各球団の他人資本、オーナー、監督は、メディアの記者、アナウンサーに公表させていないだけで、既にクローザーは確定させています。彼等が決めたクローザーと私が決めるクローザーは必ずしも一致するとは限りません。クローザーを決定する過程における、クローザーの要件にはどのようなものが挙げられるでしょうか。答えは一つではありません。しかし、これまでも、今後も、画像、動画を使わずに、当コンテンツ以上に、投球動作を再分化して総合し、文章化したコンテンツを作ることは誰にもできないでしょう。読みこなすのに相当労力を要しますが、これを読み終えたら、あなたはもう、ロスチャイルドが登用したメディアの記者やアナウンサーには、洗脳されずに野球を語ることができます。
メンタルによって肉体の稼動は、コントロールできません。肉体を源に、肉体の稼動によって役務が産み出されます。役務に価値を付けないことで利潤が産み出されます。ここでは、労働力の再生産、肉体の稼動を全方面から問題点をピックアップし、それに答えながらクローザーの要件を収束させていきます。更に、広島東洋カープの投手を題材にして、クローザーの要件を当てはめていきます。
投手は、前足、後ろ足ともにスパイクの内側で地面を噛ませてセットアップ(静止)した場合、プレートと本塁を結ぶラインに対して両肩がスクエアスタンスになります。ボールは、トップハンドの親指をしならせずに、ボールの打者寄りを握ります。トップハンドの中指、薬指、小指はボールから浮かせます。ボールはトップハンドの親指と人差し指だけで握ります。中指、薬指、小指で包み込むように握ると予備動作ができません。トップハンドの人差し指と中指の間を空けると、中指は、回転軸である人差し指との距離が離れ、中指のしなりが解けません。中指が加速しないので、トップハンドの前腕部の回内をしてセットアップを解いてしまいます。後ろ足が踵体重になります。
セットアップを解除した後、前肩が背骨の方に入らない手段としては、ヒッチとコックがあります。
投球肘のヒッチ
ワインドアップで投げると、後ろ足に軸ができて前肩が背骨の方に入ります。前肘が背骨方向に加速すれば、ボトムハンドの前腕部を回内します。ボトムハンドの肘が突っ張ります。私は、ワインドアップを好みません。走者が出塁したか否かに関係なく、セットポジションで投げることを推奨します。
後ろ足でプレートを踏む位置は、マウンドの最も高い位置を踏みます。後ろ足で一塁側又は三塁側を踏むと投球肘のヒッチの幅が、マウンドの頂点を踏んだ場合に比べると小さくなります。プレートの頂点を踏んだ場合よりも、投球腕の前腕部を回内したときの投球肘の高さが低くなります。右投手が後ろ足でプレートの三塁側(左投手は一塁側)を踏むと、投球腕の前腕部を回内したときの投球肘の高さが、後ろ足で一塁側(左投手は三塁側)を踏んだ場合よりも低くなります。
投球肘を下げる方法は、次の7つがあります。
①後ろ足の踵で地面を蹴る。
②後ろ足の拇指球で地面を蹴る(ヒールアップ)
④後ろ足の小指球で地面を蹴る(ヒールアップ)
④前足の踵で地面を蹴る。
⑤前足の拇指球で地面を蹴る。
⑥前足の小指球で地面を蹴る。
⑦投球腕の前腕部を回外する。
後ろ足の踵で地面を蹴ると、後ろ足に軸ができます。前足の踵から地面を離れ、前の股関節が後ろの股関節を跨いでしまいます。前肩も背骨の方に入ります。
いかり肩の人間は、胸部よりも肩関節が引っ込んでいます。肩関節の前に胸部と股関節が張り出します。恥骨の前に股関節が出ます。骨盤が前傾します。背中のラインが緩やかなM字の曲線になります。
後ろ足の拇指球で地面を後ろに蹴ると、後ろの股関節の外旋が解けて前の股関節にぶつかっていきます。トップハンドの親指、中指、薬指、小指をしならせる間ができません。前の股関節の位置を戻さないと、後ろの股関節の位置が戻りません。ところが、後ろの股関節が前の股関節の障壁になっています。股関節を開くと前足の拇指球にウェイトがかかります。前足の拇指球は、打者方向にしか蹴れません。前の股関節は後ろの股関節を跨ぐのが、後ろ足の踵で地面を蹴る場合よりも遅くなりますが、前肩が背骨の方に入ります。
