今季初のマツダスタジアムでのオープン戦
野村とブキャナンの先発でスタート。
試合経過
先発 野村祐輔
野村は、真ん中スライダーを投げるときに左肩が開いたところを、畠山にレフトに運ばれ、この打球をエルドレッドがファンブル。先制される。
スリークウォーターは、左股関節が早くなったら、左肩も開き、右肘が上がらず、送れて出るので、高確率で捕まる。
スライダー系は、ど真ん中に投げるのはええが、大腿骨を伸縮運動して左股関節の外旋を遅らせないけん。
野村は、重心移動の前は左足と前傾した回転軸が交わり、骨盤の滑りも修正されている。
左足をさっと内側に入れ、左膝を本塁に向けている。
フィニッシュで三塁側に重心が残る球もあったが、変化球も含め、まずまず、一塁側への右足のターンもできている。
ヤクルトの先発ブキャナンは、テイクバックのときに昨年よりも左手を挙げて、右肘のトップの高さを上げる。
一塁側への上体も傾きも昨年同様、右足の一塁側へのターンもできており、縦回転の球も投げられていた。
2回、松山の打球を廣岡がファンブル。
鈴木誠也は、真ん中ボール2個分外れるボール球の真っすぐ。
体にやや近いところを振って速度を評価した。
左足の重心をスパイクの内側、踵へと重心を移していったが、腸腰筋の回転が早く、右肘の出が遅れて差されている。
これをセンターの山﨑が打球を追えず、ボールを見損なった。
バレンティンがカヴァーに入るが、二塁打になる。
山﨑は、この後も拙い守備を見せる。
一歩目が遅い。
酷すぎる。
最下位脱出したけりゃ、二軍に落とせ。
新井の三ゴロで松山が挟まれた後、鈴木誠也が三塁、新井が二塁に達する。
テイクバックのときに左手の位置を高く上げて、右肩の下がりを昨年よりも下げた関係で、右肩の損耗が早まり、打者エルドレッドのときに、リリースの瞬間に右肩が凹む。
エルドレッドの遊ゴロで同点。
メヒア四球の後、會澤が真ん中高めの真っすぐ系をヘッドを残し、後ろにも重心を残してセンター前に落ちるヒットで、広島2-1ヤクルト。
田中がアウトローのチェンジアップを壁を作ってセンター前に落ちるヒットで、広島3-1ヤクルト。
体から遠いアウトローは、スイングしてからボールが長く見れるので、手首の返しを遅らせることができる。
カープ打線がヤクルトの守備の乱れも含めて3-1と逆転してからは、野村は、山﨑晃大朗に真ん中のカットボールを右中間に3塁打を打たれる。
野村は、左肩の内旋はできていたが、フィニッシュで左膝が折れ曲がる。
いわゆる手投げじゃ。
リリースのときに右肩が凹む。
右肩の状態は良くないのだろう。
こういうときこそ、下半身を使って投げにゃあかん。
鈴木誠也は、打球を追うとき、故障箇所周辺を半時計回りに回す動きが故障前の状態に戻っていない。
守備に就くのは、尚早だ。
山﨑晃大朗は、この打席に限っては、構えたときに、ボトムハンドの肘がロックしなくなったので、真ん中から内に入る球にトップハンドの肘が遅れなくなった。
ヤクルトは、更に山田哲人の一ゴロで同点。
野村は、4回山﨑に出した四球はスライダーで、やはり左肩の開きが早い。
ボトムハンドの肘がロックされてる打者でも、比較的体に近い真ん中高めでもスイングが止まる。
押し出しで4点目
野村は、4回 92球 6安打 4奪三振 2四球 1死球 4失点(自責3)。
その裏、ブキャナンが、重心移動の前に踵に体重がかかり、上体が後ろに反り、左肩の開きが早くなったところを、メヒアは、真ん中高めを左肘で掃って三遊間を破る。
會澤は、ブキャナンは、同様の投げ方で、真ん中高めのカットボールを投げたところをショートの左を破る安打。
ブキャナンの右肩が再度凹んで菊池が低めの球をヘッドを止めて四球。
下水流は、真ん中高めの真っすぐ系をセンター前に落ちる安打。
ヒッチして上げる(ステイバック)が出来ているから、左肩や左の骨盤が前に出されない。
スイングし始めてからボールが長く見れる。
故に、ヒットになる。
後は、左足の探りのときに左足で弧を描くところが修正できれば、近めの球も打てるようになる。
下水流の打球を山﨑が後逸するが會澤は本塁に還れず、松山が真ん中の真っすぐ系をヘッドを残して左肘で掃って犠飛で、5-4と広島は、再逆転。
ブキャナンは、4回 91球 9安打 1奪三振 2四球 5失点(自責2)
5回表アドゥワが登板。
カット、シュート、スプリットの握りで投げるストレートチェンジのような球、カーブと一通り投げた。
上体を一塁側に傾けて縦回転の球を投げていたが、左肩の開きが速く、右腕の出が遅れてくる。
これだとボールを握る手の出が早く、打者が始動しやすくなる。
左膝がフィニッシュのときに折れ曲がるから手投げになる。
