走者一塁の場面で、バントしてアウトを一つ与えて一塁走者を二塁までしか進められないのは、弱いチームです。一つのアウトも与えずに、一三塁、二三塁のケースを産み出せるのが強いチームです。前提要件として、走路がハーフウェイで膨らまない選手でスタメンに揃えなければなりません。
一二塁間に進塁打を打つ場合
走者一塁のケースで、一塁手は、一塁ベースに貼りついて守ります。一二塁間が空きます。一塁側にバントのケースでは、二塁手は一塁に入るか一塁ベースカバーに入ります。エンドランのサインを出し、二塁手が二塁ベースカバーに入ると一二塁間は更に空きます。
バントは、トップハンドは、グリップエンドから離れた、背骨から遠いところを握ります。よって回転半径が狭くなります。バントの構えからボトムハンドの前腕部を回内し、ボトムハンドの手首を背屈してトップを後ろに追いやるのがバスターです。バスターが好きでない根拠は、後ほど述べます。
右打者は、逆方向に打つ場合、ベルトの高さのボールは、インコースからアウトコースになるにしたがってポイントを後ろにするというのが基本であるとするのが通説となっています。
右打者は、アウトコースのベルト以上の高さは、二塁手が二塁ベースカバーに入ったときは、ポイントを背骨よりも捕手寄りにすると指導者の多数が説かれます。
特に二死の場合、一塁走者が盗塁を仕掛けてきます。右打者が打席に立つと打者が三遊間方向に対して壁を作ります。盗塁の場合には、二塁手が二塁ベースに入ります。左打者が打席に立つと一二塁間に壁ができます。盗塁の場合には遊撃手が二塁に入ります。
右打者は、二塁手が二塁ベースカバーに入ったときは、アウトローは、トップハンドの前腕部を回内してトップハンドの手首より前にトップハンドの肘を出します。前足を軸に後ろの股関節を前の股関節にぶつけずに、スイングします。ポイントは背骨の後ろ、ボールの内側にヘッドを入れます。トップハンドの親指でグリップを押し込み、ヘッドにトップハンドのラインを越えさせます。打球に上向きの角度を付けます。トップハンドの肘を回外せずにトップ(手首)を固める(静止)すると、前肘のロックを解除すると、トップハンドの手首が底屈してトップハンドの肘が伸びてしまいます。バットの中心を起始にしないと、ヘッドの加速距離が短くなります。
右打者は、インハイのボールに対し、左腕前腕部を回内して左手首を背屈して右手首を後ろに押しやると、右人差し指を軸に小指を走らすことができなくなります。右手の手の平でボールを受け、ヘッドが寝ます。右肘が右手首の前に出ていかないので右手人差し指の付け根でグリップを押していくしかありません。骨盤の右側が浮きます。右の拇指球にウェイトがかかります。右の拇指球で地面を前に蹴ることができないので、後ろに蹴ります。頭が背骨の前に出ます。骨盤の左側が浮き上がります。グリップを押し込む距離が長くなるだけで加速距離が長くなるわけではありません。腰にグリップが巻き付くようなスイングになります。左肘が伸びます。左肘を抜くと右肘が伸び、右手首が底屈していきます。
右腕前腕部を回外する前は、左腕前腕部を回外し、左肘を畳み、ヘッドを立てます。前膝が落ち、左足首が底屈します。左足首を背屈して、ヘッドステイバック、右手首を緩めて右腕前腕部を回外します。右肘を左股関節の前に出した後も、右股関節を左股関節にぶつけずにスイングします。ボールの外側を縦に擦り下ろせるので上向きの角度を作れます。
右打者は、真ん中ベルトより上のゾーンは、インローと同じく、ヘッドステイバックを大きくして、前足を軸に、ボールの内側を股関節をぶつけずに打ちます。
右打者は、真ん中低めは、前足を軸にボールの外側を、両股関節をぶつけて打ちます。進塁打でなく2ラン本塁打を打ちましょう。抜いた変化球については、泳いで(前膝が前のつま先より前に出る、ヘッドが残らない)引手で打ってポテンヒット(これでも可とする人もいますが)では情けない。ストライドが広がると振れなくなります。抜いた変化球も前膝でブロッキングしてヘッドステイバックして押し手でスイングする必要があります。
