Last Updated on 2022年8月3日 by wpmaster
昨シーズンオフ、私は、ヤクルトがハフを自由契約にして辛子茶を残留させるものと思っていましたが、実際に残留したのはハフの方で、自由契約になったのは辛子茶の方。
アルメンゴ、ウルキデスも既に自由契約となっており、ヤクルトは、新たに、ソフトバンクのロベルトスアレスの実兄のアルバートスアレスとマクガフと契約。
先ずは、アルバートスアレスの投球動作から見ていきましょう。
以下は、96マイル(153キロ)のファストボールで空振りの三振を奪ったときの画です。
1
左膝をレッグアップしたときに、ややヒールアップします(縦回転を作る)。
右股関節の外旋をし始めます。
2
右足の踵に重心を残し、スパイクの外側に重心を移します。
左膝のレッグダウンのとき右股関節の外旋をしてヒップファーストで左足を踏み出していきます。
3
スライドステップで左足の着地位置の探りをして左肘と左膝が並進します(左足の着地位置の探りが短い。左膝が閉じるのを防ぐ、左足が突っ張ることに資する。)。
左腕上腕部も内旋できています(左肩が開かない)。
テイクバックのとき右肩を左肩の位置よりも下げて縦回転を作ります。
右腕前腕部を回内していますが、右腕が背中の方に入っており、テイクバックが横に大きいので、体軸に横回転が加わり、右肘が上がっていかない原因となります。
4
右肘を逆L字にしないアーム式の投げ方です。
逆L字式も右肩関節の外転が遅れ、インピジメントの原因となりますが、アーム式も右肘がロックされているので右肘が上がっていかない原因となります。
この段階では、右足のスパイクの外側でエッジをかけて右股関節の内旋を抑えています。
5
右肩関節の外転のとき(右肘をつまみ上げるとき)、コックした右肘を一塁側に引いて両肩甲骨をぶつけます(両肩甲骨の稼働域を広く使うことができます)。
しかし、右膝が内に入ってしまっています。
これも右肘が上がっていかなくなる原因です。
6
トップを作る過程(右腕上腕部を外旋する前)に左足をスパイクの内側から着地させます。
7
右腕上腕部を外旋してトップを作ります。
右腕前腕部が回外(ボールを持つ手が打者の方に向いている)して右肘が沈みます。
8
左足の着地から右足の着地まで少し間があります。
リリースの瞬間に左足が突っ張ります。
これはボールに瞬発力が伝わる要因です。
しかし、右腕上腕部が凹んで右肘の位置が下がっています。
体軸の一塁側への倒れ方が小さく右腕と垂直に交わっていないのでスリークォーターの投げ方で、回転数の多い球が投げられていません。
リリースの瞬間に右足にも重心が残っています。
9
10 フォロースルーの右腕前腕部の回外のときに、左足の踵で地面を蹴り(バッテイングのヘッドステイバックに相当、左股関節が前に出されるのを抑止)、右足を蹴っていきます(右足を蹴る直前には右足を残していると瞬発力がボールに伝わらず、左足の位置がズレます)。
右膝を曲げたままターンさせています。
左足の重心はスパイクの外側に移っていますが左膝の壁は崩れていません。
ボールの縦回転を産み出す要因と腰投げで右肘が上がっていかない要因が混在しており、また、瞬発力が乗る投げ方と瞬発力が伝わる投げ方を相殺する体の使い方をしています。
打者は間を作って振ることができ、スイングの結果として表示ほどのスピードがないと錯覚するのではないでしょうか。
テイクバックが横にも大きいので、球数を投げる毎に右肩が損耗していくので、一試合当たり多くの球数は投げられないでしょう。
また、傾斜が緩く右股関節のタメが作りにくい神宮のマウンドに対応できるかという問題があります。