日本ハム対オリックス1回戦(京セラドーム)
先発は、伊藤大海と東晃平
試合は、1-0で日本ハムが勝利した。
6回表一死を取られた後、中前安打で出塁した五十幡が二次リードで複数回跳ねずに二盗に成功したことが得点の嚆矢となりました。
今回のテーマは、主に、失敗しない一次リードのポイントからのスタートの切り方です。
一次リードからのスタートのしかた
ディレードスチールは、投手が投球腕の前腕部を回内してボールをリリースした後にスタートを切ります。
よって、投手がセットを解く前に一次リードを取り、投手がセットを解いた後に二次リードを取る間が作れます。
守備においては、一次リードを取った後、二次リード(シャッフル、スプリットステップ)のスタートは、左股関節を内旋した後、左足の親指IP関節を屈曲させて左股関節の内旋にブレーキをかけるところがポイントでした。
これは、三本間における二次リード前でも行われます。
二次リード(シャッフル)を取った後のスタートの切り方は、左股関節を内旋した後、左足の親指IP関節を屈曲させて左股関節の内旋にブレーキをかけるところがポイントでした。
左足の親指IP関節を屈曲させる動作は、バッティングのスモールステップ(タップ)前、ボトムハンド側の外踝を入射させた後、ピッチングのスモールステップ(タップ)前、グラブを持つ手側の外踝を入射させた後、守備におけるインサイドムーウにおいても行われます。
シャッフル(股関節の内旋)によって股関節を弛緩させておくことができます。
一方、投手がセットを解いた後にスタートを切る盗塁の場合には、二次リードを取る間が作れません。二次リードを取った後、スタートを切ることができません。
一次リードで股関節を内旋して交互にシャッフルしたり、交互に親指の爪先でタップしていたらツイストしていたら、スタートが遅れます。特にツイストは、拇指球で地面を荷重するので、最もスタートが遅れます。
よって、一次リード後は、股関節を内旋することによって股関節を弛緩しておくことができません。
それでは、どのような体の使い方をしなければ、スタートが遅れずに済むのでしょうか。
ポイントは、左腕前腕部を回内、右腕前腕部を回内して左腕前腕部の側副靭帯の前束、深層屈筋を弛緩しておくことです。左手首、右手首を背屈しておくことです。
手首を背屈しておくことで回外運動の回転半径を短く加速距離を長くすることができます。
前腕部を回内すると、上腕部の腱板が突っ張りますが、前腕部の側副靭帯の前束、深層屈筋が弛むので、前腕部の回外運動の回転半径を短く、加速距離を長くできます。
但し、手首を背屈しても両膝に置いてしまうと膝を荷重してしまいます。
両膝の屈曲はアウトサイドにして骨盤の前傾を緩くし、骨盤を浮かせます。
一次リードからのスタートのポイントも、左股関節を内戦後、左足親指のIP関節を底屈して左股関節の内旋にブレーキをかけることです。
左足の長母趾屈筋が弛むので、ストライドが狭くなります。右股関節の内旋運動の回転半径が短く、加速距離が長くなります。
右股関節が弛みます。右膝が屈曲するのでストライドが狭くなります。
且つ、左足の長母趾屈筋が弛んでストライドが狭くなっているので、左股関節の内旋運動の回転半径が短く、加速距離が長くなります。
これは、一次リードで左足内踝を右足内踝にぶつけずに、両足の親指IP関節を屈曲して両股関節を内旋して両膝をぶつけて、上に1回飛ぶスプリットステップでも使われます。
スプリットステップは、捕手のスローイング前、内野手、外野手が打球の後ろに前進する前、ヘッドスライディングでも行われます。
6回表一死一塁
投手東(右投げ)、打者郡司(右投げ右打ち)
一塁走者五十幡
カウント1-0
スコアは、0-0の同点
五十幡は、左腕前腕部を回内します。右腕前腕部も回内します。
左股関節、右股関節を内旋して左足内踝、右足内踝を地面に噛ませて立ちます。
両手首は背屈していますが、両膝に手首を置いています。
手首を両膝から離します。
しかし、一次リードのセットアップをした直後から両手首を両膝から外しておくことが望ましいです。
五十幡は、左腕前腕部を回外、右腕前腕部を回内します。
左肘が下がり、左手首が上がります。
右肘が上がり、右手首が下がります。
左足首が底屈し、右足の外踝にウェイトがかかります。
左腕前腕部を回内、右腕前腕部を回外後、左肘が上がり左手首が下がります。
右肘が下がり、右手首が上がります。
右腕前腕部を回内します。
右肘が上がり、右手首が下がります。
左腕前腕部を回外します。
左肘が下がり、左手首が上がります。