後ろ足の小指球で地面を蹴ると、前足の拇指球にウェイトがかからないので前の股関節が後ろの股関節を跨ぎません。前肩は背骨の方に入りませんが、前肩が後ろ肩を三塁線に向かって追い抜いていきます。
前足のスパイクの小指球は、前(三塁ベース方向)にも後ろ(打者方向)にも蹴れます。前肩が後ろ肩を追い抜きます。
前足のスパイクの外側の踵寄りで蹴ると、回転半径が短くなるので前足踵が加速します。前肩が後ろ肩を追い越します。
予備動作(投球肘のヒッチ)では、後ろ足も前足も蹴っちゃいけないんです。
セットアップの段階では、後ろ足のスパイクの内側で地面を噛ませると前足にウェイトがかかります。前足の踵の近くにウェイトをかければかけるほど、前肩はオープンスタンスになります。前足の小指球にウェイトをかけて前肩をわずかにオープンスタンスにします。トップハンドの中指のしなりを解いて(これが予備動作であるヒッチの起始です)トップハンドの小指が加速します。セットアップのとき、トップハンドの親指をしならせているとトップハンドの親指の爪がトップハンドの人差し指の方に入ります。親指の爪を弾かないとトップハンドの中指を加速させることができません。トップハンド(投球腕)の前腕部を回外されて投球肘が下がります。前肩は背骨の方に入りません。トップハンドの親指がしなります。ボトムハンドの肘が上がります。トップハンドの基節骨を推進させると(これが波動です、後述のB投手が予備動作であるヒッチの起始となります)、前脇が開いてボトムハンドの前腕部が回内します。トップハンドの小指はここでは前肩に相当します。トップハンドの薬指は、前の股関節に相当します。小指が開くとトップハンドの親指はドアスイングになり、加速しません。トップハンドの親指の基節骨の推進の起始は、トップハンドの中指です。トップハンドの親指が加速すれば、トップハンドの親指は、トップハンドの薬指を越えていきます。トップハンドの肘が上がります。トップハンドの親指の軌道はV字になります。
トップハンドのコック
両腕を投球腕の前腕部を回外せずに投球腕の前腕部を回内して解くと投球肘が下がりません。トップハンドの親指がしなりません。トップハンドの手首が背屈(コック)します。前足か後ろ足で地面を蹴ると投球肘が下がります。トップハンドの親指が加速しません。投球腕の前腕部を回内していれば、投球肘の落下を減速できます。後ろ足踵にウェイトがかかると後ろ足に回転軸ができます。前足踵と前肩関節から近い後ろ足の踵で地面を蹴ると、前胸が加速します。ボトムハンドの前腕部を回外すると、ボトムハンドの肘がボトムハンドの手首よりも背骨の方に入ります。ボトムハンドの上腕部が外旋します。ボトムハンドの前腕部が打者方向にレイバックします。前肩が背骨の方に入ります。トップハンドの前腕部を回内するとトップハンドの前腕部が、ボトムハンドの肘の推進の障壁になります。トップハンドの前腕部を背中の方に引いてやらないと、ボトムハンドの肘を三遊間方向に推進できません。ボトムハンドの肘の前腕部を回内しているとボトムハンドの肘は、ボトムハンドの手首より背骨の方に入りません。前肩が背骨の方に入りません。トップハンドの肘を背骨の方に推進しないのですから、トップハンドの前腕部を背骨の方にどかす必要がありません。トップハンドの前腕部が背中の方に入るのを抑止できます。投球肘が逆Lの状態でストップします。トップハンドの手首は背屈しています。トップハンドの親指が加速しないので投球肘をつまみ上げることができません。
前腕部を回外して投球肘を下げていれば、前足が地面から離れる前から投球肘が落ちていますので、後ろの脇が開きます(外転)。投球腕の前腕部を回内します。投球肘が上がって逆Lになります。投球腕の回内のとき、トップハンドの親指のしなりが解けて投球肘が逆Lでストップせずに伸びてしまったのがアーム式です。
逆Lを作った投手は、投球腕の前腕部を回外します。投球肘が落ちて投球腕の上腕部が外旋します。トップハンドの手首が後ろに倒れます。