左打者は、アウトハイのボールはポイントを背骨よりも前で、ヘッドをボールの外側に入れて引っ掛けて打ちます。
左打者は、アウトローのボールは、ヘッドをボールの外側に入れてヘッドをボールに引っ掛けて打ちます。
二塁手が二塁ベースカバーに入ったときは、左打者は、インローは、ポイントを背骨よりも前で、V字スイングで、ヘッドをボールの外側に入れて打ちます。
左打者は、インハイは、ヘッドステイバックを大きくしてトップを入れ替えてヘッドをボールの内側に入れます。左股関節を右股関節にぶつけ、ボールの外側を縦に擦り入れます。右中間にライナーを打ちます。
左打者は、真ん中低めは、インローと同じくスイングします。
左打者は、真ん中高めは、インハイと同じくスイングします。
一塁走者は、三塁手が三塁ベースに入っていなければ、二塁ベースを蹴って三塁に走ります。
エンドランのケース
遊撃が二塁ベースカバーに入ったときは、三遊間が空きます。二死一塁、打者フルカウントの場合には、一塁走者は、経済関係上、二塁に走ることが義務付けられます。一二塁間が空いていても、進塁打だけでは足りません。二死の場合、選手によっては、前進守備を採ってワンヒットで二塁走者が生還するのを抑止します。私見では、外野は、前進守備を採らず、守備位置より前の打球は、前方の足首の背屈してから後ろ足踵で地面を前に蹴る走りで、フォアハンドでもバックハンドでも背骨の右側で捕球させます。内野手がカットするしないに関係なく、ノーバウンドで投げさせます。外野の頭上を越えられず、且つ、二塁走者も本塁に還させません。
左打者は、逆方向に打つ場合、ベルトの高さのボールは、インコースからアウトコースになるにしたがってポイントを後ろにするというのが基本であるとするのが通説となっています。
私見としては、左打者は、いずれのコースも一塁手、二塁手がジャンプしても届かないライナーを一二塁間に打ち、三塁ベースから最も遠い右翼手に捕らせることを優先するのが妥当だと思います。
黒土や砂の球場でプレーする高校生の遊撃は、背骨の左側で捕球しますが、アクリルの芝をコンクリートの上に敷いた球場や赤土、粘土の球場でプレーするプロ野球選手は、フォアハンドでもバックハンドでも素手でも背骨の右側で捕球すれば、一塁、二塁、三塁どこらにでも投げられます。ゴロを打つと言うことは、ピッチングにおいてワンバウンドをすることと同じことです。指先のしならない手首が寝るドアスイングということです。打者走者自身も打撃を崩します。走り打ちは、骨盤の両側が浮いて後ろ足の拇指球にウェイトがかかります。頭が背骨より前に出ます。打っても走ってもスタートが遅れ、真っ直ぐに走れません。左打者が三遊間にボテボテのゴロを転がすのは愚の骨頂でしょう。
右打者は、アウトコースベルト以上の高さのボールは、ヘッドを加速させてポイントは背骨の前、ボールの外側(投手寄り)を打ちます。
右打者は、アウトローのボールは、遊撃が二塁ベースカバーに入ったときは、ポイントはへそよりも投手寄り、ヘッドをボールの外側(投手寄り)に入れて三遊間に打ちます。
右打者は、インローのボールは、内外野のシフトに関係なく、ポイントを背骨のよりも投手寄り、ボールの外側(投手寄り)を打ちます。トップハンドの回外が前足首の背屈に先行して、親指、人差し指、中指がしならなくても、前足首の背屈→後ろの股関節を前の股関節にぶつけるで、トップハンドの肘が前の股関節を越えていきます。このコースをレフトに長打が打てなければ独立リーグに行って下さい。
