[安打が少なくても得点できる野球]走塁におけるフロントステップ、バックステップ

Last Updated on 2021年11月9日 by wpmaster

キルギス人の言葉に、羊肉を食う人間はキルギスに残り、魚を食う人間は海を渡って日本へ行ったというものがあります。
私は、小学生の頃、走り打ち、当て逃げをして出塁する高校生を見て”コイツだせぇ!”と嘲笑していました。エースで四番ばかりでは勝てません。私は、魚料理にキノコ類は使いません。魚の臭いが感知できなくなるからです。キノコは魚料理を作るときとは、別のときに食べます。私は、食生活においては、羊も魚も食います、羊肉のキョフテも鰯やナギナタナマズのつみれも自分で作って食べます、臭いを感ずるもの大好きですが、野球を始めたばかりのチビ男だった私は、”ホームランを打ちたい”、走り打ち、当て逃げをするような役割を与えられる奴になってたまるか””バント屋になってたまるか”と左打ちを拒否し、右でバットを振り続けました。野球を教えるようになってからも、本塁打を打つ以外の役割をする者が必要としつつ、心を奪われるのは、小指で投球を叩く子、後ろの肘が地面に落ちる子です。投手を中心とした守りの野球をするにしても、こういう選手は、絶対チームに一人は欲しい。
私は予想屋ではなはありません。個人的には、今オフに鈴木誠也がポスティング制度を利用してメジャーリーグの球団と契約したとしても、遅すぎるぐらいです。もっと早く行って欲しかった。私見として、NPB史上最もインサイドアウトの完成度が高かった打者は、右が鈴木誠也、左が前田智徳です。
鈴木誠也の後釜が西川龍馬?坂倉?林?、クロン?堂林?中村奨成?、髙橋大樹?メヒア?正隨?中島健人?、末包?、冗談じゃない!誠也を侮辱しずぎです。中島健人は、セットアップのときに右腕前腕部の屈筋が突っ張る。コックして右肘を畳むと前肩関節が入る。前肘が突っ張る。右手親指基節骨でグリップを叩いてトップをリフトアップできない。人差し指の付け根でグリップを押すから、後ろの肩関節が残らない。右脇が締まる。末包は、予備動作でコックするからです。末包もトップハンドの人差し指の付け根でグリップを押す前のトップポジションにおいて前肘が突っ張ります。中島健人と同じく前肘を抜きます。後ろの肩関節が残りません。
トップハンドの手首にボトムハンドの手首手を越えさせたり、手首をコックするとヘッドは立ちます。日本の野手は、守備において、打球に対し、一歩前に出てから下がること動きに造り替えられます。野手は、ヘッドステイバックができていないとハーフバウンドの打球をグラブを持つ手の小指で打球を叩けません。
チームによっては、人差し指の付け根でグリップを押してヘッドを下げる逆波のスイングでハーフバウンドゴーをやるチームがありますが、これは打撃を崩します。
岩本貴裕と松山竜平に関しては、両者が入団以来、一貫してヘッドステイバックの大きい(上体がカーブ対応、ストライドがファストボール対応)岩本派でしたが、私が期待していた、その岩本貴裕以来の左投げ左打ちの木下元秀も、プロの入ってからは、左肘のヒッチのプロセス(ヘッドステイバック)なしで、右手親指と人差し指を結ぶラインでグリップを押して左手首をリフトアップしています。右股関節も外旋してしまっています(後述するフロントステップ)。故に前肩関節が背骨の方に入ります。右腕前腕部は回外できています。本塁打を打てる投球をオーバーフェンスできていません。今のままでは、将来、クリーンアップを打つのは難しいでしょう。
彼等は引退するまで絶対に鈴木誠也の穴を埋めることはできません。スイングを改造する中途で労働力を再生産できなくなります。
鈴木誠也の抜けた穴を埋められる打者は、現在のNPBにはいません。しかし、遠くない将来、穴を埋められるようになる打者は一人だけいます。私が監督なら来季の四番は小園一択です。打撃コーチが小園の一番打者を提案してきたら、速攻で却下です。OBが小園の一番打者起用を進言してきたら、そのOBを出禁にします。
私が小園に求めるものは、つなぎの四番ではなく、”自らも本塁に還る”四番です。
本塁打を打つ基本は、走ることです。
広島東洋カープの選手が盗塁できないのは何故でしょうか。一死二塁で二塁走者単打で本塁に還れないのは何故でしょうか。リードが小さすぎるから?いいえ違います。盗塁及び2つ先の塁に進塁できないのならバントしろ?いいえ違います。走塁の基礎ができていれば、相手にアウトを献上せずに、走者を進めることができます。打者がライナー打ったとき、また、相手投手が牽制球を投じたときに帰塁できないのは何故でしょうか。リードが大きすぎるから?いいえ違います。その原因は、ステップにあります。