A.投手は、投球腕の前腕部を回内すると投球肘が上がります。後ろの腸腰筋が腹横筋に刺さります。後ろの股関節が動きません。後ろの股関節の外旋が解けません。ボトムハンドの前腕部を回外していれば、前肘が落ち、前足が背骨の近くで底屈します。投球腕の前腕部の回内が中途半端で投球肘が上がり切らなくても、ボトムハンドの前腕部が回外していれば、ボトムハンドの肘が下がります。よって、ボトムハンドの前腕部を回内していた場合よりも背骨の近くで前足首を底屈できます。前足首の底屈の位置と比べ前の股関節の引っ込みは、ボトムハンドの前腕部を回内していた場合よりも、小さくなります。ヒップファーストで前足を踵から着地すると前足がインステップします。
B.投手は、ボトムハンドの前腕部を回内しているとボトムハンドの肘が上がり、前足首が背骨から遠いところで底屈します。前肘が下がりません。投球肘が下がります。後ろの肩関節がロックされます。前足の親指の位置と比べると前の股関節は引っ込みが大きくなります。しかし、前の股関節と背骨の距離は、ボトムハンドの肘を回外していた場合とほとんど変わりません。ボトムハンドの手首とトップハンドの手首の距離も、ボトムハンドの前腕部を回外していたA投手と変わりません。しかし、底屈した前足の親指とトップハンドの手首の距離がA投手よりも長くなります。トップハンドの親指のしなりが解けてトップハンドの中指のしなりを解くことができません。
ボトムハンドの前腕部を回外しているA投手は、後ろの胸部を推進させることができますが、B投手は、ボトムハンドの前腕部が障壁となって後ろの胸部を推進させることができません。ボトムハンドの手首が障壁となっており、トップハンドの前腕部を回外できません。
投手は、後ろ足に軸を作らなければ、前の股関節が後ろの股関節を跨ぎません。ボトムハンドの前腕部を回外、ボトムハンドの上腕を外旋してボトムハンドの肘が背骨の方に入っていても、ボトムハンドの前腕部を回内してボトムハンドの肘の背骨方向への加速にブレーキをかける必要がありません。ボトムハンドの前腕部を回内するにしても、ボトム側の脇を開けたところでボトムハンドの肘を止めておけば足ります。しかし、ボトムハンドの肩関節がトップハンドの肘の障壁になります。ボトムハンドの肘が下がらないので、前足の爪先が加速します。ストライドが広がります。トップハンドの親指のしなりが解けてトップハンドの中指のしなりを解くことができません。
ボトムハンドの前腕部を回外しているA投手は、中指のしなりが中途半端でも親指のしなりが解けていなければ、中指のしなりを解くことができるので、投球腕の前腕部を回外することができます。投球腕の前腕部が下がると投球肘が下がります。投球腕の上腕部が外旋されます。投球腕の前腕部と投球する手首は後ろに倒れます(レイバック)。トップハンドの親指の爪先が基節骨の後ろに来て基節骨から爪先までのラインがしなります。投球肘が下がれば、前足首は背屈します。ボトムハンドの肘が上がります。
トップハンドの前腕部を回内したときに、親指のしなりが解けてしまうと中指のしなりを解くことができません。ボトムハンドの前腕部が回外しているので、ボトムハンドの上腕部が外旋しています。ボトムハンドの肘は、ボトムハンドの手首よりも背骨側にあります。ボトムハンドの肘が背骨の方に加速していきます。ボトムハンドの前腕部を回外してボトムハンドの肘が背骨方向に加速することにブレーキをかけます。ボトムハンドの前腕部の肘を回内すると前肘が突っ張ります。前足の拇指球で地面を打者側に蹴ってしまえば、ボトムハンドの肘の背骨方向の加速にブレーキがかかります。前足の爪先が接地した段階では、前肘は背骨方向に加速しません。ボトムハンドの肘は、ボトムハンド側の前腕部は、回内してボトムハンドの肘が上がりますが、ボトムハンドの肘は、ボトムハンド側の脇が開いたところで止まります。ボトムハンドの背屈した手首がトップハンドの手首の前にないので、トップハンドの親指の爪先を前に弾くだけでトップハンドの中指はしなりを解くことができます。トップハンドの小指の加速は、ボトムハンドの前腕部を回内していたB投手ほどは減速しません。
