Last Updated on 2024年6月27日 by wpmaster
現役の野球選手及び指導者は、肉体の稼働及びその更新を土台に、価値を付け、理論家してきました。しかし、私は既に出来上がった理論をそのまま受容することなく、実際に自分で肉体を稼動させて、肉体の稼働を土台に、肉体の稼働の各過程において価値を付与していき、その結果、既に理論化されたものの一部又は全部が再構築されたこととなっています。
今回、取り上げる材料は、飛球の捕球とタッグアップです。
背骨よりもグラブを持つ手側で捕球する場合
外野手は、落下点の後ろまで走ります。
グラブを持っている手側の足でない方の足をスパイクの外側から入射させます。グラブを持っていない方の手側の足の股関節は外旋します。ベアハンド側の前腕部を回内します。グラブを持つ手側の足をスパイクの内側から入射させます。
グラブを持つ手の親指の腹でグラブの内側を叩きます。
既に出塁している各走者は、左足のスパイクの外側を、外野手がグラブを持つ手の親指の腹でグラブの内側を叩く前までに後方のベースに接触させておきます。
外野手がグラブを持つ手の親指の腹でグラブの内側を叩いた後、各走者は、走塁におけるトップを解いて(左手親指のしなりを解いて)スタートを切ります(左手前腕部の回内)。外野手は、グラブを持つ手の中指の指先と親指で打球をつまんでグラブを閉じます。グラブを持つ手の肘、肩をベアハンドの肩の方に入れます。ベアハンドの親指、小指が立ちません、ベアハンドの小指の第二関節の内旋運動に関する回転半径が長くなります。グラブを持つ手側の肘を抜き、グラブを持つ手側の肩を開くと、ベアハンド側の肩が内旋します。ベアハンドの側の親指のしなりを解く前にベアハンド側の肩が残りません(外旋しません)。投球する手の親指のしなりを解けば、投球する手の上腕部が内旋しますが、投球する手の上腕部の内旋運動に関する回転半径が長くなり、加速距離が短くなります。
背骨よりもベアハンド寄りでベアハンドキャッチする場合
外野手は落下点の後ろまで走り、グラブを持つ手の親指の腹でグラブの内側を叩きます。グラブを持っている手側の足でない方の足をスパイクの外側から入射させます。グラブを持つ手側の足の股関節が内旋します。グラブを持っていない方の腕の前腕部が回外します。ベアハンドの親指がしなります。
グラブを持つ手の小指の第二関節を内旋して打球を叩きます。グラブを持っている方の上腕部が外旋します。グラブを持つ手の親指がしなります。小指の第二関節を内旋することによって、グラブを持つ手の前腕部の深層屈筋、側副靭帯の前束、親指の靭帯の張りを緩和できます。グラブを持つ手の肘がヒッチします。
現象面で、第三者は事後にここで野手が打球に触れたしたと感受することもできます。走者は、ここで走塁におけるトップを解除してスタートします。
走者のスタートを、背骨よりもグラブを持つ手寄りで触れた場合よりも遅らせることができます。外野手は、グラブを持つ手の親指の腹でグラブの内側を叩いたときに走者がスタートを切っていれば、現実には合法であっても最前位の直後位の塁に送球することにより「帰塁してから、スタートを切って離塁していない」と審判にアピールすることができます。
外野手は、ベアハンドの親指の腹で空気を叩くとベアハンドの前腕部が回内します。スタンダードWでベアハンドの肘が上がります。ベアハンドの小指が立ちます。頸反射してベアハンド側の上腕部の内旋にブレーキをかけます。グラブを持つ手の親指のしなりを解くとグラブを持つ手の前腕部が回内します。グラブを持つ手の上腕部が内旋します。グラブを持つ手の上腕部の内旋運動に関する回転半径が短くなり、加速距離が長くなります。ベアハンド側の足の股関節が内旋します。グラブを持つ手側の足がスパイクの外側から入射します。
ベアハンドの小指の第二関節を内旋するとベアハンドの中指の第二関節にボールが嵌ります(ベアハンドキャッチと共にスローイングにおけるトップができる)。投球肘が落ちます。投球する手の上腕部が外旋します。ベアハンドの親指がしなります。投球する手の小指第二関節を内旋することによって投球する手の前腕部の深層屈筋、側副靭帯の前束、親指の靭帯の張りを緩和することができます。投球腕側の足の股関節が外旋します。グラブを持つ手側の股関節が内旋し、グラブを持つ手側の足の足首が背屈します。グラブを持つ手側の足の足裏が送球する方向に向きます。
ベアハンドの親指のしなりを解くと、投球する手の親指、小指が立っていきます。投球肘が上がります。投球する手の人差し指の付け根がボールに被さることなく、ボールが投球する手の中指の第二関節から抜けます。投球する手の親指の腹でボールを叩くことによって、投球する手の前腕部の深層屈筋、側副靭帯の前束、親指の靭帯の張りを緩和することができます。投球する手側の足の股関節が内旋、投球する側の足の内転筋が内転します。両内踝がぶつかります。投球する側の足の股関節が屈曲します。投球する側の膝が屈曲します。両股関節がぶつかります。グラブを持つ側の足の股関節が外旋し、グラブを持つ側の膝が伸展しま
す。グラブを持つ側の足がスパイクの外側から入射します。
投球する手の小指の第二関節を内旋すると投球する手の中指の第二関節にボールが嵌ります。グラブを持つ手側の足の足首が背屈します。
総合
ここまで読んでいただくと、背骨よりもベアハンド側でベアハンドキャッチした場合に関してトリックプレーであるとかフェイクであると言う価値を付けることができるかもしれませんが、始動(肘のヒッチ)を前倒しにして動作のロスを削って、筋肉の張りを弛緩させていった結果、送球面におけるメリットを産み出したにすぎません。
前足のスパイクの内側又は外側から先に入射するとトップを作る間、小指を立てる間が作れません。
前進守備を敷いても深めに守っても打球の落下点の後ろまで走るのは同じです。深めに守って前進すると、捕球においても、スローイングにおいても、親指の腹でボールを叩く→ボールを叩いた親指とは反対側の足をスパイクの外側から入射するという順番で体を動かせます。しかし、前進守備を敷いて背走するとこの順番で体を動かすことが、深めに守って前進するよりも難しくなります。