バックステップ

ステップした方の足(回転軸)の股関節を内旋(シャッフル)して、足首は背屈、ステップしていない方の足の股関節を剥がす即ち外旋することをバックステップと言います。両股関節を戻すこと、ヘッドステイバックすることをバックステップと言います。進塁するときは、右足がステップ足、帰塁するときは、左足がステップ足です。三塁線方向のゴロを追うときは、右足がステップ足、一塁線方向のゴロを追うときは、左足がステップ足です。進行方向に背を向けることをバックステップと説明する人がいますが、投球、打撃、走塁、守備においてグラブを持つ手の小指でボールを叩くとき、前肩は背骨の方に入れるとドアスイングになります。バックステップは、ステップしない方の足の上にある肘をヒッチして行います。
ステップした足を内旋したままスクエアで足首を底屈させます、ステップしていない方の足の股関節を内旋、内転筋を内転します。ステップしていない方の足の拇指球で地面を後ろに蹴ることを抑止し、スパイクの内側で地面を前に蹴ります(シャッフル)。
このバックステップは、送球、打撃(守備におけるグラブを持つ手の小指で叩くことを含む)、ベアハンドキャッチを、走塁におけるOne-way(帰塁オンリー) 2way(帰塁進塁の両方に対応)リード、二次リードの基本となるステップです。守備において打者から見て左方向に走った場合も右方向に走った場合もインサイドアウトでスローイングをすることができます。

フロントステップ

ステップした方の足(回転軸)の股関節を外旋して、ステップしていない方の足の股関節をぶつけること、即ち内旋することをフロントステップといいます。
アスファルトにアクリルの芝を敷いた球場でプレーすることが殆どなく、スパイクの歯でブレーキがかけられる土の球場で主にプレーをしていたアマチュア野球の昭和の指導者は、生徒をフロントステップに改造しました。
ステップした足がスウェイ(足首が底屈)したり、フロントステップをしているとスタートも帰塁も遅れます。後ろ肩が残らず、ステップしない方の足の上にある手の小指の加速が距離が短くなりますので、頸椎、指先を故障しやすくなります。ハーフウェイで打者の方に背を向け、打球の方向にヘソを向けるのがフロントステップです。走塁において緒方孝市の弟弟子である野間、西川、田中広輔、菊池涼介、松山、河田の弟子である矢野は、フロントステップをしています。大盛、羽月、上本は、バックステップをしています。曽根、小園、鈴木誠也、林は、バックステップができているときとできていないときとがあります。
森下、島内が右打者のインコースに投げるときにしているのもフロントステップです。高橋昂也が左打者のインコースに投げるときもフロントステップしています。セットアップを解くときに、中指基節骨でボールを握っていても、投球腕の親指基節骨でボールを叩いたときに、中指の基節骨にボールが引っかかりません。インハイに投球が外れます。若しくは人差し指の付け根がボールの上に被さります。投球する手の親指の腹から前腕部の屈筋が突っ張り、側副靭帯の前束が緩みません。投球腕の前腕部が凹みます。
森下、島内、高橋昂也以外の投手は、フロントステップせずの投げられているかというと、森下、島内、高橋昂也、フランスア以外は、インコースだけでなくアウトコースに投球するときも、フロントステップせずに投げられていません。一方、塹江は、左打者のインコースには、バックステップでオーバーハンドで投げられていますが、左打者のアウトコースすなわち、右打者のインコースにスライダーを投げると、フロントステップでスリークォーターになります。
野間は、フロントステップをするから中前二塁打を打者走者にやられます。田中広輔は、フロントステップするから6-5-6ができません。

総合

走る、打つ、捕る、投げるは、全てリンクしています。チーム打率がリーグ1位なのに、勝率が4位なのは、監督の采配が拙いからであるとするのは、セイバー野郎です。フロントステップで走っているかバックステップで走っているかを含めセイバー学者が価値を付けない面をも含め、全体化して個々の選手に付けた価値を加算減算してチームの戦力に価値を付けていかなければ、付けた価値は、現実と照らして正鵠を得たものであるということはできません。

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