ケースに応じた攻撃に課題を残す[対楽天21回戦F4-5E]

今季は、既にリーグ優勝を争う経済関係から脱落していますので、当方もどうすれば若手のレベルアップができるかのみに絞って論じてきました。今更、「数字上、リーグ優勝が消滅しました」と言われても何の感情も生じません。
生きるということは、他人の生命、財産を奪い合うことです。労働は、生計の手段です。生存せざるを得ない経済関係に置かれたから労働するのですから、やりがいなんて必要ありません。利潤は、一つ一つの労働の積み重ねによって生じますので目標や理念は建てる必要はありません。労働者は、テストを重ね、労働量を減らすことで利潤を資本から奪い返すことができます。
リーグ優勝から脱落しても、鍛練によって肉体の稼働の基礎を作っていかないと、応用もできません。野球の動きが更新しません。労働力商品を再生産できません。野球選手は、インサイドアウトスイングとオーバーランが完成するまでテストを重ねていきます。テストによって課題を全てピックアップし、鍛練を続けます。リーグ優勝はテストの積み重ねの結果です。
私の中では、2位は敗者です。クライマックスシリーズに関しては、「戦力外になる選手たちの引退試合」という価値を付けています。テストで2位、3位、4位を争ってその争いに勝ったところで野球の動きのレベルアップはできません。
選手には、「2位、3位を奪い合う戦い」は望みません。よって、当方は、「どうすればクライマックスシリーズに出られるのか」という面からはコンテンツを産み出しません。リーグ優勝から脱落後は、若手のテストに試合を使うことを望みます。
ヘッドに投球が当たった瞬間、外野手が塀際でジャンプしても捕球できないであろう打球を打者に産み出された後は、守っている野手はどうすることもできません。先発ポンセは、6回3失点で降板します。3点ビハインドは、インサイドアウトスイングとオーバーランを使って追い付き追い越せない得点差ではありません。日本ハムの選手は、先発田中将大から4点を奪い、勝ち越します。吉田輝星がシングルヒット2本打たれて同点に追いつかれます。その後、無得点で延長戦に入ります。リスタートです。

安樂智大のピッチング

安樂は、右足のスパイクの外側をプレートの一塁側に沿わせたところから反時計回りに25°させ、右足の内踝と平行に左足の内踝を踏み出しセットアップする。右足のスパイクの内側、左足のスパイクの内側でエッジをかけている。左肩を左打席の外側のラインからボール2個分入ったところに向ける。両肩を結ぶラインと首の交わる角度は、アウトサイド175°にしている。頸反射していない。左肩、左膝をオープンスタンスにしている。グラブは、背骨の右側で、丹田の高さにセットする。右腕前腕部を回内、左腕前腕部を回外している。右手首を背屈、左手首を底屈している。左手親指の指先でボールを押し、右手親指の指先をボールの外側に反らし、右手中指の付け根にボールを嵌める。セットアップの段階では、右股股関節を内旋、左股関節を内旋している。
左足のスパイクの内側から入射する。

一死一三塁におけるケース攻撃

10回表、鈴木翔天は、先頭の石井に四球を与えます。
古川に送りバントのサインを出します。一死二塁となります。
古川が三盗して一死三塁とすれば、安打を打たなくても本盗をしなくても投ゴロ以外のゴロ又は飛球で得点できます。
上川畑の初球は、膝上の投球の軌道です。
鈴木翔天は、2球目、投球をワンバウンドし、捕手太田光は、両膝を着き、グラブを背骨の前で左手甲を下にして出し、三塁線方向に弾き、地を這うゴロを産む。古川は、捕手の太田光が右肘をつまみ上げてからスタートを切りますが、審判がタイムをかけて二塁に戻されます。太田は、左足は、スパイクの外側から入射します。
3球目は、アウトコース膝元の上の投球の軌道となります。
4球目、二塁走者の古川は、進塁義務が生じません。古川は上川畑がトップを解除してからスタートを切ります。上川畑は、ヘッドを立てて左前安打を打ちます。一死一三塁となります。一塁走者に進塁義務が生じます。投手がセットを解いた後にスタートを切るのが基本です。三塁走者には進塁義務が生じませんので、三塁走者は、ディレードスタートのスタートを切るのが基本です。どちらの走者も、膝を屈曲してリードを取ると走塁のトップを作るのと解除するのが遅れるので、打席に立つのと同じように腰を高くしてリードします。
打者近藤の初球、楽天の一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手は何れも前進守備を敷きます。投手がセットを解いた後に、一塁走者がスタートを切るのを助けてくれます。捕手が二塁に投げてくれれば、本盗が成功して得点できます。

安樂は、初球、近藤にとってのアウトローの投球の軌道となります。太田光が左膝を地面に着けてノーバウンドで捕球します。上川畑は、セットアップが遅れてトップを作り切れず、走塁におけるトップを解除後、右膝が右足の爪先の前に出てしまいます。スタートに失敗します。
一死満塁にされます。全ての走者に進塁義務が生じます。塁が詰まってディレードスチールのスタートが難しくなります。ランエンドヒットをかけてスチールを助ける手段が必要となります。
2球目、安樂は、真ん中低めにワンバウンドし得る投球をしますが、太田はノーバウンドで捕球します。
3球目、安樂は、投球を真ん中低めにワンバウンドさせます。太田は、胸で投球を真下に落します。審判がタイムをかけてボールを取り上げ、走者は帰塁を命じられます。
松本は、4球目、松本は、トップを解除後、ヘッドが下がり、ヘッドアップします。三塁走者は、ディレードスチール(=ゴロゴー)のスタートを切っていますが、5-2-3の併殺が成立します。