インハイのボールについては、右足踵を踵体重にしてから右手の人差し指の付け根で押し込んで逆方向に打つ選手がいますが、私は好きではありません。インローと同じく、インハイも、後ろの脇を開けたまま、ヘッドステイバックを大きくします。前肩を後ろ肩よりも上げます。前脇を開けます。後ろの胸部の推進をしなのではなく、後ろの胸部は推進させます。ボトムハンドの手首を背屈してトップハンドの手首を後ろに追いやるのではなく、トップハンドの前腕部の回外もします。後ろの脇が締まっていきます。後ろの股関節を前の股関節にぶつけていきます。トップハンドの手首がボトムハンドの手首を越えない程度にトップハンドの親指でグリップを押し込み、トップハンドの前腕部を回内します。
右打者は、真ん中低めのボールは、前足を軸に、前肩を背骨の方に入れずに、ボールの外側を打ちます。2ラン本塁打を打ちましょう。
右打者は、真ん中高めの変化球は、三遊間を打つ場合には、前足を軸に、ヘッドをボールの外側に入れて打ちます。
左打者は、アウトハイは、ヘッドステイバックしてトップを入れ替え、右足を軸に左股関節を右股関節にぶつけずに打ちます。
左打者は、アウトローは、ヘッドステイバックしてトップを入れ替え、右足を軸に左股関節を右股関節にぶつけずに打ちます。
左打者は、真ん中低めは、ヘッドステイバックしてトップを入れ替え、右足を軸にボールの外側を縦にこすります。2ラン本塁打を打ちましょう。
左打者は、真ん中高めは、ヘッドステイバックしてトップを入れ替え、右足を軸に、ボールの内側を両股関節をぶつけずにスイングします。
遊撃が二塁ベースカバーに入ったときは、左打者は、インローのボールは、ポイントを背骨寄りも後ろで、ヘッドをボールの内側に入れて両股関節をぶつけずに打ちます。
左打者は、インハイは、ヘッドステイバックを大きくしてトップを入れ替えます。右足を軸に左股関節を右股関節にぶつけずにボールの内側を打ちます。
ポイントはいかにして調整するか
A.セットアップの後、トップハンドの前腕部を回外してトップを入れ替える選手は、トップを入れ替えるとトップハンドの肘が下がり、前足のスパイクの外側が地面から浮きます。前足首が背屈します。後ろの股関節が外旋されます。トップハンドの親指がしなります。前肩が後ろの肩よりも上がります。トップハンドの前腕部を回内するとトップハンドの肘が上がり(トップハンド側の脇を開ける外転のときトップハンドの上腕部が外旋されますが、トップハンドの肘をつまみ上げるときにはトップハンドの前腕部を回内します)、前足首が底屈し、前肩が下がります。トップハンドの親指のしなりが大きいので、トップハンドの親指が加速します。トップハンドの人差し指、中指のしなりが遅れず、しなりも大きくなります。但し、トップハンドの親指のしなりを解いてしまうとトップハンドの中指がしなりを解くことができません。セットアップ直後のトップハンドの前腕部の回外が投手の投球肘のヒッチに遅れれば、トップハンドの前腕部の回内が遅れます。前肩が後ろ肩より高い分、前足首が上から下に加速します。前足の底屈、つま先の接地も遅れます。前足首の背屈も遅れます。
B.一方、セットアップの後、トップハンドの前腕部を回外しない、すなわち、トップを入れ替えない選手は、前足のスパイクの内側で地面を蹴らないとトップハンドの肘は下がりません。前足のスパイクの内側で地面を蹴れば、トップハンドの肘は下がります。ボトムハンドの手首を回内すると前肩が背骨の方に入るのにブレーキをかけられます。ボトムハンドの手首を背屈してトップハンドの手首を押し込んでトップハンドの前腕部が回外するのにブレーキをかけます。トップハンドの肘が下がるのにブレーキをかけるのです。ボトムハンドの肘が突っ張ります。前肩が後ろの肩よりも上がりません。トップハンドの手首の前につっかえ棒ができます。後ろ足にウェイトが乗ります。後ろ足に壁ができます。トップハンドの人差し指と中指はしならせることができますが、親指はしなりません。トップハンドの親指のしなりが小さいので、トップハンドの人差し指、中指のしなりは小さくなります。前足のスパイクの内側で地面を蹴るのが遅れても、トップハンドの前腕部を回内させる必要はありません。前足首の底屈をしていれば(前足の着地位置を探っている状態)でもトップハンドの人差し指、中指はしなっています。
