私は、概ね、右利きですが、マイクを握るのは左手。
左手で指を浮かせて緩く握ると脱力できて強い声が出せる。
野菜をすりおろすのも左手を使います。
歌や料理と野球は異なりますが、利き手が打つか、投げるか否かは、肉体の稼働に大きくかかわってきます。
精神論を掲げる人間は、”熱い奴”であるかのように評価されますが、実際には、ネグレクトです。
原因に遡りプロセスを追うという骨の折れる作業を断念するわけですから。
精神論を連呼する奴は、常に冷めた他人事の奴なんですね。
私は、子供や若者には、”メンタルに逃げるな”と説いています。
子供たちは、フィジカルが損耗していないので、大人よりも飲み込みが早い。
肉体の動く仕組み、技術を専門用語を使って理屈っぽく説明していくと目を輝かせて聞いてくれますよ。
堂林のサード再挑戦
守備のエラーは、メンタルとは100%関係ありません。
堂林の守備は、一軍デビューから三塁を一旦やめるまで、送球に入る過程で、ステップ幅が広く、且つ、インステップする。
右肘の出が遅れて右肘が下がり、右腕の振りがドアスイング(手投げ)になる。
よって送球がシュート回転したり、ボールを引っ掛けてスライダー回転する。
堂林が堂林自身の身長より高い送球を見たここがありません。
堂林のポロリは、打球を追いすぎるからで、もっと深く守った方がいいと思います。
「前進守備で前に落とせ」は現代野球に対応できないと思います。
次に、打撃面です。
堂林と髙橋大樹が「あごが上がる」、「ゆるーくなでるようなスイング」ということは、ドアスイングなんですよ。
右投げ左打ちの選手は、トップハンドが利き腕でないので、レベルスイングの方が打ちやすいと思います。
右投げ左打ちの打者は、フォロースルーの過程で、利き腕である右肘を使ってボールを掃うことによってミートの瞬間に手首が下がるのを抑えることができるからレベルスイングでもなんとかなる。
右投げ右打ちの打者は、利き腕でない左肘を使ってボールを掃うなんてことは現実には相当困難。
だから、右打者は、振り下ろす直前にヘッドが寝るレベルスイングだとミートの瞬間にヘッドがボールの内に入って手首が下がる→下に入って速い球に負けて速い球に負けてしまう(逆方向へのスライス回転の打球が多くなる)。
右打者は、一旦下がった手首を利き手でない左手でボールを掃うことによって戻すことは困難なのです。
これは堂林と髙橋大樹にも当てはまります。
だから、堂林は、右投げ左打ちの野村謙二郎には重用されたが(因みに、堂林は、右投げ左打ちでも前田智徳には評価されてりない)、右投げ右打ちの緒方には、前述の打ち方が嫌われた。
同様に、髙橋大樹も緒方には、前述の打ち方が嫌われている。
両者とも、上記の動作を矯正しない限り、外野の定位置争いに加わるどころか、プロ野球の世界から消えていくだろう。
小園の一軍帯同
投手でも野手でも動きに力感のある奴はロクな奴がいない。
小園はトップハンドもボトムハンドもグリップを緩く握り、予備動作としてコックを使い、波動を作れている。
小園ほどミートの直前まで脱力できている打者は、高校生では皆無、プロでもそういない。
只、小園のバッティングは、右足が着地してから左肘が出てくるまで間が長い。
左股関節のタメがなく、右足の探りと振り下ろしがシンクロするのは始動が遅れているから拙いのだが、着地してからすぐに左肘が出てこないのも左股関節のタメ、大腿骨のヒッチ運動がないのでダメなのである。
原因は、右足の着地位置の探りが大きいのと、ステップ幅が大きいところ。
これは、二軍の投手に対応しすぎるとそれは改善されない。
トップも緩まないし、ヘッドも寝ないダウンスイングなので、ステップ幅を狭くすれば、右足を軸に両股関節を回すことができますヘッドをボールの外に入れてボールを擦ってバットをボールの外に潜らせることができます。
フォロースルーで両肘を伸ばさなくても引っ張って大きい当たりが打てるようになる。
次に小園ですが、球種によって探りの大きさを調節するのはいいのですが、探りやステップ幅が広すぎると、インハイの速い球に差され、また、緩い変化球をフルスイングできなくなる。
山田哲人も坂本も探りで弧を描いてステップ幅が大きいときは、ほぼ総じて結果が良くない。
メジャーで実績のある打者で、探りとステップ幅の大きい打者は、ほほいない。
小園は、まず、打席に入るのと同様に予備動作を含め相当素振りの数をこなさないといけない。
股関節、内転筋、インナーマッスルの稼働域を広げるトレーニングも必要。
守備もボールを追いすぎなので、追わずにハンドリングに磨きをかける必要がある。
小園は、一軍のレギュラーの出来不出来に関係なく、一年目の終わりまでに一軍の動きに追いつくのは無理ですが、打撃は、磨けばモノになるでしょう。
