今シーズン初のプレシーズンマッチは、DeNAベイスターズとの対戦
スプリングキャンプに入る前に清宮が左足首捻挫で離脱したが、キャンプに入ってからは、大きな故障をした選手がおらず、まず、そのことが今回のキャンプの最大の収穫であろう。
オープン戦は、個人成績やチームの勝敗にこだわる必要はなく、試運転を行う場である。
具体的には、肩関節の回外運動をセーブし、内旋運動によって筋肉を弛緩させていくことで故障することなく開幕を迎えることが重要である。
公式戦に入ったら去年の春よりも成長した若手選手達が大きく飛躍していくのをワイは見たいのだ。
試合の方は、FA権を行使して日本ハムに入団した山﨑福也と大貫の先発で開始し、3-3のドローで終了した。
先発山﨑福也は、2回無失点
名護のグラウンドは、内野は、黒土を使用して固められているが、マウンドには赤土を混ぜてエスコンのマウンドに近付けてあるが、エスコンのマウンドに比べると傾斜はずっと緩いままにしてある。
投手対打者の関係では、打者が有利な条件と言える中で、サチヤ(山﨑福也)は、きちんと調整してきたところが看て取れた。
その根拠は、次の諸点である。
- テイクバックが小さい
- 左肘を上げるプロセスで両肩を結ぶラインがスタンダードWになっている。
- ストライドを狭めて右足をスパイクの外側から入射している(ストライドは6足半未満)
- インステップを抑え、右膝でブロッキングして投げられている(右膝の屈曲が浅く、右膝がほぼ突っ張っている)。
- フォロースルーが大きい(左腕前腕部を回外後、更に左腕前腕部を回内する=左手親指基節骨でボールを叩いてフィニッシュする)
故に、左肘の高さ、左手小指基節骨の入射角、両腕の交わる角度がオーバーハンドが何れもオーバーハンドのそれになっている。
山﨑福也は、左足の内踝を地面に噛ませ、クローズドスタンスで立つ。
右足内踝で地面をタップして左足の内踝に右足の内踝をぶつける(左股関節が外旋する)。
これが上記に列挙した投球動作を産み出しるのだ。
2回2死走者無しの場面でもクイックモーションで投じる。
クイックモーションは、スクエアスタンスに近いクローズドスタンスで立ち、右足内踝でタップすれるのみで、更にストライドが狭く(5足半~6足未満)、ほぼ立ったままでトップを作り(左腕前腕部を回外)、左腕前腕部を回内する。
クイックモーションでバックを踏まないので左股関節の内旋運動の加速距離が長く、フォロースルー期に左足を三塁側にターンすると両足がクロスする。
記録員が付けたボールが親指基節骨から離れた直後の球速の評価は、Max144km/hであるが、打者は、ヒッチーフライングエルボーートップポジションースイングを行う間を十分に作ることができないから、球速表示以上に速いと錯覚するであろう。
ザバラのクイックモーション
ザバラは、紅白戦、練習試合とこれまで登板した試合のほとんどで失点してきており、サバラが入団前に私が挙げた懸案事項が初のプレシーズンマッチで試合で実体化することとなった。
ザバラは、セットポジションで左足を一塁側に引いてオープンスタンスに構える。
オープンスタンスで構えると、スクエアスタンスを経由しないと、左足の外踝をホームベース方向に踏み出せない。
それゆえ、左股関節の内旋運動の回転半径が長くなる。
左膝を上げると、左股関節が伸展し左膝が背骨を跨ぐ(左膝の高さは骨盤より下、左足そよ踝が右打席の内側のラインのマウンド寄りのコーナーに向く)。・・・(1)
ウェイトが右足踵にかかる。
右腕前腕部が背面から出る前に右腕前腕部を回外するから右腕前腕部は背骨の方に入らないものの、左肩関節が右打席の内側のラインを向く。・・・(2)
次に左股関節を外旋して左膝を下すのであるが、左股関節の外旋運動の回転半径も長くなってしまう。
右肘を上げると、右足拇指球にウェイトがかかる。
(1)、(2)により、走者に盗塁の予備動作(シャッフル、左股関節の外旋、ニーアップ)を行う間が生ずる。
ザバラは、右足拇指球で地面を後ろに蹴ってしまい、ストライドが6足と2/3分まで広がってしまう(右足の内踝を地面に噛ませることができているときは、6足と1/3)。
右肘をアクセレーション(右腕前腕部の回外)を完結する間ができない。
右手小指基節骨の入射角がアナログ時計でいうと1:30分前後になってしまう。
故に、打者がトップを作る間ができてしまう。
ザバラは、いかに修正すればよいか?
