日本ハム対楽天のプレシーズンマッチ(草薙球場)
プレシーズンマッチは、投手も打者もギアを上げません。
投手がゼロに抑えることができたか、打者が安打を打てたか否かは、気にする必要は生じません。
プレシーズンマッチに限っては、ヒットを打たれて負けたのはOK
プレシーズンマッチに限っては、ヒットを打てなくて完全試合を食らうのはOK
しかし、進塁を許さない守備ができたか、ベースランニングの基本ができたか否かに関しては、現場の関係者は、厳しく評価を付けていかなければなりません。
3ボールの後は、強制スチール(但し、打者がワンバウンドを振った場合を除
6回表一死一塁、一塁走者五十幡、打者野村(右打者)、投手は、櫻井周斗(左投手)
スコアは、2-0と日本ハムが2点リード
中堅田中和基は、定位置で守る。
野村が中堅に飛球を産み出します。
田中和基は、背側を右翼席、腹側を左翼席に向けて背走します。
背走の途中、上を向きます。
落下点の後ろで左股関節を内旋します。左足拇指球で地面を本塁方向に蹴ってジャンプします。
右股関節を外旋して着地します。
頭上で左腕前腕部を回外して打球に触れます。
左股関節を内旋すれば、左腕上腕部の腱板から左肩甲骨にかけてが右肩の方に入ります。
左腕前腕部の回外運動、回内運動、右腕前腕部の回外運動の回転半径が長くなり、加速距離が短くなります。
五十幡は、一二塁間を結ぶライン上からラインの後ろに向かって一次リードを取ります。
五十幡は、タッグアップからバックを踏まずに二塁に走ります。
右膝を伸展、左膝を屈曲して右足で二塁ベースを蹴った後、右股関節を内旋してドリルスライディングをします。
五十幡は、プレシーズンマッチ広島戦の加藤豪将(一塁走者)に引き続き、中飛(中堅中村健人)で二塁に進塁することに成功します。
6回表二死二塁、二塁走者五十幡、打者加藤豪将(右投げ左打ち)、投手櫻井周斗(左投手)、カウント3-1
個人的には、全球、走者にはランエンドヒットのスタートを切って欲しいですが、特に、3ボールになった段階でランエンドヒットをかけるのが基本です。
ランエンドヒットのサインが出ている出ていないに関わらず、二塁走者は、ディレードスチールが強制されます。
つなぐ野球の信者は反対するでしょうが、私見ではアウトカウントに関係なく二塁走者は、帰塁不要です。
五十幡は、櫻井が左腕前腕部を回内(投球)後、左腕腱板が凹んだ後、スタートを切ります。
櫻井は、投球をワンバウンドさせます。
加藤豪将は、スイングしません。
捕手太田光が右打席の内側のラインのバックネット寄りのコーナーで投球を落球します。
落球したボールが静止します。
しかし、五十幡は、二死なのに、三塁ベースを蹴る前に帰塁を開始してしまいます。
帰塁し始めた後、球審にタイムをかけれれてしまいます。
一三塁の関係を創ることができません。
一塁走者が走ったら三塁走者は強制スタート(但し、打者がワンバウンドを振ったときは除く)
9回表無死一三塁
スコアは、2-1と日本ハムが1点リード
一塁走者淺間、三塁走者石井一成
投手は、クローザーの則本(右投手)、打者進藤(右投げ右打ち)カウント2-0
則本が右腕前腕部を回内(投球)後、淺間はスタートを切ります(ディレードスチール)
則本は、投球をジャイロ回転させてしまい、ベルトの高さの投球がアウトコースに流れます。
捕手堀内は、左膝を着いて左腕前腕部を回外してフォアハンドで煎餅捕り(左手人差し指の付け根と親指の基節骨で挟むこと)をします。
堀内は、腹側をが一塁ベースに向きます。
進藤は右打者ですから三塁走者にタッグする上でも三塁送球する上でも障壁になります。