トップハンドの肘が前の股関節を越すと、後ろの股関節が前の股関節にぶつかり、前足首が底屈します。トップハンドの基節骨を親指に付け根より前に出すと、投球腕の前腕部を回内することができます。トップハンドの中指が立ってしなります。トップハンドの肩峰がボトムハンドの肩峰にぶつかります。トップハンドの肘が上がり、前足首が背屈します。ボトムハンドの前腕部を回外するとボトムハンドの肘が落ちます。トップハンドの中指でボールの外側(打者寄り)を縦に擦れます。親指のしなりを解いてしまうと前足首が底屈し、前膝が屈曲します。
B投手は、ボトムハンドの前腕部の回内を解いてから、後ろの胸部を推進させます。投球腕の前腕部の回外、投球腕上腕部の外旋、投球腕の前腕部、トップハンドの手首のレイバックは、A投手よりも遅れます。トップハンドの前腕部を回外すると前足首が背屈されますので、前足首の背屈もA投手よりも遅れます。前足首の背屈ができれば、前足の踵が回転軸になり、前の股関節が引っ込みます。前足の拇指球よりも前足の踵の方トップハンドの前足踵とトップハンドの手首の距離が短いので、回転半径を狭くすることができます。しかし、ヒッチのときにトップハンドの前腕部の回外をしていないので、トップハンドの親指がしなりません。トップハンドの親指と中指の距離が遠いので、トップハンドの親指がトップハンドの小指は加速しません。トップハンドの小指が寝てトップハンドの手首が寝ます。トップハンドの前腕部が回外しないので、前足首は背屈しません。前膝が突っ張らないので、前の股関節が引っ込みません。前足の拇指球に回転軸ができますので、回転半径が長くなります。トップハンドの人差し指を回転軸とするとトップハンドの中指のしなりを解くのが遅れます。トップハンドの薬指、小指が加速しません。トップハンドの薬指、中指がトップハンドの人差し指の前に出ません。トップハンドの手首が底屈します。トップハンドの親指がしなりません。トップハンドの親指の加速距離が短いので、投球肘が回内しきれません。投球肘が上がっていきません。トップハンドの親指でボールを押し込んでも、トップハンドの中指が立たず、トップハンドの中指がしなりません。投球腕の前腕部を擦ると、ボールの内側(背骨寄り)を擦ります。
クローザーの要件
①セットアップの段階で、後ろ足のスパイクの内側、前足の小指球で地面を噛ませ、前肩を若干オープンにしていること
後ろ足に軸ができません。前の股関節が後ろの股関節を跨ぎません。前肩が背骨の方に入りません。
②投球間隔が短いこと
打者にセットアップの直後にトップハンドの前腕部を回外する間を与えません。
③トップハンドの前腕部を回外してセットアップを解除していること(=クイックで投げられること)
予備動作の開始が全ての投げ方の中で最も早いので、リリースの瞬間以外は、脱力して投げられます。
トップハンドの前腕部が後ろの骨盤を跨がずに、トップハンドの前腕部を回内できます(投球肘のつまみ上げ)
前の股関節が後ろの股関節を跨がなければ、後ろ足の拇指球で地面を後ろに蹴る必要がありません。
③投球肘をつまみ上げたとき、”ボトムハンドの肘を畳んで”ボトムハンドの前腕部が回外していること(投球肘よりも前肘が落ちていること)(=スライドステップができること)
ストライドが広がりません。トップハンドの親指のしなりが解けません。
④トップハンドの前腕部を回外したとき(一球投げ終える毎に、計4回あります)、打者側の脇が開いていること
ボトムハンドの脇が締まっていると、前肩を開くか前肘を開かないと、トップハンドの肘を推進できません。
④リリース(投球肘の前腕部の回内)の瞬間に、トップハンドの親指のしなりが解けないこと
トップハンドの親指がしなっていれば、前膝が突っ張ります。両股関節が引っ込みます。後ろ足の拇指球にウェイトがかかりません。フォロースルー期に後ろ足の拇指球で地面を後ろに蹴る必要がありません。前足踵に近い、回転半径の短い後ろ足の踵で地面を前に蹴れますので、後ろ足のターンが加速できます。
①~④の最も言いたいことは、パーフェクトインサイドアウトスイング(詳細は、直前及び直々前の記事中のA選手)ができる打者に「差し勝てる」カットファストボールが投げられること、ワンバウンドの投球をしないことです。