セットアップの直後にトップを入れ替えるA選手は、ボトムハンドというつっかえ棒が、トップハンドの手首の前にありませんので、トップ(トップハンド)の手首が緩んでいます。前足首を背屈したときにトップハンドの人差し指、中指のしなりがMaxになります。前足に回転軸ができます。前足を背骨の方に引くことはできません。後ろの肩関節が引っ込みます。トップハンドの肘でスクラッチして後ろの肩甲骨が前の肩甲骨に接近します。しかし、既に前肩が真下に落ちているので、前足にウェイトがかかっているので、後ろ肩、トップハンドの肘は背中の方に入りません。
走塁、守備、打撃、投球、軸足は、全て前足です。人間の体は、回転軸から近い部分を回転させればさせるほど、加速します。回転軸から近い部分から回転させれば、回転軸から遠い部分の加速距離が長くなります。後ろの胸部を推進させれば、トップハンドの前腕部を回外が加速します。トップハンドの手首よりも前にトップハンドの肘が落ちます。トップハンドの上腕部が外旋されてトップハンドの前腕部がトップハンドの肘の後ろに倒れます(レイバック)。すなわち、トップハンドの手首の前にトップハンドの肘がきます。これがスイングの開始です。
前足つま先が真下に加速すると、前の股関節、後ろの股関節がトップハンドの肘の前に出ます。トップハンドの人差し指、中指のしなりを完結させる間ができません。しかし、つっかえ棒がトップハンドの手首の前にないので、人差し指、中指がしなり切らなくてもトップハンドの前腕部を回外することができます。前足首が背屈できます。トップハンドの肘はトップハンドの手首より前に出ますが、後ろの肩関節が残りません。トップハンドの親指のしなりが小さくなります。前足首を背屈すると両股関節が引っ込んで、トップハンドの肘が前の股関節を追い越します。後ろの股関節の外旋が解けて後ろの股関節が前の股関節にぶつかります。前足の親指が底屈します。トップハンドの親指でグリップを押し込むとトップハンドが回内されます。トップハンドの肘が上がるので、前足首が背屈します。トップハンドの親指でグリップを押し込む(トップハンドの前腕部を回内)距離が短いのでトップハンドの人差し指、中指が立たない、しならない。打球にドロー回転がかかります。トップハンドの親指のしなりを解いてしまうと前膝がつま先の前に出て前足首が底屈してしまいます。トップハンドの手首がボトムハンドの中指を乗り越えてしまいます(俗に言う、手首を返す)。
トップハンドを回内した後にトップハンドの親指をしなりを解くと中指のしなりを解くことができません。ボトムハンドの前腕部は回外していますので、ボトムハンドの上腕部は外旋しています。ボトムハンドの肘はボトムハンドのよりも背骨側にあります。ボトムハンドの前腕部の肘を回内すると前肘が突っ張ります。前足の拇指球で地面を打者側に蹴ってしまえば、ボトムハンドの肘の背骨方向の加速にブレーキがかかります。前足の爪先が接地した段階では、前肘は背骨方向に加速しません。トップハンドの親指を前に弾かないと中指のしなりが解けませんが、ボトムハンドの背屈した手首がトップハンドの手首の前にありませんから、トップハンドの親指を前に弾けばトップハンドの前腕部は回外でき、トップハンドの中指のしなりが解けます。中指が加速は落ちますがB選手よりは加速が落ちません。トップハンドの親指もしなりも小さくないりますが、B選手よりはしなります。トップハンドの親指の加速距離が短くなります。しかし、前足首の背屈は小さくなりますが、B選手のようにトップハンドの手首がトップハンドの肘の前に出ることはありません。ヘッドがボールの内側に入りますが、ヘッドは残ります。ボールの内側にヘッドがぶつかった後、トップハンドの親指でグリップを押しますので、インパクトの後に前膝が突っ張ります。トップハンドの手首がトップハンドの肘に近付いているとトップハンドの中指~小指がトップハンドの手首の小指側よりも下がりますので、トップハンドの親指でグリップを押し込むとヘッドアップしてしまいます。