加えて、堀内はホームベースに背を向けています。
タッグしても追いタッグになります。
堀内は、右肘を上げた後、左足内踝を右足内踝にぶつけ、右股関節、左股関節を内旋、両足の長母趾屈筋を弛緩、両足の母趾IP関節を屈曲、両膝をニーアップ(両足の裏を地面から離して左足裏を投手方向に、右足裏をバックネト方向に向ける女の子座りになる)するのではなく、左足の拇指球で投手方向に、右足拇指球で地面をバックネット方向に蹴ってシャッフルします。
堀内は、バックを踏んでしまいます。
両足が地面から浮き上がります。
左股関節を内旋すれば、左肩が右肩の方に入ります。
左腕前腕部の回外、回内運動、右腕前腕部の回外運動の回転半径が長く、加速距離が短くなります。
堀内は、左足内踝を右足内踝にぶつけ、右肘をヒッチします。
堀内は、首を三塁走者の方に捩じります。
堀内は、二塁にも三塁にも投げません。
捕手が三塁に目線を切っただけであれば、三塁走者は帰塁不要です。
三塁走者が高校生でもスタートを切ります。
石井は、帰塁を開始し、スタートを切りません。
二塁三塁のケースを創ったに留まります。
つなぐ野球の信者は、これでいいんだと言うでしょうが、私に言わせれば、石井の走塁は、ガキの使いです。
無安打での失点を防ぐのが最優先
8回裏一死二三塁
スコアは、2-0と日本ハムが2点リード
二塁走者田中和基、三塁走者渡邉佳明
投手は、玉井(右投手)、打者は、黒川(左打者)
プロの試合で守ったことのないポジションを務める場合、それが内野である場合、走路より深い位置を守ります。
両膝の屈曲は、浅く、重心を高くしてシャッフルします。
深く守れば、打球の落下点の後ろに追い付き、フォアハンドで打球に触れる間が作れます。
投球腕の上腕部が外旋して投球肘が下がります(=これが「本塁との距離が取れる」)。
投球肩と対角線上の股関節が外旋した状態で背骨の方に引っ込むます。
投球腕の前腕部の回内運動の回転半径が短く加速距離が長くなります。
矢のような送球をノーバウンドで投げられます。
内野手は、走者の後ろに守ります。走者の前に守ると走者は、投手がセットを解いた直後にスタートをきれてしまうからです。
ボテボテのゴロは、走者がスタートを切ってから前進します。
三塁手は、三塁ベース後方、三塁ベースを蹴れる位置に守り、三ゴロに対し、前進はしません。遊撃が前進します。二塁ベースは空いて構いません。
三塁手が前に出て、遊撃又は投手が三塁ベースに入るチームは、負けが込みます。
打球に触れた野手は、本塁に投げなければなりません。
捕手は、打球に触れた後、タッグができなければ、三塁に送球して三本間に三塁走者を挟みます。
黒川は、スイング後、ヘッドが下がり、左手首を返してしまいます。
三塁走者は、ファーストバウンド後にスタートを切ります。
一塁に入った細川は、一塁ベースの後ろを守っています。これはOKです。
しかし、細川は、打球に触れた後、本塁に投げずに、打者走者の黒川と一塁ベースを蹴る競争してしまいます。
三塁走者が本塁に還り、1点差とされます。
総評
いくら前後左右に捻転せずにフライボールを産み出すスイングをする打者をスタメンに並べても、点を取られたら取り返してくれるだろうというのは、実体のない観念です。
前後左右に捻転せずにトップを作り、投球する手首を立ててからファストボールを投じてくる投手からは、フライボールを産み出すのは簡単ではありません。
無安打で得点し、無安打での失点を防がないと、昨シーズンまでと同じことを繰り返すこととなるでしょう。
footnote
用語の意味に関しては、下記記事参照