二軍で何年間も打席に立たせすぎると二軍の投手の間に馴染んでしまう(後ろに体重が残る打者やドアスイングの打者の方が二軍で結果が出せてしまう)。
今年一年は、二軍で打席を多く与えるのではなく、素振りの数を振らせる。
2年目に一軍に上げてレフトでスタメンで使ってみるのがいいと思います
セリーグの各チームは、パリーグとの格差を縮められるか
打撃編
セリーグの打者は、左膝(右打者の場合)を上げるのが早くなったが、骨盤より高く上げるので、未だ少し左膝を上げるのが遅れ、左足の着地が遅れる。 セリーグの打者は、左膝を高く上げるので、左膝を上げるのが遅れ、ゴルフ打ち(右股関節のタメがないのでトップを作る間がない。
山田哲人も踵体重で左足の着地位置の探りも大きいので左足に完全に重心が移ってからゴルフ打ちになることがありますが、真っ先に出てくるのは岡本和真ですね。
彼は、良く言えば左膝を運ぶときの割れが大きい。
厳しく言えば、左足の着地が遅れる分、ミートの瞬間に後ろ体重になって右肘、ヘッドが遅れる。
鈴木誠也が昨季、ヘッドがボールの内に入ることがあったのは、右足首周辺の故障による踵体重とも関係があります。
基本的には、鈴木誠也は、内川同様、ヘッドをボールの外側派です。
坂本、菊池、陽岱鋼、バティスタ、メヒアの方がヘッドが内に入ることが多い。
上記の他には、レベルスウィンガーにヘッドが内派が多いように思います。
また、終始一貫ダウンスウィングになっていることがある場合、ヘッドが内に入ります。
右股関節が外側に旋回した後に右肘が出てくる。)の打者が多く、速い球が打てない。 石井琢朗、東出のように未だにボールの上、内側を叩けという指導者も多いのも原因である。
山川、中村、柳田は、左膝(柳田は右膝)を骨盤の高さまで上げない。
投球編
セリーグのOBは、山本昌広や安仁屋のように立ち投げを否定するOBも多い(佐々岡は否定しない)。
バンデンハークや武田翔太はフォロースルーのときに、上体が左足と垂直になるぐらい一塁側に倒れるので、回転数の多いストレートが投げられる。
セリーグの日本人投手で、バンデンハークや武田翔太並みにフォロースルーのときに上体を一塁側に倒しているのは岡田明丈と才木ぐらい。 上体が本塁方向に倒れると腕が横振りになります。
このフォロースルーのとき上体を一塁側に倒すという動作を、コントロールが乱れるとして畝、安仁屋、池谷のようなOBは否定します(佐々岡は否定しない)。
北別府も、この一塁側に上体を倒す動作を否定するが、北別府自身、現役時代は、フォロースルーのとき、一塁側に上体を岡田明丈と変わらないぐらい倒している。
個人ブロガーでもこの一塁側に上体を一塁側に倒すという動作を否定する人が多い。
大瀬良を始め、セリーグの選手やコーチがが師事している手塚一志(「ミートポイントが後ろ」、大瀬良は採り入れていないが、「リリースの瞬間に左膝を曲げる」。)のようなやり方は、投打ともに陳腐化している。 パリーグの野球は、メジャーのやり方を採り入れながら発展してきましたが、セリーグはドメスティックに発展していたガラケー野球。
上体が一塁側に傾くのがオーバーハンドというのは、そのとおりです。
岡田明丈、矢崎がオーバーハンド、菅野、マエケンが上体を前に倒すスリークウォーター。
現在、セリーグの日本人投手でオーバーハンドと呼べるのは上記の他に、主なところで、才木、藤嶋、柳、左では笠原、濵口。
メジャーでもスリーウォーターが主流で、現在セリーグの外国人投手でオーバーハンドなのは、メッセンジャー、ブキャナン、左ではフランスアぐらい。
オーバーハンドもスリーウォーターもリリース直後に両肩と右肘を一直線にすることは可能です。
スリーウォーターは右股関節が外側に旋回するのに連動して右肘が出て、オーバーハンドほどリリースの直前に右肘を曲げて後ろに倒さないので肩、肘の負担は少ないように野手の方には見えると思います。
しかし、スリーウォーターは、オーバーハンドに比べテイクバックが横に大きく体軸と指先が遠いドアスイング(手投げ。トップを作ってからフォロースルーの完了までの肩甲骨から腕全体の稼働域が狭いのもバッティングと同じです。)で、三塁側に重心が残るので、回転数がオーバーハンドよりも減じるだけでなく、実は肩、肘の負担がオーバーハンドよりも大きい。
トリプルスリーに挑む上林のバッティング
上林は、一緒に自首トレをやった鈴木誠也と同じく、右肩(鈴木は左肩)を下げ、、トップハンドの肘を捕手方向に張り出してトップドが頭の方に深く入ります。
捕手寄りの方の脇が空くので、左肘の通行を妨げるものがありませんので、左の股関節よりも先に左肘を推進させることができます。
尤も、上林は、利き腕とトップハンドが同じではないので鈴木誠也よりは右肘の出が遅いですが。