東は、右腕前腕部を回内、右腕前腕部を回外してセットします。
左足拇指球で地面を蹴ってしまい、左手首が掌屈します。
左腕前腕部が右肩の方に入っていきます。
左腕前腕部の回外運動、右腕前腕部の回外運動の回転半径が長く、加速距離が短くなります。
右腕前腕部を回外する間が作れず、右腕前腕部を回内してセットを解きます。
五十幡は、左股関節を内旋、左膝が屈曲して地面の方に落ちます。左足親指IP関節が底屈します。左足の長母趾屈筋が弛緩します。・・・これがスタートです。
左股関節の内旋にブレーキがかかります。
右膝が上がります。
右腕前腕部を回外します。
右肘が落ち、右手首が上がります。
左腕前腕部が回内します。
左肘が上がり、左手首が上がります。
右股関節が外旋し、背面(右翼方向)に右股関節が伸展します。右足は、外踝から入射します。
左腕前腕部を回外します。左手首が上がり、左肘が落ちます。
右足親指IP関節が底屈します。右膝が屈曲して地面の方に落ちます。右足の長母趾屈筋が弛緩します。
左腕前腕部を回内、左腕上腕部を内旋します。
左肘が上がり、左手手首が下がります。
右股関節が外旋します。右足外踝が入射します。
左腕前腕部を回外し、左肘を落とし、左手首を上げます。
左足親指IP関節を底屈させ、左股関節の内旋にブレーキをかけます。
左腕前腕部を回内します。
左肘が上がり、左手首が上がります。
左膝が上がります。
以上を反復していきます。
右股関節を外旋、右股関節を伸展、左膝を伸展、左股関節を内旋、左股関節を屈曲、左膝を屈曲(左膝は右膝と同じ方向に向けます)して二塁ベースにスライディングをします。
左足親指IP関節を底屈して、左足親指の爪先で二塁ベースの右翼寄りのコーナーを蹴ります。
左膝のニーアップが止まり、左膝が落ちます。
左股関節の内旋を抑えます。
左股関節の外旋運動の回転半径が短く、加速距離が長くなります。
左股関節が右中間方向に伸展します。
右股関節を内旋します(ドリルスライディング)。右股関節、右膝が屈曲して右膝が上がります(スタンドアップスライディング、ポップアップスライディング)。
左股関節が外旋して左足の外踝が地面に入射します。
左股関節、左膝が三塁方向に伸展します。
右腕前腕部を回外、右股関節を外旋します。
一人犠走のときのように減速のスパンが長くないので、フェイクはしていません。
左股関節が内旋し、左足内踝が倒れ始めます。
左足親指IP関節を底屈し、左足内踝が入射するのにブレーキをかけます。
右腕前腕部を回外します。
左腕前腕部を回外します。
左股関節が中堅方向に伸展します。
右腕前腕部を回内、右腕上腕部を内旋します。
右膝が上がります。
左股関節を外旋、左足外踝を入射させます。
右腕前腕部を回外します。
左股関節が内旋します。
左足親指iP関節を屈曲して左股関節の内旋にブレーキをかけます。
右股関節が右中間方向に伸展します。
左腕前腕部を回内、左腕上腕部を内旋します。
左肘が上がり、左手首が上がります。
左膝が上がります。
右足外踝を入射させます。
二三塁間の走路に膨らみを作っていきます。
右股関節を内旋し、右足の外踝で三塁ベース左中間寄りのコーナーを蹴り、続いて左内踝で三塁ベースの左中間よりのコーナーを蹴ってファウルゾーンにオーバーランします。
それにより、三本間ハーフウェイでラインの内側に入ることができます。
6回表一死三塁
投手東晃平(右投げ)、打者郡司(右投げ右打ち)
三塁走者五十幡
カウント1-2
京セラドームの三塁ベースの周辺には黒土が敷いてあり、黒土の外側には赤土が敷いてある。
三塁手の宗は、三塁ベースのマウンド寄りのコーナーと二塁ベースのマウウンド寄りのコーナーを結ぶラインと三塁ベースアンツーカーの黒土が敷いてある部分と赤土が敷いてある部分の境目が交わるポイントに守る。
内野手が前進守備のシフトを敷いてきた場合には、内野手は、加速距離の長いゴロに対しては、バックを踏むので、三塁走者は、帰塁せずに本塁へGoです。
郡司は、右腕前腕部を回内(スイング)後、ヘッドが下がります。右手首をコックして右腕前腕部を回内し直します。
五十幡は、郡司の打球がバットからリリースされる前、右腕前腕部を回内した後、ファーストバウンドより前に、一次リードのポイント(三塁ベースアンツーカーをアクリル製の芝との境目、ラインの外側=ファウルゾーン)からスタートを切ります(ディレードスチール>ギャンブルスタート)。
左足親指IP関節が屈曲します。
郡司は、投球に差され、フォーストバウンドは、東の右耳の高さに跳ねます。
五十幡は、ハーフウェイからラインの内側に入ります。