セットアップの直後にトップを入れ替えないB選手は、前足首を底屈させて前足つま先を接地させた段階では、トップハンドの人差し指、中指はしなります。ここは、A選手と同じです。B選手は、つっかえ棒を外さないと、トップハンドの前腕部を回外させてトップハンドの肘をトップハンドの手首の前に出すことができません。つっかえ棒を外しただけでは、ボトムハンドの前腕部の回内は解けません。ボトムハンドの前腕部を回外しなければ、前肩が下がりません。しかし、ボトムハンドの前腕部を回外しなければ、前肩は背骨の方に入りません。つっかえ棒を外すとトップハンドのトップハンドの人差し指、中指のしなりが解け、トップハンドの手首が底屈し寝ます。
つっかえ棒で、トップハンドの前腕部を回内した状態で止めている間に、前足のつま先を背骨の方に引き、前足首を背屈します。前の股関節が背骨の近く引っ込むので、つっかえ棒を外すのが遅れ、トップハンドの前腕部の回外が遅れても、トップハンドの人差し指、中指の加速距離が短くても、トップハンドの肘が前の股関節を追い抜きます。
NPBの投手の大半は、前足、後ろ足ともスパイクの内側でエッジをかけてセットアップします。後ろ足のスパイクの内側を浮かせる前に投球肘の前腕部を回外させません。トップハンドの親指は、しなりません。前足のスパイクの内側で地面を蹴ると投球肘が下がりますが、ボトムハンドの前腕部を回内して投球腕の手首のつっかえ棒を作ることで、投球肘のヒッチの幅を小さくすることができます。前肩は、投球肩よりも大きく上がりません。投球肘の前腕部を回内する(右肘をつまみ上げる)と前膝が落ちます。前肩と後ろ肩はほぼフラットなので、背骨よりも打者寄りの骨盤と前足のつま先をの加速は緩やかですが前に出ます。ボトムハンドの前腕部を回内したまま推進し、投球腕の手首のつっかえ棒を作ります。前足首が底屈している段階では、投球肘の前腕部の回内はできており、トップハンドの人差し指、中指はしなっています。しかし、トップハンドの親指のしなりが小さかったので、トップハンド、ボトハンドの人差し指、中指のしなりは小さくなります。前足首の着地位置を探っている間に、投球腕側の胸部をすると、後ろの胸部が投球肩関節の前に出ます、投球腕前腕部の回外を行います。投球肘が落ちてトップハンドの手首の前に出ます。。トップハンドの前腕部がレイバックします。投球腕の上腕部が外旋します。打者寄りの股関節、後ろの股関節が既に投球肘の前に出ています。故に、トップハンドの人差し指の中指は小さくなるので、トップハンドの親指のしなりも小さくなります。
B選手は、投手が着地位置を探っている間に、つっかえ棒をほどいてトップハンドの人差し指と中指のしなりを解くことができます。投手は、投球腕の前腕部を回外(リリース)した後で、前足首を背屈させます。B選手は、前足の着地位置を探って背骨の方に前足を引いてから前足首を背屈してそこからつっかえ棒を外しても間に合います。前足首を背屈した段階ではトップハンドの小指がトップハンドの手首の後ろに残っています(手首は背屈、加速前)。加速距離は短くボールの内側を撫でてしまいますが、トップハンドの手首を底屈させてグリップを前に運んでいくことができます。
