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18/07/2017 13回戦 広島9-5阪神 甲子園
阪神との2戦目。
先発は、大瀬良と岩貞。
大瀬良は、一塁側に重心移動をして立ち上がりを0で切り抜けます。
1、2回は、それぞれ12球、11球で3つのアウトを取りましたが、
3回からは、重心が三塁側に残り、球のキレがなくなり、2本の長短打を浴び、20球を要しました。
2回に5点、3回に1点入ったことから、変化球の割合を増やしたことが
肩、肘の消耗を抑制でき、4,5回を乗り切りました。
6回からは、一塁側に重心移動ができている球が見られるようになりましたが、大半の球はフィニッシュのときに
三塁側に重心が残っています。
大瀬良は、7回を終わったところで、91球
8回に入って、大瀬良は、トップを作ったときに右肩が下がり、手首が寝てボールを引っ掛けて低めに外れる球を連発します。
糸原と西岡に四球を出します。
肩が限界を超えました。
先頭の糸原に四球を出したところで交代かと思いましたが続投。
大瀬良は、トップを作ったときに右肩が下がり、頭がパタンと前に倒れ、ラインからも一塁側に外れています。
右肩と頭の間に大きな空間ができて腕がフリーになり、
ボールがインハイに外れ、上本に死球を与えて押し出し。
何が点差があるから完投しろでしょうか、反省しろですか。
大瀬良はよくやりましたよ。
大瀬良は、7回1/3 113球 4安打 6奪三振 2四球 1死球 3失点(自責同じ)
ベンチワークのミスであって、大瀬良を責めてはいけない。
大瀬良は、カープに入ってくる前から、肩、肘を故障していて100球を超えてからも体感速度を維持できる投げ方ができないんです。
岡田と大瀬良の場合は、点差や開いていたり、球数が100球以下であって代えたとしても過保護ではありません。
予め、試合前に7回は、頭から誰、8回は回の頭から誰が投げると決めて、
7,8回に指名された余程の状態が悪くない限りは、回の頭から投げさせるということでいいと思います。
監督、コーチが無理して140球とか投げさせてきただけです。
登録してベンチに、3連戦を賄うだけの”タフな投手”(3連投ができるという意味ではない。)を入れて準備させていないのだ。
だから限界を超えても引っ張るのだ。
ファンの方も大瀬良に100球を超えての完投を求めてはいけません。
阪神の先発岩貞は、立ち上がりから右足で弧を描きまくりです。
打たれても仕方ありません。
途中右足を骨盤より高く上げて投げていましたが、リリースする前に瞬発力を使い切って球のキレがなくなってしまいました。
岩貞は、3回 66球 7安打 5奪三振 3四球 6失点(自責同じ)
2番手の岩崎もまた、右足で弧を描いており、広島打線に追加点を重ねられます。
岩崎は、2回 39球 3安打 3奪三振 2失点(自責同じ)
3番手の伊藤和雄も、左膝の開きが早い。
ボールを引っ掛けて低めに外れます。
伊藤は、3回 64球 2安打 2奪三振 2四球 1失点(自責0)
4番手の藤川は、1回 17球 無安打 無四球 無失点
中﨑がロジャースのセンター前に抜けるゴロヒットで大瀬良の貯めたランナーを2人生還させ、9-3(失点、自責はいずれも大瀬良)。
これは止むを得ない。
ロジャースは、ゲレーロほどではないが、左肘が内側に入り、アウトハイをヘッドが遅れて出てきてライトフライになった打球を見ると、
インハイに弱点があるだろう。
中﨑は、2/3 8球 1安打 無失点(自責同じ)
9回は、Jacksonが登板
Jacksonは、左打者に投げるとき、一塁側にプレートを踏んで投げて、目線との距離を短くしますが、
左足で弧を描いていないものの、左膝の開きが早く、シュート回転しているので(沈んでいるので)、
体感速度を速いと錯覚させることができません。
