは常識のウソな。

だから、俺は、グリーンライトで引っ張って打てる4番に据えろとチーム関係者に提唱してきたんだ。

マテオのインコースベルトの高さのスライダーを投ゴロ(記録上は安打)は、始動が遅れて消えかかった線香花火みたいな無様な打撃。

最終打席も岩崎の真ん中高めのチェンジアップをバットの下にトップスピンを掛けてしまい、内容は良くない。

鈴木は、上体を骨盤の上に乗せて緩い>の字に曲げて立ち、ストロークを長くしてヘッドを加速させ、

右肩がボックスラインからはみ出してしまうほど、肋骨周辺の筋肉をスライドさせてインコースベルトより高い球を打つ。

両腕を伸ばしてアウトローをレフトスタンドに持っていける。

フルスイングできたときの鈴木誠也の打撃は、前田智徳以上の完成度なんだよ。

他の人に言わせれば、大部分の打者は、鈴木以上の割合で打撃を崩されているということになるだろう。

しかし、俺は、他の打者よりも、一打席、一打席細かく見ているから、どうしても、酷評のコメントが多くなってしまうんだ。

勝敗以外の部分では、西岡の言動が議論の的になっている。

一岡の投げた球はインコースではあるが、初球は、ベルトの高さで、2球目は体に近いところではあるが、膝元。

顔の近くではない。

そうはいっても、西岡は故障明けで、生活もかかっている。

第1戦で九里に当てられている。

実社会において、相手のバケの皮を剥がすことができる大の大人が品格や倫理を語っちゃいけないよ。

西岡の発言そのものと広島ベンチの野次「もう一丁足元いったれ」(ソースは甲子園で試合を見た人)は、子供の頃から野球をやってきた人間からすれば、

誰しもが浴びてきた発言。

それに、発言内容を西岡が実行できると思うか?

性善説や唯心論で言ってるんじゃないぜ。

プロ野球では、最近では、黒田博樹、かつては、清原和博も原辰徳も西岡と50歩100歩の発言をしている。

俺だったらこの手のことを言われても、実際に言われたこともあるけど、傷つかない。

一岡の牽制も報復には見えなかった。

丸の盗塁も6点差からひっくり返されることはザラなのであり得ない作戦ではない。

西岡の発言は、人権派の方々やメンタル厨がしゃやってきそうな発言であるが、そんなに西岡の発言を批判したいなら、

広島ファンも新井貴浩や江藤智がFAで移籍した初年度に、広島市民球場の試合で、

西岡が「バカヤロー」の後に言った殺人予告の言葉と同じ言葉を発しているよな。

自分のことを棚に上げてよく言えたものだ。

現場レベルで収拾がつければいいことで、ファンがしゃしゃることではないのだ。

阪神ファンも西岡のしたことは謝らなくていいよ。

西岡の落球にしても、打球の真下に入った故のもので、本職の山本浩二もあの手のエラーをしていたし、

無気力云々という実体のないものを持ち出して批判してはいけない。

糸原が着地したときに体重がかかって担架で運ばれたのも、西岡の言動とは関係ない。

神様や罰(ばち)という存在しないものを持ち出して糸原の故障を語っちゃいけないよ。

当事者のメンタルは姿形がないからわからないが、

広島ファンは、西岡の発言を忘れてやれよ。

まとめ

試合は、14-3で広島の勝利

広島は、桑原、マテオを始め、阪神の中継ぎ投手を攻略して大勝したことは、今後の明るい材料。

勝利投手は、一岡で、4勝2敗 1 S

敗戦投手は、マテオ 6勝3敗

対戦成績は、7勝7敗の五分。

[追記]

広島の外野は、カットプレー、返球がセリーグの中で俊敏だと思います。

松山は、肩は入団前から強かったですが、外野守備も並みになりつつあります。

ファンの大半は、西岡の落球した打球は、平凡な当たりと言いますが、丸は難なくさばきますが、平凡な打球ではありません。

天谷や野間や鈴木誠也があの当たりに対し、”しでかす”確率は、0かと言えば0ではないと思います。

広島の選手は、走塁も2015年までに比べると、2塁からシングルヒットで還ることが2016,2017年は格段にできるようになりました(2015年はリーグ最下位)。

中田廉も、スライドステップの割合を増やして、テイクバックも小さくして肩に負荷のかからない投げ方にして、故障前よりもキレが良くなったと思います。

糸原は、上位打線を打てるように成長できる選手。じっくりリハビリして広島の選手の前に立ちはだかって欲しいです。

[追記]

菊池の犠飛の件、走者がこけることは皆無ではありませんから、西岡は、中継に返すという最低限のプレーはしないといけないでしょう。

[追記]

只、言った言わないの問題以前に、伏線として、復帰初戦である第一戦で、九里が西岡の足に当てているのは事実なんですよ。

インサイドを攻めるのはいい。

当てずにインサイドを攻められない九里が下手くそなんですよ。

具体的に言うと、トップを作ったときに肩が下がり、ラインから頭が外れ、頭が前に倒れている。

野球選手は、体が資本。

西岡も広島の選手もユニフォームの色こそ違いますが、生活をかけて白球を追いかけている野球人であることには、変わりないんですよ。