A選手は、投手が前足のスパイクの内側で地面を蹴った段階では、トップハンドの前腕部を回外していません。投球肘のヒッチの幅が狭いので、A選手は、投手が投球腕の前腕部を回内(投球肘をつまみ上げた)ときに、トップハンドをヒッチします。前肩を背骨の方に引かない投手が相手であると、A選手は、トップハンドの前腕部を回内する間ができません。前肩と前膝がトップハンドの前腕部の回内の前に落ちます。トップハンドの前腕部の回内の途中でトップハンドの前腕部を回外させます。
トップハンドの人差し指が回転軸であるとするなら、中指が回転軸から最も近い胸部に該当します。薬指がトップハンドの肘です。小指は、小指です。トップハンドは中指からしなりを解いた方が小指は加速します。小指が投手の正面まで加速します。トップハンドの肘、小指(加速後)の順でボールの軌道にぶつかっていきます。その後で前足首を背屈するので、差されます。B選手は、間違いなくNPBではA選手よりも成功します。
しかし、後ろ足のみスパイクの内側で地面を噛ませる投手は、投球腕の前腕部を回外してトップを入れ替えます。投球肘が下がります。トップハンドの親指がしなります。前肩が後ろの肩よりも下がります。前足のスパイクの外側が地面から浮きます。投球腕の前腕部を回内すると投球肘が上がります。投球腕の手首の前につっかえ棒ができません。前足のスパイクの外側を浮かす前から投球腕の前腕部を回外させているので、ゆったりと投球腕の前腕部を回内させることができます。投球腕の前腕部を回内させると投球肘が上がります。前肩、前膝が落ち、前足首が底屈します。前肩が高い分、前足首が加速します。つっかえ棒を外さなくても投球腕の前腕部を回外できます。投球腕の手首よりも前に投球肘が出ます。投球腕の前腕部がレイバックします。後ろの胸部が投球肩関節の前に出ます。投球腕の上腕部が外旋します。前足首を背屈すると(ブロッキングをすると)、投球腕の外旋の大きさがMaxになります。
セットアップののときに前足のスパイクの内側で地面を噛ませると、投球腕の回外が、後ろ足のスパイクの内側を浮かせた後になります。トップハンドの親指をしならせる間ができません。後ろのスパイクの外側が地面を浮いてから、投球腕の前腕部を回内します。後ろ足のスパイクの内側で地面を噛ませているので、前足首が底屈したまま加速します。トップハンドの人差し指、中指をしならせる間が完全には取れません。この投手は、つっかえ棒がないのでトップハンドの前腕部は回外できます。トップハンドの前腕部の回外の後で、前足首を背屈させます。トップハンドの前腕部を回外させた段階では上腕部の外旋位は大きくありません。
何れにしても前足首の底屈からトップハンドの前腕部の回外(投球肘をトップハンドの手首の前に出す)までの間が短いので、B選手は、前足の着地位置を探る間も、つっかえ棒をほどく間もありません。B選手は、インサイドアウトでスイングする投手からは、打球にスライス回転がかかります。この内、引手の肘を抜いたり、トップハンドの肘が伸びて、前足首を背屈しないのがカット打法です。ヘッドアップさせると順方向への失速したゴロになります。トップハンドの前腕部を回内すると、トップハンドの手首がボトムハンドの手首を乗り越えます(手首が返る)。打球が失速し、順方向へのボテボテのゴロになります。手首を返さないとボールの軌道に合わせただけの逆方向への弱々しい飛球になります。左打者が右肘でボールをはらうと(手首を返さない)ヘッドが手首のラインを越えてレフト前に落ちる安打更には、左越安打となります。B選手は、メジャーリーグでは成功しません。
B選手もA選手も、前足首の底屈、背屈の順番は同じです。
B選手は、つっかえ棒をいつ外すかによってポイントの位置(ボールの内側を打つか外側を打つか)を変えます。A選手は、トップハンドの肘が前の股関節を追い抜いた後、後ろの股関節をどれだけ接近させるかによって打つポイントの位置を変えます。
私が推奨するのは、A選手のやり方です。
footnote
用語の意味に関しては、下記記事参照