セットアップ、クローザーが強力だと、相手チームの内外野の選手は、前進守備をしてくれます。ライナーや飛球を打てば、内外野の頭を越えることができます。ゴロで内野を抜けた場合、外射手は、バックハンド又はボトムハンドで背骨の右側で捕球すると右足の着地が遅れるとトンネルするので、回り込んで背骨の左側で捕球します。左手首を背骨の方に引きます。左肩を背骨に入れます。右腕の前腕部を回内します。右手の親指がしならないのでトップの過程(送球腕の前腕部の回外→回内)に入るのが遅れます。
⑤落ちる変化球が投げられるか
①~④ができていれば、投球腕の前腕部を回外(フォロースルー)のとき、ボールの外側(打者寄り)を縦にこすれます。
カーブ、スライダー、ツーシーム、カットボール、スプリット、フォーク、チェンジアップ、ムーヴィングファストボール(握りの浅いチェンジアップ)何れも縦に投げられます。
⑥ブルペンで投げ込まなくても肩ができること
連投ができないのは、毎試合、ブルペンで何度も投げ込んで、何度も肩を作り直しているからです。後ろの股関節、投球腕上腕部のローテカフ、側副靭帯を含む投球動作に使用する全筋肉、骨、関節、腱の損傷が進んでしまいます。労働力が再生産できません。傾斜のないブルペンで投げ込むと、投球腕の前腕部を回内をしたときに、マウンドで投げていたときに比べ、投球肘が上がりません。トップハンドの回外、回内の際に、投球腕上腕部のローテカフ、投球腕の前腕部に負荷を荷重しないと投げられません。傾斜のあるマウンドで投げれば、トップハンドの回外、回内は、投球腕上腕部のローテカフ、投球肘の側副靭帯に負荷を荷重しなくてもできます。ブルペンで投げ込む必要はありません。マウンド上で、投球前に5球キャッチボールをするだけで、準備運動が完了します。
⑦投ゴロを、フォアハンドでもバックハンドでも素手でも背骨の右側で捕球できること
クローザー候補へのクローザー要件のあてはめ
要件①
森下、ケムナ、島内、手術前の高橋昂也は、前足の小指球にウェイトをかける。
フランスアは、前足のスパイクの外側で地面を噛ませる。
大瀬良、岡田明丈、塹江、中村恭平、大道、栗林、森浦、コルニエル矢崎、藪田は、前足、後ろ足ともスパイクの内側で地面を噛ませる。
要件②
大瀬良、岡田明丈、中村恭平、一岡、大道、栗林、森浦、アドゥワ、中村祐太、遠藤、床田は、後ろ足の小指球→踵で地面を蹴る。大瀬良、藪田、九里、矢崎は、得点圏に走者を出してからは、全球種、トップハンドの前腕部を回外してセットアップを解除する。岡田明丈は、40球を超えると、投球肘をつまみ上げられず、投球腕の前腕部が後ろの骨盤を越える。大瀬良は、リリースの際に投球腕の前腕部を回内できなくなる。
森下、ケムナ、島内、塹江、中﨑、手術前の高橋昂也は、後ろ足で地面を蹴らない。中﨑、一岡は、全球種、トップハンドの前腕部を回外してセットアップを解く。森下は、カットボール、カーブを投げるときにトップハンドの前腕部を回外してセットアップを解く。島内は、カットボール、フォーク、チェンジアップを投げるとき、トップハンドの前腕部を回外してセットアップを解く。ケムナは、全球種、トップハンドの前腕部を回外してセットアップを解く。フランスア、高橋昂也は、カットボール、ナックルスライダーを投げるときは、トップハンドの前腕部を回外してセットアップを解く。ツーシーム、チェンジアップを投げるときは、トップハンドの前腕部を回内して投げる。よって後ろ足が踵体重になる。
要件③
藪田、栗林、今村猛、スコットは、投球腕の前腕部を回内したとき、前脇が締まる。敷衍するボトムハンドの前腕部が回内して前腕部が背骨の方に倒れている。つまみ上げた投球肘が背骨の方に入る。
中﨑、一岡、フランスア、森下は、全球種、前肘を畳んでボトムハンドの前腕部を回外する。
島内、高橋昂也は、フォーク、チェンジアップ、カットボールを投げるときは、前肘を畳んで投球腕の前腕部を回外する。フォーシームを投げるときは、前脇を開けて投球腕前腕部を回内する。ボトムハンドの肘を畳んでボトムハンドの前腕部を回外しても、後ろ足にウェイトが残っているので、ボトムハンドの肘が背骨の方にわずかに入ってしまう(ここから再度、ボトムハンドの前腕部の回内をすることはない)。
大道、矢崎、ケムナ、塹江、森浦、栗林、岡田明丈、大瀬良、菊池保則は、前脇を開けてボトムハンドの前腕部を回内する。床田は、前肘を畳まずに前脇を空けてボトムハンドの肘を回外する。九里、菊池保則は、ツーシームを投げるとき、前脇が締まりボトムハンドの前腕部が回内する。