頭がラインから大きくズレています。
ボールが左打者のアウトハイに外れます。
アウトハイに外れるメカニズムは、大瀬良と同じです。
Jacksonは、2/3 24球 2安打 1四球 2失点(自責同じ)
残りの1/3は、今村が、無安打 無四球 無失点
打つ方では、鈴木誠也が2安打。
1本目は、岩貞のアウトローのスライダーとカットボールの中間球を引っ張ってレフト前に落とします。
これは、ポイントを前に上体を前傾させて真っすぐにステップしていて、いい打ち方。
2本目は、岩崎のインローの、体により近いストレート141キロを、上体に負荷をかけずにトップを深く入れて
ヘッドを下げて、体の中心線でミートしてライト前に安打。
西川が牧田から打った打ち方と一緒だ。
もう少し早く、肋骨周辺の筋肉をスライドさせれば、引っ張れる。
あと一息だ。
しかし、最終打席、伊藤和雄のアウトローのスライダーに体が前に出されて一ゴロ。
石原のセンター前に落ちるヒットは、どんな上手い外野手でも、全盛時の赤松でも捕れないよ。
石原は、ヘッドの走りが遅れ、顎が上がったが、フォロースルーが大きい。
打球をこぼしたのは、西岡のスタートの遅れ云々の問題ではない。
西岡は、一旦、半身で下がったのはいい。そうしないと正面の打球は距離がつかめない。
打球は、内野フライと同様にℓ字に前に戻された。
今日見た限りでは、西岡のセンターは、ファースト守備より上手いです。
試合は、9-5で広島の勝利
勝利投手は、大瀬良で、6勝0敗
敗戦投手は、岩貞で、4勝6敗
対戦成績は、広島の6勝7敗
まとめ
ベンチワークの問題もあり、終盤追い上げられたが、凌ぎ切った。
次の試合の先発は、中村祐太と小野泰己。
[追記]
ヘーゲンズは、個人的には、先発要員のサブと考えたい。
7/11のファームでのブレイシアの登板を見たが、
左足で弧を描かずにスライドステップできている。
トップを作ったときに肩、肘が上がっている。
フィニッシュで左膝が伸び、一塁側への重心移動ができている。
高め、低めとも伸びがあると錯覚させられている。
二軍の打者は打球が前に飛ばない。
足元の速いゴロにも反応できる。
カットボールは、初速と終速の差が小さく、
スライダーも手元で小さく曲がり落ちる。
チェンジアップのような球も1球投げている。
落差もあった。
4~5月に一軍で投げていた頃より良くなっている。
Jacksonは、投球動作上の問題。
点差が開いている場面で投げさせても今村を準備させるはめになる。
ブレイシアと交代してJacksonは、二軍で投球動作を調整した方がいいな。
[追記]
>コメント有難うございます。
結果論ではないですよ。大瀬良の場合、それより早く限界がくるのは毎試合ですからね。
限界がくる前に交替させるのがベストかと思います。
アウトローやインローは、目線から遠いので、ボールが見やすく、糸原は、懐の深い打撃ができます。
インハイに、下半身主導でキレのある球を投げていく必要があると思います。
[追記]
トップを作ったときに、右肩が下がるのは、肩を痛めた投手の、更に右肩の故障を悪化させる投げ方です。
肩の限界を超えてしまったサインの一つです。
大瀬良は、40球前後で、早いときは、20~30球前後で、最初の限界を迎えます。
大瀬良は、肩の限界を迎えるまでは、藪田、岡田、Jacksonほどではないですが、キレのある球を投げる、それなりにタフな投手です。
下半身主導で肩に負荷のかからないで、瞬発力、体重をリリースのときに最大に伝えて、ボールを甘いゾーンに投げ込んで打たせて取り、球数を少なくしてイニングを食わせるか、
それとも、リリーフに転向させてしまうかだと思います。
広島投手陣のランニングの量は、巨人から移籍してきた一岡が驚いていましたから、ランニングや股関節を強化するトレーニングは相当していると思います。