宗は、左腕前腕部を回外して打球に触れます。
左手人差指の付け根と左手親指基節骨で打球を挟みます(挟んだ後も左腕前腕部が回外している)。
左手首が掌屈して左腕前腕部が右肩の方に入ります。
右腕前腕部を回内、右手親指基節骨でボールを押してグラブからボールを抜き取ります。
左腕前腕部の回外運動、右腕前腕部の回外運動、回内運動の回転半径が長く加速距離が短くなります。
左足は、外踝から入射します。
捕手若月は、ホームプレートのマウンド寄りのラインの左打席寄りのコーナーに左足踵を着けます(三塁線は跨いでいない)
五十幡は、右膝を伸展、左膝を屈曲してポップアップスライディングします。
右足でホームプレートの右打席寄りのラインの三塁寄りのコーナーを蹴ります。
若月は、左耳の高さで左腕前腕部を回内して左手人差し指の付け根と左手親指基節骨で送球を挟みます。
若月は、左腕前腕部を回外して五十幡の左肩関節にタッグします。
球審が当該プレーにセーフの評価を付けます。
若月は、一塁に送球します。
郡司は、左足小指で一塁ベースの一塁線と接するラインの本塁寄りのコーナーを蹴ってファウルゾーンに駆け抜けます。
打者走者の郡司に対して、一塁審判は、セーフの評価を付けます。
五十幡亮汰のバッティング
五十幡は、左手親指IP関節を掌屈し、左手親指の内側をグリップに当てます。
左手人差し指の付け根にグリップを嵌めます。
左手首は、首の高さにセットしています。
グリップエンドの円柱部分と棒の部分の間から指1本分空けて右手小指をグリップに巻き付けています。
右手人差し指の指先はグリップに絡めていません。
右手人差指と左手小指の間も指1本分空けています。
支点と力点の距離が遠すぎます(=回外運動、回内運動の回転半径が長く加速距離が短い)。
ヘッドの角度45°は、現象面では適切ですが、右腕前腕部を回内し、左腕前腕部を回外してヘッドの角度を45°にしてしまっています。
左手首のコックが遅れると、ヘッドがホームプレートの方に倒れてしまい得る。
左足の内踝から爪先が右足の爪先から出ています(オープンスタンス)
右股関節を内旋、左股関節を内旋し、左足は内踝で地面を荷重していますが、右足は拇指球で荷重してしまっています。
左手親指の爪の裏でグリップを叩きます。
左腕前腕部が回内し、ヘッドの角度が75°になります。左手首が下がります。
左手首をコックします。左腕前腕部が回外します(ヒッチ)
左足拇指球で地面を蹴ってしまいます。
左腕前腕部を回内して左肘を上げます。
右膝が骨盤の高さまで上がります。右股関節が内旋して右股関節を跨いでしまいます。
左足の内踝よりも踵寄りにウェイトがかかります。
右腕上腕部の腱板、右の体幹筋が左肩の方に捻転してしまいます。
左肩肩甲下筋が突っ張ってしまえば、左腕前腕部が回外できません。合せただけの打撃になるかストライクゾーンの投球が振れなくなるかのどちらかが生じます。
右腕前腕部を回外、又は回内して右肘を抜いた後、左肩関節ー右股関節のラインが抜けてしまえば、ワンバウンドを空振りしてしまいます。
右股関節を外旋して右足の着地位置を探ります。
右足首が底屈します。右足は拇指球から入射してしまいます。
右股関節が内旋しますが、右足親指IP関節を屈曲します。
左腕前腕部を回外後(右腕前腕部は回内して右肘が屈曲)、長軸(グリップからバット)と短軸(右腕前腕部)の交わる角度が90°にすることに成功します。左手首の背屈の角度も0°にできています。
右股関節が背面方向に伸展します。
左腕前腕部を回内して左手親指基節骨でグリップを叩いた後、両腕前腕部の深層屈筋が突っ張ってしまいます。
左足親指IP関節を屈巨して左股関節の内旋にブレーキをかけるのが失敗すれば、三振が増え、長打を産み出しにくい打撃になってしまっています。
投球の軌道に差されてフライボールが中前に落ちます。
以下の点を修正すると三振が減り、もっと引っ張ってフライボールが産み出すことができます。相手投手が、打者がペーフェクトインサイドアウトスイイグをして加速距離をMaxにしてもヘッドが届かないであろうボールゾーンに投げてくれるようになります。
- 左手親指PIP関節は、背屈する。
- 左手中指の第二関節にグリップを嵌め、左腕前腕部を回内して45°の角度を作る。
- 左手、右手ともグリップエンド方向に下げる。
- 右足は、内踝を地面に噛ませる。
footnote
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用語の意味に関しては、下記記事参照