要件④
森下、フランスア、フォーシーム以外を投げるときの島内、手術前の高橋昂也は、ボトムハンドの回外が小さい分、ボトムハンドのトップの位置が高い。島内は、ボトムハンドの肘を畳んで、前脇を空けて回外する。森浦、フォーシームを投げたときの岡田明丈、島内、ケムナは、森下、フランスアに比べると、前足つま先が加速します。トップハンドの親指のしなりが解けるので、トップハンドの中指のしなりが解けるのが遅れます。しかし、ボトムハンドの前腕部の肘を畳まずに回外していますので、トップハンドの前腕部を回外すると、ボトムハンドの肘が上がります。前肩関節だけが背骨の方に入ります。前足首も背屈します。ストライドが広がりを止めた分、ヘッドステイバックが大きくなり、トップハンドの前腕部のレイバックも大きくなります。
栗林、藪田、九里、菊池保則、今村、スコット、コルニエルは、ボトムハンドの肘を畳んで回内しながら、前足の着地位置を探ります。トップハンドの上腕部の外旋が小さく、トップハンドの前腕部の回外も小さかった(投球肘が下がらない)ので、前脇の空きが小さい。両肩がM字になります。
栗林、九里、菊池保則、コルニエルは、ボトムハンドの肘を畳んでボトムハンドの前腕部を回内していますが、大道、田中法彦は、ボトムハンドの肘を畳まずに回内しています。田中法彦は、大道よりも前肩関節が背骨の方に入ります。藪田は、ボトムハンドの肘を畳んでボトムハンドの前腕部を回内していますが、ボトムハンドの手首は前肩関節の前で止まっています。大道は、栗林、九里、菊池保則、コルニエルに比べると、両肩は緩やかにM字になります。
要件④
岡田明丈、森浦、藤井黎來、矢崎、大道は、栗林と異なり、トップハンドの前腕部を回外したときに前足首が背屈します。投球肘が前の股関節を越えると後ろの股関節が前の股関節にぶつかります。前足首が底屈します。トップハンドの親指の基節骨を加速させると投球肘が上がり、前足首が背屈します。
栗林は、床田、中村恭平、遠藤と同じく、前足首を底屈して着地位置を探りながら、前足首を底屈したまま前足を背骨の方に引いて着地します。トップハンドの親指のしなりが解けます。前膝が屈曲します。前の股関節が引っ込みません。ボトムハンドの前腕部の回内と頸反射によって投球肘の高さを上げます。投球する側の肩甲骨で地面を押し込みます。フォロースルー期になって前足首を背屈させます。
結論
広島東洋カープのケースですと、最も強力なクローザーとなりうるのは、森下、側副靭帯の右膝手術前のフランスアです。次点グループが、島内、ケムナ、側副靭帯損傷前の高橋昂也です。第三グループが大瀬良、岡田明丈、塹江です。第三グループ内では、前膝のブロッキングが最もできている塹江が頭一つリードしています。森下と遜色ないレベルの投手がいなければ、森下より劣る投手に、チームの総イニングの内、最も多くのイニングを食わせなければなりません。しかし、大瀬良、九里、野村祐輔、中村祐太、遠藤は、いずれも森下より大きく劣ります。現状では、森下を先発から外せません。フランスア、高橋昂也は、リハビリ中です。
そうなると、島内、ケムナの一騎打ちとなります。島内は、人差指と中指を開けて投げるフォーシームは、シュート回転が大きくなります。島内は、人差し指と中指を空けて投げるフォーシーム以外の、人差し指と中指をくっつけて投げるカットボール(ほとんどの投手はフォーシームを投げるとき、この投げ方で投げます。野球をやったことがない人がフォーシームと呼んでいるのは、実際にはカットボールです)、チェンジアップ、フォークを投げるときは、投球肘推進前の投球腕の前腕部を回内したときに、ボトムハンドの前腕部を回外します。ケムナは、全球種、ボトムハンドの肘を畳まずに、ボトムハンドの前腕部を回内します。
個人的には、人差し指を中指の間を空けるフォーシームを投げさせるときも、カットボールを同じ投球動作で投げさせるか、人差し指と中指の間を空けるフォーシームを投げさせないことを条件に島内をクローザーに抜擢するのが、現状では、最もベターな手段であると考えます。