トップを作って振り出す直前の頭の位置は骨盤の中心に乗っていますのでミートポイントは前です。
ミートの直後のバナナカーブは、うねり打法の選手ほど大きくはありません。
只、鈴木誠也同様に、トップを作ったときに前の肩が内側に内に入るので上体がホームベースに覆いかぶさります。
また、鈴木と異なり、長野と同様に、バットを振り下ろし始めたときに前の肩が上がってしまい、ボールの軌道を前の肩がふさいでしまいます。
上林は、鈴木と同様に、前の肩が内に入ることの反動で前の肘を早く抜くので前の肩が早く開き、また、鈴木と異なり上林は、ステップ幅が広い。
よって上林は、インハイに遅れ、真ん中低目からアウトローの落ちる球を空振りします。
上林に関しては、体に近いコースのストレート、カットボールで体を前に出させてスライス回転のファウルを打たせ、真ん中低目からアウトローの落ちる球を振らせるのが攻め方の基本になります。
上林は、今のままであれば、今季は30本塁打を打つことはできるが、確実に100三振します。
岡田明丈の起用法
先発からリリーフに転向する場合、走者三塁でストレート系を投げるとき、波動を使ってテイクバックを横に小さく、左足を着地するや否や右肘を出して右足を蹴ってリリースの瞬間に瞬発力をMaxで出力する投げ方に変えなければなりません。
岡田は既にこれができます。
藪田もテイクバックが小さく、トップが深く入りますので、リリーフの投げ方ができます。
今村、高橋昂也も波動が使えるのでリリーフの投げ方ができます。
野村はテイクバックが横に大きい。
左足が着地してから左足は突っ張るが重心が後ろ足に残り、右肘が出てくるまでの間が長いので、即リリーフに対応は難しいでしょう。
大瀬良も九里もスリークウォーターだが、テイクバックは縦にも横にも非常に小さい。
野村と中村祐太は、先発を続けるにしても、テイクバックが横に大きいところは修正しないと登板する度に打たれます。
岡田は、テイクバックのときに右肩を左肩よりも下げるので、先発で40球前後投げると、リリースの瞬間に右肩が凹みます。
先発も中6日の間に2回ブルペンで投球をします。
カープファンの大部分は岡田の先発を夢見ますが、先発とリリーフのどちらが向いているかという問題ではなく、岡田の肉体ではもう先発は無理です。
昨シーズン終盤にリリーフ転向させたのも遅すぎるぐらいです。
しかし、テイクバックで右肩を下げるところ(左投げでは高橋昂也とフランスアが担ぎ投げ)は岡田の魅力でもあり、これを修正すると岡田のセールスポイントを殺します。
キャンプからリリーフ一本で調整、開幕からリリーフスタートさせなければならないのは岡田の方です。
野村祐輔は再生できるか
野村は、先発で再生できます。
コンスタントに6回2失点は可能です。
野村は、体軸が一塁側に倒れるので球速以上に回転数の多い真っすぐが投げられています。
野村は、トップを作った後は、概ね、瞬発力がボールに乗る投げ方ができている。
トップを作る前が問題。
野村には、岡田と同様に、ランナーがいないときでも全球セットポジションで投げさせる。
野村には、ランナーが走ってくるカウント以外でも立ち投げのクイックで投げさせる。
制球重視ではなく、瞬発力重視で。
カウント0-2、1-2からボールゾーンに一球外さない。
コーナーを突いて見逃し三振を取るのではなく、ボールをベースの四隅を通過させるのではなくベース上を通過させて打たせて取る。
藪田は再生できるか
昨季の藪田は、テイクバックのときに右肩の下がりが2017年よりも小さかった。
昨季の藪田は、重心移動の過程で骨盤の上に上体を前傾させることなく、直立させていたので背筋を損耗させてしまう。
トップは昨季同様頭の方に深く入っているが、トップの高さはメディアで言われるほど下がっていない。
しかし、2017年に比べると、右脇が空いていない(右腕がドアスイングになる原因)。
右膝を重心移動の直前にタイトに曲げていると大腿骨のヒッチが円滑にできず、肩甲骨の稼働、タスキ掛けのラインの内旋、右肘の出が遅れる(胸の張りが小さくなる)。
体軸を一塁側に傾けて0ポジションを作ることができない。
打者と両胸が正対してしまう。
また、左膝をリリースの瞬間に蹴り伸ばせて突っ張らせ、左足の拇指球で地面を蹴らないとができないと後ろ足、三塁側に重心が残ってしまい、瞬発力が吸収されてしまう。
以上のことは、昨季弊ブログで再三指摘したところであり、背筋、膝の故障は予想どおりである。
藪田は、重心移動の際、上体の前傾、右膝を緩く曲げ、従前からステップ幅は標準であるが、もう少し狭めること。
ハムストリングスのスタミナがトレーニングされていないこと、背筋の故障により、一試合で投げる球数が多い先発は難しく、リリーフの方がいいのではないか。