ツーシームのようなシュート系の球は、シュート回転したら、打者は始動がしやすくなるから、きっちり、右足を一塁側にターンしなければダメだ。
クイックのときに、解説が褒めたときには、三塁側に蹴り戻して左足の弧の描きを防止していたが、その後に投げた左足を軽く内に入れてから体の近くでスライドステップした方が瞬発力のロスが少なくなり、クイックも速くなる。
フィールディングも、バックハンドのときに、手足が長い分、伸縮運動のストロークが長くなるから、右足を軸にしてグラブのトップの位置を作る(始動)を他の投手よりも早めなければいけないだろう。
未だ2年目なんだから、この人は、胸の張りが大きく背筋を消耗しないから、ファームで先発投手として育てた方がいいよ。
秋吉は左足を着地したときに、重心が三塁側に傾く典型的なサイドアームの投げ方で、ボールを持つ手が打者の前に現れるのが早く、しかも打者の体から最も遠いアウトローのスライダーだから、ヘッドを止めることは容易。
目線から遠く、始動してからボールを長く見れるから。
メヒアが四球で歩いたところは褒めるところではない。
振ったら、二軍に落とされるよ。
6回裏は、中﨑が登板。
中﨑は、胸の張りを大きく作って右肘、トップの位置も高くして投げていた。
しかし、骨盤より高く左膝を上げてそのまま下に落としてヒップファーストでなくステップしているときがあったが、左足くるぶしを本塁に向け、左股関節、腸腰筋が外旋せず、左膝を本塁に向けて着地しているものの、左肩が開いていることがあった。
フィニッシュで三塁側に重心が残っている。
開幕に近づくにつれ、フィジカル面が上げていくことができるかだろう。
7回表は、今村が登板
7回に登板した今村は、もっさりとして投げているから、俄かには、球が速くなく映るかもしれないが、リリース前まで脱力しているので、フィニッシュでも右足を一塁側にターンしてそこそこ投げられている。
美間は、三塁線の当たりをバックハンドで、右足を左足よりも前にしてシングルキャッチ。グラブのトップの位置を作るのが早いので、ボールの軌道の変化に対応できる。
8回表は、中田廉が登板
大村は、アウトコースのフォークを中飛
中村は、高目のカットボールを中飛
廣岡は、真ん中カーブを左飛
中田は、1回 11球 無安打 無四球 無失点
8回裏、メヒアは、後ろが大きく、振り下ろすときに左肩が下がらないからスイングしてからボールを長く見れる。
石川が投げたインローのシンカーは、腸腰筋の回転で産み出した瞬発力が最も伝わるコース。
バットの先だが、メヒアの当たりは、フェンス直撃となる。
坂倉は、腸腰筋で産み出した瞬発力の最も伝わるコースを、トップの角度をキープしてインサイドアウトで体の近くでバットを回す。
失速の最も少ないカットボールの分、やや差されたが引っ張ってニゴロ。
きちんと進塁打を打つ。
西川は、アウトローのスライダーを壁を作ってセンター前。
西川の素晴らしいバットコントロール?
いやいや、バットコントロールも何もねえよ。
プロにとっては、易しい球だよ。
アウトローは体から遠く、最も始動が遅くても対応できるコース。
始動してから最も長くボールが見えるコース。
西川にとっては、朝飯前よ。
広島6-4ヤクルト
9回表は、一岡が登板
一岡は、胸の張りは大きく投げていたが、その前に、重心移動の直前に右足の踵に体重が残り、上体が後ろに傾き、トップを作ったときに左肩が開いていた。
フィニッシュで三塁側に重心が残る。
満塁から真ん中フォークを鵜久森にセンター前に打たれ、6-5
更に併殺の間に同点。
一岡は、1回 18球 4安打 1奪三振 2失点(自責同じ)
9回堂林の四球、美間が三ゴロ失策で出塁したが、髙橋大樹は、アウトローのシンカーに体と頭が前に出されて遊ゴロ。
内野安打となったが、
石川は、最後、メヒアを遊ゴロで試合終了。
石川は、点は取られたが、右足を内に入れて本塁に右膝を向けるのが速い。
右膝のタメが短く、内転筋が伸びるので、失速の少ないカットボールにメヒアは差された。
石川は、4回 61球 3安打 1四球 1失点(自責同じ)。
まとめ
野村、ブキャナン共に、開幕までに投球動作の見直しが必要。
一岡もそう。
故障にも関係してくる部分だし、立て直していかなあかん。
打撃の方もヤクルトの拙い守備があっての6点で、速い球への対応が遅れていたので、開幕までに実戦の中で調整していく必要があるだろう。
次の試合は、藪田、高橋昂也が投げることが予想される。
高橋昂也は、投球動作の修正が必要だが、開幕ローテに入れてもそれなりには投げるだろうが、間違いなくモノになる投手だし、夏頃に先発に入ってくれればいいよ。