Last Updated on 2023年4月26日 by wpmaster
日本ハム対オリックス4回戦
先発は、伊藤大海と宮城大弥
日本ハムは、宮城大弥を2回途中で降板させたが、7-8で敗れた。
クリーンアップの差で負けたというが、クリーンアップが打たなくても7得点している。
どの投手も故障を押して投げているので批判はしないが、9回2死2塁で投手が初球を投じた後、捕手が投手に返球する間に帰塁する(2塁走者松本剛)という安打以外で点を取るという攻撃にロスが生じていたとしても7点取って勝てないのは、敗因は100%先発投手である。
伊藤大海のピッチング
序盤は、前回登板よりテイクバックが小さく、リリース後、右肘が上がっていた。しかし、それでも右腕前腕部が背中から出ており、他の投手よりもテイクバックが大きい。リリース(右腕前腕部の回内)後の右肘の高さは、昨シーズンよりも低い。
右肘の上で右腕前腕部を回内した後、右肘の故障により右肘が加速できない(右腕前腕部を回外できない)。故に、テイクバック(右腕前腕部を回内)を大きくすることによって、右肘の加速しきれない分を相殺することを試みているが、テイクバックを大きくすると右肩の腱板が突っ張り、故障してしまう。
人間は右腕前腕部を回内すると右肘は上がり、回外すると右肘は落ちる。
現実に30球目を超えてからは、右腕前腕部を回外して右肘を加速する前の右腕前腕部を回内したところで右肘が沈んでいる。
リリース後、右肩の腱板が摺り切れて凹み、右肘が上がらなくなった。右肩の腱板まで故障してしまった。2回表、ゴンザレスに投じたフォークをワンバウンドさせたときは、右肘のアクセレーション前の右肘の沈下及びリリース後の腱板の凹み方が尋常ではなかった。
右腕前腕部を回外すると、右腕前腕部の側副靭帯の前束が突っ張る。右手小指の第二関節を内旋することによって緩和はできるが、肩関節の稼働域に比べると小指第二関節の稼働域は小さいので、緩和できる程度は大きくはない。右腕前腕部を回内して右肘を上げないと側副靭帯の前束は弛緩しない。
いかにすれば、右腕前腕部を回外してセットを解いた後、両手首を結ぶラインをW字にし、テイクバックを小さくできるかを前回述べたが、右腕前腕部を回外してセットを解くことができないとなると、ボールを使わない回外運動も休まざるを得ない。
ボールを使わない右腕前腕部の回内運動によって右肘側副靭帯の前束を弛緩させていく必要が生ずる。
5回表、森友哉に本塁打を打たれた投球の投球動作を観ると、再登録までの最短期間(10日)では戻ってこれないだろう。
現状では、右腕前腕部の回内運動によって右肘側副靭帯の前束を弛緩させる運動も難しいだろう。
本人は生活がかかっているので、故障しているとは口にしないだろう。
仮に、最短で戻ってきたのであれば、また、登録抹消せずに次回も先発ローテーションどおり先発してきたのでれば、現場の監督コーチがムチを入れて無茶をさせているという評価を付けることができるだろう。
私見では、下記のプロセスによってフィジカルを再生産すればよいと思う。
ボールを使わない回外運動、回内運動を休んだ後、ボールを使わずに回外運動から再開し、右肩の腱板を弛緩させる。
右肩の腱板を弛緩できるようになったらボールを使わない回内運動で右肘の側副靭帯の前束を弛緩させる。
ボールを使って右腕前腕部を回外してセットを解き、右肘を加速する前に右肘が右肩の高さまで上げられるところまで再生産させることができれば、2軍戦では右肘を加速させる必要は生じないだろう。
右肘をアクセレーションせずに投げた結果打たれたとしても、2軍の成績に関係なく一軍に昇格させ、右肘のアクセレーションは、一軍でテストするということでよいだろう。
脚注
用語の意味に関しては下記参照