山﨑剛のバッティング

左手基節骨をグリップに当て左手親指をグリップの外側に反らす。左手人差し指の付け根にグリップを嵌める。頸反射している。グリップの高さは耳の高さにしている。ヘッドの角度を60°にして担ぐ。左手親指の指先でグリップを押してグリップの位置を肋骨下部に落す。ヘッドがホームベースの方に倒す。グリップの高さを耳の高さに上げる。左手首をコックする。左肩関節を外旋する。左手親指基節骨でグリップを叩く。頸反射している。ポンセが右肘を上げた後、右足の拇指球で地面を蹴る。右膝は左股関節と左膝の中間で屈曲する。右足はスパイクの外側から入射する。ヘッドステイバック後も頸反射している。左手小指の付け根を投球の軌道に入れる。右翼席に本塁打を打つ。

参考資料

日本ハム

5回裏、ポンセは、57球目、炭谷に対し、アウトローにチェンジアップをワンバウンドさせる(ボール)。
5回裏、ポンセは、60球目、炭谷に対し、アウトローにスプリットをワンバウンドさせる(ボール)。
5回裏、ポンセは、75球目、浅村に対し、アウトローにナックルカーブをワンバウンドさせる(ボール)。
7回裏、吉田輝星は、5球目、炭谷に対し、アウトローにフォーシームをワンバウンドさせる(ボール)。
7回裏、吉田輝星は、11球目、鈴木大地に対し、アウトロー(左打者のインロー)にフォークをワンバウンドさせる(空振り)。
10回裏、玉井は、6球目、銀次に対し、インロー(左打者のアウトロー)にシュートをワンバウンドさせる(ボール)。

楽天

1回表、田中将大は、27球目、万波に対し、アウトローにスプリットをワンバウンドさせる(ボール)。
3回表、田中将大は、41球目、清宮に対し、アウトロー(左打者のインロー)にスプリットをワンバウンドさせる(ボール)。
3回表、田中将大は、42球目、清宮に対し、インロー(左打者のアウトロー)にチェンジアップをワンバウンドさせる(ボール)。
4回表、田中将大は、49球目、中島卓也に対し、アウトロー(左打者のインロー)にスプリットをワンバウンドさせる(ボール)。
4回表、田中将大は、52球目、中島卓也に対し、アウトロー(左打者のインロー)にスライダーをワンバウンドさせる(空振り三振)。
5回表、田中将大は、74球目、万波に対し、アウトローにスプリットをワンバウンドさせる(ボール)。
6回表、田中将大は、92球目、清宮に対し、インロー(左打者のアウトロー)にスプリットをワンバウンドさせる(ボール)。
6回表、田中将大は、98球目、古川裕大に対し、アウトロー(左打者のインロー)にスライダーをワンバウンドさせる(ハーフスイング、空振り)。
6回表、田中将大は、100球目、古川裕大に対し、アウトロー(左打者のインロー)にスプリットをワンバウンドさせる(ボール)。
6回表、田中将大は、104球目、上川畑に対し、インロー(左打者のアウトロー)にスライダーをワンバウンドさせる(ボール)。
6回表、宮森は、5球目、万波に対し、アウトローにフォークをワンバウンドさせる(空振り)。
7回表、宋は、11球目、石井一成に対し、アウトロー(左打者のインロー)にチェンジアップをワンバウンドさせる(ボール)。
8回表、西口は、4球目、今川に対し、アウトローにナックルカーブをワンバウンドさせる(ボール)。
8回表、西口は、10球目、今川に対し、アウトローにフォークをワンバウンドさせる(四球)。
8回表、西口は、11球目、万波に対し、インローにフォークをワンバウンドさせる(ボール)。
9回表、松井裕樹は、6球目、谷内に対し、インロー(右打者のアウトロー)にフォークをワンバウンドさせる(空振り三振)。
9回表、松井裕樹は、9球目、アルカンタラ(右打席)に対し、インローにスライダーをワンバウンドさせる(ハーフスイング、ボール)。
9回表、松井裕樹は、11球目、アルカンタラ(右打席)に対し、インロー(右打者のアウトロー)にフォークをワンバウンドさせる(空振り三振)。
9回表、松井裕樹は、17球目、佐藤龍世に対し、インロー(右打者のアウトロー)にフォークをワンバウンドさせる(ボール)。
10回表、鈴木翔天は、5球目、石井一成に対し、アウトローにスライダーをワンバウンドさせる(ボール)。
10回表、鈴木翔天は、14球目、上川畑に対し、インローにスライダーをワンバウンドさせる(ボール)。
10回表、鈴木翔天は、17球目、近藤に対し、アウトローにフォーシームをワンバウンドさせる(ボール)。
10回表、安樂は、3球目、松本剛に対し、インローにチェンジアップをワンバウンドさせる(ボール)。