答えは簡単、開幕までに十分修正できる。
ザバラは、セットポジションでは、スクエアスタンスで立つことである。
スクエアスタンスで立てば、左股関節を内旋する必要が生じないから、左足拇指球で地面を一塁方向に蹴る必要が生じない。
左足内踝で地面をタップすれば足りるから、左膝が骨盤より高く上がらないし、左膝が是骨を跨がない。
走者が盗塁の予備動作を行う間を作れない。
ザバラは、右足の外踝にウェイトがかかる。
よって、右肘を上げた後、バックを踏まずに(右足拇指球で地面を後ろに蹴らずに)、右足内踝が地面に刺さる。
左足のスパイクの外側から左足を入射させられる。
ストライドが狭まる。
右腕前腕部の回外運動(右肘のアクセレーション)を完結する間ができる。
右手小指基節骨の入射角が0:50分前後にできる。
現在よりも縦回転の投球ができる。
打者がトップを作る間が作れない。
右肩関節の外旋が完結すれば、右肩関節の肩関節の内旋運動の加速距離も増すから右肘も上がる。リリースポイントが高く、打者寄りになる。
バックスピンも増す。
「捻転しないと加速できない」「クイックで投げるとスピードが落ちる」というのは事実ではないのだ。
江越ー水野の中継プレー
水野は、プロ一年目から打球の落下点の後ろに入るまでのフットワークが優れていた。バックを踏まないので守備におけるストライドは上川畑よりも狭い。
水野は、昨シーズン、遊撃守備において打球に触れてからボールを右手を嵌め変える動作に関し、ライバルから一歩抜け出し得る萌芽を示しつつあった。
9回表一死三塁、打者勝又(右投げ左打ち)、三塁走者西巻
左翼江越は定位置の深さで左翼線を空ける。中堅松本剛は、定位置より深く守る。
打球の落下点の後ろで外野手が打球が地面に触れる前に打球に左手親指基節骨若しくは小指基節骨で触れることができた場合又はバウンドしてから打球に触れることができた場合、すなわち、頭上を越されなかった場合は、打球に触れた野手及びカットに入った野手はバックホームするケースである。
頭上を越えてもクッションボールを両足を完全に外野の芝の部分に接地してダイレクトに触れた場合も打球に触れた野手及びカットに入った野手はバックホームするケースである。
勝又が投球の軌道をフォロースルー期に縦に擦り左中間塀直撃のフライボールを産む。
遊撃水野が一人目のカット、二塁手奈良間が2人目のカットに入る。
西巻は、三塁ベースの本塁寄りのライン上の三塁ベースと三塁線が交わるポイントを左足の拇指球で踏んでタッグアップの構えをする。
バックハンドシングルを経由してフォアハンドシングルでグラブを出した中堅松本剛の左手親指を打球が通過した後、西巻は離塁する。
左中間塀の地面との境目に打球が当たって跳ねる(ハーフバウンドよりも跳ねる=江越の鎖骨の高さまで跳ねる)。
左翼の守備固めに入った江越がウォーニングゾーンの赤土が敷いてある部分と外野芝の境目に左足外踝を引っ掛けてクッションボールを左膝下の高さで左手小指基節骨で叩く(フォアハンドシングル)。
江越の右手親指基節骨と三塁ベースの最も左中間寄りのコーナーを結ぶラインの内側(中堅方向)(外野の芝の切れ目寄り)に一人目のカットに入った遊撃水野が一塁線方向に背側を向ける。
江越は、ノーバウンドで水野に送球する。フォロースルー期に左膝が突っ張る。
ショートスローは、グラブを持つ手側の股関節を引っ込めないとベースと投球する手の親指基節骨、小指基節骨との距離が取れない。投げる方の手の中指の基節骨にボールを嵌めてトップが作れない。
水野は、左足内踝で地面を蹴ってシャッフルする。
水野は、走者の方に首を捩じらないから、右肩の肩甲挙筋、棘上筋、菱形筋が左肩の方に捻転しない(突っ張らない)。右肘が突っ張らない。
右腕前腕部の回外、回内運動、左腕前腕部の回外運動の回転半径が短く加速距離が長いので、左手小指基節骨で江越からの送球を叩くことができる。
水野は、右腕前腕部を回内すると右肘が高く上がる。
右足内踝が接地する。
水野は、左腕前腕部を回外後、左肩の肩甲下筋が外側に引っ張られず、左肘が真下に落ちる。
右腕前腕部を回外して右手中指基節骨にボールを嵌めることができる。右手小指基節骨が本塁方向を向く(トップポジション)。右肘が肋骨下部まで下がる。
右腕前腕部を回内する(スローイン)。
水野の親指基節骨からボールがリリースされた後、西巻が左足親指で本塁を蹴り本塁を駆け抜ける。
水野は、フォロースルー(右腕前腕部を回外)後、右手小指基節骨を三塁ベースの左翼寄りのライン上のフェアゾーン内のコーナーの向きに変える(右肘の位置が右脇の高さであり、トップポジションのときよりも高い)。
左股関節をアウトステップ、右股関節を内旋して両足がクロスする。
送球は、ノーバウンドで三塁ベースの左翼寄りのライン上のファアゾーン内のコーナーを通過する。
奈良間はしゃがむ。
三塁野村は、フォアハンドシングルで送球に触れた後、左腕前腕部を回内し、ヘッドスライディングした勝又の右肩に左手親指第二関節でタッグする。
勝又は、三塁タッグアウトの評価が審判に付される。
「打球又は送球に触れた遊撃手が二塁ベースを蹴った先頭を走る走者を三塁で刺せるか」というチーム全体の課題に対し、水野が肉体の稼働で回答を示唆してくれた。
水野の打撃はドアスイングなので筆者は水野の打撃には高い価値を付けていない。しかし、水野は遊撃のスタメンレギュラーとしてフル出場に関して厳しいと思うが、試合終盤の遊撃守備固め(ユーティリティーではなくスペシャリスト)として使えるかもしれない(細川は、五十幡と中堅を争う)。
水谷に関しては、一塁守備ができれば、打順のバリエーションが増えると述べたが、この試合途中から一塁の守備に就いた。水谷の一塁守備に関しては、ボテボテのゴロに触れた後、三塁に送球ができるのかどうかを確認してから評価を付けたい。
結論
二遊間問題の内、遊撃「守備」に関しては、もうすぐ春です。
自然は、存在しない。
屋外の空調のコントロールは、ロスチャイルドの経済関係に基づいてCIAによって実行される。
春はまだ先なのだ。焦る必要は生じないのだ。
footnote
用語の意味に関しては、下記記事参照